コメディ・ライト小説(新)

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フリーバトラーズ
日時: 2018/01/04 16:00
名前: MESHI (ID: sA8n45UA)

はじめましてー!

MESHI…読み方はそのまま「メシ」です、はい。

でも、そこまでご飯が好きということでも、塩にぎりさえあれば生きていけらァ!!というわけでもありません。1日3食きちんとバランスよく食べます(何の話だ)。

最近、縄跳びをはじめました。後ろとびをしていると、目に縄がバチィ!と直撃し、もう二度と縄跳びはしないと心に誓いました。開始5分のことです。

黙っていると完全に忘れ去られる圧倒的存在感のなさのMESHIがお送りします。

所々文がおかしくなったりすることがあるかもしれませんが、そこのところは生暖かい目で見守ってやってください。(MESHIは存在感が薄い故、メンタルは強いです。いくら存在を忘れられてもへこたれません。ステンレス製の心。)


この小説はオリジナルです。
そしてコメディ・異能力モノです。
たまーに作者の生活記録があります。

1話1話がちょっと長いですが、比較的サラッと読めるかなあ…と思います。

よろしくお願いします!








≪コメントありがとうございました!≫
四季さん


【追伸】

作家プロフィール作りました。書いてある小説の上の方にある「参照」から飛べます。









第1章:『ようこそ、フリーバトラーズへ!』>>1
第2章:>>30

Re: フリーバトラーズ ( No.4 )
日時: 2016/12/14 16:48
名前: MESHI (ID: 7aCRDkL4)


喫茶店の片隅。

異様な空気を纏った4人がいた。
周りのテーブルは綺麗に誰も座っていない。

無理もない、そこに座っているのは中国服の青年、面をつけた男、そして全身に布を巻き付けた人間の形をしたなにか。
辛うじて一般人に見えるのは、その隣でゲームをしている少年だけである。


「喫茶店である意味はあったんですか?」

「え?コーヒー飲みたかったから。」

Rにジトッとした目を向けるカノエ

「まあ、いいですけどね・・・どうせ今日が最後の暇な時間ですから。」

手元のコップの水を飲む。それは勇気ある店員が震える手で置いていったものである。

「任務かー。あーめんどくさ。」

ゲーム機をテーブルに置く少年。メンバーの瑠璃ルリである。

「今回、金が発生するかどうかもわかんないんだろ?」

「まあそうですね」

3人分のため息が重なった。


「このメンバー構成の考案はあいつか?」

あいつ、とは少女のことである。

「僕は基本的に特攻ですからね」

再び3人分のため息が重なる。

なんともけだるい会議だ。



「よし、さっさと終わらせるぞ、会議。」

「そもそもこれ、何決める会議でしたっけ?」

今日最大の沈黙が流れた。

 

 ◇  ◇  ◇




「おおおお、お、お待たせいたしっましたっ」

コーヒーカップが皿と触れ合ってカタカタと音を立てる。

「あざーす」

コーヒーを受け取るR。

「そ、それ、れでは、失礼いたしまふっ」


8人の化け物を見た時の人々の反応は、大きく分けて2種類ある。

怖がり、怯える者。そして面白がって好奇の目を向ける者。

どちらかというと、前者の方が多いのだが。



「あ、これが情報らしいですよ」

庚が思い出したように黒い旧型の携帯電話を取り出す。それには白い油性マジックで「23」と書かれている。

携帯電話が妙にピカピカなのはなぜか?

