ダーク・ファンタジー小説

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Lost School【第二章準備中】
日時: 2016/07/24 15:11
名前: ロスト (ID: wJ5a6rJS)

初めまして、ロストと申します! 稚拙な文章ではありますが、温かく見守っていただければ幸いです^^



 とある公立高校のとあるクラス。彼らが紡いだ物語は語られることなくその姿を消す。
 ————これは、少年少女たちの青春と恐怖の物語である。



 
b;ft;ot@a9h/yr.k\esdkmkt@qlw@3.→これは彼らが直面する呪いと死の物語である。

tl7/efcbie.→狩矢冥はそこにいる


目次
不知火中等教育学校4年4組名簿&キャラ紹介
 >>52-53

作者コメント
 >>6 >>13 >>19 >>26 >>32 >>38 >>44 >>50 >>56 >>62 >>66

作中論文
 >>16 >>33-34 >>58

序章 A Peaceful Days
 >>1-5 >>7-12 >>14-18 >>20-23 >>25 >>27-31 >>33-37 >>39-43 >>45-49

Before the story begins 〜A conversation〜
 >>51

第一章 ある平和な日
 >>54-55 >>57-61 >>63-65

Re: Lost School ( No.44 )
日時: 2016/06/19 01:10
名前: ロスト (ID: wJ5a6rJS)

 さて、分かってます。今いい所です。
 ですので手短に。

 今現在どのくらいの方が閲覧してくださっているのか分かりませんが(前回のコメント参照)、もうすぐです。もうすぐ本編へと移行いたします!
 今回の5話の中にはもちろん伏線もあります。しかし、それはたったの二言。しかし、この二言が終盤まで繋がりますので頭の片隅にでも置いておいてくださいませ。

 それでは、また5話後にお会いいたしましょう。

Re: Lost School ( No.45 )
日時: 2016/06/19 02:19
名前: ロスト (ID: wJ5a6rJS)

 同日PM3:32 同校裏庭倉庫内 point:水無月沙織

 ヒーローというのを、私は信じている。
 誰かがピンチに陥ったとき、必ず助けに来てくれる正義の味方。
 それが誰なのか。そんなことはその時がくるまでは分からない。だが、私はなんとなく知っている。そのヒーローのことを。

 私は制服を剥ぎ取られ、下着を彼らの携帯で撮影されてしまった。抵抗しようにも、こんな狭いところで、しかも小柄とはいえ3人の男相手では無理だ。
 なされるがまま、体を弄られ、遂には私の肌に触れてくる。気持ち悪い。汚らわしい。なのに、抵抗できない。
 去年の被害者もこんな気持ちだったのだろうか。

「……ったく、マグロじゃ面白くねぇんだよ。でも、ま、もう時間もないしこれだけありゃ十分だろ」
「へへ……やったよ、やっちまったよ!」
「マジで、来てよかったぜ」
 
 もう、言い返す気力もない。
 早く帰ってくれないだろうか。
「さて、証拠を隠滅しないとな」
 そういって、リーダーの男が取り出したものは、カッターナイフだった。
「——っ!?」
「おーおー、ようやく反応してくれたな。ま、そういうことだ。ここで殺す」
 いや、脅しの可能性もある。だが……。
「痛っ!?」
 男は、刃を私の首に押し付けた。それだけで激痛が走る。
「まあ、俺らも必死でな。じゃ、さよなら」
「が、あっ!」
 血が流れていくのが分かる。ああ、死ぬのか。こんなところで?
 

 助けて……。

Re: Lost School ( No.46 )
日時: 2016/06/21 23:03
名前: ロスト (ID: wJ5a6rJS)

 同日同時刻 同所 point:楠炎真

 倉庫の扉は外開きになっている。だが、この倉庫自体かなり古く、全力で体当たりをすれば錆びきった扉なんか簡単に壊れる。
 嫌な金属音と共に、俺がぶつかった扉が吹き飛ぶ。
「がっ!?」
 ちょうど扉の近くにいたのか、吹き飛んできた扉に2人の小柄な男たちが下敷きになる。
「あっ……あんたさん」
「水無月先輩!!」
 外の太陽の光に照らされた彼女は、悲惨な姿で。いや本当は凝視したいんだが、そうも言ってられない。なぜなら——

「おい、これが見えねぇのか!」

 カッターナイフ。
 扉の下敷きにならなかった最後の1人は、その刃を俺に向ける。
「くそっ、こんなはずじゃなかったのに! お前ら2人とも、殺してやる!!」
 我を忘れている。
 だが、我を忘れた人間ほど怖いものはない。況してや、先輩の援護も望めない。俺が止めるしかない。
 それに気づいた瞬間、俺の中を様々な感情が駆け巡った。

