コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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流 星 恋 愛 。
日時: 2013/03/22 17:56
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: 9IMgnv4t)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2a/index.cgi?mode=view&no=1602


保健室で偶然出会った君に、いつの間にか惹かれていた。
君と出会ってから、毎日がキラキラ。まるで、空に流れる流星のように。
だから今日も、保健室で君を待っている。
だってわたしも、輝きたいから。




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はじめましての方ははじめまして、ゆえと申しますm(_ _)m
そして覚えてる方はいらっしゃらないと思いますが・・・
元、るなと言うものです。前まで、こちらの方で小説を書いておりました。
ですが手詰まりで、まったく更新できず・・・あえなく終わらせて頂けました。
自分勝手ですが、ご理解の方よろしくお願いいたしますm(_ _)m

そして、今回の新小説。何とか完結まで行けるよう頑張りますので、
応援の方よろしくお願いします(・∀・)
URLは、シリアス・ダークのほうのわたしの小説です。


一日一話更新を目安にしていきます。


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【 もくじ 】

 ご挨拶 @ >>0001
 注意書き・お客様 @ >>0002
 登場人物 @ >>0003
 リンク @ >>0004
 お知らせ @ >>0005 更新!
 保留 @ >>0006-0007



【 本編目次 】


プロローグ @ >>009 


第一章【 「恋、してみる?」 】


第一話 @ >>010 第二話 @ >>014 第三話 @ >>017 第四話 @ >>020 
第五話 @ >>022 第六話 @ >>028 第七話 @ >>033 第八話 @ >>038 
第九話 @ >>040 第十話 @ >>048 第十一話 @ >>049


第二章【 「俺だけを見ろよ」 】


第十二話 @ >>054 第十三話 @ >>055 第十四話 @ >>058 第十五話 @ >>059 
第十六話 @ >>060 第十七話 @ >>063 第十八話 @ >>064 第十九話 @ >>067 
第二十話 @ >>070 第二十一話 @ >>071 第二十二話 @ >>075 第二十三話 @ >>080



第三章【 「秘密、な」 】


第二十四話 @ >>081 第二十五話 @ >>090 第二十六話 @ >>098 第二十七話 @ >>101 
第二十八話 @ >>103 第二十九話 @ >>104 第三十話 @ >>105 第三十一話 @ >>106 
第三十二話 @ >>109 第三十三話 @ >>110 第三十四話 @ >>113 第三十五話 @ >>114
第三十六話 @ >>115 第三十七話 @ >>118



第四章【 「好きだった」 】


第三十八話 @ >>124 第三十九話 @ >>125 第四十話 @ >>126 第四十一話 @ >>127
第四十二話 @ >>128 第四十三話 @ >>130 第四十四話 @ >>132 第四十五話 @ >>138
第四十六話 @ >>139 第四十七話 @ >>140 第四十八話 @ >>141 第四十九話 @ >>147
第五十話 @ >>148 第五十一話 @ >>151 第五十二話 @ >>152 第五十三話 @ >>153
第五十四話 @ >>154 第五十五話 @ >>155 第五十六話 @ >>156


第五章【 「ふざけんな」 】


第五十七話 @ >>157 第五十八話 @ >>158 第五十九話 @ >>159 第六十話 @ >>160
第六十一話 @ >>161 第六十二話 @ >>162 第六十三話 @ >>164 第六十四話 @ >>167
第六十五話 @ >>175 第六十六話 @ >>176 第六十七話 @ >>177 第六十八話 @ >>178


第六章【 真実 】※翼のセリフでは思いつきませんでした ←



第六十九話 @ >>179 第七十話 @ >>180 第七十一話 @ >>181 第七十二話 @ >>182
第七十三話 @ >>184 第七十四話 @ >>185 第七十五話 @ >>187 第七十六話 @ >>188
第七十七話 @ >>194 第七十八話 @ >>195 第七十九話 @ >>199 第八十話 @ >>200


第七章【 「疑う暇があるのなら・・・」 】


第八十一話 @ >>203 第八十二話 @






【 番外編 】


ポッキーの日記念小説 @ >>142 ※ふざけてます←



【 お知らせ 】



>>150



【 イラスト 】


 あっぷる様 >>0095




 → 更新すたーと ■ 2012年09月20日、


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Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.153 )
日時: 2012/11/14 18:26
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: U2HpTvJX)


【 第五十三話 】



ガラッと、翼くんが勢いよく保健室のドアを開ける。いつも通り薬の匂いがするが、翼くんの言ったとおり笹川先生の姿は無かった。いつもなら、新聞を読んでそこに座っているのに。本当に出張らしい。



「・・・・・・で」



わたしが入ったのを確認すると、翼くんは後ろ手で保健室の鍵を閉めた。
——し・め・た?

・・・はい?


