二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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リボーン〜水のキラメキ〜  
日時: 2011/11/19 19:00
名前: ユキ (ID: Bhcs08zv)
参照: http://yuma-y1995@m2.pbc.ne.jp

ポケモン小説をかいてるユキです。
今回は‘家庭教師ヒットマンリボーン’の小説に挑戦です。前々から書き溜めていたもので原作沿いです。
↓は、主人公の設定とおおまかな動きと関係性です。

海音 雫(かいね しずく) 12歳.156cm.7/14.蟹座
・武と幼馴染で並中1年生
・‘文武両道’が似合う女子
・‘他人優先’と‘有限実行’が座右の銘
・美術部所属、環境委員の副委員長
 補足
  ・ハーフの為、瞳はピンク/髪は淡い水色
  ・先祖はボンゴレ創立時から居て、‘水の使い’
   と呼ばれていた
  ・属性は‘水’、武器は特殊な鎖と銃
  (両方とも上着の袖、もしくはスカートの下)
  ・十年後は主に銃を使用
  ・両親は他界(詳しいことは本編で)
  ・マフィアを憎んでる、でもツナの考えを知り
   ファミリー入り
  ・竹寿司の隣の家で一人暮らし中

綱吉達とは大の仲良し、恭弥さんは頼れる先輩(風紀委員を含む)、了平さんは楽しい先輩、黒曜組はそこそこ仲良し、髑髏は大親友♪

傾向...
  ・どちらかというと学園恋愛モノ、酷い扱いを受
   る人は限られてます・・・
  ・NLCP多数、綱京/獄ハル/雲髑など・・
  ・ツナが結構勇敢
  ・山本がマフィアについてすでに知っています
  ・主人公の過去が暗いです
  ・酷い扱い...シャマル、バーズ、レヴィ、ジル

上記のことが許せる人は見ていって下さい!

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リボーン〜水のキラメキ〜 ( No.110 )
日時: 2013/04/27 22:38
名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)

オリジナル過去編標的45


「・・・へ?」

          〜最初で最後の隠し事〜



    海音とランジェは任務で一緒になって以来、気が合うのか良く二人してボンゴレ本部に入り浸っていた
「MASATO
 (雅人)」
「なんだ、フィオレ」
「・・・Ama.
 (・・・愛してるわ)」
「・・・へ?」
    海音はカップを手にしたまま固まり、ランジェは悲しそうに微笑むと
    海音の手からカップを取り、ソーサーに戻すと海音の膝に向かい合う様に跨って座った
「どういう風の吹き回しだ?フィオレ」
「L'alunno diritto di caro MASATO ed un atteggiamento baldo e matting di paglia come il trattamento di una donna e goffo
 (愛してるの、雅人のその真っ直ぐな瞳も、強気な態度も、女性の扱いが不器用なとこも)」
「冗談だろ?」
「Scherzo? E diverso
 (冗談?違うわ)」
    ランジェは海音の右手を自分の胸に押し当てると、左手を取り腕に口付けた後手のひらにも口付けた
「恋慕に懇願・・・ね」
「Essendo considerato da lui samaio
 (彼に想われてるのは知ってるの、でも私は)」
「・・・いいのか、オレはアンタの言う通り女の扱いがリボーンに比べると下手だぞ」
「Avendo detto ed amando anche c'e
 (言ったじゃない、そこも愛してるって)」
「ハッ 随分物好きな女もいたもんだ」
    海音はランジェを抱き上げるとそのまま歩き出した






「Anche se non si importo・・・ REBORN generoso segretamenteessendo anche prodigonon dicecome
 (構わないが・・・リボーンには秘密に、くれぐれも言わない様に)」
「あ?なんでだ九代目」

    海音が九代目に交際の報告をすると、九代目は笑って不思議なことを言った

「A lui quale e agitato se una relazione con lui le interruzioni・・・ Se diviene cosi, nessuno meno che due persone saranno agitate?
 (彼との関係が壊れては困る、それに・・・そうなると二人も困るだろ?)」
「確かに壊れっと今後の任務に支障でんな」
    海音は納得したのか頷くと、次の瞬間には嫌な笑みを浮かべた
「秘密の交際か・・・それはそれで面白そうだな」
「MASATO・・・
 (雅人・・・)」
    ランジェは海音の肩に座ったまま溜め息を吐くと、小さく笑った





