ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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怖い話をしませんか? 参照300突破&三十怪目突破ですね…
日時: 2010/07/18 15:25
名前: 桃井 (ID: QAv7imQ6)

こんにちは!or こんばんは!怖い話好きの 桃井です、本名は桃井 薫ですm(_ _)m
まだまだ未熟者ですが、皆様よろしくお願いしますッ☆

それと、もっと怖い話が好きで、読みたいという方は・・・
キーワード検索で、“意味がわかると怖い話”と調べてみて下さい。
私が連載していた作品が出てきます。
もう連載終了しましたが、一度読んでみてはいかがでしょうか・・・?
ちなみに、私の好きなホラー漫画は、「アホリズム」ですッ^^ 多少忙しく、更新が遅くなると思います・・・・

現在、桃井は・・・ 居る【●】 居ない【 】 更新中【 】 観覧中【 】

  ▼この怖い話の目次▼
>>1       【第一怪】      「朝方の事件」
>>2       【第二怪】      「男性の霊」
>>3       【第三怪】      「あの時のだ・・・・・!」
>>4       【第四怪】      「寂れた遊園地」
>>5       【第五怪】      「神社」
>>6       【第六怪】      「張り付いてる女」
>>7       【第七怪】      「二階の“それ”」
>>8       【第八怪】      「お客様」
>>10      【第九怪】      「オービス」
>>14      【第十怪】      「ツードアの車」
>>15      【第十一怪】     「引き込む“者”」
>>18      【第十二怪】     「山辺の猫」
>>21      【第十三怪】     「スカートの中」
>>22      【第十四怪】     「電話」
>>24      【第十五怪】     「クラスメート」
>>28      【第十六怪】     「写るんです」
>>29      【第十七怪】     「ホルマリン」
>>30      【第十八怪】     「結界」
>>31      【第十九怪】     「野次馬と首」
>>32      【第二十怪】     「花火」
>>33      【第二十一怪】   「人形」
>>34      【第二十二怪】   「ネックレス/前編」
>>35      【第二十二怪】   「ネックレス/後編」
※この目次は、まだ更新します!

  ▼この怖い話にあたっての掟▼
<壱>, チェーンメール・荒らしは禁止です
<弐>, この怖い話を読んだ人は コメントをして下さい
<参> ,悪口は思うだけにして下さい
<肆> ,私と同じ名前を使わないで下さい
<伍> ,更新・コメントの返信が遅くなる場合があります
<陸>, 喧嘩・中傷、猥褻(エッチ)等の言葉をコメントしないで下さい
<七>,ココで プライベート関係の話をしないで下さい
<捌> ,この話は怖い話です なので苦手な人はご遠慮下さい
<玖> ,稀に難しい漢字が出てくる事があります その時は自分で調べて下さい
<拾>,ご意見・感想・アドバイス等は 是非ともコメントを下さい
ただ、これだけです・・・。————守れますよね・・・・・?

  ▼この怖い話を読みに来るお客様▼
のんびり(・ω・`) 様  使い魔の猫 様  真由 様  怪物くん 様  五十鈴 凛 様  黄泉廼 狂骨 様

これから載せる話は、全て本当にあったお話です・・・。———— それでは・・・・・楽しんでいって下さい・・・

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Re: 怖い話をしませんか? 参照190突破ですね… ( No.31 )
日時: 2010/06/22 09:34
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: YqVzKrVw)

  【第十九怪】  「野次馬と首」

友人がバイクで事故を起こしてしまいました。

兎に角、バイクが好きな男で暇さえあればバイクを乗り回している男です。

・・・かと言って、飛ばし屋ではありません。

市内走行をする時などは、極めて慎重な運転をする男で、テクニックも持っています。

事故の現場は彼の自宅近くの交差点でした。

事故が多発する交差点で歩道橋が作られ、信号も取り付けられたのですが、それでも事故の減らないイヤな交差点です。

深夜、彼はその交差点に直進で入りました。

右折待ちの車がいたのは、確認していました。

彼は速度を落とし、パッシングまでして、その乗用車が動かぬ事を見定めて交差点に進入しました。

・・・すると、その乗用車はいきなり急発進したのです!!

