コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。【完結】
日時: 2014/10/12 17:25
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=36208

 こんにちは、又ははじめまして。
 朔良サクラと申します。

 前作完結から一カ月、タイミング的にもいい頃かと思い立ち、新作長編始めます!

 最近はシリアスな雰囲気の作品を書いてきましたが、今作は完全に「乙女の萌え」を追求した作品となる予定です。
 私が構成した妄想を詰め込んだ作品となります!
 皆様に「キュンとした」といったようなお言葉を頂けるように頑張っていきたいと思います!

 

 貴方様にお気に召して頂ける作品になりますように。


【Contents】
登場人物 >>01
prologue >>02
第1章  >>08
第2章  >>11
第3章  >>20 >>39
第4章  >>45 >>59
第5章  >>62 >>65
第6章  >>70
第7章  >>86 >>92
第8章  >>112
第9章  >>121
第10章  >>126
最終章  >>132
番外編① >>141
番外編② >>146
番外編③ >>151
あとがき >>152





参照1,2,300突破“もしも”シリーズ >>21
参照4,5,6,700突破“もしも”シリーズ >>54
参照8,900突破 “もしも”シリーズ >>66
参照1000突破【朔良&水帆&南&薫で“貴方様について語っちゃうぞ”企画】>>75



【Visitor】
妖狐様
緑茶様
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はにわ様
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雪菜様
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はるた様
エプまー★様
八田 きいち。様
りぃ。様 
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一匹羊。様
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Hoo様 
覇蘢様
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錦歌赤兎様
ミルキー*レモネード様 
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こしょう様
さおりん様
フェンリル3325様 
ぱる様
芋様 
*紗悠*様
あんず様 

 


 

 

 基本的にコメントを下さった方の小説にも伺わせて頂いてます。





 URLは同時進行中の短編集「甘美な果実〜微かな吐息〜」です。



 

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Re: 制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。 ( No.62 )
日時: 2014/07/23 21:24
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)

 第5章 補習と女子高生

『2年B組、高槻水帆さん、至急職員室まで来てください』

「……え」

 昼休み、放送が入った。昼食をとっていた私は思わず間抜けな声が出る。呼び出されるようなことをした覚えはないのだけれど。

「水帆、あんた何したの?」
「本当に私何したんだろう」

 何をしたのか聞く葉波。だけど、何をしたかなんて私が一番聞きたい。ここで考えていても無駄だしし、呼び出されてしまったら行かなければならない。面倒臭いと思いながら椅子を立つ。

「ごめん、葉波。行ってくる」

 葉波にそう告げて、すぐに教室を出る。何となく嫌な気がしないでもない。というか、嫌な気しかしない。

 職員室に入ると、橋本先生が手招きをする。私は黙って橋本先生の前に立つ。

「高槻、放課後補習だから」
「私が、ですか? 何で……」
「回答欄1つずつずれてる」

 そう言って私の前に突き出したのは数学のプリントだった。そこに書いてあるのは自分の字で書かれた名前、その隣には赤ペンで20点と。そしてその下にはことごとくバツが付けられた回答。

「——これ、私の回答を誰かが盗んで、自分の回答の名前を私に変えたんじゃないんですか?」
「そんなわけないだろ!」

 信じたくない物を見せられ、思わずそんな冗談を言ってしまう。私としたことが、ありえない。こんな計算テストで20点なんて、一生の恥だ。

「とりあえず、放課後俺とマンツーマンで補習な」
「……」
「いいかげん認めなさい」

 先生が私の回答で頭を軽く叩く。痛くはないけれど、私の心は痛い。






「じゃあねー水帆……ふふ、あははっ」
「葉波、そういう傷をえぐるような笑いはしないでくれる?」
「だって、いつも頭が良くて補習なんて受けたことない女がそんなミスするなんて、はははは!」
 
 回答欄をずらして補習、という私の話を聞いて爆笑する葉波に腹が立って仕方がない。こっちだって驚きとショックで立ち上がれてないのだから。
 葉波は笑顔で去って行った。そういう葉波は補習常連組なのだが。

「心が傷ついている、分からないことはないと言い切った高槻水帆さーん、やりますよー」

 橋本先生が意地の悪い笑みを浮かべながら、教室の扉を開けた。本当に私の周りは酷い人ばかりなのだと、改めて知った。

「じゃあ、このプリント解いてて」
「はい」

 シャーペンを持ち、すぐに解きはじめる。
 その時、「分からないことはない」という言葉にふとひっかかり、ペンを走らせながら先生に言う。

「先生、私分からないことが1つありました」
「え?」
「恋、ってものが分かりません」

 そう言ってから、顔を上げる。先生はきょとん、とした顔で私の顔を見つめていた。

「どういう気持ちになったらそれは恋なんでしょうか? どうやって気持ちを量ればいいんでしょうか?」
「……それが、高槻の“分からないこと”なのか?」
「はい」

 先生はそう言ってから、ため息をついた。

Re: 制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。 ( No.63 )
日時: 2014/07/23 22:46
名前: ゴマ猫 ◆js8UTVrmmA (ID: /..WfHud)


 こんばんは、ゴマ猫です。

 やっぱり薫くんいいなぁ。行動が可愛いです。
 引きこもるとか、思わず笑ってしまいました(^^) (いや、薫くんは真面目にやってるんですが)

 次は、先生ですか。水帆さんは、薫くんの予約が入ってるん!? ……失礼しました。
 解答欄ずれるって、うっかりさんですね。もし、実際にやったら結構ショックです(汗)

 次回更新も楽しみにしております!