わたしは目線をドアの鍵から前に移すと、いつの間にか翼くんがこちらを見ていた。
その目は、いつもより元気がない気がして。



「・・・俺がどうしてお前を此処に連れてきたか、分かるよな?」
「っ!」



・・・もしかして。
昨日の事、とか?
いや、それはないな・・・。



「多分、お前が今思ってることが当たってると思うけど?」
「えっ、き、昨日のことですか・・・!?」
「それ以外何があんだよ」
「・・・え、えっと・・・」



正直言って——、彩奈ちゃんの事だと思っていた。
「彩奈が会いに来てくれた」
「・・・俺は彩奈の事が好きだ」
「だからもう、俺のことを好きでいるのはやめろ」
——そんなこと、言われるのかと思っていた。



けど、どちらにしろ気まずいのは変わりない。だって昨日わたしは、翼くんの手を振りほどいて、呼ばれたのを無視して逃げたのだから。

まさかわたしの事、呆れて大嫌いになったんじゃ——・・・。


そう思うと、自然に目頭が熱くなる。
駄目だ、泣いちゃ駄目だ・・・。



「何で、逃げたんだよ?」
「・・・へ?」
「何で、泣いてたんだよ?」
「え、えっと・・・その・・・」



予想外のことを言われ、案の定テンパる。
逃げたのは、わたしが弱いから。
泣いたのも、わたしが弱いから。
・・・本気にならない、翼くんの理由がきっぱりと分かったから。
それ以外、理由なんてない。
けれど、言えない。
それを伝えては翼くんを困らせるって、明確だから。

わたしはキュッと唇をつぐむ。

そんなわたしを見て、翼くんはイラついたように舌打ちをし、わたしの手首をギュッと握って壁に押し付ける。

・・・昨日と同じ、痛さ。



「つ、翼くん、痛っ・・・」
「・・・ざけんな」



今まで聞いた中で一番低い声に、びくっと肩を震わせる。
次に何を言われるのか怖くて、涙目で震える。

下を向いていた翼くんが、すっと上を向く。
その顔が、あまりにも寂しそうで。



「・・・何で、答えない?」



——目が、離せない。

Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.154 )
日時: 2012/11/14 18:36
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: U2HpTvJX)


【 第五十四話 】




「つ、翼くん・・・?」
「・・・何で答えないんだよ?なあ」
「っ!」



グイッと手首を乱暴に握られて、つい声が出てしまう。
——何で、そんな悲しい顔をしているの?
怖い。怖いよ。



「・・・お前は俺のこと、好きなんじゃないの?」
「——え?」
「俺が彩奈とふたりっきりで、何も思わねぇのか?」
「そんなことっ・・・・・・!」



あるわけない、自分では言ったつもりなのに、余りにも小さくてまるで隙間風のように消えていった。
思わないわけない。だってそれで泣いてた。
その前までは——、わたしだけを見ていてくれたのに。
・・・本気にならない、その言葉が余りにも辛い。



「じゃあ何で逃げた?俺のこと好きなんだろ?」
「っ・・・す、好きです」
「じゃあ何でだよ」



・・・分からないの?
分かってくれないの?
自分で言ったくせに、わたしに言わせるの?
——ほんと、ひどい。
いつまでもタラタラと未練がましく引き摺るわたしも、ひどい。



「っ、だって・・・」
「ん?」



手首の力が緩む。何かと思って翼くんを見ると、優しくこちらを見ていた。


——バカ。


そんな顔、されちゃ。
止まらない。




「翼くん、本気にならないんでしょ・・・」
「え?」

「っ、いくらわたしが思ってもあなたはわたしを思ってくれない!
どうせ翼くんは、彩奈ちゃんが好きなんでしょ!?なのに、なんでっ・・・」




——わたしにそんな顔、見せるの・・・?

Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.155 )
日時: 2012/11/14 18:50
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: U2HpTvJX)


【 第五十五話 】



言い終えたあと、ハッとする。
わたし、何てこと言っちゃったんだろうって。
これじゃやっぱり、翼くんを困らせるだけじゃない。
だって案の定、翼くんは黙ったままで何も言わない。
・・・長い沈黙を破ったのは、翼くん。



「・・・・・・じゃないよ」
「え?」


「彩奈のこと、好きじゃないよ」


「・・・・・・え?」



スキジャ、ナイ?
・・・好きじゃない?


嘘、嘘だ。



「め、目が違ったもん・・・!すごい、愛おしそうな目で・・・」
「・・・ぷっ。俺のこと、よく見てんだな?」
「っ!す、好きですか、ら・・・」



もしかして、墓穴を掘ってしまったかもしれない。
顔がみるみる熱くなる。そうだよ、好きじゃなかったらこんなに苦しまないもの。



「・・・本当に、好きじゃない。
 ——正確に言うと・・・」



翼くんは、わたしの手首を離して、優しく摩ってくれた。



「・・・好きだった。それだけ」



遠い目をしながら、ボソリと言う。
——好きだった。
じゃあ今は、好きじゃないの?



「・・・今は?」



わたしがそう言うと、翼くんは驚いたような顔をしてこっちを見た。
え、なんか変なこと言ったかな・・・。



「お前・・・。気づいてねえの?」
「へ?何が・・・」
「マジかよ・・・」



翼くんは深い溜息をついてしゃがみ込む。え?え?何?
じろりとこっちを見る翼くん。



「好きじゃない女に、こんな一生懸命になると思うか?」
「・・・・・・え?」



ゆっくりと立ち上がる。
そしてわたしの手を握ったかと思えば、


・・・引き寄せられる。


暖かい、広い。
・・・わたし、今。



「・・・好きだ、真優」



・・・夢、見てる?


Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.156 )
日時: 2012/11/14 19:08
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: U2HpTvJX)


【 第五十六話 】



「・・・は、え?」
「・・・蠅ってなんだよ」



な、何?
わたし今、抱きしめられてる?
今——、わたしを抱きしめているヒトは、なんて言った?



「ごめんなさい、も、もう一度・・・」
「・・・何度も言わせんな、バカ」
「う、す、すいません・・・」



やっぱり、図々しかったのかな?呆れられちゃった?
しゅんと落ち込んでいると、「・・・はあ」と言うため息が上から聞こえた。



「・・・っとに、可愛すぎ」
「・・・へ?」



ボソッと呟かれたと思えば、ギュウッと一段と強く抱きしめられる。
え、ええ?



「・・・好きだよ、真優」
「〜っ!」



空耳なんかじゃ、無かった。
本当に——・・・。


翼くんが、わたしのこと・・・?



「な、何で・・・?」
「え?」



翼くんがわたしをすっと離して、温もりが無くなってしまう。



「どうして、わたしの事を?
 ——本気にならないんじゃ、無かったの?」
「・・・あぁ、それ」



それって!わたしにはそれが一番大事で、それをずっと引き摺って・・・。



「最初は、本気にならないつもりだった。
 ——ずっと、彩奈を想っているつもりだった」
「・・・っ」



それを聞いて、ズキッと胸が痛くなる。
やっぱりあの時のわたしの部屋での顔は、彩奈ちゃんを思っての顔だったんだ。



「・・・でも、いつの間にか・・・。お前を見ていた。お前しか考えられなくなった」
「〜っ、翼くん・・・」


どうしよう、嬉しい。
そして、翼くんの顔がこれ以上ないくらい真っ赤で、・・・可愛い。



「あぁもうっ、これ以上は言わねえよ!恥ずかしい!」
「えぇ、なんでよう、聞きたい・・・」
「〜っ!」



わたしがそう言ったとたん、翼くんの顔がさっきよりも真っ赤になった。え、どうしたんだろ・・・。



「翼くん?大丈夫・・・」
「・・・お前、ほんっと無理。駄目」
「へ?な、に・・・」



不意に翼くんの顔が近づいたと思えば、おでこに柔らかい感触。
——え?



「つ、つつつつ翼くん、いっ、今・・・」
「・・・そのうち、言ってやるからな?真優」
「〜っ!」
「これからよろしく、彼女サン?」
「は、はいっ・・・・・・!」




広瀬 真優、高二。
人生初の彼氏は、大好きな人。





 第四章 E N D

Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.157 )
日時: 2012/11/15 18:47
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: RGB9kNzS)


第五章【 「ふざけんな」 】



【 第五十七話 】



翼くんと両想いというまさかの事実が判明して、一週間。
あの後真っ赤な顔で教室に戻ったら、案の定友香と美妃ちゃんと桃乃ちゃんに問い詰められた。
そこで三人の勢いに負け、「付き合うことになった」と報告すると、三人はまるで自分の事のように喜んでくれた。
「真優おめでとぅーすぱーちー」と言う友香が描いた意味不明な看板を電気の紐にぶら下げて、パーティーまでもしてくれた。

けれど問題はわたしにあって、彼女になったというのは嬉しいけれど、前みたいに接する勇気がなかった。
気まずくなったらどうしよう、ってまで思った。
雰囲気が変わったらどうしようって。



けれどそれは、ただの杞憂に過ぎなかった。




「おー真優、おはよ」
「あ、翼くんおはよう・・・」
「泉姉も泉弟も、おっす」
「どうもどうも今野くん、いつも真優がお世話になっております!」
「・・・・・・」




友香がふざけて返して、真希くんがじろりと睨む。どうやら真希くんは、翼くんの事が嫌いなようだ。なんでだろ。
そしてそして——・・・。




「じゃ、俺宿題やってねえから行くな。じゃ」
「あ、うん、バイバイ・・・」




普通、すぎる。




「なーんか、真優と今野くんて、変わんないねえ?」
「うっ・・・・・・」




友香にまで、言われる始末。

そりゃ、変わったらどうしようってのが心配事だったけれど、
こんな——、あまりにも変わりようのない、ぱっとしない関係も、どうかと思う。
それにあれから、「好き」も言ってくれないし、ギュッともしてくれないし、で、デコチューもしてくれないし・・・。




「・・・お前ら、本当に付き合ってんのかよ」
「ちょ、バカ真希、何言って・・・」
「・・・俺、先行くわ」
「え、真希くん?」
「あっ、真希!」




真希くんが吐き捨てるように言って、足早に教室へと行ってしまう。




『本当に付き合ってんのかよ』




——付き合ってるよ、だって彼女って言ってくれたもん・・・。
今はそう、思い込むしか出来ない。



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