「殺す気か、てめぇッ!!!」

彼は思わず、そう叫んだそうです。

避けられるタイミングではありません。

彼を跳ね飛ばすために、発進したとしか思えませんでした。

咄嗟にバイクを蹴り飛ばし受け身を取りました。

近所の住民が出て来ます。

路上に横たわる彼を見て、

「頭を打っているから、動かすな!!」

などと怒号が飛ぶのが聞こえます。

「大丈夫か、あんた?」

との問いかけに、頷く事が出来ました。

誰かが、ヘルメットを脱がせてくれます。

路上に横になり救急車を待つ間、彼は自分を跳ねた車への怒りが沸き上がるのを感じていました。

ふと上を見上げると歩道橋に鈴なりに首が並んでいます。

その首が、彼を見下ろしています。

深夜の住宅街で、こんなに野次馬が集まるのかと彼は思いました。

次の瞬間、彼の胸の内の熱い怒りは、氷の塊のような恐怖に変わりました。

歩道橋の欄干に並ぶ、老若男女交えた無数の顔。

まともな顔はひとつとして無かったのです。

(皆、ここで死んだ奴等だ。こいつら、俺を待っているのか・・・)

そう彼は直感しました。

彼を跳ねた運転手は、バイクが全く見えなかったと証言しています。

嘘ではないだろうと彼は言います。

二度とあの交差点は通らないと彼は言っていました。

Re: 怖い話をしませんか? 参照200突破ですね… ( No.32 )
日時: 2010/06/22 17:29
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: 14pOvIO6)

  【第二十怪】  「花火」

大学生の時、夕方食堂でだべっていたら、誰かが生駒遊園地へ行こうと言い出しました。

夏の生駒は、夜でも遊園地を行っています。

男同士で、車に分乗して生駒へ向かいました。

途中、見晴らしの良い場所で夜景を眺めました。

アベックが多いので、意識して馬鹿騒ぎをしていました。

私は缶コーヒー片手にタバコをふかし、ウンコ座りをしておりました。

その時、背後の空がぱっと明るくなりました。

振り返ると、空一面に大輪の花火が開いていました。

その見事さに、思わず見とれました。

しばらくするとまた、別の花火が上がりました。

しかし、おかしい・・・・・

・・・打ち上げる音がしないのです。

音がないまま、花火の映像のみが夜空を染めます。

私は、友人達を振り返りました。

誰一人、花火を見ようとしません。

夜景を見て騒いでいます。

(・・・・・花火の幽霊・・・?)

ぞっとしない考えが、頭をよぎりました。

私は頭をうなだれ、空を視界に入れないようにしました。

あの花火を見ていると、何かとんでもないことになる気がしました。

友人が私の様子を心配して

「どうした?」

と声をかけてくれました。

「ごめん、何か気分が悪い・・・・・」

・・・と答えました。

嘘ではありません。

悪寒を感じていたのです。

帰ってから三日間、高熱で寝込みました。

・・・しかし、あの花火は何だったんでしょうか・・・

Re: 怖い話をしませんか? 参照200突破ですね… ( No.33 )
日時: 2010/06/23 15:43
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: QpYqoTPR)

  【第二十一怪】  「人形」

京都で、文楽人形作ってる人から聞いたのですが、人形は魂入れてから殺さなあかんそうです。

魂だけ入れてしまうと、人形は自分が“作り物”だという事が分からなくなるそうです。

そこで、魂入れてから、

「お前は人形やぞ。生きてるんと違うぞ!」

・・・と殺してしまうそうです。

確かに人形にまつわる話は、洒落にならないものが多いですね。

こういう話は手作りの人形だけのものと思っている人もいるでしょうが、必ずしもそう限った訳ではありません。

大量生産のビニール人形だって、怖い話はあります。

軽い話しか出来ませんが、二つお話しましょう。

結婚した友人夫妻から、新居に夕食のご招待を受けました。

2DKの、こじんまりとしたアパートです。

馬鹿話していたのですが、その友人夫婦が突然、

「この部屋、何か感じない?」

と言うんです。

心持ち顔が青ざめていました。

幽霊でもいないかと怖がっている様子です。

別段、何かがいる感じはしません。

そう伝えると、

「夜中にな、話し声がするんや」

と言います。

「ボソボソと低い声で聞こえるねん。台所から聞こえるんや。安普請やからお隣かと思ったけど、子供の声やねん。隣はお年寄りで早くに寝はるし、真夜中に子
供がボソボソ喋るはずないやろ?」

