ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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狂人の遊び 番外編
日時: 2011/01/23 20:43
名前: 月夜の救世主 (ID: 07JeHVNw)

どうもー!小説書くのめちゃ初心者の月夜の救世主です
ヘタクソな小説かもしれませんが・・・
温かい目で、見てやってくださいw

最近、リク掲示板で名前屋始めました。
よかったら覗いてみてください(宣伝ッ!!?)

※月夜の救世主のステータス▼
・コメくれたら喜ぶ▼
・お調子者である。(自分で言うな。)▼
・弱点:メンタルが弱い。▼
・出現場所:アメーバピグ、チョコットランド、小説カキコシリアス・ダーク掲示板、リク掲示板、チャベリ▼

※分かってて欲しいこと
①血とかグロ系含んでます。無理な方スルーで。
②おもしろくないかもよ?それでも読んじゃいます?

※こんな方はスルー
①はぁ?荒らすぞコラッ!(それだけは、ホントやめて・・・。)
②喧嘩しに来た。なのでかかってこいや。(無理です!私、喧嘩弱いもので・・・。)

※逆にこんな方大歓迎!♪
①ん?しゃあねぇなぁ、こんなもんでもオモロそうやな。読んだるわ、アホ。
②あぁ、駄目だ。アドバイスしねぇとこりゃ駄作で終わる。アドバイスしたるわ、書かせろー。

以上!

登場人物(自作)
名前:浅村 零
歳:18歳
性別:男
種類:実験体
容姿:赤毛。群青色のパーカーを着ている。Gパンをはいている。黒いスニーカーを履いている。瞳の色は空のように青い色。髪の毛は肩に少し付くぐらいで後で薄く小さくくくっている。
備考:10歳の頃に大手軍に入っている天才児。両親は軍に殺された。軍を憎んでいる。14の頃に騙され、ある実験体になった。強化実験・火属性操作の実験である。
瞳の色は元々烈火のように赤かった。だが実験により青になった。クールであり、孤独を好む。
武器:妖刀・炎神轟炎丸。炎神の血で作られた刀。火の力があるため、ものすごく熱い。
能力:火属性操作(火を操る力)・強化人間(力が通常の人間よりも500倍以上持っている。)

名前:浅村 白
歳:18
性別:男
種類:実験体
容姿:青毛。赤いパーカーを着ている。Gパンをはいている。白いスニーカーを履いている。瞳の色は赤色。髪の毛は肩に少し付くくらいで後で薄く小さくくくっている。
備考:零の双子の弟。零と同じく10歳で大手軍に入った天才児。零と同じく軍を憎んでいる。15の頃に例と同じく騙され実験体にされた。強化実験・水属性操作の実験である。瞳の色は元々海のように青かった。だが実験により赤くなった。兄の零とは全く正反対の性格であり、活発。おっちょこちょいである。
武器:妖刀・水神龍水丸。水神の血で作られた刀。水の力があるため、少し濡れている。
能力:水属性操作(水を操る力)・強化人間(上記)

小西 黒夜&狂神 黒影>>4
ブレッグ&ガルベル>>24

〜黒の刺客リスト〜
NO.1:高木 翔真
NO.2:北条 直希(死亡)
NO.3:原田 明実
NO.4:川西 詠(死亡)
NO.5:アペルプシア(死亡)
NO.6:船越 馨(死亡)
NO.7:風見 陽輔(意識不明)
NO.8:綾瀬 鈴(死亡)
NO.9:黒沢 勇星(意識不明)
NO.10:空内 琉黄(睡眠)
NO.11:長谷川 洋清(死亡)絵>>171
NO.12:鵜飼 疾風(死亡)
NO.13:西川 牙怜(死亡)
NO.14:紅賀崎 弥生(死亡)
NO.15:坂本 海清(意識不明)
※プロフィールは登場した順番に更新します。

黒の刺客プロフィール
NO.1>>221

狂神 黒影の用語説明
1.>>27

第一章「軍・本部編」
第1話「ゲームスタート」>>2
第2話「遊びの秘密」>>11
第3話「実験室の悪魔」>>15
第4話「軍の地下研究室」>>16
第5話「奇妙な研究室」>>17
第6話「失踪」>>19
第7話「世界破滅」>>20
第8話「救出作戦」>>21
第9話「タイムオーバー」>>25
第10話「真力の覚醒」>>26
第11話「動き出す世界の破滅」>>28

