ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

イギリスからの使者
日時: 2013/08/09 09:39
名前: 牟川 (ID: tgcfolY3)

普段は複雑・ファジーで投稿させてもらっている者です。向こうではレメリアンズムと言う小説を書かせてもらっていますがネタ切れに陥りちょうど原稿用紙に書いていた本作を投稿することにしました。向こうの作品も時々更新しますし,こちらもできるだけ早く更新するのでよろしくお願いします。

尚,本作には歴史が絡んできますが3分2は作者の考えた架空のできごとです。ですので,実際の史実どうりの場合もありますが,ほとんどがまったく関係の無い出来事です。

簡単な作品説明 本作は途中分岐があります。A編,B編,C編があり,それぞれ主人公が違います。ですから,A編だけ読むの良いし,B編だけ読むのも結構です。A編は序章の100年後で,序章には直接関わっておりません。B編も序章の100年後ですが序章の主人公の100年後の姿がB編の主人公です。つまり,序章とB編の主人公は同じです。(A)−がA編で,(B)−がB編です。


序章はB編が始まったら読めば話がまとまるかもしれません。(一応A編の序章でもあるのですが。)

 

Re: イギリスからの使者 ( No.16 )
日時: 2013/03/22 13:16
名前: 牟川 (ID: ajFjTcav)

緋兎の血*様
何度もコメントを戴いてありがとうございます。
今後も頑張ります。


とりあえず,明日の夕方にはA編の6話を投稿しますので皆様よろしくお願いします。

Re: イギリスからの使者 ( No.17 )
日時: 2013/03/24 17:39
名前: 牟川 (ID: ajFjTcav)

 (A)− 第6話 ロンドン魔法学校 (イギリス時刻,2045年12月26日午前)