「おーーーい、雅人!」
「ようやく見つけたぞ」
「あ?剛に博人、なんだよ」
    数ヶ月後、ボンゴレ本部を歩いていた海音に声をかけたのは
    ‘蒼燕の騎士’こと山本剛と‘風魔’こと風宮博人だった
「聞いたぞ、水と付き合ってるそうだな」
「なんで知ってんだよ」
「嫁が言ったんだよ‘あの二人、付き合ってるんじゃないかしら’ってな、博人」
「あぁ、正直聞き返した」
「なんだ?オレがアイツと付き合うのってそんなに変かよ」
「そういうことではない、貴様がその内撃たれるのではないかと心配したのだが・・・無用だったようだな」
「あぁ、言ってねーかんな」
「「ハァ?」」
「九代目がオレ達の関係がギクシャクされると困るって言うからよ」
「呆れた・・・」
「そりゃギクシャクすんな、アイツ水のこと大好きだかんな」
「・・・雅人」
「な、なんだよ博人・・・」
「アイツがいない内に結婚式ぐらいあげてやれ、小さくてもな」
「わ、わかった(近いし怖ぇーよ)」



To be continue...

リボーン〜水のキラメキ〜   ( No.111 )
日時: 2013/04/27 23:03
名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)

オリジナル過去編標的46


‘親愛なる我が友 リボーン’


         〜届かなかった手紙〜



「書けたか?」
「雅人・・・ノックぐらいしてちょうだい」
    ボンゴレ本部のランジェに割り当てられた部屋
    元々は白を基調とした部屋だったが、今は元からある机を残すのみ
「だいぶスッキリ・・・というか家具どうしたんだよ」
「売ったわ」
「・・・・・・フィオレらしいな」
    ランジェは羽ペンを置くと、手紙を封筒にしまい、封をした
「体調は大丈夫か」
「心配性ね、もう・・・」
    封筒を机の上に置き、ランジェは側に置いてあった荷物を手に立ち上がった
「心配にもなんだろ・・・たっく」
    海音はランジェの荷物を奪い取り、歩き出した
    ポカンとしていたランジェだったが、耳が赤い事に気がつき
   クスリ
「(全く・・・過保護なんだから、ね)」
    ソッと自分のお腹を撫でた







    一週間前...
   バタン
「「!!!?!?」」
    リボーンと山本が手合わせ(という名の特訓)を中庭でしているのを見ていたランジェがいきなり倒れた
「! Prenda e divenga coraggioso!!
 (!しっかりしろ!!)」
    リボーンはランジェを抱き起こし、剛はDr.シャマルを呼びに走った



「In conforto, e anemia.
 (安心しろ、貧血だ)」
    ランジェの私室、シャマルが診断を終え、病名を告げれば
    駆けつけていた九代目とその守護者、リボーン、海音、山本、風宮は安堵の溜め息をついた
「Ritorna al posto di vuole dire, ognuno, ed ogni uno.
 (よし、皆、各自の持ち場に戻ってくれ)」
    九代目の一声に全員がゾロゾロと出て行き、最後に出ようとした海音と九代目を
「Aspetta solo un momento.
 (ちょっと待ってくれ)」
    シャマルが焦った様に呼び止めた



「どーしたシャマル」
「・・・Masato, quale non associa con lei?
 (・・・雅人、彼女と付き合ってんだな?)」
「そーだけどよ・・・って・・・まさか」
「E divenuto incinta, Fiore.
 (身籠もってるんだね、フィオレは)」
「Risposta di destra, e tre mesi.
 (ご名答、三カ月だ)」
    シャマルが診断した結果、ランジェは身籠もっていた
「E insipido... Diverra che e facile essere puntato.
 (まずい・・・狙われやすくなってしまう)」
    九代目は眠っているランジェの頭を撫でると、思いついたように海音へと振り向いた








「にしても・・・ボスも大袈裟だな
 日本で子育てしろってよ・・・」
「あら、でも剛や博人もいるから平気よ」
    ‘2人の奥さんに会うの楽しみ’と呑気に笑ってるランジェに海音は呆れた様に溜め息をついた
「・・・全然知らない土地なのにいいのかよ」
「あら、だって雅人が生まれ育った土地でしょ?」
「まぁそうなんだけどよ・・・時間だ、行くぞ」
    玄関に歩きだした2人