第2章「仲間探索編」
第12話「白い死神」>>29
第13話「駄神の野望」>>30
第14話「罠」>>34
第15話「漆黒のマント」>>35
第16話「レストランの死闘」>>39
第17話「相手は普通」>>41
第18話「黒獅子に乗る者」>>43
第19話「狂神 黒影の出生」>>46
第20話「都会の眠り姫」>>47
第21話「黒の刺客」>>56

幻道ルート
第22話「聖地の谷」>>67
第23話「聖地の遺跡シナイ」>>70
第26話「釈朱の彼女」>>75
第29話「北の街の博物館」>>78

黒薙ルート
第24話「亡神の願い」>>71
第27話「緑髪の少女」>>76
第30話「殺人虫」>>80

三木ルート
第25話「魔の森」>>72
第28話「魔の森の親玉、赤い悪魔」>>77
第31話「記憶喪失の男」>>81

第32話「全員合流」>>88
第33話「15人の戦士」>>90
第34話「聖の力をまとう少女」>>93
第35話「王」>>94
第36話「釈朱のプラン」>>97
第37話「決断の夜」>>100
第38話「黒い刺客NO.14」>>102
第39話「エピカの男」>>103
第40話「幻覚トンネル」>>109
第41話「アジトの手がかり」>>110
第42話「黄色い雪」>>115
第43話「エピカの悪戯」>>117
第44話「悪戯は最高の遊び」>>120
第45話「王は悩む」>>122
第46話「高木は何者?」>>123
第47話「恐怖の塊」>>124
第48話「静寂の教会」>>125
第49話「眠る青年」>>129
第50話「祖父」>>130

第三章「夢編」
第51話「相手はもう1人の自分」>>138
第52話「悲しみの記憶」>>139
第53話「強い心」>>140
第54話「怒涛の炎」>>143
第55話「白き者の記憶」>>145
第56話「温かみはもう感じている」>>146
第57話「夢の崩壊」>>150
第58話「隠れた記憶」>>151
第59話「悲しみの狂神」>>152
第60話「幼き子供の悩み事」>>154
第61話「全ての元凶」>>157
第62話「記憶の道しるべ」>>158

最終章「白と黒の闘争」
第63話「嵐は戦いの始まり」>>163
第64話「戦いは最高だ」>>166
第65話「鏡は僕だけ見てくれる」>>170
第66話「牙狼の若き忍者」>>172
第67話「本当の能力」>>173
第68話「母は息子のために」>>174
第69話「鏡は皆を見る」>>175
第70話「呪師とシスター」>>176
第71話「鴉は狼を狩る」>>181
第72話「俺は人間なのか?」>>182
第73話「1つと2つの大事な話」>>185
第74話「暗闇なんて怖くない」>>186
第75話「変化錬金術」>>188
第76話「心を操る少女」>>190
第77話「姫は怒る」>>193
第78話「救世主出現」>>194
第79話「盗みは俺の味方」>>195
第80話「魔法コンボ」>>198
第81話「弟」>>199
第82話「真似る聖者」>>201
第83話「巫女の悲しみ」>>208
第84話「王座強奪対決」>>209
第85話「空気は武器と化す」>>211
第86話「魔女は巫女を救う」>>215
第87話「その心があれば」>>216
第88話「母子の戦い」>>217
第89話「聖者は捨てた」>>219
第90話「負けてられない」>>220
第91話「復讐」>>222
第92話「狂神は駆ける」>>223
第93話「私頑張りますから」>>225
第94話「魂が動く」>>227
第95話「強大な電気」>>228
第96話「朱嵐の瞬間勝利作戦」>>229
第97話「待っててね」>>233
第98話「全てを守る盾」>>234
第99話「聖の神霊と闇の神霊」>>235
第100話「嘘つきは泥棒の始まり」>>236
第101話「玉座に座るのは」>>238
第102話「人形は友達」>>240
第103話「神霊と妖霊の思い出」>>241
第104話「人工神」>>242
第105話「爆破で散れ」>>243
第106話「永遠の友達」>>246
第107話「最後の戦場へ」>>247
第108話「悪魔が笑う」>>248
第109話「1人で闘うな」>>249
第110話「運命は途切れる」>>250
第111話「屍姫」>>251
第112話「銃撃の神」>>254
第113話「次は俺たちの番だ」>>256
第114話「駄神の善意」>>257
第115話「双子と親友」>>258
第116話「少しの希望」>>259
第117話「祈れ 誓え 勝て」>>260
第118話「三つの光り」>>261
最終話「それぞれの道」>>262