友人夫婦は、そう言って脅えます。

私は台所に入りました。

別段、何もいません。

只、天井に妙に暗い部分があるだけでした。

天井裏の配線なんかをいじるための、小窓を空けると、小さな段ボールの箱を見つけました。

埃をかぶり古ぼけています。

取り出して開けると、中にビニール製の女の子の人形が二つありました。

どこでも売っているシリーズ物です。

ただ、人形は二体とも顔が火で炙られて、黒く爛れていました。

友人夫婦は箱を空けたとたん、小さな悲鳴を上げました。

人形は私が持ち帰り、お寺で供養してもらいました。

その人形が何に使われたのかは、あまり考えたくないですね・・・・・

Re: 怖い話をしませんか? 参照200突破&二十怪目突破ですね… ( No.34 )
日時: 2010/06/23 17:21
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: q0osNPQH)

  【第二十二怪】  「ネックレス」

もう、十年以上前のことです。

彼女は梅田のフリーマーケットで、そのネックレスを手に入れました。

売っていたのは、70代と思われる痩せた老人でした。

その老人は店を出しているのに、客に声をかけようともせず、俯いて商品をじっと見つめています。

並べられている品は乃木将軍の写真、仏像、帝国陸軍のヘルメットなどです。

若者が集うそのフリーマーケットで、老人は異彩を放っていました。

けれど、誰もその老人に注意を払おうとしません。

その老人には、存在感が希薄でした。

老人が並べている品の中に、翡翠のネックレスがありました。

異国の民芸品のような、作りです。

彼女は、そのネックレスに興味を持ちました。

(尋常なものじゃないわね)

・・・そう思ったそうです。

彼女には、老人が並べている品の全てが、霊的な因縁のあるものだと判っていました。

その中にあって、なおそのネックレスは異様だったのです。

彼女がしゃがんで、ネックレスを手にすると、老人が顔を上げました。

目が鷹のようで、なぜか天狗を連想したといいます。

「興味があるか?」

老人は、つっけどんな口調で尋ねます。

彼女が呆気に取られていると、

「やる」
と言うなり手早く店をしまい、立ち去ったそうです。

彼女は、非常に優れた本物の霊能者でした。

このように見知らぬ人より、いきなり物を押し付けられるのは初めての事ではありません。

ただ、この時は、あの老人は自分にこのネックレスを渡すために、ここにいたように思われたそうです。

異変はすぐ現れました。

この後、彼女は梅田の地下街でウィンドショッピングをしていました。

妙な気配に顔を上げて見ると、十メートル程前を見知った人影が歩いています。

それは、彼女自身でした。
その日、彼女はジーンズにインド木綿のシャツというラフないでたちでしたが、オリジナリティーにこだわる彼女はデザインなどを選びに選び、なおかつ、いったん脱色して染め直ししていました。

手前を歩く女性は姿形は勿論、服装まで同じでした。

彼女の視線に気付いたように、手前の女性は振り返りました。

その顔は、まさしく彼女のものでした。

振り向いた女は、彼女を見てにやりと笑うとゆっくりと歩き出します。

彼女は、後を付けました。

その女はトイレへ入りました。

間髪入れず彼女もトイレに入ったのですが、その女は消えていました。

このとき、彼女は自分が容易ならざる者に魅入られたことに気付いたのです。

彼女(T嬢とします)は、これまでにも特殊な霊的体験をしてきました。

だが、そんなT嬢にとっても、この体験は異質でした。

普通なら、ネックレスを手放す事を考えるのでしょう
が、T嬢はこれから起こるであろう異変に立ち向かおうとしました。

すでにして、このネックレスに魅入られていたのかもしれません。

それなりの準備を整え、T嬢は帰宅しました。

その夜は、彼女が考えていたような異変は起こりませんでした。

翌朝、肩透かしと安堵が入り混じった気分で、彼女は鏡台に向かいました。

口紅を塗ろうとして、違和感を覚えました。

(誰か使った・・・・・)

彼女はそう確信したそうです。

口紅だけでなく、ファンデーションも香水も誰かが使
った感じがします。

彼女は、化粧を止めました。

それ以降、職場で化粧することにして、口紅には表面に爪で十字を刻みました。

魔除けの意味も、込めたものです。

職場から帰宅した彼女は、真っ先に口紅を調べました。

刻んだ十字は、消えていました。

誰かが又、口紅を使ったのです・・・・・!!