言うまでもなく、前に庚が粉々に砕いてしまったので、新しいものに買い替えたのだ。ちなみに、これで23台目。

「ふうん・・・強盗チーム・・・」

「なんで少女アイツがこんなのに刺されたのさ?」

「なんかいらんことに首突っ込んだんでしょ」

全員一致で納得した。


本拠地アジトの正確な場所が分からないそうです」

内部の様子が分かっても、その建物がどこにあるかはわからない。

少女の能力も、万能ではないのだ。


「なーる。それで朱殷シュアンの能力が必要なわけか。」

瑠璃がゲーム機をテーブルに置いた。

隣に座っている人間の形をした布の塊がモゾモゾと動く。


朱殷の能力、コピー。

文字通り、様々な人間に変わることができる。

写真を見ただけでその人の姿かたちはもちろんのこと、声、性格、記憶まで完璧にコピーする。

下手な変装より、はるかに安全かつ確実なため、潜入捜査には重宝する能力だ。

普段の朱殷の姿を見たことがある者は誰もいない。


「対象・・・」

朱殷のくぐもった声が発せられた。

画面にうつっている中肉中背の男。

「読み込み完了・・・」

そう言うと、朱殷の体―――布の塊しか見えないが―――がモゴモゴと動き、二回りほど大きくなって動きが止まった。

ゴツゴツした手が、顔にかかった布を外す。


「完璧」

Rが親指を立てる。

目の前にいるのは、画面にうつった男とそっくりな・・・いや、男そのものだ。



「作戦、開始。」

4人は一斉に席を立った。

Re: フリーバトラーズ ( No.5 )
日時: 2016/12/21 18:05
名前: MESHI (ID: 7aCRDkL4)