オリキャラ募集してます!
※オリキャラ募集は終了しました
名前:
種類:(人間でもおk、逆に人間じゃなくてもおk!
性別:
歳:
容姿:
備考:
武器:
能力:(無しでもおk^^
サンボイ(何個でもご自由にー^^

オリキャラ登録一覧
三木 彩佳>>1(水練さん作)
坂下 狢>>5(ヴィオラさん作)
幻道 裂>>6(パーセンターさん作)
雪砂 彩>>8(浅葱さん作)
黒薙 故>>10(neonさん作)
釈朱 神牙>>22(駒犬さん作)
レアリス・ポリアンサス&アスター>>31(Aerith さん作)
朱嵐 蓮>>55(風華さん作)
幻道 千恵>>61(パーセンターさん作)
ベイル・ウォーカス>>62(Aerith さん作)
シャルロリア>>63(Aerithさん作)
藍染 柚梨>>68(駒犬さん作)
サラン・カファル・エル・リグナール>>83(更紗蓮華さん作)
ルィン・カファル・ローゼッタ>>84(更紗蓮華さん作)
玖我瀬 瑠華>>87(パーセンターさん作)

コメントお待ちしてます!

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Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.221 )
日時: 2011/01/16 17:34
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

〜黒の刺客プロフィール〜

長谷川 洋清(はせがわ ようせい)NO.11
性別:男
歳:25

能力:鏡/ミラートリック(鏡の中にある物や人を引っ張り出すことができる。または敵を鏡に閉じ込める事もできる。自分も入れる)

性格:自分を愛すナルシスト。この世で一番美しく、イケメンだと思ってる自分に酔ったバカヤロウ。意外とナンパもうまい。だが、性格が性格なので「キモイ」と言われてしまいがち。ただ、メンタルが強いのでなかなかポッキリいかない。

容姿:白髪の長髪。瞳の色は水色。黒いコート。胸が開いた紫のタンクトップ。黒いズボン。所々に金色のアクセサリーがついている。黒い革靴。手には紫の鏡。

西川 牙怜(にしかわ がれい)NO.13
歳:10
能力:牙狼/がろう(狼を自由自在に操ることができる)
性別:男

性格:プライドが高い。自分より下に負けるなんてとんでもないと思うやつ。しかも自己中心的。結構嫌われそうなタイプ。和風的なものが好きらしく、本人曰く外国には行かないだそうな。

容姿:茶髪で旋毛のところにクセ毛。瞳の色も茶色。赤いスカーフ。藍色の忍者服で背中に刀をつけている。

空内 琉黄(そらうち るこ)NO.10
歳:17
能力:呪師/じゅし(強力な呪いをかけることで一発で倒すことができる。)
性別:女

性格:温厚で優しい性格。ただこれは仲間に対して。敵に対しては冷酷である。お寺の巫女。

容姿:黒髪で長髪。後で背中のところで括っている。巫女の服。左手に数珠を3つつけている。

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.222 )
日時: 2011/01/16 18:07
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第91話「復讐」

「はぁ〜・・・。闘うのってやっぱ抵抗あるなぁー。」

不安を胸に抱き、対戦場所となる砂漠を見回す男。
暑い日差しだが、そんなの関係ない。
とにかく、敵を倒さねば・・・。

「やっと見つけましたわ・・・!!」

日差しに照らされ、光る少女。
その声は、怒りに満ち、トーンが低くなっていた。

男、ルィンはジッと少女を見つめる。
どこかであったような、そんな感じがして脳にある記憶を探す。

「あっ!君は、あの時の・・・!」

「そうよ、貴方に散々弄ばれた・・・黒の刺客NO.14の紅賀崎 弥生!!貴方に会いたくてしょうがありませんでしたわ!!」

ルィンは銀の拳銃を取り出し、バッと見せ付けた。

「会いたいんじゃなくて、殺したいんでしょ?」

紅賀崎の眉がピクリとつる。
武器のオカリナを取り出し、攻撃を開始する。

「さあ、存分にお聞きあれ!!第壱狂騒曲ッ!!」

オカリナの音が、地にビンビン響く。
鼓膜が破れそうな大きく、高い音で頭が痛くなりそうだった。
これじゃ、攻撃する隙も無い・・・と思った紅賀崎。
だが、ルィンは普通に立っている。

