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- 【第五章更新!】古本少女!【コメント返信遅くなります><!】
- 日時: 2012/03/11 21:36
- 名前: 月読 愛# (ID: 1/l/Iy6H)
月読 愛(つきどく こう)
といいますわ。
『古本少女』もいよいよクライマックス突入ですわぉ!
残りあとわずか(の予定)、頑張りますわ。
……何はともあれ、クリックしてくださった方々に感謝の塊を届けたい勢いです。
頑張ります。
これからも温かい目で見守ってやって下さいねω
少しでも多くの方に見ていただけるよう、
頑張っていますので、
是非、コメントやアドバイス、意見、要望などあれば
どんどんお願いします!
勿論、お客様が書いてらっしゃる小説の宣伝でもかまいませんわ。
ただ……誹謗中傷はやめて下さいね☆
大切なお客様っ▼
ポテトチップス様、芽璃様、まにゃ様、黎様、
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ありがとうございます☆
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- Re: 古本少女!【参照1000突破ですの!!】 ( No.228 )
- 日時: 2011/10/25 19:41
- 名前: 月読愛 ◆YUGvIhJsVY (ID: F/CIbMuI)
古本少女は出てきたパネルなんかをすばやく戻すと、僕に先に外へ出ているよう伝えた。この奇妙な宇宙空間のような家から入り口を利用して出るのは初めてだった。いつもは窓さえない部屋の布団に寝かされ、目が覚めると、あの大きな木の前で寝てしまっている。
分かった。と軽く返事をすると、すっかり渡りなれた三日月型の階段を駆け下りる。右手にある扉を出て、少しあるけば出口が見える。
「内側はこうなってるのか……」
いつも入ってから振り返りさえしない扉の前で、足を止めた。月の光がそこに集まっているかのように、扉は薄く輝いていた。外からの太陽ではない、部屋の照明でもない、まさに扉自身が輝いているみらいだった———いや、本当にそうなのかもしれない……。
古本少女の家ならば、非現実なんてありえない気がしたから。普段の生活においては不可能でありえないことでも、ここや彼女の周りでならなんでも起こりうる気がする。世界中に数人しかしらない現実の背景や形。僕はその一人なのだ。
「よし」
深く深呼吸をし、表情を引き締めた。そして強く、その扉を開いた。
「どうしてこっちに寄こしたのよ」
古本少女はパネル作業を続けながら身を隠していた実の兄に静かに話しかけた。
「どうしてって……不必要だったか?」
いえ、古本少女は即答した。画面の地球儀を回しながら、彼女は続けた。
「どちらかというと感謝している……しかし……このタイミングでよかったのだろうか。私は今、十分な力を発揮できない。いや、これから先も以前のように、一人で管理をする力を得ることはないのかもしれない。勿論仕方がないことは分かっているつもりだ。今しかない。あと一日でこの戦争が終わらなければ、人類は……今までの努力が消え去ってしまう。多大な迷惑が生じる……兄さんや同じ管理者、それぞれの担い手、湊、そして何より、私達の基礎を保ってくださった……湊の父親に対してもだ」
「……」
一通り話し終えると、古本少女は画面の主電源をオフにした。大きなパネルから後方のパネルへと順に暗くなっていく。天井からつるされた小さなライトだけが虚しくヒカリを放っていた。
「そら」
「……」
「またな」
古本少女は壁のスイッチに手を置いた。パチッというかすかな音をたてて、唯一の明かりを消した。残光で見えるライトの影を見つめながら、お互いに相手の姿を察していた。やがてその気配は一つになり、残ったのは古本少女自身。雄が退室したのを確信し、その場に身体を小さくしてしゃがむと、思わず溜息が漏れた。
「さよなら」
心の中で静かに呟いた。
ゆっくり立ち上がると、何事もなかったかのように、暗い階段を降り始める。湊と同じ道のりを通り、光を放つ扉に向き合った。
「……後23時間……」
沈黙へのカウントダウンは既に時を刻みつつあった。
- Re: 古本少女!【第五章更新!!】 ( No.229 )
- 日時: 2011/10/26 01:13
- 名前: 月読愛 ◆YUGvIhJsVY (ID: F/CIbMuI)
またしばらく更新停滞すると思いますわ;
- Re: 古本少女!【第五章更新!!】 ( No.230 )
- 日時: 2011/11/03 21:30
- 名前: 月読愛 ◆YUGvIhJsVY (ID: F/CIbMuI)
カキコも携帯対応しましたわね!!
