ダーク・ファンタジー小説
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- イギリスからの使者
- 日時: 2013/08/09 09:39
- 名前: 牟川 (ID: tgcfolY3)
普段は複雑・ファジーで投稿させてもらっている者です。向こうではレメリアンズムと言う小説を書かせてもらっていますがネタ切れに陥りちょうど原稿用紙に書いていた本作を投稿することにしました。向こうの作品も時々更新しますし,こちらもできるだけ早く更新するのでよろしくお願いします。
尚,本作には歴史が絡んできますが3分2は作者の考えた架空のできごとです。ですので,実際の史実どうりの場合もありますが,ほとんどがまったく関係の無い出来事です。
簡単な作品説明 本作は途中分岐があります。A編,B編,C編があり,それぞれ主人公が違います。ですから,A編だけ読むの良いし,B編だけ読むのも結構です。A編は序章の100年後で,序章には直接関わっておりません。B編も序章の100年後ですが序章の主人公の100年後の姿がB編の主人公です。つまり,序章とB編の主人公は同じです。(A)−がA編で,(B)−がB編です。
序章はB編が始まったら読めば話がまとまるかもしれません。(一応A編の序章でもあるのですが。)
- Re: イギリスからの使者 ( No.36 )
- 日時: 2013/08/12 03:12
- 名前: 牟川 ◆mgGfGI6Kaw (ID: tgcfolY3)
(A)−第15話 始まる戦い
俺たちは、探偵部の部室でそれぞれの報告を行い、明日、再びパリへ行くことになった。そして今俺がいるのはメアリー会長の・・・・、メアリー特階級正騎士の執務室にいる。信じられないことに学校の中にメアリーの執務室があるのだ。
「さあ、そのダンボールを見せれ頂戴」
「ええ、すでにラメリー校長からその指示を受けてますよ」
俺はダンボールの中からまずラメリー校長の双子の資料を出した。旧帝国陸軍の基地を襲撃したと言われる事件の資料だ。
「こ、これは! 」
「どうかしました? 」
メアリー会長は、その資料を見てかなり動揺しているようだった。ラメリー校長とは違った反応だ。
「確かにこの写真の人物はラメリーの双子の姉で名前はレメリー。行方不明なのよね、ある事件を起こして以来ね」
「ある事件? 」
「ワルシャワに駐在するロンドン魔法騎士団の基地を破壊したのよ。一瞬で」
「は、一瞬で破壊ですって! 」
俺は、その魔力の強さに驚いた。一瞬で基地を破壊するなどもはや神業である以上に、危険極まりないことに変わりない。まさかとは思ったが、俺の義父はそのレメリーと言う人物を追っていたのだ。
「彼女の異名を知っている? 殲滅鬼と言われているのよ」
「その名の通りの異名ですね。俺なんかまだ炎系魔法のフンケとフォイアーしか使えないというのに・・・・これでも同じ魔法使いって、正直、怖いです」
「私もね。いくら特階級正騎士と言っても彼女とは天と地の差よ」
殲滅鬼・・・・。一体彼女は何者なのか? 一体何の目的でそこらで事件を引く起こしているのか? 全くわけの分からない者である。
「唯一安心できるのは、ロシア魔法軍団の敵でもあると言うことね」
「そうなのですか。・・・・ところで、メアリー会長の正体をそろそろ教えてくれませんか?
俺は知っておくべきかもしれません」
「そうね、この資料のこともあるしね。分かったよ、私の正体と言うか肩書きを教えてあげるよ、私はこのロンドン魔法騎士団の騎士団統括団長。つまり、一番偉いわけよこの魔法騎士団の中で」
・・・・。
「・・・・、えっ? 」
「ごめんね、隠していて。そう言うことでラメリー校長よりも偉いわけ」
やっぱり俺の周囲の人間はほとんどやばい人間であるみたいだ。まあ、俺も一般人から見れば魔法使いなのだが。
「で、次の資料を見せて」
「良いですよ」
と言うことで、今度は東沖特別行政区のことについての資料見せた。
「へぇ、タチニチのお父さんって只者じゃない見たいね。この資料に関する事件ってみんな新木大平さんの調べた事件のやつみたいね。まさか私たちの計画を妨害出来るほどの人物だったとは」
・・・・、メアリー会長が俺の義父の偉業に驚いているようだが、俺はたった今それどころではなくなった。久しぶりである。この、誰かに監視されているような感覚。しかも、以前よりも強い。何だか、この執務室の扉の向こうにそいつがいる感じだ。 !