「あれで、闘っているつもり?!ふざけるのはおよし!!私の狂騒曲は何であろうと朽ち果てる狂気の音よ!!」

「ちゃんと闘っているよ。じゃあ、どんどん狂わせてよ!」

「チッ」と舌打ちする。
生意気で苛々する。

紅賀崎はまたテンポを変える。
さらにトーンが高くなり、そこらへんにあったサボテンは枯れる。
それほど破壊力のある音だった。

(アレを吹いている間が最大の隙と見た・・・!)

ルィンは走り出し、銃を紅賀崎に連射する。
弾は紅賀崎に接近し、当たろうとしたその時・・・

弾は粉々に砕け散り、砂と化した。

「・・・な、何-------!?」

「うふふ・・・。残念ね。言ったでしょ、私の狂騒曲はなんでも朽ち果てる最狂の音だってね。まあ、どういうわけか、貴方が立ってることに驚きを隠せませんけどね。」

(そうか、弾は無防備だから・・・。僕は、盾でどうにか塞いでるけど・・・。なら、これで・・・!)

手のひらを広げ、バッと紅賀崎に突き出す。
すると、赤い炎が現れる。

「いけっ!」

炎は一直線に紅賀崎に向かい、襲い掛かる。
だが、紅賀崎の目の前で炎は消えてしまった。

「そんな・・・!」

「オッホッホッホ!!甘いわね。炎だって存在するものですもの。消えて当然でしょうねぇ・・・。」

ルィンは攻撃の手段を無くす。
守ることは楽勝だが、攻撃が出来なければ永遠に決着がつかない。

(いや、その前に隙をだせばどうなる・・・?一発で死ぬよ・・・。)

ルィンの頭脳が動く。



倒す手段は----------

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.223 )
日時: 2011/01/16 21:26
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第92話「狂神は駆ける」

あの野郎--------白と黒の戦争を始めたのか!?
それは僕が開催し、全てを終わらそうとした最後の準備だったのに!!

僕は黒獅子にまたがり、走る、走る。
学校までほど遠いけど、アイツが最後の準備をしない内に行くんだ。
じゃないといままでやってきたことは全部水の泡。

(母さん。僕は反省してる。あれほど言ったのにね、狂人の遊びはしてはならない危険な遊びと。でも、もう遅いよ。気づけば最終段階さ。)

少し苦笑いを見せ、空を見上げる。
雲は動き、灰色の雲と化す。
太陽を遮り、風が吹く。

「あぁ、釈朱が彗星を落とせば・・・この空は完全に黒く染まるんだろうな。」

僕は黒獅子に「もうちょっと急げ」と声をかけた。
黒獅子はスピードをあげ、駆けて行く。
すると大きな学校が見えてきた。

「まさか--------。」

今おそらく、浅村たちが闘っていると思う学校。
あそこにいるんだ。
早く走ってくれ、さあ早く---------!



校門前についた僕は黒獅子を瓢箪に戻した。
すると大木にもたれる変な人がいた。
無視しようと思って、さっさと歩いていったら・・・

「あなたは運命を変えるおつもりですか。」

「何を言ってるんだい・・・君は。」

白い髪の毛で、変な服・・・それに黒子みたいに顔を隠している。
布には奇妙な目が刺繍されていた。刺繍と分かっていても睨まれているようで気味が悪い。

「運命の輪廻は変えてはならないもの。さあ、運命を変えるならここをお立ち去りください。」

「・・・君、何をするつもりなんだい・・・?」

「答えれば輪廻が崩れます。」

白髪の男は白い奇妙な形をした刀を取り出し、構える。
狂神は黒いナイフを取り出す。

「行くよッ!!」

「輪廻よ、廻れ・・・廻れ。」

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.224 )
日時: 2011/01/16 21:41
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
参照: http://ameblo.jp/ff7-perfume-love-y

2日ぶり(?)で来てみたらいっぱい更新されててびっくりしました^^

レアリスが大活躍^^
生みの親として嬉しいです。

ああ明日は月曜だ最悪だあああ
I Love金曜!!We Love金曜ですよw
次の日から休日で、狂人の遊びも更新されますしね!

