ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 白夜のトワイライト【完結版】番外編を書くのが楽しすぎる……
- 日時: 2013/07/30 11:19
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: Drat6elV)
- 参照: 参照1000突破! 記念企画、イラスト・挿絵募集してます!
世界は不都合だ。
救われた命、消えた命、理不尽な死、理不尽な世。
最期には消えていく存在だと知りながら世界に生かされている気がした。
だとしたら、僕達はゴミで、世界はゴミ箱なのかもしれない。
酷いな、と僕は小さく呟いた。
——————————
【前書き】
初めまして、が多いと思われます。遮犬と申すものです。
このたび、大幅な変更点を加えていますので、リメイクではなく、あくまで完全版として再投稿させていただくことにしました。
この作品は、一年半前ぐらいでしょうか。そのぐらいの時から連載を続けていた作品ですが、内容等が矛盾していたり、設定や進行も多くミスが見られた為、修正で何とかなるとは思えなかったのでもう一度こうして連載を再スタートさせていただきます。
予定としましては、この作品の完結を含め、続偏と過去偏も用意していますが……この完結版の完結だけでも相当な日にちがかかることは必須なので、書くかどうかはまだ未定です;
ですが、またもう一度再スタートということで、元から読者として読んでくださっていた方々、そしてこれから読んでくださるという方々含め、頑張って書きたいと思いますのでどうか応援を宜しくお願いいたします><;
ちなみに、シリアス・ダークの元の小説とは大幅に設定が変更している点が多い為、あくまで新連載としてみていただければ嬉しいです。
2013年新年のご挨拶……>>51
参照1000突破記念企画「イラスト・挿絵募集」……>>73
〜目次〜
プロローグ
【>>1】
第1話:白夜の光 (修正完了)
【#1>>4 #2>>5 #3>>6 #4>>7 #5>>11】
EX【>>13】
第2話:身に纏う断罪 (修正完了)
【#1>>14 #2>>15 #3>>18 #4>>19 #5>>20】
EX【>>21】
第3話:過去の代償(白夜の過去前編) (修正中)
【#1>>22 #2>>23 #3>>24 #4>>25 #5>>26 #6>>27】
EX【>>28】
第4話:訣別と遭逢 (修正中)
【#1>>29 #2>>30 #3>>31 #4>>34 #5>>35】
EX【>>36】
第5話:決められた使命 (修正中)
【#1>>37 #2>>43 #3>>46 #4>>49 #5>>53】
EX【>>58】
第6話:罪人に、裁きを
【#1>>65 #2>>70 #3>>77 #4>>80 #5>>85 #6>>87】
EX【>>89】
第7話:ひとときの間
【
【番外編】
『OVER AGAIN〜Fire Work〜』
予告編
【>>59】
【#1>>90 #2>>91 #3>>93
- Re: 白夜のトワイライト【完結版】活動報告&全話編集中 ( No.63 )
- 日時: 2013/02/06 15:34
- 名前: かの ◆2cawlrbjPU (ID: P3.L1.aj)
えっ!二位だったんですか!
すごいです!(つーか、私、順位ってどう見るんだろう?って思ってた。相変わらず、機械音痴だ)
修学旅行ですか・・・・。
ずっと楽しみで待ってて、一瞬、やめたのでわ!?と思ってたので、それなら良かったです(ホッ)
- Re: 白夜のトワイライト【完結版】活動報告&全話編集中 ( No.64 )
- 日時: 2013/02/07 16:13
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: 5LwYdnf7)
>>かのさん
稚拙な文章ながら、このたびは二位を受賞させていただきました;
これもかのさん含め、その他の方々のご好意のおかげだと本当に感謝しきれないほどですっ。改めてありがとうございました!
本来ならばカキコは一位のみ掲示となっていますが、実は二位三位も発表されています。管理人掲示板の質問スレにて掲示されているのですが、それはおまけ要素なものでして普通のレスとして流れてしまっていますので見るには探さないといけないようです。
何といっても、ご支援いただいた方々に改めて感謝できたのが最も嬉しいことですので、順位どうこうよりも支援をしていただいた方々に恩返しするつもりで更新を続けていきたいと思っています。
はいっ、修学旅行でした;
身勝手な自分の都合で長らく休暇してしまい、申し訳ございません……。
題名に書いているように【完結版】というものを重く受け止めて書いております。完結する前提で含めたものですので、どうしても無理な場合を除いては完結するまでやめようと思っていません。
更新等、遅れることが多々あると思いますが、頑張って続けていきたいと思っていますので、どうか宜しくお願いいたします;
改めて、コメントありがとうございました!