T嬢は、慄然としました。

T嬢から私に電話があったのは、それから2週間後です。

「ちょっと会えないかな・・・?」

・・・という彼女の申し出を、事情を知らない私は快くOKしました。

待ち合わせの喫茶店に彼女は、そのネックレスをして座っていました。

変わったネックレスで、目を惹きました。

インカかアステカから出土したような品で、石の一つ一つに細かな見たことのない文字が刻まれています。

エキセントリックなT嬢に似合ってはいましたが、私がこれまで感じたことのない気を放っていました。

翡翠はまるで、人の脂を吸ったようなぬめりのある輝きをしていました。

私はそれに触れると、熱病に罹るという理由のない恐怖を感じました。

「なに、そのネックレス?」

そう、尋ねて私は軽い目眩を感じました。

脳裏に奇妙な光景が浮かびました。

Re: 怖い話をしませんか? 参照200突破&二十怪目突破ですね… ( No.35 )
日時: 2010/06/23 17:23
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: q0osNPQH)

  【第二十二怪】  「ネックレス」の続きです。3000字以上でした。((汗

鬱蒼としたジャングル。

巨大な木の枝に寝そべりこちらを見つめるピューマ。

こめかみを抑えて座る私に

「どうしたの?」

とT嬢は尋ねます。

彼女はその気になれば、こちらの思考を読める人なので、包み隠さず今の幻影を説明しました。

T嬢はなるほどと肯くと、このネックレスを手に入れた経過を説明し、家へ来てくれと言います。

彼女の家は、むっとする気に満ちていました。

霊気とは、質が違いました。

妖気のように感じました。

T嬢は一日でこんなに出るのよと、ゴミ袋を見せました。

袋の中は、一メートル程の長さの髪の毛でいっぱいでした。

私は吐き気を覚えました。

風呂場へ駆け込んだ私は、湯船いっぱいに漂っている髪の毛を見て、たまらずに戻しました。

「肉がね、ついてるの」

T嬢は言います。

髪の毛は、肉団子状の核を中心にしているのだそうです。

その核は、生きているとT嬢は言います。

「それだけならいいのよ」

昨夜、彼女の別れた彼氏から馴れ馴れしい電話があったといいます。

今度は旅行でもしようという元彼氏に、

「なに考えてるのよ!!」

とT嬢は怒りました。

よくよく話してみると、元彼氏の家へT嬢が訪ねて行き、和解して一夜を過ごしたというのです。

無論、T嬢に覚えはありません。

「冗談じゃないわよ!」

とT嬢は泣きました。

T嬢に元彼氏と復縁する気は、これっぽっちもありませんでした。

「なにかに乗っ取られる気がするの」

T嬢は脅えていました。

しかし、彼女の手におえぬ物を私が何とか出来るはずもありません。

私は、ネックレスを手放す事を薦めました。

「これは、私の所で止めないと大変な事になると思う」

T嬢はそう言います。

私は高野山の師匠に連絡することを約束して、家路につきました。

そして、私は原因不明の発熱に見舞われました。

師匠は、神戸の実家におられました。

すぐ来いとのことなので、T嬢の車で夜の高速を飛ばしました。

途中、怪異に襲われ続けましたが、グロいので描写は避けます。

ただ、何かの力で走行中の車が宙に持ち上げられた時は死を覚悟しました。

師匠は水晶によるヒーリングで、私の熱を下げてくれました。

T嬢は、一週間師匠の下で過ごしました。

その間、何があったのか私は知りません。

今も、T嬢はそのネックレスをしています。

彼女の能力は飛躍的な進歩を遂げ、雰囲気も近寄りがたいものになりました。

彼女は会社を辞めて、師匠のお寺の事務をしています。

時々、師匠の紹介で預言をするようですが、噂でははずれたことがないそうです。


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