 先輩を助けなきゃ。
 でも死にたくない。
 怖い。
 先輩エロい。
 こいつ背が高いな。
 先輩エロい。

 ——煩悩が混じったか。
「まずはお前だぁぁ!!」
 どうすればいい。このままじゃ俺は、刺されてしまう。一体どうすれば!!
「く、楠さん! 避けて!!」
 先輩の声に、体が勝手に反応した。
 カッターナイフを構えて真っ直ぐ突進してくる男を横に転がるようにしてなんとかかわす。
「くそぉぉ! なんで俺の思い通りにならねぇんだよ!!」
 男のこの一言に、俺は思考を止めた。

「甘ったれてんじゃねぇ!!」

 考えるのを止めた途端、視界が広がった。男の動きもはっきり見える。そうだ、考えてる暇なんかないんだ。今出来ることは、とにかく相手と戦うこと。
 よく見れば、男の動きは単調なものだった。
 ただ真っ直ぐ突進してくるだけ。カッターナイフを必死に構えて。
 俺はナイフが当たるギリギリで男の側面に回りこみ、そして、固く握った拳を——

 
 バキイィィッ!! という音が響く。


 右の頬を思いっきり殴られた男は、なんの抵抗もすることなく地面に倒れた。手から離れたカッターナイフは宙を舞い、男のすぐ隣に落ちる。

 決着。
 俺はその余韻に浸っていた。

Re: Lost School ( No.47 )
日時: 2016/06/25 01:30
名前: ロスト (ID: EE/vzbC4)

 同日PM3:38 同所 point:楠炎真

 俺が奴をぶっ飛ばしてから少し経って、ようやく教師たちが駆けつけてきた。まったく、遅すぎるにもほどがある。
「はー、奴らが制服を破るほどの暴漢じゃなくて良かったですよ。これ以上の辱めはごめんです」
 先輩は思った以上に普段通りだった。服装を正しながら、愚痴を言う。
「……ま、その。ありがとうごぜーました、助けてくださって。あんたさんが来なければウチは死んでたかもしれねーです」
 確かに、そうだったかもしれない。先輩の首には浅いがナイフで刺された傷がある。俺の決断があと1秒でも遅かったら——想像するだけでも恐ろしい。

「とはいえ」

 突然、先輩は俺を睨みつけながらこう切り出した。
「あんたさんはウチの裸体をばっちり見てるわけですし。この分の罰は受けてもらわねーといけねーですね」
「いや、待ってください先輩。あれは不可抗力で……!」
 煩悩丸出しだったのは認めるが、そもそも俺は先輩があんな姿だっただなんて知ってるわけもなく。言わば俺も被害者なわけで。
「さて、どーしてやりましょーか」
 やばい。目がマジだ。

「水無月さん、ちょっとお話いいかな」

 最高のタイミングで教師が先輩を呼び出した。こういうときだけタイミング良くても駄目なんだよありがとうございます。
 恐らく俺も話を聞かれることになるだろう。
 3人が撮った先輩の写真は全て消去された。これで危険はないはずだ。もしかしたら携帯から自宅のPCへの転送を行っているかもしれないが、警察が来ればその対処も早いだろう。

「楠君」
「ん、村上姉か。ありがとな、先生を呼んできてくれて」
 ポニーテールの少女、村上早苗。彼女が教師たちを必死に呼びに行ってくれた。彼女と会わなければ、状況は違ったはずだ。
「ううん、私は……やっぱり、楠君はすごいね。カッコいいよ」
「おい止めろよ、照れるだろ」
 村上姉は小悪魔っぽく笑いながらそう言った。正直、可愛いから困る。
 村上姉はその後も何かと話を振ってくれた。それが今の俺にはかなり嬉しかった。なにせまだ少し混乱していたからな。誰かと話すだけでここまで楽になるとは……。

 数十分後、今度は俺が教師に呼び出された。
 村上姉にお礼を言い、俺は教師たちが待つ教室へと向かう。


 空は、晴れ渡っていた。

Re: Lost School ( No.48 )
日時: 2016/07/12 21:27
名前: ロスト (ID: wJ5a6rJS)

 同日某時刻 同校内某所 point:????

 彼は、運命を変えた。
 あの時、本来ならば少女は殺され、犯人は逃げ去り学校には絶望しか残らなかったはずだった。
 そんな残酷な運命を彼は変えてしまった。

 ——やはり、彼こそが鍵だ。

 残された時間は少ない。
 恐らく、彼の記憶は改ざんされている。それを少しでも真の記憶に近づけることが出来れば、或いは。

 とにかく、時間がない。
 やるしかないのだ。『運命に打ち勝つ』ために——


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