ダーク・ファンタジー小説
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- 【々・貴方の為の俺の呟き】
- 日時: 2023/12/07 18:49
- 名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: J1WkM8IE)
【目次】
《設定まとめ》>>4
読んでも読まなくても大丈夫です。作中で「あれ、これなんだっけ?!」て時にご活用ください()
本編でも説明はありますし、覚えてなくても物語は楽しめます。
エピローグ【々】 >>1ㅤㅤ
【第一節 縹の狼】目次 >>2
【第二節 代々の械】
【第三節 翠の魔】
【第四節 黄の蛇】
【第五節】
◇◇◇◆◇◇◇
《注意》
○推敲が未熟です。誤字脱字が多々あり。
物語構成に荒が多いです。
○グロ描写、胸糞、鬱などの少し過激な展開があります。
自分の描写力はチリカスのため、酷いものではありませんが苦手な方は注意して下さい。
○死ネタが含まれます
◇◇◇◆◇◇◇
この世界はどうしようもなく理不尽で。
自分だけじゃどうにもならないことしかなくて、吐き気がするほど酷い仕組みで回ってる。
そんな世界が私は、狂おしいほど大好きなんだ
理不尽も、ドラマも、人格も、全て
──クソッタレたこの世界の
素晴らしい産物だ──
これは、満足する”最期”を目指す者のお話
また、因縁と愛に決着をつける白と黒のお話。
そして、その因縁に巻き込まれた二人の青年が、世界を救うお話。
全て、”貴方の為だけの”お話
◇◇◇◆◇◇◇
《閑話》
【2022年冬】カキコ小説大会 シリアス・ダーク小説 金賞
新参スレに関わらず、読んで下さっている方々。本当に、本当にありがとうございます……。
- Re: 【々・貴方の為の俺の呟き】 ( No.1 )
- 日時: 2023/01/28 15:24
- 名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: qbtrVkiA)
──桜の花弁散っている
"彼"は誰も居ないはずの桜並木に突然現れると、地に足がついている感覚を噛み締めながらゆっくりと歩く。
──桜の花弁が散っている
空にあるはずの星々は曇天に隠され、不安になるような漆黒を落としている。一つ息を吸うと喉がヒリヒリするような冷たい空気が入ってくる。
──桜の花弁が散っている
綺麗に整えられた桜並木は、静かで不気味で真っ暗であった。しかし、桜の花弁だけは白く輝き、彼を照らして散って行く。
──また同じ。また、々じ。
それは彼の心を潰すのには、十分すぎる言葉だった。しかし、彼は屈せずただ歩く。一歩一歩確実に、無駄だと思っても歩く。
桜並木の端にやってきて、彼はゆっくりと来た道を振り返った。様々な色が混ざり、灰色に、遠く連なり、霞がかって見えている。
「──俺が必ず叶えてやる」
この世界には絶対に居ない"世界"に向かって、彼は呟いた。桜はそれを嘲笑うように、先程と同じように、静かに花弁を散らしていた。
四人の少年少女が切磋琢磨する青春話。それだけならば、どれほど美しかっただろう。
──みんなの正義がぶつかる。
これは、理不尽と理不尽が塗り重ねられるクソッタレたこの世界で、一つの終わりを、最期を、区切りを目指す"人格"のお話。
貴方の為だけに起こすお話。