「フリーバトラーズ・・・ねぇ・・・」

スタッフルームで一人の店員が呟いた。

庚達にコーヒーを運んだ店員である。喫茶店では”楓花ふうか”と名乗っている。

「いきなり潜入捜査とは、大胆なことやるねぇ」

ポケットからスマホを取り出す。


カウンターの死角を選んだつもりだろうが、店内を動きまわる彼女には、4人の様子は丸見えだった。

会話の内容も聞こえていたし、朱殷しゅあんの姿が見覚えのある男に変わるところも見た。

「報告、報告・・・っと。」

ふう、と一息ついた。

「こんな場所で作戦会議をするなんて、情報漏れもいいところ。大した連中じゃなさそう。」

髪を束ねていたゴムを外し、エプロンを畳んでロッカーに仕舞う。

「リーダーの女の子だって、あんなに簡単に消せたもの・・・」

店の裏口に出て、細い裏路地に入る。外はシンと静まりかえっていた。

彼女は何の警戒もせずに道の真ん中を歩く。


送信ボタンを押した瞬間だった。

「・・・っ?!」

スマホを持っていた手の甲に鋭い痛みが走った。

思わずスマホを取り落とす。

すぐに拾おうとして手を伸ばすと、それは目の前で火花を出して砕け散った。


「本当に引っ掛かるとは思いもしませんでしたよ・・・。」

突然のことに固まっていると、頭上から呆れたような声が降ってきた。

彼女はすぐに壁に背をつけて警戒態勢になる。

「?」


「あなたが完全に舐めきっていたフリーバトラーズです」


電信柱の上に、人影が見えた。

それは音もたてずに飛び、かたいコンクリートに着地する。

「というか、『フリーバトラーズ』って俺らが名乗ってるわけじゃないからね」

向かい側のビルからも若い声が聞こえる。

「じゃあ何ていうのか正式名称なの?」

「さあ?」

ビルを見上げて顔も見えない相手と会話している。

「やはり、貴女あなたも特殊な能力を持っているようですね」

「そう、地獄耳。これがあたしの能力。」

「へえ」

さほど興味もなさそうに答える目の前の男。


世界の音が奪われたように、いっそう静まりかえる裏路地。


「・・・てかあんた誰?!」

「え・・・だからフリー・・・」

「だから名前!」

「ああ。」

ポリポリと頭をかく男。

「申し遅れました、カノエといいます。」


すると、先ほどまでの何を考えているのかわからない表情から打って変わって、目に鋭い光が宿った。

反射的に遠ざかろうとするが、動けない。

「何・・・?!」


バチバチと音がして、庚の腕が青白いいかづちのような光に覆われる。

「この地球上に、”エネルギー”ってどのくらい存在すると思いますか?」

「はっ?」

「一番身近なのはやはり太陽光ですかね」

「・・・はっ?」



庚は、いわば発電機であり、電池である。

この世に存在するあらゆるエネルギーを自分自身を動かすエネルギーに変換する。

太陽光、熱、食事、風、さらには圧や重力からも、エネルギーを得ることができる。

そのエネルギーの量に比例して、庚の能力は脅威を増す。

体内に溜められた膨大なエネルギーは一気に放出されると莫大な”力”となり、庚を援護する。



「まあ、夜になると太陽出ないんですけどね・・・それが残念です」

ソロリ、ソロリと彼女に近づく庚。


「庚くぅん、それじゃあ夜道でか弱い女子を襲う変質者にしか見えないよぉ~」

路地の曲がり角からひょこっと白金の髪の頭がのぞく。

「うるさいです」

額に青筋を浮かべる庚。心なしか、青白い雷が強くなった気がする。


しかし、意識が他へむいているのは絶好のチャンス。

彼女は横へ飛び、ふところからちいさな苦無クナイを取り出して投げた。

「っと・・・えらく古風な武器を使うんですね」

造作もなくそれらをよける庚。

ちいさく舌打ちをして、もう一度苦無を投げる。

しかし、それは庚の手中に収められた。

目を見開く彼女。投げられた刃物を、素手でキャッチしたのだ。

苦無は手の中でぐにゃりと曲がり、地面へ落とされる。

青白い雷を帯びたままのそれを見て、恐怖の色を浮かべる彼女。


庚の足が踏み出される。

逃げなければ、そう思った瞬間にはもう時すでに遅し。

「はなし・・・て・・・・っ」

彼女の両足は地面についていない。息ができない。

目の前には、片腕を伸ばした庚。

「僕だってこんな手荒な真似はしたくありませんでしたよ・・・」

はあ、とため息をつく。

さらに力をこめる庚。彼女の意識は、朦朧もうろうとしていた。

『3. 1415926535 8979323846 2643383279・・・』

彼女の目がかっと見開かれた。

ダークグリーンの瞳が真っすぐ緋色の瞳を見つめる。


しばらくの間、手をひくひくと痙攣したように動かしていた彼女は、力なく動きを止めた。

そっと彼女を地面に降ろす庚。

人形のように俯いて足を投げ出した状態で壁にもたれかかって座っている。

「・・・死んだ?」

「死んでません」

わらわらと集まってくる少女、瑠璃、蘇比、R。

「驚いたな、庚は魔術師だったのか」

「違います」

「彼女は、催眠術によってターゲットの組織に吸収されていたんだ。そして、その催眠術を解くカギが『円周率』。」

少女が得意げに話す。ちなみに、これは能力によって判明したことである。

「催眠術?・・・漫画の世界みたいだな」

瑠璃は射撃用の銃を肩に担いでいる。これは本物ではなく、よく屋台などで使われる偽物である。弾はゴム製にかえてあるが。



「今回は、一筋縄では行かないかもしれないねえ」

Rがポツリと言った。

「毎回でしょ」

Re: フリーバトラーズ ( No.6 )
日時: 2016/12/25 17:48
名前: MESHI (ID: 7aCRDkL4)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11655

ー番外編ー(作者が思い切りふざける&キャラ崩壊の回)

「もうすぐクリスマスだね、カノエくん!」

無言で睨まれる少女。う、と言葉に詰まって後ずさりをした。

「も、もうすぐクリスマスだね、Rくん!」

「俺の前でその話をするな・・・首落とすぞ・・・」

仮面の下からでもはっきりとわかる殺気。

少女は若干涙目になりながら頬を引きつらせる。

「もうすぐ、クリスマ・・・」

「クリスマスだぁ?俺ァそんなもん知らねえなぁ・・・ハハハ・・・」

刺身包丁を一心不乱に研いでいる蘇比ソヒ。手元を見る目が笑っていない。

命の危険を感じた。


瑠璃ルリくーん、もうすぐ、クリス、マ・・・ス・・・だね・・・・・・」

画面の中の敵を次々に撃ち落としていた。

もう倒れている敵にも弾丸を容赦なく撃ちこんでいる。オーバーキルである。

「ああ・・・そうだな・・・クリスだな・・・クリス〇村だな・・・」

眼鏡の奥の眼は、少女には見えないどこか遠くの世界を見ているようだった。


「何?!どうしたの男子組!!しっかりしてよーーー!」

蘇比のレストラン店内に響く悲痛な少女の声。しかしその声は誰にも届かなかったようだ。

しばらくの静寂。ゲームの銃声だけが途切れることはなかった。


Re: フリーバトラーズ ( No.7 )
日時: 2016/12/26 18:34
名前: MESHI (ID: 7aCRDkL4)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

どうも、MESHIです。

まず、メリークリスマス!!

