ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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銀の炎 <鳥人間現る!>
日時: 2010/11/19 17:40
名前: 騎士学 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=mx4vQnPjK6M

こんにちは!はじめまして、おはにちばんわ、ボンジョルノ、ズトラストウィーチェ、
毎度のこと医療オタクなワタクシでございます

最初に言わせていただきます、

「新米のペイペイな小説です」

ですが、心をこめて執筆しますので、皆さんご声援の程よろしくお願いします。
コメントも大大大歓迎となってますので、
気軽にコメントして下さいね♪


━━━━━━掲示板━━━━━━

オリジナルキャラの第1次採用が決まりました!
皆様の沢山のご提案ありがとうございました
全部は採用することは出来ませんが、
私が心をこめて、大切にキャラクターを採用させていただきます。

採用結果は>>66にてどうぞ

そして、
オリジナルキャラの第1次採用決定したことを記念しまして、
Agu様、Neon様、桜子様のキャラクターを使用させて頂きまして、
記念ピクチャーを作成しました。

是非ご覧くださいませ。

下記のおまけ欄に記載させていただきます


━━━━━━━━━━━━━━━


v(*ё*)v v(*ё*)v v(・v・)vCONTENTSv(・v・)v v(*ё*)v v(*ё*)v
登場人物>>1

序章>>2

外伝
〜この小説に味を出すための短編プロローグです。是非お読みください〜
>>46 >>60 >>75 >>82

第1話前編>>3  後編>>4 第2話>>5 第3話>>7 第4話前編>>8 後編>>9
第5話>>10 第6話>>11 第7話>>14 第8話>>15 第9話>>18 第10話>>21
第11話>>35 第12話>>45 後編>>48 第13話>>51 後編>>53 第14話>>56
第15話>>63 第16話>>65 第17話>>67 第18話>>70 第19話>>76 第20話>>77
第21話>>78 後編>>79 第22話>>81 第23話>>85 後編>>86 第24話>>87
第25話>>88 中編>>89 後編>>90

v(*ё*)v v(*ё*)v v(・v・)vお客様v(・v・)v v(*ё*)v v(*ё*)v

Agu 様 葵那 様 Neon 様 ヒカル 様 桜子 様 アキラ 様 六 様

v(*ё*)v v(*ё*)v v(・v・)vおまけv(・v・)v v(*ё*)v v(*ё*)v
クロムのイメージソング
h**p://www.youtube.com/watch?v=OrBbgIcSHO0&feature=related&fmt=18

ハヌーネのイメージソング
h**p://www.youtube.com/watch?v=PWKvXhfS6UY

当小説イメージソング
参照にてご視聴ください

〜・〜オリジナルキャラ第1次採用決定記念〜・〜
>>71
h**p://tonkotuex.laff.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2010/11/04/img_0003.jpg

(なんか某マンガに出てきそうな人が約一名……
キャラクター性がなくてすいません……(;;))

*の部分を「t」にしてからアクセスしてください

※注意
当小説に存在する人物、地名、団体、動物などはフィクションです。
実際とは関係ありませんので、ご了解ください。

当スレッド開設日2010年10月9日

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Re: 銀の炎 <記念ピクチャー作成> ( No.77 )
日時: 2010/11/07 18:09
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)