 
 一昨日,東沖から飛行機で12時間かけてやって来た場所は,ロンドン魔法騎士団付属

高校。ロンドン魔法騎士団に入団するための育成機関だ。魔法高校に到着した早々,美紀

に学生寮や校舎など学校のいたるところを案内され,おおよその場所は把握した。そして

昨日,俺は転入生として1年A組に編入されたのだが,クリスマスであっため,休業日で

あり実際には今日クラスメイトと顔合わせとなる。

 俺はとり合えず,朝食をとるため制服に着替えて自分の部屋を出て生徒が共同で使う食

堂へ向かうことにした。

「あ,兄さんおはようございます。」
 
 その向かう途中,美紀とバッタリ会った。

「おぅ,おはよう。今日から俺もここで学ぶのか。」

「そうですよ兄さん。これから一緒にがんばりましょうね。」
 
 昨日,美紀から聞いた話だが,メアリー会長と美紀は一応この学校の生徒だがすでに魔

法騎士団の正騎士であるから学校は通う必要は無いらしい。と言うか任務ばかりで学校へ

通う暇がないのだ。で,その任務の1つが俺の護衛だったらしい。

 そして,俺と美紀はそれぞれ朝食を取った後,美紀はC組の教室へ,俺はA組の教室へ

向かった。俺はA組の教室の前で待機するよう言われていたのでそこで,待機した。A組

の教室には続々とA組の生徒が入っていく。それから少し時間がたち,やっと担任が来た。

が,俺は目を疑った。

「ごめんね,タチニチ。ちょっと遅れちゃった。」
 
 担任が来たのは間違いないが,その担任はメアリー会長だった。

「メ,メアリー会長が担任ですか?」

「ええ,そうよ。1年の担任は3年の生徒から選ばれるのよ。他の魔法学校でも結構普通

よ。私は,任務でしばらくは担任を休業してたけどね。」
 
 何の奇遇かメアリー会長が俺の担任らしい。聖サンターズ高校に通っていた時から彼女

に毎朝抱きつかれたりされたが,ここへ来たら今度は自分の担任だ。どうやら俺は毎朝彼

女を見続けることになりそうである。とは言っても別に嫌ではなく,むしろ少し嬉しい感

じもする。

「じゃあ,教室の中へ入って。」

「わかりました。」

 俺はメアリー会長と一緒にA組の教室に入ると教室の中の生徒たちが,俺の存在に反応

した。まあ,新しく転入生が来たので当然の反応である。

「皆,今日からA組に新たなクラスメイトが増えました。彼の名前はタチニチ=アラキよ,

じゃあ,タチニチは簡単な自己紹介をして。」

「あの,英語しゃべれないのですが。」

「大丈夫,皆,魔法で翻訳したり相手の母国語に聞こえるようにしてるから日本語でも通

じるのよ。」

 まだ,魔法という存在がどういう物かあまり分かっていない俺だが,魔法で翻訳するこ

とが出来たりするので,単に攻撃や回復などのRPGゲームの呪文とはまた違う物だと言

うことは理解した。で,翻訳が可能であるらしいので俺は早速日本語で自己紹介を始めた。

「初めまして,新木立日です。日本の東沖から来ました。よろしくお願いします。」

 俺が簡単な自己紹介を済ませると生徒たちが拍手をしてくれた。そして,俺はメアリー

会長に指定された座席に座った。

「では,いつも通り今連絡事と言いたいところだけど今日は特に何もないから終わり。あ,

でも今日から新しい仲間と仲良くやっていくのよ。」

 そう言い,メアリー会長は教室を出て行った。

 早速,俺はクラスメイトたちの質問攻めの対象とされた。寿司はうまいのか?とかジャ

パニーズとチャイナニーズって同じだろ?と義父が聞いたら絶対キレる事や,日本のエン

ペラー(天皇陛下)は女王陛下と仲が良いから好きだ!と義父が喜ぶ事など,いろいろな

事を質問された。そんな質問などがある程度収まったころ,隣に座っていた男子生徒が話

しかけてきた。

「俺は,ローレンスだ。今日からよろしくな。何か分からないことがあったら俺が教えて

やるから何でも聞いてくれよ。」

「こちらこそお願いします。」

「そうそう,俺さ,探偵部に入ってるだけどもし良かったら新木も顔出してくれ」

 ロンドン魔法学校(ロンドン魔法騎士団付属高校の略称)の授業日程は午前は基礎魔法

について各クラスでやるが,午後からは各部活での活動となるので何らかの部活に入部す

る必要がある。部活と言っても魔法薬研究部や魔法戦闘知識研究部などその他いろいろあ

るが,所属する部活によって将来が決まる程である。例えば,魔法薬研究部の生徒は将来

ロンドン魔法騎士団ベルリン魔法総合研究所と言う魔法の研究施設で働くことが多い。で

は,探偵部はと言うと探偵部の場合ロンドン魔法騎士団の捜査課や諜報課と言うところに

配属する事が多いのだ。

「そうだね,じゃあ後で活動を見せてもらいます。」

「お,よろしくな!」

 俺は後で探偵部に行く約束をした後,初の基礎魔法授業受けた。


第6話 完,次回A編7話

Re: イギリスからの使者 ( No.18 )
日時: 2013/05/04 15:14
名前: 牟川 (ID: pWi.Yh66)

そろそろ,A編も第2段階に来たので今回は各組織についてまとめました。


イギリスからの使者A編で出てくる組織




①,ロンドン魔法騎士団
ロンドンを本拠地にして活動している魔法騎士団であるが,ロシア魔法軍団との対立で罪の無い人も犠牲にしてしまうこともある。

・ ロンドン魔法騎士団付属ロンドン魔法高等学校(ハイスクールと言う意味ではない。)
ロンドン魔法騎士団に入隊すると必ずここで基礎を学ばなくてはならない。ここを卒業すると魔法従騎士としていろいろな職務に就く。

・ ロンドン魔法騎士団ベルリン総合魔法研究所
ロンドン魔法騎士団の唯一の研究機関でベルリンにその研究所が置かれている。

②,ロシア魔法軍団
詳細は不明だが,かなりの構成員がいることは判っている。

③,特別高等警察
本編ではあまり関係しませんが話で出てきたのでとり合えず名前だけ出しました。詳細については,かつて実際にあった組織(一部内容はフィクションです。)ですから検索すれば出てくるでしょう。



キャラクター紹介 第2弾

ローレンス,魔法学校1年「イギリス人」


メイリン=アリング 魔法学校1年,メアリーの妹「イギリス人」

Re: イギリスからの使者 ( No.19 )
日時: 2013/04/05 23:20
名前: 牟川 (ID: 5EErTwqm)

