ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】
日時: 2011/11/18 18:54
名前: るりぃ ◆wh4261y8c6 (ID: yE.2POpv)

<い>ったい誰の


<き>まぐれなのか知らないけど


<て>っていてきに抗ってやるよ。








はじめまして、るりぃと申します。

今回はちょっと息抜き程度に更新できる短編シリーズらしきものをかいていきたいと思います。

今回は基本等はあえて無視すると思いますのでご了承ください。

目指せ二分で読める文章。

その上、私の趣味が詰め込まれています。

以上に危険を感じた方は戻るボタンをクリックしたほうが身のためかと。




それ以外の方はどうぞお進みくださいというか読んでいってくださいお願いします。

━━━まとめ━━━
目次 >>151 >>152
オリキャラ一覧 >>153
━━━━━━━━━

ロードナイトの宝石言葉【優しさ・繊細・愛情・美・調和・穏やかな心】

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31



Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.69 )
日時: 2011/05/31 06:06
名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
参照: 本当はこんな形で彼女を出すなんて予定してなかったのですが

この世を照らすものこそ私自身だと。
傲慢にも傲然と、豪語していた己自身を思い出す。
その度に襲う、吐き気を催すほどの自己嫌悪と、それに伴う悪寒に。
新月が来る度に。
陽種は、きゅう、と、鬼灯よりも赤い瞳を閉じた。

子どもとは、時としてひどく傲慢になる。
自分を確かに愛してくれている大人に「すごいね」、「えらいね」と言ってもらいたくて。
自分はおとうさんやおかあさんがいなくても大丈夫なんだよ、と主張する時がある。

幼い子は、自分に愛情を絶対的に注いでくれる大好きな大人
——————例えば両親や祖父母が、自分を褒めて欲しくて。
果ては、幼いのにもかかわらず自分を頼ってくれたらいいな、とどこかで思いながら。
そんな偉そうなことを思ってしまう、言ってしまうこともある。
大人たちの心配も、知らないで。

そうして、大人たちがいなくなってから、子どもたちは思い知ることになるのだ。



子供特有のただの傲慢さか、あるいは自立独立願望から来たものなのか。
其れは今となって何なのか、考えるのも嫌なので分からないし、分かりたくもない。

太陽がいなければ月は何も出来ないと。
離れる事は出来ないと。
本気で思っていたのだ。
月は、何も言わなかった。
だから、余計に調子に乗った。

今、思えば。
私は、甘えていたのだ。
己より太陽に相応しい笑顔を浮かべる彼に。
夜空の浮かぶ湖の色の瞳で、あわくわらう彼に。

いつかすごいね、と褒めてもらいたくて。
そうして歪んだ甘え心は、いつもカラ回りで。

自分に出来ることは ただ傷つけることのみだったのに。
大地をあたため、草木を育み、万事をあまねく照らした光など、持たないくせに。
太陽の癖に、自ら光を発せない私は。
独りでは何も出来ない、ただの無力な子どもなのだ。
新月が来る度に、痛いほど思い知る。

「——残月。」

体を湖面に映し出してみる。
それを覗き込んでくれた求める姿も、もうないのに。

太陽が光を発さなければ、月を壊してしまうのに。


「残、月……!!」

血を吐くような声で、返事の返らぬ名を呼ぶと、瞑く澹かな湖面がぬらりと、ゆらめいたような気がした。













漆黒サンシャイン
(暖かな光で包み込めばよかったと何度思った事か)

Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.70 )
日時: 2011/06/01 16:54
名前: 篠鼓 ◆6rD.0ypKNs (ID: 1j9Ea2l5)

時間が空いたので来れましたぎゃあああああああああ((

何か凄いことになっているよ!
知らないうちに凄いことになっているよ!
眼から涙がどばどばしてるよ!((

…いい加減申し訳ないので、華京さんの小説をエネルギーに書きます!
期待はしないでネ!((

Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.71 )
日時: 2011/06/01 18:01
名前: 篠鼓 ◆6rD.0ypKNs (ID: 1j9Ea2l5)

時間なかったので短くて申し訳御座いませんが支援です!
今回は2回で済みそうにないかも…


続きは未定だけど大丈夫か?