まあ、私は仏教徒ですから、一人で座禅してますよ(部屋の隅で体育座り)~

それにしても、甘辛チキンは美味しいですね。「甘辛」ってついてたらなんでも買ってしまいそうになります。

あと、クリスマスにとケーキを焼きました。表面に生クリーム塗らなくていいやつで、デコレーションもしなくていいので、センス皆無の私にもできるかなあという甘い考えで。

切り分けた後に、「あれ?これ中のほう焼けてなくね?」と、そのまま電子レンジ(500W)でチンしました。

そしたら、静かにケーキが反乱を起こしており、電子レンジの中で大爆発していました。
そんなに?!そんなにクリスマスが嫌なの(違う)?!

これだから素人は。あるあるなんですかねこれ(違う)。

ちなみに、皿の上の生存者は私が美味しくいただきました。胃に入ってしまえばどんな無残な姿になったケーキでも高級ケーキ屋さんのケーキと何ら変わりはありません。ちょっと形が崩れるのが早かっただけです(屁理屈)。

あと、マンゴージュースが美味しいです。最近ハマっています。しかし、虫歯に厳しいです。早く日本の医療が進化しますように。

甘辛チキンとマンゴージュースと爆発ケーキと過ごすクリスマスも悪くないですね。



Re: フリーバトラーズ ( No.8 )
日時: 2016/12/29 19:49
名前: MESHI (ID: 7aCRDkL4)


手に残っている生暖かい感触。アスファルトに広がる赤黒い液体。

自分の右手には、銀色に鈍く光るナイフが握られている。

目の前で倒れる小さな背中。絹のような長い髪の毛がみるみる染まってゆく。

そして世界がモノクロになり———


青白い雷が迫ってくる。目を閉じても、その輝きは消えない。




「!」

彼女は目を開いた。見たことのない天井が視界に入る。

そして、自分がベッドに寝かされていることに気が付いた。

「目、覚めた?アケちゃん」

緋?、彼女は重い頭を無理やり起こした。

声の主は、白衣を着た女性。

顔の半分が隠れているのではないかと思うほどの大きな眼鏡をかけている。ボブカットの髪は、一房だけ明るい水色をしていた。

「・・・誰?」

声を出すと、なぜか喉が痛い。

「私は浅葱。一応医者の助手的な?」

眼鏡の位置を両手を使って直す浅葱。

「ああ、あとね、」

そう言っている途中。

勢いよく扉が開く音がした。

「やあやあ、緋くん!ハッハー!!」

「うるさいぞ」

Rに頭をしばかれながら入ってきた少女。

その顔を見て、彼女は目を見開いた。




「え?コイツ刺したのあんただったのか」

瑠璃が遠慮なく置いてあった座布団に座る。

「あっ、ずるい、それ俺がマークしてたのに」

座布団は3枚しかない。蘇比が瑠璃を立たせようとしたが、結局冷たい床に直で座ることとなった。

「あー、ドンマイドンマイ、意味のないことしたねー」

ひらひらと顔の横で手を振るR。

何も状況を理解できていない彼女はぽかんとしたままである。

「まあ、コイツのこと詳しく知ろうとしたら脳みそ何個あっても足りないからいいよー」

「そうそう、深く考え込んだら負けだからね!無駄に脳みそ使うだけだからね!」

「あんたはちっとは脳みそ使え」

「ひどいなあ、もう」


「お見舞いはもうちょっと静かな感じでやるんだよー!」

一際大きな声が部屋中に響く。

「お前がな、ときー」

大袈裟に耳を塞ぐR。

「お見舞いは楽しくやって元気づけるのが醍醐味だろうよ」

蘇比が頬杖をつきながら言った。

「よし、お通夜テンションでいってみよう」

少女の提案。一気に部屋の雰囲気が重くなる。

こういうときの無駄な団結力は天下一品である。

「緋ちゃん・・・早く・・・早く目を覚ましてよ・・・」

「あ、え?私起き・・」

「そうだよ緋くん・・・さあ、あの時のように元気に草原を笑顔でスキップしてくれたまえ・・・」

「私そういう奴に見えるのか?」

ジトッとした目になる緋。


「もういいですって茶番は。」

緋の耳が聞き覚えしかない声を捉えた。

扉が開いて冷たい風が入り込んでくる。

一緒に隙間から滑り込むように入ってきたのは、黒いコートを着た庚。寒さのせいで鼻の頭が赤くなっている。

「おっ、庚くんおかえり」

「ここ僕の部屋です」

コートの下から現れたのは、これまた見覚えのある中国服。


緋は反射的にベッドから飛び降り、戦闘態勢になった。


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