月曜なんて消えてしまえばいいのに!
金曜と土日だけでいいwww

Re: 狂人の遊び 過去へ“終焉”の知らせを放つ刻 ( No.225 )
日時: 2011/01/16 21:58
名前: 月夜の救世主 ◆WABCAFs6Hg (ID: 07JeHVNw)
参照: http://ameblo.jp/pokemon19/

第93話「私頑張りますから」

「そうだったんですね・・・。」

三木は重い体をゆっくり上げて起き上がった。
だが、叶瑚は顔を青ざめてぐったりと倒れこんでいるが顔は笑っている。
三木はギュッと叶瑚の手を握る。

「・・・私頑張りますから。」

「お願い・・・ね。」

叶瑚は目にうっすら涙を浮かべ、三木の手を弱い力で握る。

(もう握力なんて残ってないんだ。)

三木は鵜飼を見つめる。
鵜飼の目には大粒の涙を流し、ずっと母である叶瑚を見つめていた。

「ねぇ・・・鵜飼君。私とっても悪いことした。私のせいでお母さんが・・・。」

「これは、母さんが決めたこと。とても悲しいけど・・・。」

鵜飼は自分の武器を取り、構えた。
殺意があるのかと思った三木は刀を構え、じっと睨む。
でも、そんな目じゃなかった。

「この戦争に勝つには、僕たち黒の刺客を破らないとね。さあ、僕も本気で闘う。だから君も本気で闘って。」

「・・・わかったわ。」

2人の武器が重なり合い、金属音を奏でる。
本気と本気のぶつかり合い。何も不正なく、感心する戦いだった。
だが、どちらかが死ななければならない悲しき戦いでもあった。
母である叶瑚は自分の息子である鵜飼の勇ましい姿をみて人生最後の涙を流す。

「あぁ、疾風・・・。あなたは、そんなに強くなったのね・・・。嬉しいわ、母さん。」

鵜飼の金槌が三木の腹部を打撃する。
もの凄く重いため、威力が尋常じゃなかった。
三木は壁に強く激突し、刀は鵜飼近くの地へ刺さった。
武器があんなに遠いところへ行ってしまった。
少し不利になる。どうやって行くものか。

「そうだ、言霊を利用しよう・・・・。」

三木の口からでる小さな呟き。
鵜飼には聞こえないように呟いた。

三木は手を出し、鵜飼に目掛ける。

「岩よ、飛べ!!」

そこらじゅう小石が浮き上がり、鵜飼を標的とする。
無数の小石たちは鵜飼に目掛けて飛ぶ。

「ううっ・・・!!」

目に当たると危ないため、防ぐしか手はなかった。
それを目的とした三木は、「よしっ」と重い体を起き上がらせ刀を取る。小石はようやく、無くなり金槌を下へおくと--------

目の前に三木が刀を振り上げていた。
鵜飼は「はっ」とし、瞬く間に斬られる。
一瞬にして血が吹き飛び、壁に飛び散る。

鵜飼は膝から落ち、それから上半身も倒れた。
三木は思わず目を逸らした。
自分でやったのを認めたくないのか、母親が居る前で虚しくも崩れ去った息子を見たくなかったのか、自分でも分からない。

「おめでとう、白軍さん・・・。君は、勝ったね。さあ・・・この世のために頑張るんだろ?いってらっしゃい・・・。」

三木はしゃがんで鵜飼の手をギュッと握った。

「わかったよ。私、あなたたとの戦いを無駄にしないから。」

三木は遺跡の出口へと走り出して行った。

「ねぇ、母さん・・・。」

鵜飼は母を呼ぶ。だが、返事が返ってこない。
鵜飼はふっと笑い、

「もう、寝ちゃったのか-------。」

と、一言言う。





「僕も眠くなっちゃった。おやすみ----------。」

鵜飼の目は閉じた。


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