コメディ・ライト小説(新)
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- 黒猫と女剣士
- 日時: 2017/08/10 20:16
- 名前: 幼音アリア (ID: a0p/ia.h)
コツ、コツ、コツ・・・・・
おや?お客様ですか、珍しい・・・こんな森の奥の図書館に入るなんて、
相当の変わり者とお見受けしました・・・・・
いえいえ、悪い意味で言ったのではございません、そうだ、変わり者の
お客様にぴったりの「変わり者が出てくるお話」をご紹介します・・・
と、その前に・・・
お客様は、昔からある「言い伝え」をいくつご存知ですか・・・?
夜には口笛を吹いてはいけない、や、黒猫に横切られると不幸になる、
等の言い伝えは有名です・・・・・
今回ご紹介するお話は、今話した言い伝えの後者に関係のある
お話でございます・・・・・
では、どうぞごゆっくり・・・・・
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.29 )
- 日時: 2018/05/03 19:28
- 名前: 幼音アリア (ID: RnkmdEze)
そもそも、これを書いたのは誰なのか?
もう既に発動した後なのか?
それとも前なのか?
私達以外の人達は、この魔法陣に気が付いていないように見える・・・・・
もし、この魔法陣が私とルーにしか見えていないのだとすれば、それは何故なのか?
謎が沢山ある・・・・・
「・・・誰かが地面にお絵かきをしたんだろうな、きっと・・・」
魔法陣、と言ってもまだわからないだろうと思った私は、これを「お絵かき」と表現した・・・・・
「不思議なお絵かきだね、遠くまで書かれているし・・・・・」
「そうだな・・・・・帰ろうか」
「うん・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ねぇ、ノワール・・・」
「何です?シャノ・・・」
「この前貴方に頼んだ例の魔法陣・・・・・もう完成した?」
「えぇ、準備は万端です」
「本当に誰もその魔法陣には気付いていないのね?」
「勿論です、誰も気付いていませんよ」
「そう、それを聞いて安心したわ」
「・・・いよいよ、ですね」
「そうね、待ちに待ったわ、この時を・・・・・」
「同じく・・・・・」
「「奴等」への復讐の幕開けよ・・・・・」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.30 )
- 日時: 2018/05/04 18:27
- 名前: 幼音アリア (ID: T0oUPdRb)
ーーーその日の夜・・・
「そろそろ寝ようか、ルー」
「うん・・・・・」
片手で目を擦りながら、ゆっくりと頷く・・・・・すぐに帰る結果となってしまったが、今日は
外に出かけたし、疲れたのだろう・・・・・
「・・・・・」
「・・・もう寝ちゃったのか」
・・・にしても、あの魔法陣は一体何だったのだろうか・・・・・?
巨大な魔法陣であることから、恐らくかなり強大な力を持つ魔法を発動させるのは確定だと
思われるが、それが一体何の魔法なのかが問題だ・・・・・
ルーが躓いたことで、その部分だけが少々消えかかっていたが、もしあれでも完璧に発動する
なら、かなり上位に位置する魔法陣だと考えられる・・・・・
「・・・わからないな、これだけ考えても」
「・・・・・」
「・・・・・今日はこれ以上考えずに、寝るとするか」
ーーーーーーーーーーーー
ーーー翌朝・・・
「・・・んっ・・・んんん・・・・・」
窓から差し込む朝日が眩しい・・・寝起きのこれが、私は苦手だ・・・・・
「・・・・・」
「・・・まだ寝ているのか、静かにしなくてはな」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.31 )
- 日時: 2018/05/23 20:25
- 名前: 幼音アリア (ID: OypUyKao)
《・・・寝る前に何か考えていた気がする・・・・・何だっけ・・・・・あぁ、そうだ・・・確か
