コメディ・ライト小説(新)
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- 黒猫と女剣士
- 日時: 2017/08/10 20:16
- 名前: 幼音アリア (ID: a0p/ia.h)
コツ、コツ、コツ・・・・・
おや?お客様ですか、珍しい・・・こんな森の奥の図書館に入るなんて、
相当の変わり者とお見受けしました・・・・・
いえいえ、悪い意味で言ったのではございません、そうだ、変わり者の
お客様にぴったりの「変わり者が出てくるお話」をご紹介します・・・
と、その前に・・・
お客様は、昔からある「言い伝え」をいくつご存知ですか・・・?
夜には口笛を吹いてはいけない、や、黒猫に横切られると不幸になる、
等の言い伝えは有名です・・・・・
今回ご紹介するお話は、今話した言い伝えの後者に関係のある
お話でございます・・・・・
では、どうぞごゆっくり・・・・・
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.14 )
- 日時: 2017/12/24 19:16
- 名前: 幼音アリア (ID: KZRMSYLd)
何とかして、この子の力になれないだろうか・・・・・
「・・・なぁ・・・・・」
「ひっ・・・!な、何・・・!?」
「・・・私のことが怖いだろうが、一旦心を落ち着かせて、私の話を
聞いてくれないか・・・・・?」
「・・・?・・・う、うん・・・・・」
「・・・・・人間の世界には、争いが溢れている・・・国同士の戦争や
人間それぞれの格差から始まる殺し合い、そして「自分達とは違う
者達への差別」・・・簡単に言うと黒猫族に酷いことをしたりとか
だな・・・・・」
「・・・!」
私の今やっていることは正しいのだろうか・・・ただこの子の心を
傷つけているだけではないのだろうか・・・・・
「人間って残酷でな・・・金や地位を求めて平気で人間同士で
傷つけ合ったり、殺し合ったりするんだ・・・・・でも、全ての
人間がそうではない・・・誰かの為に必死になって尽くす人間だって、
金や地位を求めない人間だっている・・・・・黒猫族に酷いことを
しない人間だって、いるんだ・・・・・」
「・・・・・」
「・・・私を信じてみてくれないか・・・・・?絶対に酷いことは
しない、お前を悪い人間から守りたいんだ・・・・・」
「・・・・・」
バサッ・・・
・・・毛布を被ってしまった・・・いきなり今まで恐怖の対象として
認識してきた人間からこんなことを言われても、本当の言葉として
受け入れられないのは当然だ・・・・・
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.15 )
- 日時: 2017/12/25 20:44
- 名前: 幼音アリア (ID: MHTXF2/b)
「・・・お姉ちゃんは・・・嘘つきさんじゃない・・・・・?」
「・・・!も、勿論だ・・・!」
これは驚いた・・・・・まさか、相手から話しかけてくるとは・・・・・
「・・・お姉ちゃんは・・・優しい人・・・・・?」
「・・・あぁ、そうだよ・・・さっきお前を怖がらせてしまったお姉さん
だって、悪気があってやったんじゃない・・・・・優しい人だ・・・・・
だから・・・・・その・・・えっと・・・・・」
「・・・・・」
「・・・私の名前はハンナだ・・・ハンナと呼んでくれ・・・・・
お前の名前は何だ・・・・・?」
「・・・ルー・・・・・」
「ルーか・・・宜しくな、ルー・・・・・」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.16 )
- 日時: 2017/12/25 20:53
- 名前: 幼音アリア (ID: MHTXF2/b)
【~作者から皆様へのクリスマスプレゼント~】
皆様、いつも「黒猫と女剣士」を読んで頂き、ありがとうございます!
皆様への日頃の感謝の気持ちを込め、クリスマスをテーマにした特別編を
ご用意致しました!
皆様のクリスマスの記憶に刻んで頂けたら嬉しいです!
by 幼音アリア
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.17 )
- 日時: 2017/12/30 19:40
- 名前: 幼音アリア (ID: w32H.V4h)
【ー特別編「Xmascat」ー】
「ねぇ、ハンナお姉ちゃん・・・」
「ん?何だ?」
「クリスマスってどんなの?」
「クリスマス?誰から聞いたんだ?」
「ラシアお姉ちゃんから・・・」
「そ、そうか・・・」
クリスマスが何なのかを詳しく説明しなかったのか、ラシアめ・・・・・
「クリスマスとは、夜子供達が寝ている間にサンタクロースと呼ばれる
お爺さんが、世界中の子供達にプレゼントを配る日と、今はいない
一人の男の誕生日を祝う日の二つがある・・・・・」
「世界中に・・・?」
「あぁ、世界中にだ・・・・・」
と言っても、本当にいるのかどうか、私にはわからないが・・・・・
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.18 )
- 日時: 2018/01/02 19:48
- 名前: 幼音アリア (ID: a0p/ia.h)
「僕にもプレゼントくれるかなぁ・・・・・?」
「・・・きっとくれるよ」
「・・・でも・・・」
「・・・?」
「プレゼントって何・・・・・?」
プレゼントとは何なのか、人間の世界に今まで足を踏み入れなかった
ルーからすれば、確かにわからないだろう・・・・・
ーその夜・・・ー
「・・・ラシア、ちょっと話がある」
「何よ急に?改まっちゃって・・・・・」
「・・・手袋の編み方を教えてくれ、大至急にだ・・・」
「手袋の編み方・・・?」
「頼む・・・・・」
「ハンナもとうとう好きな男ができたか~!」
「そうじゃない、ルーにあげるんだ・・・」
「ルー君に・・・?」
「私からのプレゼントだ・・・」
「・・・予め言っておくけど、難しいわよ?」
「構わない、教えてくれ・・・」
「・・・わかったわ、教えてあげる・・・・・」
編み始めて数時間、人間が抱く誰かへの想いとは底が知れない・・・・・
初めて編んで、数時間で完成するとは・・・・・
「驚いたわ・・・少し教えただけで、たったの数時間で作り上げる
とはね・・・・・」
「ありがとう、ラシア・・・・・本当にありがとう・・・・・」
「どういたしまして、今の内に枕元にそっと、ね・・・・・」
「そうだな!」
ーーーーーーーーーーーー
「お姉ちゃんお姉ちゃん!」
「どうした?ルー・・・」
「見て見て!枕の隣にあったの!サンタクロースさん来てくれたの!」
「そうか、喜んでくれてありがとう・・・」
「・・・・・?」
「・・・いや、気にするな」
ーEndー