「・・・・・・・・・」

    そんな2人を見ていた一つの影








   カチャ
「これで、あの方が私の方を向いて下さる・・・」
    ランジェの元私室に入り込んだのは、まだ若いメイド
    メイドはフラフラと机に近寄ると、封筒を手に取り

     「その為には、邪魔なの」

    握りつぶすと、そのまま持っていたマッチで火をつけた
「これであの方は忌々しい女のことを忘れて下さるに違いない
 残ったとしても‘自分を裏切った性悪女’としてね・・・・・・」




    ランジェがリボーンへの手紙は届くことなく、灰と消え
    すれ違ったまま、時は流れ・・・



To be continue...

リボーン〜水のキラメキ〜   ( No.112 )
日時: 2013/05/05 23:48
名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)

リング争奪戦標的47

「早く逃げて!!」


           〜崩れた日常〜



   ドゴォ!!
    並盛の住民が寝静まった時刻
    とあるビルの屋上では激しい戦闘が繰り広げられていた
    互いに攻撃する手を休めず銀色の長髪の男は鈍く光る刀を掲げ
    青い炎を灯した少年は息を切らしつつもブーメランを構えた
「てめぇ、何で日本に来たぁ?
 ゲロっちまわねえと三枚におろすぞぉ、オラァ!!」
「・・・・・・答える必要はない」
   ガキィン
    激しい攻防、一方的に追い詰められる少年が“彼ら”と出会うまであと・・・






「武ー!いい加減起きないと間に合わないよー!」
「ヤッベェ!!もうこんな時間かよ!」
「ちゃんと一回で起きてよね・・・」
    補習があるはずなのに中々起きて来ないから声をかければバタバタと起きて支度し出す武
    ため息をつき、自分も制服に着替えて髪の毛を結んでいれば
   〜♪〜♪
    バックとネクタイを手に一階まで下りてきた武の携帯が鳴った
「誰から〜?」
「・・・・・・ツナから」
「? 綱吉から?」
    綱吉のメールに疑問を持ち、胸元のリボンを髪の毛につけつつ振り向けば
    携帯片手に満面の笑みを浮かべる武
「(・・・嫌な予感)」
「雫!!今日暇か?!」
「(部活は確か・・・あ、登校自由だった)
 暇だけど・・・」
    鞄の中身を確認しながら返事すると
   ガバッ
「ツナ達と遊びに行こうぜ!! あ、後ネクタイ結んで」


        「・・・・補習はどうすんの馬鹿ーーーー!!」








「で、結局来てんじゃねーか」
「自分の意志の弱さに愕然」
    気まずそうに頬をかく雫にそれをからかう獄寺くん
「雫、相変わらず山本君には甘いね」
「京子、サラッと抉んないでよ」

    二年ぶりに父さんが帰ってきたけど、何を話していいか分からない
    メールで山本と獄寺くんに相談すれば・・・
    “だったら補習サボって遊びに行かね?”
    “オレ、ゲーセンの割引券持ってます!!”
    気を遣った二人が遊びに誘ってくれた
    (そして山本が言ってくれるまで補習の存在を忘れてたオレ)
    しかも京子ちゃんやハル、雫も誘って商店街に
    (そしていつの間にやらついてきてるランボ・イーピン・リボーン)

  あれ?ハルが・・・
    ぼんやり皆をみていれば、ハルがいないことに気がつき周りを見た
「あ、ハルちゃん、獄寺君とあそこにいる」
    オレがキョロキョロしてると、京子ちゃんが見つけ、そっちに皆して向けば・・・
「(うわ・・・傍から見ると完璧カップルなのな〜)」
    雑貨屋に獄寺くんの腕を引いて入ってくハルの姿
  ・・・え、付き合ってないんだよね?
「・・・隼人笑ってる」
『え?』
    雫がいうには・・・
    “隼人、ハルに顔見られない様にしてたからどうしたのかなって思ったら
     口元緩みまくってる”
  うん、ハルに隠せてオレ達に隠せてないよ獄寺くん
「ランボ君がいない!!」
『・・・・・・・・・』
    京子ちゃんの声に顔を見合わせたオレ達
「さ、探すよ!!」
    慌てて号令を出せば、二人一組で別れて商店街に散った





