ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 包帯戦争。
- 日時: 2009/12/05 08:37
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
……ぬーがー。
もうダメだ。消えてしまったぁ……。死亡。
あー、じゃあ続きから。
コピるの大儀なんで、
http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12380
ここで読んでからどうぞ。
- Re: 包帯戦争。 ( No.7 )
- 日時: 2009/12/06 09:20
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
小説上手いなんてーのほほん。
はい、亀の日向ぼっこはこっちでは盛んに行われているので、盛んに行ってみたいと思います。
>ラビs
けっこう面白いかもです。
うっとりするほど!
>ジョーカー
- Re: 包帯戦争。 ( No.8 )
- 日時: 2009/12/06 10:04
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
うむー。笑えない事が起こったぞ。どうすりゃいいんだ、コレ。ぬががががああ。
状況を整理すると、簡単に言えば動物を殺してる奴が居る。
場所は山のふもとの家々がある住宅地。そこにある工事が打ち切りになった廃墟の工場は、不気味なため誰も近寄らない。
どうして私がそんな所にいるかと言うと、見つけたから。
祝詞と一緒に壊され、嬲られ、狂い、世界を憎むようになってしまった女の子を。野良犬を引きずりながらその工場に入って行ったから。
別に覗き見なんて悪趣味な事しない。声をちょいかけてみようかしら〜って思っただけ。ホントだよ〜。
で、声はかけられなかった。
何でかって言うと、その子が野良犬を殺し始めたから。元々ぐったりしていたのか、野良犬は抵抗もなくただ苦しんでいる。
片手にナイフを持って、犬の腹部をスーッと引き裂く。手足をばたつかせている犬の首を押さえつけ、手足の指を削いだ。
甲高い犬の遠吠えみたいなのが聞こえる。
あちゃー。あの子もやっぱ壊れてるわ。けっこーヤバス??ヤバスっぽいな。
どーしよっか。このまま帰る?生憎私にはワンちゃんを助ける義理もなーんも持ってねーし。
帰りますかー。
はい、バックバックー。
これ以上関わっちゃ危険ー。危険すぎるー。
怖い〜。
後ずさり。ノロノロ。ノロノロ。
必死で音をたてずにカニ歩き。
あー怖かった。マジで心臓バクバクだった。
ヒール脱いで、あっ!こけそうになった!
おっとっと。
急いで駄菓子屋の方から帰る。「おい、そっちから入るな。裏から入れ」「ちょー、怖いっ」「あ?」
弟が駄菓子屋してるー。きゃぴー。
「………ってぎゃああああああああああああああっ」
弟に抱きついてやったら鼓膜が破れるほどでもない奇声をあげた。何だ、コイツ。
「な、に、離せっ!きもいっ」
「さっきねー、あの子に会ったんだよー。ヒナト!」
「あ?ひな……っ、いってーよ!」
あ、押し返された。ひどいなぁ。
尻餅をついて、深く息をする。むせた。
「何が?ヒナトに会った?あいつまだここに住んでたんだな」
「ごほごほっ……あー、ワンちゃんを殺してたよ」
弟がポカンと目を丸く開けてこっちを見る。
んあー、苦し。
「何ソレ……あー。そっか。そういうわけか」
「祝詞、まだマシな方じゃね?」
「っつー事になるよな」
祝詞は今学校か〜。あれれ?何でてめーは行ってねーんだよ。サボったな。
「おめ、高校卒業できんの?」
「あーまーそのー、中退?みてえな」
「………………聞いてねーよ。親不孝者」
コツッと頭にゲンコツを乗せる。叩く、じゃない。乗せる、だ。
「ま、祝詞に一生を捧ぎなさい」
「いーやー」
ふむ。今の所は、これでいい。
クールで生意気な弟と、壊れた祝詞、そして、
「んっ♪今はそれでオーケーさっ♪」
いつまでの危機感の薄い、私と。
- Re: 包帯戦争。 ( No.9 )
- 日時: 2009/12/06 10:29
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
第九章
屍を越えるには高すぎる
回想。
ヒナトが遊びに来ないため、事前に知っている屋敷に家庭訪問してみた。
ナチに止められもしたけど、トッパして再会したのはヒナトの実母の春瀬さん。
見事にぶっ壊れた彼女と、精神がまた不安定ってかかなり危ないヒナトが屋敷にはいた。
んで、今は目の覚めたヒナトと遊んでる。
テレビをつけ、子供が見るような番組にして、ヒナトに話しかける。
「ほら、犬出てるよー」
「少年、あたしと遊びに来たのか?」
「んー♪ヒナト来ないから」
ここらで少し聞いてみようか。
「ねー、ヒナト。春瀬さん、元気になったの?」
しばらく、沈黙。
そして、
「ししししししししし知らない」
「そう、知らないの」
いやいや、知ってるっしょー、ヒナトちゃん。
そう言うつもりはないけど。
ヒナトは僕に後ろから抱きかかえられて、僕は壁にもたれてきっかりテレビから二メートル。
ナチはきっと春瀬さんにつきっきりなんだろう。大変だよね、あの子も。
「春瀬さんがお母さんだって事は知ってる?」
「ナチが、そう言ってた。あいつは、嘘はつかないから、そうなんだろ」
ナチは嘘つかないかぁ。立派だねぇ。
じゃあ、僕は?
