コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 私が辞書を貸す理由。【参照800感謝】
- 日時: 2015/05/04 17:37
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
≪プロローグ≫
あの日、私は先輩にぶつかった。
男嫌いな私は、やばいと思いました。
でも、迷惑ながら先輩はその日から毎日私の教室に顔を出して辞書を貸してと頼むようになりました。
そして、不思議なことに男嫌いなはずの私なのにだんだんと先輩にかれて惹れていきました。
先輩。
私が辞書を貸す理由。
笑わないで、聞いてください。
小倉 千尋 OGURA CHIHIRO 高一
チビなので、通称、おぐちび。
目が大きく色が白いのでモテる。
東 涼介 AZUMA RYOUSUKE 高三
青木 佑真 AOKI YUMA 高一
朝倉 萌黄 ASAKURA MOEGI 高一
小倉 朔来 OGURA SAKURA 中三
*イラスト*
>>38 ちひろ
>>39 萌黄
>>40 先輩
2014.9.14 〜第一期 *END*
>>64 【赤ずきんちゃん】
>>65 【東先輩×萌黄だったら】
>>66 【佑真×ちひろだったら】
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- Re: 私が辞書を貸す理由。≪佑真の告白シーン≫ ( No.28 )
- 日時: 2014/07/06 09:33
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
わーにゃ様*
おもしろいですか!
本当嬉しいです!
続き頑張ります!!
- Re: 私が辞書を貸す理由。≪佑真の告白シーン≫ ( No.29 )
- 日時: 2014/07/06 09:45
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
次の日。
学校にいくと、下駄箱に手紙が入っていた。
"今日、放課後に3-Bの教室に来てください
東 涼介 "
先輩からだ。
手紙を鞄に突っ込むと顔を上げた。
佑真の視線とばちっと絡み合った。
昨日のことを思い出す。
「はよ」
佑真はいつもと変わりない顔で言った。
「お、おはよ」
「おぐちび、おっはよー!」
萌黄が抱き着いてきた。
でも、佑真がいるのに気が付くと萌黄は恥ずかしそうに直立した。
- Re: 私が辞書を貸す理由。≪佑真の告白シーン≫ ( No.30 )
- 日時: 2014/07/06 16:21
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
「3-B…ってここだよね」
先輩からの手紙をポケットの中で握りしめて、教室の前に立った。
ゆっくりと扉を開けると、先輩がいた。
でも、教室の真ん中の席でぐっすりと寝ていた。
「…先輩?起きてくださいっ!先輩!」
「んぅ…」
肩を揺さぶると、先輩は眠たそうにうなる。
どんなに苦労しても起きないと確信すると、私は先輩の隣の席に座った。
先輩の髪が日光に透かされて茶色に輝いている。
女の子のように長いまつ毛が一定のリズムで小さく揺れている。
綺麗だなぁと思ってしまう。
「ん…小倉ァ?」
先輩が間抜けな声を出して、起きた。
「グッドモーニング…!」
まだ寝ぼけているのか、先輩はそう言い放つと、私に倒れこんできた。
「わっ!せ、先輩!」
「小倉の名前はちひろぉ…」
「先輩っ」
「ふわっ!」
私が耳元で大きな声を出すと、先輩が奇声を出して飛び上がった。
「ごめっ…俺、寝てた?」
目を眠たそうにこすり、先輩は私に謝った。
- Re: 私が辞書を貸す理由。 ( No.31 )
- 日時: 2014/07/10 13:09
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
「それで…用ってなんですか?」
「俺、昨日辞書買ったんだ」
先輩はニカッと笑った。
「今まで迷惑かけてゴメンな?」
「あっ大丈夫です…」
「もう、借りないから先生にも怒られなくても済むな?」
「え…」
先輩は微笑みながら言うけど、私は言葉を失った。
本当に、辞書を貸していたのは迷惑だった?
自分に問いかける。
「じゃあな!」
答える暇もなく、先輩は教室から出ていった。
本当にこれで良かった?
- Re: 私が辞書を貸す理由。 ( No.32 )
- 日時: 2014/07/19 12:28
- 名前: チィク (ID: as61U3WB)
——目を開けると、そこは白銀の世界だった。
「何、これ。」
突っ立っている間にも雪は降り続け、私の頭に積もっていく。
目をこすると、次は頭にドン!と衝撃が走った。
「痛っ!」
頭に赤い辞書が当たった。
上を見上げると、たくさんの辞書が今度は雪の代わりに降ってくる。
ドドドド
辞書は面白いように私の頭に降り注いできた。
「わっ!」
いきなり巨大な辞書が現れ、私の体ごと下敷きにした。
「た、助けて!」
一生懸命にもがく私。
−自分の気持ちに素直になりなさい−
突然、どこからか声が聞こえた。
「えぇ?」
−あなたは自分を勘違いしている。あなたが大切に思う人、それは誰か考えてみなさい。−
「誰かそこにいるなら助けて!!」
−考えるのが、この危機を脱出するヒントですよ…−
「考える?」
あなたは自分を勘違いしている。
…自分を勘違いして…い…る?
私が大切に思う人…それは… ———
「おぐちびっ!」
「わあぁ!」
私は飛び起きた。
「何でこんなところで寝てるのよ」
「え…?」
辺りを見回すと、教室だった。
そうだ、さっき先輩に辞書はもういいって言われた教室だ。
…ってことは今のは、夢だ。
でも、私の大切な人。
それは…
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