- Re: 白夜のトワイライト【完結版】活動報告&全話編集中 ( No.65 )
- 日時: 2013/03/05 23:42
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: gM9EmB37)
- 参照: めちゃくちゃ遅れてすみませんっ;
——神は偶像に過ぎない。
人間にとって、都合のいい存在としてそこにある。自らの過ちを自分のものとせず、神に祈るだけ祈り、そして勝手に失望していく。
そこに在ると願えばそこに神は存在し、そこに無いと思えばそこに神は存在しない。人間にとって神は都合のいい偶像に過ぎず、それは時として願われ、恨まれ、感謝され、憎まれる。自分達が間違えた道のりを、迷い込んでしまった底なしの沼を、神に助けてくれと願い続けるだけの人間。神とはその程度のものでしかなかった。
しかし、"神はそこに居る"。すぐ傍に存在しているのだ。
——神は、確かにそこにいる。
——————————
第6話:罪人に、裁きを
——————————
鋭利な何かで切られたような鋭い傷痕を残し、白い瓦礫の破片は辺り一面に広がっていた。均等に間を分けて植えられていた木々も無残に切り刻まれ、瓦礫の破片の上に何本も転がっている。炎上した車が横転し、今でも消えることなくその火は燃え続けていた。
そんな光景を目を細めて微笑む男の姿。
先ほど、銀色の槍を体内で生産し、それを現出させて放った結果がこの有様であった。その様子に、男は満足したように微笑むばかりか、小さく呟きを漏らす。
「なんやぁ……これで終わりなわけ、ないわなぁ?」
まるで何者かを挑発するような口ぶりで言葉を吐き出す男。瓦礫が散乱するその光景の中、人気はないように思えた。どこを見ても無残に切り刻まれた痕があるばかりで、車の炎上する音が微かに聞こえる。曇り空のどんよりとした辺りの雰囲気に包まれ、男はゆっくりと口元で笑みを形成した。
途端、鋭い衝撃が男の背中を襲う。衝撃の奔った最中、首を後ろに向けてそれを確認するとそこには凪がナイフを両手に握り締めてこちらへと踏み寄ろうとしていた。
衝撃の原因は凪の蹴りであり、その勢いのままに着地して瞬時にナイフを構え、前進してきたのである。
「そうこな……面白うないわなっ」
振り返るや否や、男は右手に寄せた銀色の液体を形成させ、鋭い槍状の物体を右手全体の形を無くして現出させた。それを大きく振りかぶり、とんでもない速さで振るう。それは常人の目で捉えられるか定かではないほどの速度であった。
凪は両手に持ったナイフでそれを受け止めるというより受け流す。二本のナイフを交差し、滑らせるように尋常ではない速度のそれを流すと、そのままの流れで一歩踏み出し、右手のナイフで男の首元を狙い、薙ぎ払う。しかし、一歩足りずに相手が首を後ろに傾けるだけで避けられてしまった。
「おっと、危ないわぁ」
まるでこの戦いを楽しんでいるかのように笑うと、男は右手の銀の槍を真っ直ぐ突いた。それは、音もなく、ただ腕が伸びただけの動き。それだけの動きは先ほど振られたそれとは全く違う、異常な速さで凪を捉えんとしていた。
寸分の狂いもなく、それは凪を貫いたかに思えたが、しかし。
「——捉えた」
銃口がいつの間にか男の額に当てられ、ナイフが男の脇腹へと突き刺さっていた。男が目を見開くよりも先に銃口から銃弾が飛び出し、男の額を貫通する。僅かな時間、僅かな動作で男は額に風穴を開けて地面へと倒れこんだ。
目標が地面に伏したことを確認すると、それを見つめて銃口をさらに男へと向ける。通常の人間であれば、確実に死んでいるだろう。銃弾は頭を貫通し、そこら一面には血飛沫を彩り、男は反応さえも起こさない。それが"普通"なのだが——やはり男は普通ではなかった。