「ま、まさか? 」
「ど、どうしたの? タチニチ」
「メアリー会長、何者かが、扉の向こうにいるかもしれません」
「・・・・ ? 」
メアリーは一瞬何が起こったのか分からなかったようだが、咄嗟に資料の入っているダンボールを隠し、何かの呪文を唱えた。
「確かにね、私も学校の中だからと行って油断したみたい。かなり強い魔法使いがたった今までそこにいたみたいね。それに、魔力を持たない何十人かが今タチニチの部屋に侵入したところね」
「えっ? 」
「でも、さっきの魔法使いとは無関係かもね、彼ら今電話してるのよ。ええっと、—新木総司令、立日さんの部屋には誰もいません。— ・・・・、この人たち、立日のお父さんの関係者かもね」
どうやらメアリー会長の唱えた呪文はいろいろ判る呪文みたいだ。おそらく一定の範囲の人間のいる場所、会話などがわかるのだろう。それはともかく俺は自室へ行くことにした。
「と、とり合えず俺の部屋に行きます」
「待って、美紀とラメリーにここを任せてから私と二人でタチニチの部屋に行きましょう。さっきの変な魔法使い、もしかしたらそのダンボールが目的だったり」
「わ、わかりました」
俺は、自分の身も考えてメアリー会長の指示に従うことにした。現に、あの感覚が今も残るのだから。そしてその感覚はまだ近くにいるような感じで、それ以降決して弱まることは無かった。
「どうしたの? メアリー」
ラメリー校長と美紀は当然だが事態を把握していないようで、かなり驚いているようだ。
「話しは後よ。2人はここにいて、何があってもね。それと魔法騎士団を2000人ぐらい動員してこの学校を包囲してするように私の名前で命令しておいて」
メアリー会長はそう言って俺の腕を掴んで部屋を出た。
第15話 完
- Re: イギリスからの使者 ( No.37 )
- 日時: 2013/10/16 10:24
- 名前: 町田扇 (ID: idzn844m)
初めまして,AIとお兄ちゃんなんて…いなくなっちゃえを書いてる町田扇です。設定が細かくて面白いね。
ドンドンやっちゃ((殴
執筆頑張れ。
- Re: イギリスからの使者 ( No.38 )
- 日時: 2013/10/19 21:18
- 名前: 牟川 ◆mgGfGI6Kaw (ID: IE3lMf.1)
御投稿ありがとうございます。ただ、最近ネタ切れが多く困っているのですよ。
町田扇様も頑張ってください。
- Re: イギリスからの使者 ( No.39 )
- 日時: 2013/10/28 13:59
- 名前: 牟川 ◆mgGfGI6Kaw (ID: 3mln2Ui1)
(A)第16話 魔法紛争 「上」←諸事情により
俺とメアリー会長は俺の自室へと急いだ。強力な魔力を持った奴がいたり俺の部屋には何者かが進入するなど、今魔法学校は散々な事になっている。
「困ったことになったわね」
メアリー会長がめんどくさそうな表情をして呆れたような口調で言った。幸い、俺とメアリー会長は誰とも遭遇することなく俺の部屋の前まで来れた。
「この中に誰かがいるのですか? 」
「おそらく」
メアリー会長はそう言って足でおもいっきり部屋のドアを開けた。・・・・、すると部屋の中には拳銃を持った3人の男たちがいた。
「とり合えず、あなたたちに聞きたいことがいろいろあるから銃を置いてくれないかな? 」
メアリー会長はそう言って、話し合いする姿勢を見せた。すると、3人はその言葉を信頼したのか素直に銃を床に置いて両手を挙げた。
「別に投降しろってことではないから、手を上げなくていいわ」
「ありがとうございます、不法侵入した我々をそこまで柔和な態度を取ってくださるとは」
3人の内の代表格の男が安心しきった表情で言った。
「私は佐東と申します。陸圧隊の准参謀と言う身分で新木総司令直々の命令でここへ来ました」
メアリー会長の言うとおり、彼らは義父の部下であったようだ。
「佐東さん、義父は・・・新木大平は一体どのような目的があってあなた方をここへ来させたのですか? 」
俺は、そう聞いた。
第16話 魔法紛争 「上」 完
次回第16話 魔法紛争 「下」
- Re: イギリスからの使者 ( No.40 )
- 日時: 2013/11/18 17:30
- 名前: 牟川 ◆mgGfGI6Kaw (ID: 3mln2Ui1)
(A)−第16話② 魔法紛争 「下」
「佐東さん、義父は・・・新木大平は一体どのような目的があってあなた方をここへ来させたのですか? 」
俺は、そう聞いた。
「その通りですよ新木立日さん、私たちは新木大平総司令にあなたを保護するよう命じられて来ました」
「なるほど、それは分りました。同じ質問をするようですけど、父さんや貴方たちにはもっと大きな何らかの意図でもあるのではないですか? 」
義父やその部下たちには何らかの意図や目的があってここまで来たのではと思い、直接的に伺ってみた。
「まず、立日さんの保護です。、我々は不可解な戦闘を阻止するため作られた陸上制圧隊です。そして、敵の正体・・・つまり魔法使いだと分かったのは昨日のことですけどね。我々の目的は人命を無視した戦闘行為を阻止するだけでそれ以外の目的や意図やらはありませんよ」
「なるほど、・・・これはもしかしたら」
唐突にメアリー会長が何かひらめいたように言い出した。
「たしか佐東准参謀でしたね、私たちはとり合えずのところ貴方たちの陸圧隊を敵ではないと信用するわ。その代わりにできれば新木大平さんをロンドン魔法騎士団付属高等学校で今後の情勢を見極めつつ会談を行いたいと伝えてくれるかしら? 」
何を言うかと思えば、メアリー会長は大胆にも俺の義父を呼んで来いと言った。それには佐東さんたちも困惑気味だった。
「突然そう言われましてもね・・・まあ、とり合えず連絡はしておきます・・・ええ」
と、弱気になってしまった佐東さんであった。
「貴方たちにも拘束を兼ねてここの部屋を提供するからとり合えず、私たちに着いてきてちょうだい」
と言うことで、後から駆けつけてきた陸圧隊7人にも理由を話してメアリー会長の部屋に戻ることになった。
・・・、そして部屋に戻ると
「メアリー団長、ロシア魔法軍団の1個中隊がこの学校へ侵入しましたが、瞬間てきな時間で戦闘は終了し、1個中隊は撤退していきました」
「殲滅鬼のほうは? 」
「すでに、強力な魔力を持つ存在はこの学校の関係者を除き居ないと思われます」
「そう」
この日、ロシア魔法軍団1個中隊が侵入したこの事件は、後にロンドン魔法紛争と言われた。
第16話② 魔法紛争 「下」 完
次回第17話