「見ろよツナー!目ん玉魚雷発射ー!!」
「もー、ランボ様!許してください!!」
    ランボ君を見つけたのはやっぱりツナ君だった
    私はというと・・・
   ツンツン
「どーしたのイーピンちゃん」
「イーピン、ノドからから」
「喉乾いたの?」
    イーピンちゃんをだっこしていたんだけど
    喉乾いたって言うから、イーピンちゃんと自分と・・・
  ・・・ツナ君のも買おっかな
    近くの自販機で飲み物を購入した


「つ、疲れた・・・」
    ツナ君とランボ君が日傘付きのテーブルについたのを見て
    私は後ろ側に回り込むと・・・
   ピトッ
「んなぁぁ!?」
    冷え冷えの飲み物をツナ君の首筋に押し付けた
    ツナ君は驚いた様に声をあげると、勢いよく振り向いた
「お疲れ様ツナ君」
「京子ちゃん//」
「はい、コレあげる」
「あ、ありがとう(うわぁーーー!!京子ちゃんがオレの分まで買っててくれた!!)」
    イーピンちゃんをランボ君の隣に座らせて、私は・・・
   トスッ
「っ////(え、ちょ、京子ちゃん近いです///)」
    ツナ君の隣に腰をおろした
    ツナ君は顔を赤くしてワタワタしてて可愛かった
    普段どおりのツナ君を見て、私は
「・・・良かった」
    安心したんだけど、口に出てしまい
「? 何が良かったの京子ちゃん」
「////あ、あのね//」
    首を傾げつつ真っ直ぐ見てくるツナ君に今度は私が赤くなってしまった
「ツナ君が・・・」
「うん?(え、オレなんかしったけ?)」
    言おうかどうしようか一瞬悩んだけど、お兄ちゃんを見習って素直に言ってみることにした

「私・・・ツナ君が黒曜から帰ってきた時、ホッとしたんだ」

「え?」

「もっと怖い感じになっちゃうかと思ったけど・・・
 ツナ君はいつものツナ君で…なんかホッとしちゃった」

「!!」

    ヘニャリと笑って見せれば、ツナ君は目を大きくした後
    私の頭を撫でてくれた
「ツ、ツナ君//」
「オレは変わんないよ、絶対」
    ニッコリ笑ったツナ君
  ・・・やっぱりツナ君は凄いや
    そのまましばらく頭を撫でてもらってたけど・・・

   ドカァン!!

『!!?』
    突如鳴り響いた爆音でツナ君の手は頭から離れてしまった




    突然の爆発音に武と走り出せば、隼人もハルの手を引いて綱吉の方へと走っていた
「獄寺!!」
「野球バカに雫!!」
「ハル!怪我は?!」
「してません!でも爆発音がした近くにツナさんと京子ちゃんが!」
    ハルの言葉にもう一度四人で走り出せば
「いた!!」
「10代目!!」
    ハルの言う通り、土煙の発生源近くに綱吉と京子、イーピン、ランボがいたが・・・
「ツナさんがキャッチした男の子は誰でしょうか?」
    綱吉は上から降ってきた男の子をキャッチして
  あ、コケた
   ガシャ
    不意に土煙の発生源から音が聞こえ、そちらを向ければ
「っ!?」
  ウソ・・・あの服って・・・
    黒いコートに特徴的なシンボル
    それはママが見せてくれたアルバムに乗っていた
  独立暗殺部隊の隊服・・・!!
    私は慌てて足を止めると叫んだ
「先に逃げて!!」
「雫?!」
    驚いて止まる隼人と武に背を向け
「いいから早く!!とりあえず京子とハルに怪我させたら許さないから!!」
    早く行くように促し、そのまま様子見に五発撃った
   キン! キンキンキンキン!
  全部防がれた・・・とにかく足止めしなきゃ!
    めげずにもう二発撃ち、私は鎖を取り出して臨戦態勢に入った
「う゛お゛ぉい・・・誰だテメーは」
「名乗る必要なんてない」
「まぁいい、邪魔するカスは叩っ斬るのみだぁ!!」
    土煙の向こうから出てきたのは綺麗な銀髪の男性
    男性は左手の刀を振りかざして・・・