脱字だらけだが大丈夫か?



覚悟があるならドーゾー!
————————————————————————————————————

久々に『師匠』の元へと訪れようと思った。
理由は無い。 単純に暇だっただけ。

あの人が住処にしている場所は、荒れ狂った廃墟。
…いや、廃墟と呼ぶのは誤りか。 人々は確かに此処に住んでいる。
路地裏で行われる公に出来ない売買、一方的な数の暴力、繰り返される強奪に破壊。
この地には警察などと言った正義を語る便利な登場人物は存在しない。居ても意味など無い。
けど、あの人はそういった土地だからこそ過ごしやすいとかナントカカントカ言っていた気がする。
そう耽っている間にも俺の事を不思議そうに見ている人々がたくさん居るのだが。
万が一狙われたら、それで終いなんだろうな。 縋る事に、興味など失せた。

ふと、目をやった路地の先から何やら男性の青ざめた声が聞こえる
同時に他の男の声だと思われる物と、聞きなれた喧騒そのもの。
「たっ…たたた頼む! 俺が悪かった! 見逃してくれ!」
「見逃せ、何で? 男が二言漏らすんじゃねぇよ…いいや、これで終い。」
「なっ…何でもするから命だけはっ!…あっ…—————」
何かが軋む音と断末魔が耳に入ったかと思うと、音はそれきり聞こえなくなった。
しばらくすると、見慣れた人物が裏路地から飛沫塗れで姿を現した。
「…押忍、久しぶり。 来るの思っていたより早かったな。」

『師匠』…もとい、『りょう』に出会ったのは小学生の頃だった
両親との関わりは皆無で、家が近いだけが接点だったにも関わらず、毎日出払っている両親の代わりを勤めてくれていた。
誰かが二人の世話をあの人に頼んだ訳ではない。 勝手に、世話をしてくれた。
理由を聞いた時に「大人いないと色々面倒だし、腹減るだろ?」と言っていたのを覚えている。
利益を望んでいる訳では無いみたいだったし、変わった人だと思っていた。
あの人が来ている間は姉さんの暴力も止み、あの人が帰るまで姉さんが俺を殴る事は無い。
姉さんはあの人を心底嫌っていたけど、俺にとっては大切な人だったと思う。
最初の出来事からあの人は俺が高校2年の頃までずっと姉弟を構い続けた。
俺も姉さんもそれなりに成長していたが、あの人の姿は出会った頃と何も変わっていなかった。
不思議に思い始めた夏、あの人はいつの間にか姿を消していた。
それと同時に姉さんの暴力も過激になって、もう何もかもどうでもよく思えた。
退学ギリギリ、進路未定の状態で卒業して…確か—————————

「なぁ。…何で此処に来た?」
不意に、諒が口を開いた。 反射的に言葉を返す。
「……暇だったので」
「…んー…何かその言葉にデジャヴを感じるなぁ…そんだけ?」
「……ああ、はい。」
何処か飽き飽きした様子で諒が溜息をついた。
ああ、そうだ。 確か、フラフラしている時にばったり会ったんだ。 この人に。
だから今関わりがあるんだ。 …いや、思い出そうとしていた事が違う気がする。

「…で、率直で悪いんだけど陽種の様子はどう? 正気?」
諒が傍らのゴミを脚で蹴り飛ばしながら、目も合わせずにそう言った。
「……姉さんは…俺は、よく分からない…。」
「結構悪い噂しか聞かない、てか悪い噂しかないし。」
姉の噂は聞いていた、辺りを破壊するのも『魔女』と呼ばれているのも全部俺のせいだとも知っていた。
「…残月、御前はさ…陽種の事、どう映る?」
真っ直ぐな諒の目が、こちらの顔を向いた。 苛立っている、気がした。
「……俺は、」
言いかけた所で路地の奥からか怒声が響く。 諒の表情が嫌悪に変わる。
「……さっきの仲間かな、ちょっと仕留めて来る。」
素っ気無くそう言った後、諒は声のする方へ駆けていった。
「近くに俺の家、あるから先に行ってて。」

Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.72 )
日時: 2011/06/02 05:55
名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)

>>70-71
つハンケチ

続きが気になりすぎて悶え死にそうでs(ry

ご多忙のようですが頑張りすぎないでくださいねー

コメント、支援小説ありがとうございました!