でも、更新が…そして、明日から二日間自宅を離れるので、PCできません……いつものことながらさらに停滞しますわ。
おなじことばっかり言ってますわね;
だから参照がのびないんでしょうね。ええ。
- Re: 古本少女!【第五章更新!!】 ( No.231 )
- 日時: 2011/11/30 14:33
- 名前: 月読愛 ◆YUGvIhJsVY (ID: F/CIbMuI)
テストですの…
いつも如く、停滞ですわ><
来月あたりに五章更新予定ですので、よろしくですのw
と言っても…参照が伸びないのが現実orz
- Re: 古本少女! ( No.232 )
- 日時: 2011/12/02 21:01
- 名前: 月読愛 ◆YUGvIhJsVY (ID: F/CIbMuI)
「待たせたな」
「いや……」
「ところで……」
古本少女は顔をしかめた。
「どうしてここにきたんだ?」
「え?」
予想外の発言に変な声が出た。
「雄に言われたのは承知しているが、それだけじゃないと思っていたのだが」
ああ……結局彼女には隠し事は出来ないってわけな。
「その通りだよ。メルヘン童話少女って言えば伝わる?」
「なるほど」
「理解早すぎだろ、さすがに」
「予感というものか?」
「うん。なんでかわからないけど……朝、ののかに会ったんだ。ののかがメルヘン童話少女だと思っていたんだよ。だけど、あれは仮の姿であって、ののかはののかだ。そう気付いたとき、本体がどこにあるのか調べる必要があると考えた。それと同時にそれは誰なのかってことも浮かび上がってきたんだ」
僕は今まで感じてきた不可解な感情を全て古本少女に話した。その間彼女は、固まった人形のように、微動だにせず、表情一つ変えないで、僕の話をただただ聴いていた。
話が終わると、しばらく彼女は黙ってどこか遠くを見つめていた。僕はさすがに不安になって口を開こうとすると、彼女はゆっくりと右手を僕に伸ばしてきた。わけも分からず、僕も手を伸ばし、その手に触れてみる。すると彼女は強引に僕の手を握り返すと、自分の方へ引き寄せた。
「え……!?ちょ、そら」
僕は戸惑いつつも彼女の返答を待つ。しばらくすると、再びゆっくりと僕を引き離す。さっきよりも近距離でお互い向き合う形になった。
「湊」
「……」
久しぶりに呼ばれた僕の名前は、とても儚いものに思えた。僕自身の存在も簡単に消えてしまうのだろうか?
「動揺せずに、冷静にきいてほしいことがある」
「……うん」
「これから、何度も言うように、世界規模な対戦に向かう。今私の力は不十分で、湊の力を借りても、存分な能力を発揮することは不可能なんだ。そこで、考えた。私が順序を作る土台になる。だからそれを利用して、湊は担い手としての使命を果たしてほしい。お前の父親が残した書物の文章を生かすんだ。……そうすれば、すべてが終わる。平和な世の中になる。きっと、辛いものになる。だが、あきらめずに頑張ってほしい。……それが、お前に伝えたい最後の言葉だ。そしてお前の父親の遺言だ」
父さん……の……?
「何があっても、父親のために実現させてほしいんだ。頼むな」
「あのさ」
「なんだ」
「……そらは」
「……」
「古本少女は大丈夫なんだよな? 土台になるとか言ってるけど、それは僕を支えるためだけであって、父さんの遺言を現実にするだけである。それだけなんだよな?」
「何が言いたい」
「僕は!僕は……不安だよ。古本少女がこの世から消えてしまうんじゃないかって」
「分からない」
「え……?」
「私自身にも分からない。それは、結果は、実際にやってみないとわからないんだ」
「じゃあ……可能性はあるってことなのか?」
「分からないと言っているだろう!」
「……」
「今はこんなことを気にしているときではない!それでも私の担い手か!見損なったぞ!これから対戦のときを迎えるというのに……」
「……ごめん。でも!」
「いいから!……いいから、今から二時間以内には本体を推測する。それから追い詰めだ。そして対戦へ持ち込む。この過程を脳裏に刻んでおけ。足手まといにだけはなるなよ」
「うん」
どんどんと話を進めている彼女がとても遠い存在に感じた。
———僕は……——
「古本少女」の本当の存在意義をまだ知らなかった。何も。
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