今でもキミに僕の正体を言ってないけどキミは祝詞を求めているけど僕はその存在を知られたくなくてキミは僕の正体を知らなくてヒナトは祝詞を殺したいほど好きででも僕はヒナトが好きといえば嘘で嘘で嘘で嘘で嘘で嘘で嘘で
───嘘つき
あぁ、記憶を消したい。
ヒナトが僕の手を握ってくる。なんかカップルになってから少しだけ甘えてくるなぁ。
「怖いのは、嫌いだ」
誰に何が目的でそう言ったのか、僕にどう答えて欲しかったのか定かじゃないけど。
だから僕は答えなかった。
春瀬さんを壊したのが、ヒナトだという事も。
- Re: 包帯戦争。 ( No.10 )
- 日時: 2009/12/06 10:59
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
ヒナトがまた眠った。落ち着いたのか、規則正しい寝息が聞こえる。
ゆっくりとヒナトの体を横にして、部屋から出る。
「あねね、寝てくれた?」「ぐっすりだよ」
ナチが安心したような顔になる。
台所が寝床なのか、ナチがごろ〜んと寝そべっている。汚くないのか。
「汚くない。毎日掃除してるし」
あっそ。てかいつもジャージっすね。
「二着持ってる」
さっきから僕の心読みすぎだろ。
「超能力者じゃないから」
すご。
テーブルに置いてある菓子を摘みながら、
「春瀬さんは?」「んー、また人形みたいになった」
「そっか」ナチの嘘を見抜こう。
僕は人の嘘を見抜くのが得意なんだ。
だから、
「嘘ついたら、舌抜くよ」
ペンチを持ってる。
ナチが上半身を起こし、唖然とした顔で僕を見た。
「春瀬さんが壊れたの、ヒナトのせいでしょ」
「元々、あの気色悪い変態双子のせいで」「違う。そっちじゃない。僕が行っているのは第2回目だよ」
しらばっくれたらどうしてやろうか。
いや、そんな事を考えるのはやめましょう。
「ヒナト、最近動物殺してないよな」「……だから、何」「春瀬さんの、右足の指がなかった」
ナチが睨んでくる。怖くはない。
「あれ、ヒナトが取っちゃったんでしょ」
無言を貫くつもりらしい。
そっちがその気ならこっちだってこの気になってやるぜ!……なんてね。
「春瀬さんはずっと人形みたいに、感情がなかった。でも、凶器を持ったヒナトが現れて、今まで封じていた『恐怖』が一気に蘇ったんだ。意識が戻り、『恐怖』という感情だけが復活した」
ヒナトはきっと、もう春瀬さんを自分の母親だとはこれっぽっちも思ってないんだろうな。
「だから、いつ誰かに殺されるかわからないから、人間が尋ねてくると警戒心で見に来たりした。解答してよ、ナチ。当たってる?」
「お前は、やっぱり嫌い。死んじゃえばいいのに。あねねは悪くないよ。あねねはただ、『死』を確かめたいだけ。それだけ」
充分自己の価値観だけで動いてるから、怖いんだよなー。
「ナチは、自分がヒナトに殺されてもいいの?」
「いい。ヒナトにしか殺されたくない」
歪んでるっていうのかな。理解できない。
僕は殺されたくないから、『祝詞』を隠してるわけでして。キミたちとは思考が違うようだ。
「あねねは、人を殺しすぎたんだよ」
泣いているのか?俯いていてよくわからない。
「あねねはもう、普通に戻らない。殺しすぎた。だから、その屍を越えるなんて、絶対無理だ。現実を受け止めるなんて、無理なんだよ」
泣かないで、とは言わない。
感情があるのは、少しだけ羨ましいとは思うけど。
「それを犯罪なんてあねねは思ってないから、そんなの、無理なんだよ」
違法とかそういうのに無縁だから。
※
ねぇ、ヒナト。
あなた、××ちゃんと結婚しちゃいなさい。
きっとお似合いよ。
いい?
××ちゃんはヒナトがどんなに辛い時でも助けてくれるヒーローなの。
だから、辛い時は××ちゃんに頼りなさい。
きっと、暗闇から救ってくれるから。
※
嘘つきだ。春瀬は、嘘つきだ。
祝詞は助けてくれなかった。
自分だけ消えて、私だけを暗闇に残した。
憎らしい。
春瀬も嫌い、祝詞も嫌い、双子の兄貴はもっと嫌い。
兄貴……????
あに、ああに、あんききき、きき、あきに、あにき、あにき????
お願いですっ、お願いですっ、
頭からあいつらの顔を消してくださいっ!
殺して、
殺して、
削って、助けて、
やめてよっ!!!
あいつら、やだっ なんで???意味わかんない。
死んじゃえばいいのにっ
やめてよっ!!
やめてっ、助けて、祝詞祝詞祝詞祝詞!!
こんなに叫んでるのに、何で?
何で来てくれないの?
にげた?
怖くて、
怖くて、 逃げた??
神様、神様、やめてよっ!
やめて、助け、いやっ、いやだっ!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です悪い子です
謝ります謝りますだからっ
だから、
やめてよ。
怖い怖い怖い怖い怖い
や、
ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああーrをいうcpw8r「3cr2’”!(&(!’P")E'Pd9w8rpa98ty3493#&"!()"'&#=!)"(#'!=)"(#'!PNufoeiu0198uq0987@09")#!)"(#`N)n@-98n`)"(UE`NQ)WEN`Q0w9e
壊れたのは、誰なのか。
醜悪な犯人か、殺害したヒナトか、自分を隠している僕か。
よくわからないけど、これだけは何となくわかる。
正しい事が正しいとは限らない。
- Re: 包帯戦争。 ( No.11 )
- 日時: 2009/12/06 11:08
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
■このお話の登場人物■
サキサカオウカ
向坂謳歌…………セミになりたい人。中学生。
アイザワ
相沢ヒロム………サディスト。社会人。
イナミ……………眠たがりや。小学生。
コバサト
木庭里ナゴミ……両目のない人。高校生。
イシザワ
石沢コバト………不幸青年。大学生。
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