第20話 『会議』

医療大学の寮に、ナオが仮住まいとして暮らしている。
そこに、黒いコートを着た男性がナオの寮に入ってきた。

ドアを開けて、鍵を閉め、チェーンもつけた。ナオはうなずき、開いている窓をすべて閉めた。


「で、どうなんだ」

ナオは黒いコートの男性に問いかけた。男性は、コートの裏に一枚のコピー用紙を取り出した。

「唯一の手がかりはこれだ」

ナオは読み終わると、うなじを引っかいた。

「ただの詩だね、手がかりはなんだい、アービン」

彼はアービン・マクリスタル。前にも言ったが、彼は外国人であり、
昔はアメリカ陸軍にいた、結構デキる奴だ。
アービンは手帳を開いた。

「この詩は、メガドルサ協会が結成したときの少し前にできた詩らしい。それだけだ」

「詩の作者は?」

「まだ分からんが、金剛というのは、ダイヤモンドの意味だ」

「もしかしたら、宝のありかか?」

「多分な」

2人は黙ったまま、この詩のどういう意味かを考え込んだ。

「手がかりはもう少し必要だな」

「だが気をつけろ、ナオ。メガドルサかなんかにぶち当たったら、無理に深入りしないほうがいい」

「もちろんだ」

アービンはパイプを取り出し、口にくわえた。

「いつも引っ張り回してすまない、なんせ私はこの身だからね」

「ふん、とんだタダ働きだぜ、この報酬は国からうんと頂くぜ」

ナオはこの国の研修医で、ヘタな事をすれば強制送還、日本へ送り出される。
だがアービンは自由と言ってもいいだろう。ただのこの国の住人だからだ。

ナオは窓を開けた。会議は終了したのだ。彼らは、
ここの国の異常な変化を探る個人的スパイを結成し、活動を続けている。

Re: 銀の炎 <記念ピクチャー作成> ( No.78 )
日時: 2010/11/09 18:20
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)

第21話 『鳥人間』 前編

サイレンの音が国中を覆った。
国中の人々は、何が起きたのかと、一斉に外に出る。


空にはヘリコプターやグライダーなどがあたりをを埋め尽くす。
そして空が灰色になるまで埋め尽くす。





逃走を図っているのは——







鳥か?いや、鳥ではない……竜のような翼を持っている……
具体的に言えば空を飛ぶ恐竜「プテラノドン」のような翼を持っている……





—人間だ!







人間が空を飛んでいる!
それも、パラグライダーなんかで飛んでいるのではない、腕がそのまま翼なのだ!

鳥人ともいえよう少年は、羽をばたつかせず、滑空しているが、
ヘリが空砲を撃った瞬間に、気流を乱し、よろよろと林に墜落した。


だが、立とうとしても立つことができず、ただ腕をばたつかせて逃げようとした。
このままでは捕まってギルドに連れ戻されてしまう……



「誰?」

林の奥から人影が訪ねる。ギルドの研究員か、連れ戻されるのか?
少年はおびえた。駆け寄ってきた人影は少女だった。その少女は診療所にいる—ハヌーネ。


彼女は一瞬戸惑った。

「ここで何をしているの?」

「たた、助けてくれ!」

悲痛の声を上げる少年に、ハヌーネは肩を持ち上げようとしたが、
なんせこの少年は腕が翼なのだ。ハヌーネは「きゃっ」悲鳴を上げた。


少年は負けじと悲鳴を上げる。

「そんなのはかまわないでくれ!き、君にかくまってほしいんだ!」


ハヌーネが、鹿笛を鳴らした。鹿笛に応えたかのように、
トラが少年の目の前に現れた。間髪いれずハヌーネは言った。

「この子はあなたの見方よ、怖がらないでね」

ハヌーネはその少年をアルトの背中に乗せ、一目散に診療所へ逃げ込んだ。
シーボルトの診察室へ少年を連れ込むと、シーボルトは仰天した。仰天するのは無理も無いが。


「なんだ、これは……!腕が羽になっている……どういうことだ?」

少年は重々しく口をあけた。

「俺は……ティムソン……まず、診察をしてください」

シーボルトはティムソンの体を隅々まで調べた。驚いたのは腕だけではなかった。

「体重27㎏、身長、163cm……だと?内臓脂肪、皮下脂肪共に著しく少ない。
内臓の働きは正常……この場合、脂肪で内臓が守られているのに、どういうことだ?
足もほとんど筋肉、脂肪がない…体脂肪率は、推定で3%。
これでは生命の危険にさらされる!体を改造されたということしか考えられない!」

「そうです」
間髪いれず、ティムソンは答えた。

「俺は、筋ジストロフィーといって、足の筋肉が衰えてくる病気なんです。
今までずっと車椅子生活をしてきたのです。俺は、足を動かすより、空を飛ぶ夢があったんです。
そしたら、ドレット大学の一人が、空を飛べるように体を改造してあげると、しかも無償で!
だから、こんな体でも空を自由に歩く夢がかなったんです。
地面を歩かなくてもよかったんです……」


「なんで、ヘリに追いかけられていたの?」
ハヌーネは問いかけたが、ティムソンは答えようとしなかった。秘密を隠す子どものように。

「元の体に戻りたくはないのか?」

「嫌です!俺は、空を飛びたい!鳥のように……!先生、僕を鳥にしてください!」

訴えるティムソンに、シーボルトはこぼした。

「お前は、人間としての誇るべきものがあるのに、何故鳥になりたいとほざいているのかね。
鳥は自由に飛べるかもしれないが、人間のように、思い巡らすこと、
感情を持つこと、言葉を発することができない。