Re: 制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。 ( No.64 )
日時: 2014/07/27 10:32
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)

ゴマ猫さん
 こんばんは!
 薫を気に入ってくださって……可愛いだなんてこの小説では薫のためにあるような言葉を頂けて嬉しいです!笑
 いやいや、もう笑ってやってください(作者もこいつ馬鹿だなーと思いながら書いてますので)
 予約笑
 先生の人気は壊滅的にないのですが、一応書いておこう、という箸休めとして読んでもらえたらな、と思っています(^u^)
 うっかりなところもあるんだよ☆ミアピールです笑
 ゴマ猫さんはしないように気を付けてくださいね!
 更新頑張りますね!
 コメントありがとございました<m(__)m>
 

Re: 制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。 ( No.65 )
日時: 2014/07/27 11:49
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)

 ため息をついた先生は、教卓に背中をあずけ、真っ直ぐ私を見つめた。

「本能で分かるもの。何となく感じたらそれは多分“恋”だよ」

 先生は遠くを見つめるように言う。私のことは一切見つめずに。

「で、そんなこと言うなんて恋でもしたのか?」
「いえ……」

 私は完成したプリントを持ち、椅子から立って先生のもとへ向かう。プリントを手渡すと先生は採点を始める。

「ただ、知りたくなったんです」
「……へえ」

 曖昧な答え。しかし、先生は何も言わずに相槌を打った。
 ふと、疑問に思ったことを躊躇せずに先生に聞いた。

「先生は恋をしているんですか?」
「俺が?」

 先生はそんなことを聞かれると思っていなかったのか少しだけ動揺していた。採点し終わったプリントを先生は私に向ける。一瞬だけ、プリントを強く握ったように見えた。

「——俺は、口に出したら壊れてしまうから」
「え?」

 プリントに目線を落とし、私も手を伸ばす。しかし、先生は自分の手を離さない。目線を上げて先生の顔を見上げると、少しだけ悲しそうに、消えていくものを仕方なく見つめているような……そんな儚い表情をした。

「せ、んせい?」
「……ごめん」

 プリントから手を離してから意味もなく謝れる。理由を聞こうと思うけれど、言葉が続かない。なんて言えばいいのか分からない。


「水帆! 終わったか?」

 教室の扉の方から名前を呼ぶ声。この聞き慣れた少年らしい声は、薫だ。振り向かなくても分かる。それほどに一緒にいるのだから。

「薫……」
「カオル? ああ……近所の宮澤さんのか」

 先生は薫を見つめてそう言った。
 薫は先生を見てから怪訝そうに眉をひそめた。

「最近越してきた橋本先生……ですよね」

 橋本先生は薫のクラスの授業は担当していない。同じ校舎にいても接点は少ないだろう。今回が初めての会話かもしれない。そんなことを考えた。

「終わったのなら帰ろう、水帆」
「うん……待っててくれたんだ」
「当然だろ」

 薫は照れくさそうにはにかむ。気持ちを打ち明けてくれてから、妙に素直になった気がする(本人が言葉に出さなくても顔で分かるけれど)。

 私は急いで鞄にペンケースやノートを入れる。
 その時、橋本先生が近づき、私の耳元に顔を寄せる。

「あの子が“知りたい理由”?」
「……ええ、まあ」

 小声でそう問われ、私は一応答える。先生は「やっぱり」と言い、満足げに頷く。

「じゃあ、今日はありがとうございました」
「はいはい。2人とも気を付けて帰るんだぞ」

 薫のところに向かい、肩を並べて帰る。
 その間も先生のあの切なげな表情が頭から離れなかった。






「……ずるいな、あいつは」
 
 
 校舎の窓から見えるのはまるで恋人同士のような2人だった。







                          第5章 完
 

Re: 制服は脱ぎ捨てて、今夜、君と。 ( No.66 )
日時: 2014/08/08 14:55
名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)

 Thank you!【参照800,900突破】

 こんにちは、朔良です。
 作品を読んで下さった皆様、ありがとうございます!
 おかげさまで参照900を突破致しました。

 安定の“もしも”シリーズやります!

【もしも……うん①】

『先生、私先生のことが好きなんです……』
『た、高槻!?』
『ねえ、先生の好きなようにしていいから、もっと愛してください……』
『——そんなこと言われたら止められるわけねえだろ』
『いいの……南』

「——はっ……夢オチかよ」


【もしも……うん②】

『私、あれから薫のこと考えたら夜も眠れないの』
『水帆……やっと俺の気持ちに応えてくれるんだな!』
『ええ。お願い……ね?』
『——水帆、好きだ』
『私もよ』

「——! 何だこの夢……」


 
 
 今回今まで以上にすごくどうでもいい内容でしたね!
 温かい目で見て下されば幸せです(*^^)v

 次回は参照1000突破で挨拶したいと思います。
“もしも”シリーズはお休みさせていただき、何か特別な企画をしようと考えています。
 
 過去にやった企画の中では「セリフプレゼント企画(キャラが皆様に向けて愛のセリフを言う)」が一番好評だった気がします。そういう感じにしようかな〜と思っています。


 
 ではでは! 本当にありがとうございました!


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