コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 黒猫と女剣士
- 日時: 2017/08/10 20:16
- 名前: 幼音アリア (ID: a0p/ia.h)
コツ、コツ、コツ・・・・・
おや?お客様ですか、珍しい・・・こんな森の奥の図書館に入るなんて、
相当の変わり者とお見受けしました・・・・・
いえいえ、悪い意味で言ったのではございません、そうだ、変わり者の
お客様にぴったりの「変わり者が出てくるお話」をご紹介します・・・
と、その前に・・・
お客様は、昔からある「言い伝え」をいくつご存知ですか・・・?
夜には口笛を吹いてはいけない、や、黒猫に横切られると不幸になる、
等の言い伝えは有名です・・・・・
今回ご紹介するお話は、今話した言い伝えの後者に関係のある
お話でございます・・・・・
では、どうぞごゆっくり・・・・・
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.19 )
- 日時: 2018/01/03 19:40
- 名前: 幼音アリア (ID: /48JlrDe)
皆様、明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします!
by 幼音アリア
ーーーーーーーーーーーー
少しは先に進んだと思ったが、考えてみればお互いにただ名前を教えた、
それだけのことをしただけであり、溝はまだ深い・・・・・
ルーはまだ完全に、私を信頼してはいないだろう・・・・・
「・・・ルー」
「・・・!な、何・・・!?お姉ちゃん・・・」
「・・・ミルク、また飲むか?」
「の・・・飲む・・・」
今はこれくらいの会話がやっとか・・・・・
その内、段々慣れてくれることを願おう・・・・・
「・・・ラシア」
「ん?どうした?」
「悪いが、ミルクをもう一杯くれないか・・・?」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.20 )
- 日時: 2018/01/28 20:55
- 名前: 幼音アリア (ID: KG6j5ysh)
「わかったわ・・・」
「ありがとう・・・」
「・・・どう?あの子、少しは慣れた?」
「あぁ、本当に少しだがな・・・・・」
「でも、ちょっとは前進したんじゃない?」
「まぁな・・・・・」
決して大きい前進ではないが、あの子との距離は確かに縮まった・・・・・
それだけは、確実だった・・・・・
「あの子、名前を教えてくれたんだ・・・」
「名前を?」
「あぁ・・・」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.21 )
- 日時: 2018/01/31 19:53
- 名前: 幼音アリア (ID: a0p/ia.h)
「・・・正しくは「聞き出した」じゃない?あんなに怯えていた子が男勝りなハンナに
いきなり名前を教えるのは、ちょっと不自然な気が・・・・・」
「バ、バレたか・・・」
「わかるわよ、それくらい・・・はい、ミルク、熱いわよ」
「おぉ、ありがとう」
長い付き合いだと、些細な誤魔化しも通用しなくなってくる・・・・・
あの子とも、これくらいの仲になれたら・・・・・
「待たせたな、ルー」
「・・・!」
まだ少し、警戒しているか・・・・・
だが、それが普通なのかもしれない・・・・・
「・・・熱いから、少し冷ましてから飲みなさい」
「・・・う、うん」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.22 )
- 日時: 2018/02/02 20:25
- 名前: 幼音アリア (ID: GlabL33E)
「・・・それと、何か食べるか・・・?」
「・・・うん」
「何が食べたい?」
「・・・?えっと・・・わ、わからない・・・・・」
恐らく、食べ物の名前もそんなに知らないだろう・・・・・
「・・・ミルクを飲んで、待ってなさい」
「う、うん・・・」
確か、パンがあったはずだ、パンにしよう・・・・・
「ラシア~、悪いけど、パンを用意してくれないか?」
「パン?」
「確か、この前買ったのがまだあったはずなんだが・・・・・」
「・・・あぁ、これね、今お皿に移すからちょっと待ってて」
「わかった」
「・・・パン温める?」
「そうだな、頼む・・・」
「・・・・・」
ラシアの集中力が高まっているのがわかる・・・熱魔法を使っているんだろう・・・・・
「・・・はいできた、熱いから気をつけてね」
- Re: 黒猫と女剣士 ( No.23 )
- 日時: 2018/03/04 20:43
- 名前: 幼音アリア (ID: y36L2xkt)
ーーーーー
ーーーー
ーーー
《・・・お姉ちゃん達は、今までの人達とは違う・・・飲み物も食べ物もくれる・・・・・
でも・・・》
「入るぞ、ルー」
「え!?あ、うん・・・」
「まだ熱いから、少ししてから食べなさい」
「うん・・・ありがとう・・・・・」
「・・・・・」
「・・・美味しい」
「・・・やっと、自然な一言が出てきたな」
「え・・・・・?」
「今まで、どこか落ち着かない様子だったから、心配だったんだ・・・言葉も一つ一つを
怖がって言っているように見えた・・・でも、今やっと自然と落ち着いた一言が聞けたから
安心したよ、ルー・・・」
「・・・ごめんなさい」
「・・・?」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・・!」
「な、何を泣く必要がある!?やっぱり私やラシアのことが怖いか・・・・・?」