Re: 【これが私達の】KATANA-刀-【生き様だ】 ( No.73 )
日時: 2011/06/03 19:32
名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)

「その人の場合は、『現実』に関する全てが無駄であった。
 自分が食事をしなければ生きてゆけない不便さにつくづく嫌気がさしていた。
 そんなその人の最高の趣味は、詩や美しい風景の世界を暗中模索することであった」

私は青風に揺れる木々に眼を細めながら、木漏れ日の光が与えるまどろみに任せて言葉を紡いでいく。
それは、大木をはさんで背中合わせの人物に向けて?
いいえ、唯私の自己満足ため。

「その人は海と空の境目と同じ色のブルーのインクを持っていた。 透明なコップに水を入れて、それにインクをたらすのが日課であった。
 それはインクと水が同じように混ざることが、一日としてないからである。」

一息をおいて乾いた唇を舐める。
私が悩んで口を閉じると、背後から人物の声が聞こえてきた。

「その人はストロベリーキャンディーが好きであった。
 なめるのが好きなのではなく地面に落とすのが趣味であった。
 キャンディーにアリがたかるまでの過程が好きなのであった
 それは一日としてアリが同じようにたかることがなかったからである。
 その人は散歩が好きであった。
 その人は歩きながら妖精の家の入り口を探していた。
 その人には妖精の友達がいた。
 しかし妖精は一方的にその人の前に現れるばかりだったので、いつか自分で妖精を訪ねて彼をびっくりさせようと思っていたのだ 。
 その人の外見年齢は16歳であったが、本当は、この世にないほど大きな数字歳であるということだ。」

ゆっくりと背後を振り向く。
木漏れ日が白い髪に降り注ぎ、まるで光そのもののようである。
ふ、と、その人物……築茂青葉は僅かに微笑んだ。
青葉には性別が無い。
いや、あったと表現するべきだろうか。
病の為本来ならばあるはずのそれをなくしてしまったのだ。
自我が希薄で、先程のように僅かに微笑んだり悲しんだりはするが、それ以上の感情表現は全く見られない。
それも、病の為である。
これまでの人生の大半を病院で過ごしてきた青葉。
今も病院にいるため、病院の無地のパジャマを着ている。
首元が風で少し肌蹴たそれからは、痛々しい手術痕が覗いている。
青葉も、残月と同じ鍵となるNPCである。
だが、残念なことに青葉には目立ったファンがつかない。
私は青葉の事が好きだったため、残念だった。

「風景写真、好きなんですね」

私は青葉の手元にある風景写真集に視線を落とし、そっと話しかける。
今青葉が見ていた写真は、綺麗な緑色の木々が生い茂る森の写真だった。
青葉はまた少し微笑んで、「うん」と答えた。

「将来此処に行きたい、とか。あるんですか?」
「……あるけど、無いんだ。だってボクは病院から出られないから」

青葉は困ったように笑った。
だけど、その瞳は笑っていなかった。
ああ、この瞳は

「大半の感情を放棄して、諦めてしまったの?」

絶望の色をしている。
気がついたら私はそう口走っていた。
青葉の瞳が一瞬だけ驚きの色を見せる。
でもそれはすぐに先程の色に戻ってしまった。

「仕方が無いんだ。こうしないと」

「…………諦めたらダメですよ」

「え……?」

「希望は、遠い場所にあると思うかもしれませんけど、案外近くにあるものなんですから」
























希望グリーン
(「ありがとう」微笑んだその子のパジャマは綺麗な深緑だった)


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31



この掲示板は過去ログ化されています。