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*29*
ジャガー
「...(ソワソワソワ)」
一方ジャガーは、世界を飛び回り魔王を探していた
ジャガー
「いない、いない、いない」
ジャガー
「どこにも、どこを探しても、魔王様、魔王様」
ジャガー
「声が聞きたい、側に居てほしい、離れないでほしい」
ジャガー
「魔王様...お願い魔王様!!現れてください!!謝りますからっ!!」
ジャガー
「あの人らを追い出そうとしたこと、謝りますから!!」
ジャガー
「だ、だって...ああなるなんて思わなかったんです!!未来を見れたらこんなことしませんでした!!初めからそういうこと書いたら怒るって言ってくだされば...僕は!!」
ジャガー
「なんでもします、なんだってやりますから!!貴方のわがまま、いくらでも答えますから!!」
ジャガー
「ですから...一人は嫌です、魔王様っ!!」
ジャガー
「お願いですから...僕のそばに居てください!!」
シュンッ!!
「ジャガー」
ジャガー
「魔王様...?」
ジャガーの目の前に、魔王の姿が...
ジャガー
「魔王様、どこを歩いて...」
ジャガー
「あっ」
ジャガーが近寄ると、魔王の姿は煙のように消え、また現れる
ジャガー
「...あれ?」
「ジャガー」「ジャガー」「ジャガー」
ジャガー
「...ふふふ、分かってますよ、魔王様」
「僕たちは一緒です」
「何十年も、何百年も、何千年も...」
「僕たちは...ず~っと一緒でしたものね!」
「ねぇ...マリアーゼ様?」
「この世界の未来なんてどうでもいいです!貴方さえそばにいてくれれば...だって」
『貴方は黒影の愛した女とは違う、永遠なる女性なのですから』
...
そして、魔王は事務所へと帰還するが、ジャガーの姿が見えない
魔王
「...ジャガー?」
コウモリさん
「まだ事務所には帰ってきてないみたいだな」
魔王
「ジャガー?どこにいった...そうだ、こんな時こそ魔法だ」
コウモリさん
「どうするつもりで?」
魔王
「奴の魔力を辿る...!」
魔王は額に指を当て、強く念じる...
魔王
「...ダメか、かなり遠くに行ってるみたいだ」
コウモリさん
「そんなにか?」
魔王
「一応、この街から雪国までの範囲すべてを探したが...」
コウモリさん
「マジかよ、どんだけ遠くに行ってるんだ...ん!?」
コウモリさん
「こ、こいつは...大変だ!!」