だが……お前の願いとなれば、鳥にしてあげてもよい。鳥のように、空を飛びたいのか?」

「はい、どうせ世間は僕を病人扱いして、冷たくするんですから、
俺は鳥になって自由に空を飛びまわりたい……」



シーボルトは白いあごひげをつまんだ。

「しばらく考えさせてくれ」



シーボルトはそのまま診察室を出た。

Re: 銀の炎 <鳥人間現る!> ( No.79 )
日時: 2010/11/09 18:23
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)

後編

クロムも動物の看病を終え、リビングに戻ってきた。
シーボルトとクロムは、椅子に腰掛けた。シーボルトはさっきの患者についてクロムに明かした。

「……ということなんだが、一種のノイローゼという感じもしないでもないんだがね……」

クロムは冷蔵庫から水差しを取り出し、コップに水を入れながらシーボルトのほうへ振り向いた。

「思い切って手術でもしたらどうでしょう」

「何っ!鳥人間に改造すると?」

「そういうことです」

シーボルトはクロムの大胆な発言に少々躊躇したが、
クロムの笑みは、そういう意味ではないということを物語っていた。

「僕が言いたいのはですね」

クロムはシーボルトにあることを伝えた。
クロムも頭が切れるというか、どうしてそんな突拍子も無いことを思いつくのかは、
さすがにこの国の医学では証明できかねる。シーボルトも、その意見に賛成した。

そしてシーボルトは倉庫から1つのダンボールを持ってきた。

「いやはや、このために使われるとは思わなかった」

シーボルトが取り出したのはなんと、紙粘土型ギプスで、
従来のギプスとは違い、伸縮性、通気性、頑丈性に優れている。

日本ではまだ発明もされていないこのギプスは、のちの手術に使われることになる。

Re: 銀の炎 <鳥人間現る!> ( No.80 )
日時: 2010/11/13 21:18
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)

更新なう

Re: 銀の炎 <鳥人間現る!> ( No.81 )
日時: 2010/11/13 21:25
名前: 杵島 茄武 ◆wWr1IKfGtA (ID: EUGuRcEV)

第22話 『鳥になる』

シーボルトは、ティムソンを再診察した。その再診察により、驚くべきことが判明した。
首が、常に上を向いているのだ。首筋を触ってみると、
首の骨をはさんで、2つのパイプが埋め込まれている。
どうやら、空を飛んでも、前を向けるようにしてあるのだ。

「先生、いっそのことうつ伏せにさせてください。そのほうが楽なんです」

鉄のパイプはしっかり埋め込まれてあって、簡単な手術では取り除けないことを医師は覚る。

「ああ、その必要は無い、助手と相談したのだが、手術をしてあげよう」

「本当ですか!」

「だが、条件がある」

一瞬ティムソンの顔に笑みが消えた。シーボルトは続けた。

「鳥というものは何だか分かるかね、

イチ、鳥になるのだ、人間らしいことはするな
ニ、鳥として自力で食糧を見つける、あんたはもうじき野生になるのだ。鳥としてほこりを持て。
サン、鳥となったら私たちは後のことは責任を負わない。

この条件を守れるかね」

「はい、先生。自由になれるなら」

シーボルトはゆっくりと椅子の背もたれにかけた。

「では、よろしい、手術台に乗りなさい」

クロムも駆けつけ、医療用具をせっせと出し始め、熱
気消毒をした。

「いい残すことは無いかね」

「えぇ……弟のリチャードによろしく……と」

頭にマスクをかぶせ、ティムソンに静脈麻酔を打った。
これで準備万端だ。だが、獣の毛が大量においてあった。
(多分獣舎から引っ張り出したものだろう)
クロムはたずねた。

「まずは首の棒を除去しますか」

「いや、足からだ」

手術が行われた。なにやら足の手術が施され、次に顔の整形手術が施される。
そして、首から鉄の棒を除去した。8時間の大手術だったが、ティムソンの顔は鳥の顔になっていた。

嘴、目、頭と少々頭の大きな鳥そっくりに仕上がった。
体も、茶褐色の体毛で覆われていた。

クロムもシーボルトも満面の笑みで手術が成功したことをにじませていた。


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