ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 僕等の図書館 〜7冊目終了〜
- 日時: 2010/12/19 20:52
- 名前: クロウ ◆ebVNSpzUfE (ID: n71ZnujR)
どうも、初めまして又は二度目まして。九龍です。
今回は、百物語を、僕の作った様々な小説のキャラクターが演じる、というような作品をかいてみます。
ついでに言ってしまいますと、この小説のスレッド名が図書館と付いている分、本もいっぱいあります。
まぁ、100冊しかないとか、普通はありえませんよね。
……多分、知らないうちに本が追加されてるんじゃないですか?(僕はそう思いたいです。そうでもしないとここ、つぶれます!)
ここからは、注意です。
荒らし・チェーンメールはお断りです。即刻立ち去ってください。
僕が嫌いな人……は、ここに来ないはずですが、間違ってという可能性もありますよね。
僕が嫌いなのでしたら、避難した方がよろしいかと思います。
最後に。この小説は、ホラー系なので、後味とか悪そうな感じがします。苦手なら、猛ダッシュで逃げてください。
(ホラーでないのも時々混ざってますがね)
……これでも、残ってくださるんですか?
できれば本文も読んで行ってくださると、嬉しいです。
登場人物>>1
挨拶&プロローグ的な何か>>2
百物語>>3
参照○○突破記念>>10
お客様
★ユマ★様、月華様、鏡花水月様、ヒカル様、 ヴィナン(ヴィッカ)様、羽百合 蕾様、シエル【樹】様
美桜様、叶嵐様、紅蓮の流星様
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- Re: 僕等の図書館 〜7冊目終了〜 ( No.61 )
- 日時: 2011/03/07 15:56
- 名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: iYTaD9NP)
さて、今回の本は……っと。
いつものようなものではちょっとつまらないですかね。推理小説のようなものにでもしてみますか。
……えぇと。そうだ。この本にしましょう。
「なぁ、俺、ちょっと帰っていい?」
ある一人の少年が手をあげ、そう言いました。
要君とベリアルは顔をしかめ、少年を睨みます。
少年は「ヒッ!」と短い悲鳴をあげ、後ずさりました。
「お前、遅くまで残って卒業制作してる俺等にそれ言うか?」
要君が、ため息交じりにそう言い、折り紙を二回おります。
ベリアルは軽く舌打ちをして、マーカーペンにふたをします。
「それは俺も同じだし。俺、昼休みに保健室言ったんだけど」
「なんで」
「行ってみたらわかったけど、風邪ひいてた」
少年はそう言って、ため息をつきます。でも、そのため息と一緒に、激しいせきも一緒に口から出てきました。
少年はマスクでおおわれた口をふさぎながら、うつむきました。
要君は心配そうに、左手で少年の前髪をかきあげ、ひんやりとした右手を少年の額に置きました。
……熱い。
「……要、なんか冷たいものとか持ってないか?」
「カンペンケースならあるけど、どうする?」
「それは普通に無理ですからね」
通学カバンからカンペンケースを取り出そうとする要に、ベリアルはピシャリとそう言って、大きなため息をもらします。
少年の頬は赤く、とても熱そうです。ベリアルはピンク色の紙を桜形に切りながら、少年の方を向きました。
「ほら、早く帰りなさい。風邪をこじらせたりしたら、大変ですからね」
ベリアルが優しく微笑むと、少年は申し訳がなさそうにうつむきました。
要君はそんな少年の首に、自分の持ってきた黒いマフラーをまきつけます。
少年はそんな二人を見て、嬉しそうに微笑み、通学かばんを持ちます。
そして、教室の出口の戸を開けて、小さく手を振りました。
「ありがとな、要、ベリアル。また、明日」
要君とベリアルは少年に微笑み返し、手を小さく振りました。
カツン、カツン、カツン。
足音が、だんだん小さくなっていきました。
要君とベリアルは顔を見合わせ、少年のことを心配しながらも、黙々と作業を続けました。
しばらくたって、教室が暗くなり、ベリアルが電気をつけようと立ち上がった時、音楽が聞こえてきました。
完全下校時間前の音楽です。
要君とベリアルは慌てながら自分の通学かばんをひっつかみ、教室を出て、階段をドタドタと降りて行きました。
廊下を走って、昇降口まで行くと、荒々しく靴を脱ぎ、スニーカーに履き替えます。
職員室から、先生の優しい注意が聞こえてきましたが、二人はそれを聞こうとせずに、外へ飛び出しました。
「どうしよう! 帰りが遅くなった、九龍に怒られる!」
「……あぁ、あの人のことだから、フォークさしてきますね」
二人はそんな会話をしながら、僕等のいる図書館へと急ぎ足で帰ります。
あ、一応言いますけど、フォークなんて投げませんから。ねぇ?