    雫が足止めしているなか、オレは降ってきた男の子と京子ちゃんの手を
    獄寺くんがハルの手を、山本がランボとイーピンを連れて逃げていた
「お主に伝えたいことが!」
    しばらく走った所で男の子はオレに何かを伝えようと立ち止まった
    しかし・・・
   ガシャァン
    数mしか離れてない後ろのショーウィンドウに何かが叩きつけられた
   ドックン
    心臓が嫌な音を立てた
   ドックン
  ヤバい、ヤバいヤバい
「っ!京子ちゃんハル!!ランボとイーピン連れて安全な所に逃げて!!」
「そんな!!」
「ツナ君はどうするの!!」
「オレ達も足止めする、だから早く!!」
    巻き込みたくない一心で叫べば、まるで二人をこの場から逃すかの様に強い風が吹いた
    風に促されランボを抱っこして走り出すハル
「・・・」
    京子ちゃんは一瞬躊躇ったが
「京子ちゃん!」
    ハルの声で走り出した
  良かった、これで四人は大丈夫・・・
「っ 雫!!」
    山本の悲痛な声にショーウィンドウを見れば
    粉々になったガラスの上でグッタリと倒れている雫
「うわぁ!!」
    雫に駆け寄ろうとすれば何かに弾き飛ばされる男の子
「う゛お゛ぉい」
「っ!」
「そーだぁ、貴様だぁ」
    オレに向けられた殺気に振り返れば、ロン毛がオレに刀の切っ先が向いていた
「このガキとはどーゆー関係だぁ?ゲロっちまわねーとお前を斬るぜ
 そこのアマみてぇになぁ!!」
    山本が抱き起こした雫の体は大きな怪我こそないが血だらけだった
    男の子との関係性を聞かれ脅されるけど
    オレはこの男の子に会うのははじめてだし今の状況だって全く把握出来ていない
「10代目!!」
    獄寺くんの声に反射的にしゃがめば、ロン毛の頭上に大量のダイナマイト
    ロン毛は難なく躱しきると、ダイナマイトの飛んできた方を睨みつけた
「テメェ・・・」
「ハハッ、全くもって穏やかじゃねーな」
    ダイナマイトの煙が晴れると、獄寺くんと山本がマジ切れの状態で立っていた
「オレに楯突くと、死ぬぞぉ」
「死ぬ気なんてサラサラねーよ」
「ありゃ剣だろ?オレから行くぜ」
    山本はオレに目配せすると、バットを掴んでロン毛に突っ込んだ
「やめてください!お主らの適う相手では!!」
「んなこと十分理解してんだよ!」
    男の子の言葉に獄寺くんはそう反論すると、山本を援護する様にダイナマイトを投げた



    10代目がキャッチした奴の言葉は
    雫がボロボロになってる時点で十分理解してる
    アイツはオレや山本と同じくらい強い、なのに歯が立たなかった
  悔しいけど・・・時間稼ぎしかオレ達にはできねぇ
    オレと山本は10代目が雫を安全な所まで連れてくまでの時間稼ぎの為にロン毛に攻撃した
「雫!!雫!!」
「つな・・・よし・・・」
「ゴメン、少し痛むかもしんないけど!」
    10代目は雫を抱き上げると、安全な場所まで走り出した
「待ちやがれぇ!!」
    ロン毛は10代目と雫に気がつき、追いかけようとしたが
「「行かせるかよ!!」」
  そうは問屋がおろさねぇっての!!
    ロン毛の進行方向にボムを幾つも投げ(当てらんねーのは百も承知)
    その爆発でロン毛の動きが鈍くなった一瞬に山本が斬りかかる
「ちょこちょこちょこちょこ・・・ウゼェぞぉ!!」
「っ!!」
「山本!!」
    妨害にブチ切れたのか、ロン毛は山本に容赦なく斬撃を浴びせ
    山本は地面へと叩きつけられた
  くそっ、やっぱ力不足か
    ロン毛の刀が目の前に迫る中、聞きなれた銃声と綺麗なオレンジ色が見え
    オレの意識は途絶えた






