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*59*
【第九話】
『時空の旅人休みなし』
同時期、魔王達は雪国のPR動画を撮り終え、魔王実家で休んでいた
雪女
「あー、頑張ったなー!」
イエティ
「登録者はどうなった?」
魔王
「やはり伸びぬな...まぁ、仕方の無いことだが」
雪女
「ああ...なんか腹減ったなー」
大魔王
「物の中の時だけが止まった世界...不便ね」
大魔王
「コウモリは人間界を侵略する方法しかないって言ってたそうだけど、他に方法があればいいのに...」
魔王
「母上もそう思いますか?」
大魔王
「ええ、コウモリはいつも行動が突飛すぎるの...何を企んで...」
大魔王が考え込んでいると...
...ルルルルル
ルルルルル
魔王
「...え?」
雪女
「これって...電話の音か?」
イエティ
「でもどうして...時が止まってるのに」
ルルルルル
大魔王
「...これは十八年前、コウモリが持ってきた通信機の音?」
雪女
「マジか!?」
大魔王
「寂しくないようにって...取ってくるわ」
...
大魔王が持ってきた端末が、小さく振動している
イエティ
「どうしよう...」
魔王
「出るしかないだろう...我が使う」スッ
【あ、良かった...近い端末でようやく通じた!】
魔王
「なんだ、この声は...」
【えっと...ジャガー!聞こえますか、ジャガー!】
魔王
「...お前はジャガーを知っているのか!?」
【えっ...誰この人!?】
魔王
「ジャガーでなくてすまないが、我はシルバー・マリアーゼ、ジャガーはな...」
...
【そうか、ソラ・マリアーゼさんの子孫か】
魔王
「先祖様の事を知ってるなんてな」
【ええまぁ、そうですね...シルバー・マリアーゼさん】
魔王
「お前は一体何者だ?」
【えーと...ジャガーと同じメイドウィンです、名は『たくっちスノー』】
【貴方でいう人間の神です...まぁ、貴方の世界の神ではありませんが】
魔王
「だそうだ」
大魔王
「それってどういうこと?」
【自分が管理しているのは、『人間しかいない世界』です、貴方の世界、人間界と魔界をまとめて管理しているのがジャガーです】
雪女
「あいつそんなにスゴい奴だったのかよ!」
【しかし、ジャガーがいない...ですか、もし本当に死んだとしたら、人間界も同じようなことになってるでしょうね】