「……やるなぁ、姉ちゃん。でもなぁ、気付かへんかぁ? ……あんたと白夜光を離して、俺と一騎打ちなんて真似させた理由とか」
男は、突っ伏している。それは確実だった。凪がその目で目の前に男は存在し、そこに血だらけで倒れている。それが現実のはずだった。
しかし、どういうわけだか、この男の声は先ほどまで聞いていたのと全く同じ声で、更にこの声は"後ろから聞こえていた"。
「あぁ、もう面倒臭いから振り向くなや? ……あんたも分かってるんやろ? 月影 白夜の"中のモン"を」
「……何のことだ」
「とぼけても無駄やわぁ。この後に及んで、まだそんなこと言いよったらキリないでぇ。どうせあんたは、見張り役として同行させられたんやろ? このタイミングであんたがここに来るってことは、それしか考えられへんのや」
二人だけの空間、ここだけが違う世界のように感じるほど、辺りには何も音はなかった。薄暗い霧のようなものが辺りを覆い、後方から語りかけてくる声に凪は銃を握り締めて動けない。先ほどまでとは比べ物にならないほど、明らかな殺意の込められた語り口調だった。
「まあな、この際やから言うとくわ」
ふっ、と気配が消えたと思った瞬間、凪が振り向く寸前でその肩に手が乗る。ぞくり、と全身に怖気が奔る。この感覚は凪にとって二度目のこと。一度目の悪夢を呼び覚まし、吐き気が込み上げてくる。肩にかけられているはずの手は見えない。いや、"見れなかった"。そして、まるで悪魔の囁きのような、甘く、おぞましい口調で男は囁く。
「関わるんじゃあない。いいか? お前は"俺達を知っている"のだろう? ならなおさらやめておけ。同じ二の舞を、同じ過ちを繰り返したくはないだろう? ここではまだ殺さない。しかし、だ。これ以上関わりを持つというのなら、覚悟しておいた方がいいだろう……ふふ、まあ、せいぜいお前の主によろしく伝えておくことだ」
先ほどまでの男ではない。同一人物などではない。まるで別の、"化け物"のように重く、強く、言葉が凪へとかけられる。その刹那、手はゆっくりと離され、次第に体の重みが抜けていく。すぐさま後ろを振り向き銃を構えたが——そこには誰の存在もなかった。
「……なるほど、な」
ただ一つ、言葉を漏らす。
男が残した言葉一つ一つを頭の中で何度も思い返していく。その最中、あの男の存在感は戦っている最中の"それ"とは全く別物であることも思い当たる。そう思えば、先ほど語りかけてきた口調は先ほどまでとは"明らかに違った口調"で話しかけてきた。それは聞き比べただけで分かる、単純な違和感。
いつの間にか、凪の目の前で倒れていたはずの男の死体はなくなっていた。その代わりというように男の着ていた服のみ落ちている。荒んだ周りの様子、静けさがそこには存在していた。
先ほどの男が言っていたように、凪は"知っていた"。この任務がどうして行われたか。また、自分が何故同行することになったのかを。直接命令はされていないが、何かを暗示するものだと即座に気付いた。"だからこそ、白夜から遠ざかった上で応戦した"のである。
しかし、と銃をリロードしてホルダーに納めて後に凪は頭の中で考えていた。
「——退けるわけがないだろう」
過去に写る奴等が関わっているとするならば、なおさらのこと。陰謀が渦巻いているのは確かであり、またこの場所でここで殺さないということはどういうことを意味するのか。凪の想像は膨らむ。
次第に、口元が微笑んでいく。これから起こることを予測して。
——————————
運命に従順に生きたつもりだった。
そのはず、そうだ、俺は、どうして、こんなことに。
(どうしたの?)
「やめろ……」
(ねえ、大丈夫?)