要君はそこらへんの石ころを軽く蹴飛ばしながら、ため息をつきます。
ベリアルは立ち止って、真っ黒な雲に覆われた空を見ます。
ザッ、ザッ、ザッ。
足音が、聞こえます。
それと同時に、信じがたい光景が二人の目に映りました。
いるんです。先ほど、風邪で帰った少年が。
「おい、お前、風邪ひいてるんじゃないのかよ!?」
要君がそう言って、ベリアルと一緒に少年に駆け寄ります。
すると、少年はぴたりと足を止め、ほんの一瞬だけ驚いたような顔を見せます。
でも、すぐに笑顔を作って、マスクを外します。
「うん、風邪はひいてる。今、家に帰るところなんだ」
少年はそう言って、にこっと微笑みました。
ベリアルは腕時計を見ながら、首をかしげます。
「……学校を出てから、ずいぶんと時間がたっていますが。早く家に帰った方がいいですよ」
「うん、俺もそれはわかってるけどさ。俺、学校出てから、ちょっとだけそこらへんぶらぶらして……。で、気づいたら道に迷ってた」
少年がそう言ってげらげらと笑うものだから、ベリアルはあきれてただため息をつくことしかできませんでした。
少年は「ふふっ」と笑って、首にまいていたマフラーを外します。
「要、これ、ありがとう」
少年が要の首に、マフラーをまきます。
「……なんか、このマフラー冷たいんですけど? お前、これ、さっきまでまいてなかったんじゃないのか?」
「そんなことないよ! 要のマフラーキツイ香水の匂いがするとか思ってないよ!」
「テメェ本音でてるぞ!」
要君はそう叫んで、キーキーと喚き散らします。
少年はまた「ふふっ」と笑って、くるりと回って、小さく手を振りました。
ベリアルは追いかけようとする要君を押さえて、少年に微笑みました。
カタン。
少年が二人に手を振り、十字路の角を曲がった後に、なにかが落ちた音がしました。
ベリアルと要君は、物音がしたところへ歩いて行ってみます。
「……あいつ、彫刻刀落として行ったぞ」
要君は彫刻刀を拾い、少年の後を追おうと、少年が歩いて行った十字路まで行ってみました。
ですが。
少年の姿が何処にもありません。
「あれ、あいつ、何処に行った?」
「……さぁ? 走って帰ったのではないでしょうか」
要君とベリアルは、困ったような顔をして彫刻刀を見つめます。
……あれ? 彫刻刀を見つめていて、ベリアルはあることに気がつきました。
要君の手から、赤い液体が流れているのです。
「要さん、あなた、手を切ったんですか?」
「どうしてだよ。……あ、なんか血が出てる」
「気づくのが遅すぎますよ」
「どこで切ったのかな……。まぁ、大丈夫だろ、ほっときゃ治るし」
要がそう言って笑うと、ベリアルはあきれたように、首をふりました。
「……あれ?」
図書館まであと数百メートルというところで、要君がマフラーを見つめ、声をもらします。
ベリアルは首をかしげ、要を見る。
「今度は、なんですか?」
「いや、このマフラー、白い所と赤いところがあったじゃん。なんか、その赤いところが黒って言うか……、茶色っぽくなってる気がするんだ」
「何かの勘違いでしょう? マフラーなんて、あまり見てなかったし。最初から白と茶色のマフラーだったのでは?」
「まぁ、買ったのは最近だし、マフラーのことなんて考えてなかったから、色なんて忘れてたもんな」
要君はそう言って、首にまいたマフラーをもう一度まき直し、図書館へと走って行きました。
- Re: 僕等の図書館 〜7冊目終了〜 ( No.62 )
- 日時: 2011/03/16 15:17
- 名前: 美桜 ◆GZAXHAu/4M (ID: y98v9vkI)
久しぶりです美桜です♪
マフラーの茶色くなってるところ…
ひょへぇぇええ!!