魔法陣についてだった・・・・・結局私は、考えてもわからずにそのまま寝てしまったんだ・・・》
「・・・もし、あれが災厄の前触れだとしたら・・・・・いや、まさかな・・・・・魔法陣くらいで
考え過ぎだ・・・・・」
「・・・んん・・・・・」
「・・・・・ゆっくり寝てなさい」
「ん・・・ん・・・・・」
「・・・・・さてと、今日は何をするか・・・ルーと一日遊んであげるのも・・・・・」
「・・・・・」
「・・・いつからそこにいた?」
「魔法陣の部分から・・・」
「あぁ、なるほど・・・最初からね・・・・・」
「昔から独り言多いわよね・・・・・」
「それを言うなよ、ラシア・・・・・」
《まさか聞かれていたなんて・・・・・恥ずかしい・・・・・》
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.32 )
- 日時: 2018/06/17 20:52
- 名前: 幼音アリア (ID: Ft4.l7ID)
「・・・で、何よ?」
「え?」
「魔法陣よ、魔法陣・・・」
「あぁ、そのことか・・・・・」
「何かあったの?」
「うーん・・・私にも実は詳しいことはわからないんだが、昨日ルーと外へ行った時に、魔法陣を
見つけたんだ・・・・・」
「別に魔法陣くらい普通なんじゃない?魔法使いが沢山いるんだから・・・」
「普通の魔法陣ならな・・・・・」
「普通の魔法陣じゃないの?」
「・・・でかかったんだ、その魔法陣が・・・・・まるで人里全体を囲むようにな・・・・・」
「そんなに!?」
「全体を見たりはしていないから確かじゃないけど、でもあれは例えるなら今の例え方が一番
だと思う・・・・・」
「でもでかいだけならそこまで変じゃないんじゃない?」
「いや、変だよ・・・それだけ巨大な魔法陣が必要とされる魔法は、大体限られるんだ・・・・・」
「人里の壊滅とか?」
「流れだとそれが一番可能性としては高い、でもまだ確かなことは言えないよ・・・・・そもそも、
魔法が発動される前なのか、された後なのかもわからないし・・・・・」
「詳しいわねぇ・・・・・」
「一応、国に仕える剣士だからな・・・・・」
「でも気をつけなさいよ、脅威はいつも近くにいる、そう考えないと若くして命を落とすわよ・・・?」
「言われなくてもわかっているさ、ありがとう・・・・・」
「いえいえ、どういたしまして」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.33 )
- 日時: 2018/06/19 20:09
- 名前: 幼音アリア (ID: rBo/LDwv)
ーーーーーーー
「美味いか?」
「うん!」
「そうか、それを聞いて安心した、それは私が作ったパンなんだ、遠慮するなよ?」
「・・・?えんろ・・・?」
「あー・・・まぁ、難しいことは考えるな、って・・・最初に言ったのは私か・・・」
「・・・?」
「気にしないで食べなさい・・・」
「うん」
《・・・今日、もう一度あの魔法陣がある場所へ行ってみよう・・・・・再確認が必要だ、あれだけの
大きさの魔方陣を描いた人物は、近くにいるかもしれない・・・・・》
「どうしたの?ハンナお姉ちゃん・・・」
「んー・・・?あぁ、ちょっとした考え事だ、気にするな・・・・・」
「お天気のこととか?」
「・・・そうだな、今日のお天気はどうなると思う?外れたら頭わしゃわしゃしちゃうぞ」
「わしゃわしゃ・・・・・?」
「・・・されてみたいか?」
「・・・・・?」
《・・・まぁ、その反応が正解だよな、ルーといるとどうも普段の私とは違う私が出てしまう・・・
剣士になった時もそうだったが、これからこの身を一人の女剣士として国に捧げることを誓った時、
あの時から私の心は常に弱さを隠し、強くあれとした・・・・・つまり、今の私は剣士になった時に
作り上げた偽りか?長いことこうしていると、もうどれが本当の自分で、どれが偽りの自分かが
わからない・・・・・》
「・・・わしゃわしゃは今度だ」
「・・・?う、うん・・・・・」
「・・・・・」
《自分でもわかっている、私はこの子に変なことを聞いたと・・・・・今ので縮まった距離が離れたり
しないだろうか・・・・・》