「話しかけてくるな……! 俺に……!」
(——白夜)
「やめろぉぉおおおお!!」
叫ぶ、叫ぶ。消えない言葉が、記憶が、渦巻く。何度も反復する記憶が白夜の心の中で何度も繰り返される。それは消えることのない、幾重にも続いていく螺旋。もうやめてくれ、と否定しても拒み続けても抗い続けても、消えることはない。
両腕に灯る光が眩く唸りをあげる。消えたり、激しく燃え上がったり、光は不安定に点滅する。白夜の心を表しているかのように、それは何度も繰り返されていく。
「どうしたのかなぁ、白夜君は……もう分かってたんだよねぇ? あれぇ、まだ甘えてたのかなぁ。君のせいで、皆死んだんだよ? もう忘れちゃった? ——那祈ちゃんのことも」
「う、ぁ……那、祈……?」
「そうだよ。覚えていないかい? 君が——殺したんじゃないの?」
「あ、ぁ……う……ッ!」
激痛が頭を鋭く響かせる。記憶が何度も何度も、蘇る。思い出なんて甘いものじゃない。それは、ただの願望。己の願望でしかない、こうあればいいなんて、押し付けがましい願望の記憶だった。全部、白夜は知っている。
「何を……した、俺が……」
思い返す、あの時。ルトのこと、那祈のこと。二人が混じる、混じる。ルトを探してたはずだった。ルトという、大切な存在を。
「忘れたの? ……なら、教えてあげよう。君は——」
「やめ……ッ、ヤメロォォッ!」
光が暴れる。右手が暴走し、ラプソディの周りを乱立して火柱を立たせる。しかし、リバウンドの如く右手はそれを受け切れずに弾く。ごきっ、と骨が歪む音がする。しかし、頭痛の為にそんなものはまるで何も感じない。ただ頭を抱える。そしてうめき声をあげる。どういう状態なのか、白夜自身も何も分からなかった。
歪んだ笑みを浮かべ、興奮しながらラプソディは苦しむ白夜へと指を差し、楽しむようにして笑い声をあげ、そして、言い放つ。残酷な、狂気を白夜へと植えつけるように。
「見殺しにしたんだよ! お前は! 目の前で助けて、助けて、助けてぇ! ってお前を求める那祈ちゃんをぉっ! 胸を撃たれ! 足を撃たれ! 腕を撃たれ! 頭を撃たれ! 体中から血を沢山沢山沢山噴出す那祈ちゃんをなぁぁ!! あひゃひゃひゃひゃ! あは、あひ、ひひひ! 覚えてないの!? 酷いねぇ! 自分で殺した相手のことを何一つ覚えていない! 名前さえもうろ覚え? いいねぇ! 狂ってるよぉ! 心底君は狂ってるッ!! 君はその肌でぇ! 返り血をベッタリとつけてぇ! 笑ってたんじゃないのぉぉっ!? あはは、あひひひひ! あひゃっひゃっひゃッ!!」
そんな、はずはない。
そんなものは、ありえない。なのに、どうしてか、覚えているような錯覚。映しだされた、その映像は。
(びゃ、くや……く、ん……)
「ぁ、ぁあ……ッ! あァぁぁッ……!」
——神様など、そこには存在しなかった。
- Re: 白夜のトワイライト【完結版】第6話開始 ( No.66 )
- 日時: 2013/02/13 14:03
- 名前: かの ◆2cawlrbjPU (ID: P3.L1.aj)
白夜の過去の話も意外な展開になっていて、しかも、敵や味方の心情や言動がまたもや意外で、この先、どうなるのかなぁというのも想像できないくらい話の構成が上手です!
- Re: 白夜のトワイライト【完結版】第6話開始 ( No.67 )
- 日時: 2013/02/14 02:42
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: 5LwYdnf7)
>>かのさん
白夜の過去については、前半部分しかまだ明かされていないので不透明な部分が多いですが、何があったのか今回ので断片的に分かったかなと思います;
何か色々な意味で伏兵だらけです……。それぞれに思うところがあり、ストーリーがあるのでそういった部分にも注目していただけると嬉しいです。
既に伏線は張りまくっているのですが、張りまくりすぎて自分でも何が何だか……!
奇遇ですね、この先どうなるのかなぁと想像できないのは僕も同じです(ぇ
さっさと戦闘終わらせて、もっと日常の部分も描きたいと思ってますっ。そこまでいくのに一苦労ですが……;
改めて、コメントありがとうございました!
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19