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*37*
そして、魔王は事務所に帰還する
コウモリさん
「どうよ」
魔王
「...」
魔王
「ヘルチューバーはやるが、お前の計画に荷担するつもりはない」
コウモリさん
「やっぱそうなりますか」
雪女
「俺もだ!戦いめんどくせーし!」
イエティ
「私も...」
コウモリさん
「はぁ...さすが田舎育ちと数百年引きこもってた一族だ」
コウモリさん
「いいよ、俺は止めない...魔界で友達100人作りたいなら好きにすれば良い」
コウモリさん
「ただ...忘れてもらっちゃ困るが、あんたは『魔王』だ」
コウモリさん
「世界を変えようとしないことにモンスターから罵倒を浴びせられる覚悟はあるか?」
魔王
「好きに言わせれば良い」
魔王
「その時は魔王を辞め、名も無き魔物に戻るまでだ」
コウモリさん
「へー、言ってくれるな...そんなお前にプレゼントだ」
コウモリは空間に穴を明け、カメラと編集機類、パソコンを取り出す
雪女
「うお、なんだこれ!?」
コウモリさん
「あくまで動かねーのはこの世界の代物だ、別世界から取り寄せたこいつなら動くぜ?」
魔王がボタンを押すと、パソコンの電源が付く
魔王
「...本当だ!」
雪女
「うおー!すっげー!」
イエティ
「こ、コウモリさん...貴方も一体」
コウモリさん
「え、俺?俺は魔王に雇われたただの使い魔だよ」
コウモリさん
「平和より大事件が大好きな過激派の...な」
魔王
「.....」ジーッ
コウモリさん
「おっと勘違いしないでくれよ!ジャガーを殺ったのは俺じゃない、騒ぎは起きてほしいが、自分から行動を移すのは嫌なんだ」
コウモリさん
「あんたらモンスターと違って、俺はただの喋れるオスコウモリなんでね」
魔王
「はぁ...全く」
イエティ
「でも、ここで動画を撮ったら怪しまれますよね」
雪女
「どうする?雪国に帰るか?」
魔王
「そうだな、あそこなら静かに活動できるだろう」
コウモリさん
「だと良いがな、ヒッチハイクは使えんぞ?」
魔王
「転送魔法は使えるみたいだし上手くいくだろう」
雪女
「そっか!じゃあ楽に帰れるな!」
イエティ
「でもお金稼がないと」
雪女
「もう使えねーから大丈夫だ!」
イエティ
「あ、そっか」
魔王
「ではありがたく使わせてもらう、またなコウモリ」
コウモリさん
「友達作り頑張れよ」
魔王は雪女達を連れて、転送魔法を使う
コウモリさん
「...」
コウモリさん
「せいぜい頑張りな、マリアーゼの子」
コウモリさん
「『今』の俺はこんななっさけねー姿だから何も出来ねーけど、まあいいや」
コウモリさん
「世界がどうなろうと、魔王にハッピーエンドは確定されてるんだからな」
第六話 END