ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 紅の花束 参照100突破★コメント求むです!
- 日時: 2011/03/28 20:14
- 名前: 璃郁 ◆7jWbERsBtQ (ID: EfshNUBH)
はじめまして、璃郁と申します!
ここで書くのは初めてなので、色々と至らない点もあると思いますが、読んで頂ければ幸いです。
あと、コメントくださると嬉しいです!舞い上がります!
アドバイス等もぜひ!お願いします。
★注意★
・うっわ何だこの駄作
・神文求む
・グロちょっとでも苦手or何それおいしいの?
…な人はブラウザバックを推奨します。
♪お客様♪
1:緑紫様(店長★)
2:羅螺様
3:かな様
4:かりん様
5:ひろあ様(←一応お客様なんでw)
6:稚瑠様
7:銀弧様
プロローグ
2人は幸せだった。
あの日が来るまでは。
2人は満たされていた。
全てを、世界を知るまでは—。
- Re: 紅の花束 第2章突入★コメント求むです! ( No.19 )
- 日時: 2011/02/16 21:37
- 名前: 璃郁 ◆7jWbERsBtQ (ID: EfshNUBH)
ドアには鍵がかかっていなかった。
フィリは緊張した様子でノブを引こうとする------が、その手は追ってきたアレイアの手に引き戻された。
「気持ちは分かるが落ち着けフィリ。見つかって捕まるのがオチだ」
「…っ、アレイア…でも、あたしが行かなきゃ」
正論にフィリはぐっと詰まるが、それでもやめようとはしなかった。
アレイアはその体を持ち上げるようにドアから遠ざけながら、悲痛に囁く。
「お前まで失ったら、私は誰を守ればいい?」
「…アレイア…」
「とりあえず今は宿に戻ろう。対策はそれからだ」
「…うん」
納得して頷くフィリの手を取り、アレイアは宿へといざなう。
そのとき、屋敷の方から声がした。
「おや…蝿がいる」
2人が振り返ると、先程の黒マントの男が、リリィを伴って立っていた。
「フィリ、走るぞ!」
捕まったらまずいと判断したアレイアは、フィリを抱えるようにして走り出す。---しかし。
「…リリーシャ、捕らえろ」
「はい」
命令に答えたリリィは、アレイアの足を強く蹴り、いとも簡単に2人を引きずっていく。
「…う…っ」
「!!アレイアっ…!!」
小さく呻くアレイアに、フィリは悲鳴に近い叫びを上げる。
(あたしたちをどうするの?リリィ…)
フィリは不安な面持ちで自分たちを引きずる妹の顔を見つめた。
- Re: 紅の花束 第2章突入★コメント求むです! ( No.20 )
- 日時: 2011/02/17 17:31
- 名前: 羅螺 (ID: 9QYDPo7T)
こんにちは〜
2人ともピンチですねっ・・・!!!
リリィやめて〜!!!
今後の展開にどきどきしております☆
これからも頑張ってください^^
- Re: 紅の花束 第2章突入★コメント求むです! ( No.21 )
- 日時: 2011/02/17 21:41
- 名前: 璃郁 ◆7jWbERsBtQ (ID: EfshNUBH)
>羅螺様
コメント感謝です!
ピンチですね〜…突き落とそうか救おうか^^←
応援ありがとうございます!
頑張りますね★
- Re: 紅の花束 第2章突入★コメント求むです! ( No.22 )
- 日時: 2011/02/18 22:46
- 名前: 璃郁 ◆7jWbERsBtQ (ID: EfshNUBH)
そのまま屋敷内の牢獄に入れられた2人は、屋敷全体のまとう異様な雰囲気に身震いした。
屋敷内の壁はすべて赤黒く、気味が悪い。
そして------何より、リリィに見張られているため、居心地が悪い。
「フード、取れよ」
リリィは深くフードを被ったままのフィリを指差し、告げた。フィリは一瞬どきりとする。
—どうしよう。
—顔、見られていいのかな…?
恐る恐るフードを取った彼女の顔を見て、リリィは瞠目した。うろたえたように声を出す。
「…私と、同じ顔…?」
2人は、髪の色、大きな瞳、睫毛の1本1本に至るまで生き写しだった。
フィリの全身を見回し、リリィは我に返って彼女に詰め寄った。
「私には4年前までの記憶がない。…教えてくれ。お前は私の何なんだ!?」
率直な問いに、フィリは一瞬目を伏せた。言うべきなのか。
「あの、ね…あたしは、リリィ…」
その言葉に、リリィは再び瞠目する。
(リリィ…?)
そんな呼称で自分を呼ぶ者がいただろうか。自分の名を知るのは主のみで、彼は自分を『リリーシャ』と呼ぶ。
それなのに、どこか、ひどく懐かしい響きに戸惑ってしまう。
(どこで聞いたのだろう…)
そう考えたとき、酷い頭痛に襲われた。
「う…っ」
「!?どうしたの、リリィ!!」
その声が、消えたはずの記憶の奥底をかき回す。
—リリィ
遠い昔、酷く幼い声で自分を呼ぶ人。
同じ顔、同じ声、同じ表情。
「…フィリ、だ」
やっと、思い出せた。
- Re: 紅の花束 第2章突入★コメント求むです! ( No.23 )
- 日時: 2011/02/19 21:53
- 名前: 璃郁 ◆7jWbERsBtQ (ID: EfshNUBH)
名前は浮かんだものの、この「フィリ」という少女がどんな人物だったのかは思い出せずにいる。
「…フィリ」
呟くと、舌に乗る響きはやはりひどく懐かしい。
「リリィ、記憶が…戻ったの?」
自分の名を呼んだリリィに、フィリが目を輝かせて尋ねるが、リリィは首を振る。
「お前の名前は、思い出した。顔も。…でも、後はなにも」
「…そう」
俯くフィリの落胆した様子に、リリィは軽く瞠目した。
(私もこんな顔するのかな)
自分と同じ顔がそんな表情をするのが、なんともいえず不思議な感じで、リリィは何度も瞬きした。
(敵ではなかった…きっと)
舌の上で転がす「フィリ」という名前の優しさに、根拠もなくそう思った。
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