(A)−第7話 魔法学校の探偵部

 
 基礎魔法授業を終え,昼休みを終えた俺は,探偵部の部室へ向かった。探偵部と聞いて

俺が思い出すのは義父の顔である。義父は探偵ではないが,かつては特別高等警察の捜査

官だったと最近聞いのだった。

「すみません,新木と申しますが。どなたかいませんか。」
 
 俺が探偵部のドアをノックしながら声を掛けると,向こう側からドアを開けてくれたみ

たいだ。が,ドアを開けてくれた人物に俺は驚いた。何とドアを開けたのはシャルだった

のだ。

「立日さん探偵部に用事であるのですか?」

「シャル先輩って探偵部だったのですか。俺はさっきローレンスと探偵部へ行く約束して

たんですよ。」

「あ,もしかして立日さん探偵部に入部してくれるのですか?」

「まあ,予定では探偵部に入部しようかと考えてますが。」

 そう言うとシャルは嬉しそうになり,とり合えず俺は部室の中へ入った。探偵部の部室

の中にはもう1人の女子生徒が紅茶を飲みながら椅子に座っていた。その女子生徒には何

か高貴な雰囲気がした。俺はとり合えずその女子生徒へ挨拶を兼ねて軽く自己紹介をした。

「あ,初めまして。新木立日と申します。」

「え,ああ,私はメイリン=アリングと言います。好きな食べ物は日本そばで嫌いな食べ

物はうどんで,好きな歴史人物はナポレオンです。それと,好きな食べ物は日本そばです。

アラキさんは探偵部に入部してくれるのですか?」

「とり合えずその予定です。」

 俺は1つ気になったことがある。それはアリングと言う名字をどこかで聞いたような気

がしたのだ。それは置いといて,メイリンは余程日本そばが大好きであるようだ。そして,

少し待っているとようやくローレンスがやって来た。

「おう新木,先に来てたのか。このメンバーだけど,探偵部に入部しないか,」

「そうですよ。立日さんが入部すれば4人に増えるのですよ!」

「アラキさん,お願いします。」

「わ,分かりましたよ。入部します。」

 俺がそう言うと3人は途端に笑顔になりすごく喜んでいるようだった。まあ,さっきロ

ーレンスから探偵部と聞いた時から俺は入部するつもりだったのだが。
 
「入部してくれるのか,じゃあ,早速入部届けを書いて部活担任に提出しよう。」

 俺はローレンスに言われた通りに入部届けを書いて部活担任のサッチャー先生に提出し

た。ちなみにサッチャー先生は昔,保守系の政治家だったらしい。提出を終えた俺は再び

探偵部の部室へ戻り早速部活長のシャルの今日の活動内容を聞いた。

「今日は,昨日決めたメアリーについてを調べてよう。」

「え,メアリー会長を調べるのですか?」

「そうそう,お姉ちゃんの秘密を探るの!」

 今のメイリンの言葉でさっき気になっていたメイリンの名字についてスッキリした。ア

リングと言えばメアリー会長の名字だったのに,俺は馬鹿みたいにメアリー会長の名字を

忘れていた。まあ,それは置いておこう。

「立日さんは美紀から聞いたと思うけど,メアリーって正騎士でしょ,でもねメアリーは

正騎士の中でもエリート中のエリートの特階級正騎士って言う身分なの。」

 前々から薄々感じていたがメアリー会長,・・・やはり只者ではなかったようだ。おそ

らく彼女を敵に回したら俺は愚か,美紀やシャル先輩でも太刀打ちできないのだろう。俺

の周りは義父と言いメアリー会長と言い,謎の多い人物だらけであることに俺は再度認識

した。だが,

「で,俺たち探偵部がその特階級正騎士様であるメアリー先輩について合法の中で調べよ

うと言うことさ。もう一度言うがあくまで合法の中までな。」

「じゃあ,今回は各自で調べるってことで。」

 その後,結局頓挫しメアリー会長については判り次第報告と言うことになった。そして

明日からは別のことを調べると言うことで部内決定となった。


第7話 完  次回A編8話

Re: イギリスからの使者 ( No.20 )
日時: 2013/04/03 22:50
名前: 牟川 (ID: uwFalb0C)

(A)−第8話 ミッション(イギリス時刻,12月27日)


