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*51*
『ヒカル...ヒカルよ、お前は私の子だ』
『心配するなヒカル...私が付いている、お前が苦しい目には合わない...』
システマー
【たくっちスノー様...たくっちスノー様!】
ティー
「う、うむ...あと十五時間だけ...」
システマー
【いけません、あれからあの世界では二年も経過したのですから】
ティー
「ファァッッッ!!!?」
シェルターの中でティーは飛び起きる
システマー
【おはようございますたくっちスノー様、本日の天気は貴方にぴったりの雪でごさいます】
ティー
「ご苦労...って、真夏の孤島で雪だって!?」
ティーの声に釣られ、気絶していた他のメンバーも目を覚ます
ヒカル
「あ、あれー?」
ルイージ
「あれ...?いつのまに眠ってたんだ?」
グズマ
「な、なんだよ...ここはどこだ?」
システマー
【皆様、おはようございます...という雰囲気ではありませんね】
ミルラ
「えっ!?ど、どこから!?」
ティー
「このシェルターが喋ってんのさ、正しくはAIが」
システマー
【はじめまして、冒険支援を得意とするマガイモノのシステマーと申します】
ハプウ
「あ、ど、どうも...」
システマー
【そんなに固くならなくてもよろしいのですハプウ様、貴方の事はスーツとしてよく見ていましたので】
ハプウ
「ま、まさかティーの来ていたあの異様な服か!?」
ルイージ
「あの服...なんか違和感あると思ったらやっぱりマガイモノだったのか」
グズマ
「マガイモノだとか冒険支援とか、さっきから何の話してんだよ」
ティー
「...必要になってきたら話すよ」
システマー
【命の危険を感じたこちらのティー様が、私の禁断コードを発行しシェルターを展開したのでございます】
ルルミー
「そうだったんですか...すいません 」
ティー
「いや、まさか自分も咄嗟に言えるとは思わなかったよ...」
ティー
「ってそんなこと言ってる場合じゃねぇや!なぁハプウ、アローラ地方って雪は降るのか!?」
ハプウ
「雪じゃと?冷たい洞窟はあるし、こおりタイプのポケモンはおるが...」
グズマ
「雪なんて聞いたことないな、年中夏みてーなものだ」
ハプウ
「うむ」
ティー
「で、でもシステマーが今日の天気は雪だって...」
システマー
【間違いありません】
ルイージ
「...システマー、外の気温は?」
システマー
【...マイナス3°です】
ミルラ
「ま、マイナス...!?」
ハプウ
「...なぁ、わしはなんだか...いや~な予感がしてきたぞ」
ティー
「自分もだ...もう外に出ても問題ないよな?」
システマー
【どうぞ】
システマーはシャッターを開く...中からひんやりと冷たい風が透き通るように入ってくる
ヒカル
「さむい」
ティー
「し、信じられん光景だ...さ、先に出てくれ、シェルターモードを解除せんとからん」
...
ハプウ
「なんじゃこりゃあああ!?」
外に広がっていた光景、それは...
辺り一面が巨大な氷に覆われ...雪が降る絶景の真冬だった