それってもしかして……………
………んなわけないか←
更新頑張ってね(*^▽^*)
- Re: 僕等の図書館 〜7冊目終了〜 ( No.63 )
- 日時: 2011/03/17 11:23
- 名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: ccuFQQpk)
美桜様へ
お久しぶりですね。
……マフラーの茶色くなっているところ、ですか。
もしかして、もしかして。かもしれないですね。あははは。
——それはどうでしょうね。
更新、頑張ります。
- Re: 僕等の図書館 〜7冊目終了〜 ( No.64 )
- 日時: 2011/07/25 17:32
- 名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: xBZTpQ7s)
さて、今回の本はこれにしますか。
……先ほどの本の答えは、十話目を話し終えたら、お教えいたしましょう。
これは、私が話した物語を元にした本です。
一応、実話ですよ。
……さて、それでは話しましょう。
これは、確か先生から聞いた話でした。
皆さんには、霊感ってありますか?
私には全然ですが、ガンコナーさんは当然のように備わっています。
館長も、そうだったりします。
ところで、霊感があると、こんなふうになることもあるんですよ?
先生には、友達がいます。
その友達(仮にAさん)は「金縛り」に合うことが多いそうです。
Aさんが、その話を先生にすると、先生は笑いながら
「もう、そんな事があるんなら、私が金縛りになってみたいよ!」
といいました。
先生は、そのころは霊の類を信じておらず、その様なことを言っていました。
しかし、あとから、そんな事も言ってられなくなります。
その日の夜、先生は突然目を覚ましました。
何だろうと思って、もう一回目を閉じようとしたのですが、目が閉じられません。
体が、重く、動きません。
まるで、背中に根っこが生えたみたい。
その間、耳元では高い音が聞こえます。
小さく、高い「キーン」というような音です。
先生は「ごめんなさい、ごめんなさい、もう信じたから許して!」と、何回も頭の中で唱えました。
すると、どうでしょう?
体がすっと軽くなり、目を閉じることが出来ました。
耳元で聞こえていた音も、聞こえなくなりました。
さて、この後が大変なんです。
先生から聞いた話では、十六歳までにそういう、心霊現象を体験した人は、霊感が備わってしまうそうです。
先生はその後、人形が自分を追いかける夢を見たり、耳が「キーン」となるような音がだんだんと近づいてきたりと、色々なことがあったそうです。
さて、皆さんは、その様な経験をしたことはありますか?
そして、経験をした人は、十六歳未満ではありませんか?
十六歳未満の、まだ、霊を見たことのない方は
ど う ぞ お 気 を つ け て。
- Re: 僕等の図書館 〜7冊目終了〜 ( No.65 )
- 日時: 2014/06/15 02:15
- 名前: シア (ID: tkV8RM03)
お久しぶりです。
今となってはもう4年前の事になりますし
私は名前の後のコテハンすら思い出せないという有様になってしまいましたが、あの頃はお世話になりました。
クロウさんがこのコメントを見て下さるのか、それとも一生見る事なく終わってしまうのか、それは分かりませんが一言お礼をさせて下さい。
有難う御座いました。
久しぶりにクロウさんの小説を読みましたが、あの時と同じくわくわくさせられる内容でした。面白かった。
いつかまた、いつになるか分かりませんが、小説カキコであの時みたくコメントをし合う日々を送る事が出来たらきっと楽しいでしょう。
クロウさん、有難う御座いました。
シア
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