 昨日探偵部に入部した俺は,今日も基礎授業を終え探偵部の部室へやって来た。早速昨

日はメアリー会長について調べようとしたが,まったく情報が掴めなかったため探偵部は

新しく別の事を調べようとなった。

「では,今日からちょっと大掛かりな事件を調べようと思います。」

「えっ,大掛かりな事件って何ですか?」

「それは,一月前にパリで起こった火災事件のことについて調べようと思うの。」

 シャル先輩の突然の方針に俺は驚いた。大掛かりと聞いて学校内のことかと思ったがE

U圏内とは言えロンドンから外へ出て,さらには外国のフランスについての事を調べると

言ったのだ。だが,ローレンスとメイリンは入部暦が俺より長いためかは楽しそうだった。

「やっと,その件を調べるのか。・・・で,実行犯の特定は無理として,どう言うことを

調べるんだ?」

 ローレンスはそのパリで起こった火災事件の調査対象をシャル先輩に聞いた。

「ちょっと無理な話かもしれないけど,実行犯についてを調べようかと考えてるのだけど,

一応依頼を受けているの。」

「でもシャルさん,アラキさんはまだ探偵部に入部したばかりですよ。突然こんな大きな

事件じゃありませんか。あ,メイリンもちょっと難しいかも。」

「そうね,じゃあしばらくはこの学校の図書館でその事件についての新聞や雑誌の記事を

分担して見て調べましょう。そうね3日間で調べるだけ調べて,顧問と各教室の担任に授

業目的外出届けを各自提出してパリへ行きましょう。」

 シャル先輩の提案に俺たちは賛同し各自図書館へ向かうことにした。俺は一旦学生寮へ

戻って休憩を挟むことにし,その途中美紀と出くわした。

「あ,兄さん。部活は決めましたか?」

「ああ,とり合えず探偵部に入部したよ。」

「やっぱり・・・,だからメアリー先輩の事を調べていたのですか。」

 なんと言うか,魔法学校で初めて美紀の問い詰めを受けている俺である。

「まあ,頓挫して止めたけどさ。」

「そうですか。兄さんたちはそれが懸命ですよ。いくらシャルさんやメイリンちゃんでも

メアリー先輩を敵にまわしたら太刀打ちできませんからね。」

「そうか,心得ておくよ。」

 俺は,美紀の忠告をきちんと聞いた。何度も言うがメアリー会長は只者ではないのは判

っているのだ。

「あ,そう言えばパリの事件を依頼したのですが,ようやく引き受けてくれるみたいです

ね。とり合えず何か判ったら正騎士である私に教えてくださいね兄さん。」

 依頼したのは美紀であったようだ・・・。とり合えずここで美紀と別れた俺は寮で休憩し

た後図書館へ向かった。

「おう,新木やっと来たか。まあ適当に一ヶ月前の新聞や雑誌を見て調べて,ちょっと息

抜きに読書しても良いってさ。」

「ああ,そうか。ってローレンスは早速関係ない本読んでるのか。」

「いや,この死のゲーマって本が面白くてな。何か知らないけど実際にあった事を物語風

に書いていていてさ。この主人公のA・Tがとにかく凄いくたまらないよ。」

「・・・・,そうか,まあ俺も適当に調べるなりするか。」

「ああ,まあゆっくり調べようぜ。」

 と言う事で俺は新聞コーナーへ向かい,適当に新聞を読むことにした。どうやら,日本

の新聞も置いてあるらしいく,トップ記事には北朝鮮の指導者が殺害されたとか,東京で

無差別殺人事件とか・・・・・,何だ!事件大きすぎるぞこれ。まあそれはさて置き,どう

いうことかメアリー会長出くわした。

「あら,タチニチじゃん。昨日は私のこと調べようとしたでしょ。」

「えっ,ああ,すみません。」

 俺はあくまでシャル先輩の指示に従っただけであるのだが。

「まあ,私の事を知るのは難しいと思うよ。って言っても私の身分についてだけど。まあ

別にバレても私は大丈夫だからあなたたちで調べて見なさい。」

「あ,ああ,了解です。」

 先程,美紀には調べないように忠告されたのだが,逆に本人からは調べと言われた俺だ

った。

「それよりも,ちょっとまずい状況なのよね。」

 メアリー会長は突然真剣そのものな顔になって言い出した。

「イリィがロシア魔法軍団の策略に引っかかったのよ。」

「あの,どう言う事ですか?」

「イリィは従騎士の身分なの。それで私の部下でもあって私の使いとして東京へ向かわし

たのよ。そしたら,ロシア魔法軍団の事件に巻き込まれてしまって・・・,もしかしたらタ

チニチも狙われていることだから巻き込まれるかも知れないから気をつけてね。」
 
 メアリー会長はそう言って俺に注意を促したあと新聞コーナーを出て行った。まさかイ

リィが事件に巻き込まれるとは思っていなったが,メアリー会長に任せるしかないのだろ

う。俺は調査に戻り,1時間ほど事件についての記事を読み判った事は事件の概要ぐらい

だった。俺は気晴らしに適当に本を読む事にし何か暇潰しになる本を探す事にした。


第8話 完 次回A編9話。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。