「え、えぇーーーー!!アイツもボンゴレだったのかよ!」
「そうだぞ」
    雫を安全な所まで運び終わった直後、オレはリボーンに死ぬ気弾を撃たれ
    とどめを刺されかけてた獄寺くんとロン毛の間に入り込んだ
    しかし全く歯が立たず、あっけなくオレは吹っ飛ばされ
    男の子(名前はバジルくん)が大切に持っていた箱をロン毛に奪われた
    殺されそうになった間一髪の所でディーノさんが来てくれてなんとか助かった
「リボーン、とにかく移動しよぜ」
「そうだな」
    ディーノさんの一言でオレ達はキャッバローネが所持してる廃病院(設備はしっかりしてる)に向かうことに
「それならオレも・・・」
    雫が心配な山本が同行を申し出たが
「獄寺、山本、とっとと帰っていいぞ」
「「!」」
「確かに、自分達の実力を理解して時間稼ぎに徹したのは褒めてやる
 だからこそ、お前等の戦闘レベルじゃ足手纏いになるだけだ」
    二人は下を向くと、強く手を握り締めていた
  獄寺くん・・・山本・・・
    声をかけたかったが、今の状態の二人に声をかけても逆効果だと気づき
    何も言えずにオレは車に乗り込んだ




      「あいつらも感じてるはずだ」
      「目の前で仲間がボロボロにやられんの見て
       あれだけ一方的にコテンパンにされて
       ・・・・はらわた煮えくり返ってねーわけがねぇ
       ・・・・・・・・・ほっとけ、」


To be continue...

リボーン〜水のキラメキ〜   ( No.113 )
日時: 2013/05/29 18:44
名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)

リング編標的48


「一個、場所開いてるけど・・・」


          〜ボンゴレリング〜



「バジルと雫はどーだ?ロマーリオ」
「二人共命に別状はねぇ、傷は浅いぜボス」
    雫とバジルくん(名前を今知った)の手当てを終えたロマーリオさんはオレを見た
「にしても、雫嬢は肝が座ってんな」
「へっ?」
「適わないって分かってて足止めを買って出るんだから」
「あ、アハハ」
  オレだってビックリしましたよ?!山本に
  「雫が足止めしてるから早く逃げるぞ!!」
  って言われた時、心臓止まるかと思いましたから!!
「あの・・・で・・・彼・・・何者なの?
 やっぱりボンゴレ関係者なんですか?」
    これ以上話をなびかせるとリボーンがキレそうだから慌てて話題を変えれば
    ディーノさんは言いにくそうに目を逸らした
「いいや、コイツはボンゴレじゃあない
 だが一つ確実に言えることは・・・コイツはツナ、お前の味方だってことだ」
  ・・・えーっと?ロン毛がボンゴレだけどオレ達の敵で
  バジルくんはボンゴレじゃないけど味方・・・
「こんがらがってきた雫ヘルプ!!ってまだムリだ!!」
「落ち着けツナ」
「え、なんですか?今ボンゴレの本拠地でゴタゴタしてるんですか?!」
「当たりだぞ、ツナ」
「こんなこと当たっても嬉しくねー!!つか何が原因なんだよ!!」

「リングだ」

「リング?」
    いつになく真面目な顔のリボーンに驚きつつ、オレはオウム返しした
「バジルくんが持ってきて、ロン毛が奪ってったやつだろ?」
「あぁ、正式名はハーフボンゴレリング
 本来ならお前達が高校を卒業する3年後までしかるべき場所で保管されてるはずのボンゴレの家宝だ」
「リングがそんな重要なのか?」
「それが次期ボスの証だからな」
    暗に狙われやすいと言われ、オレは思わずしゃがみこんだ
「でもソレ、ロン毛が持ってったんじゃ・・・」
「それがなぁ・・・ツナ・・・」
    笑顔に嫌な予感しかを感じつつ、ディーノさんの手元を見れば
  え、マジック?
    ロン毛が手にしてた物と全く同じな黒い箱
「ここにあるんだ」
「え、だってロン毛に奪われたんじゃ・・・」
「こっちが本物だ」
    ディーノさんはオレに向けて箱を開けて見せてくれた
    中には不思議な形をしたリングが・・・
「コレが・・・ハーフボンゴレリング?」
「あぁ、文字通り半分に別れている
 片割れはもう一人の十代目候補者が持っている」
「・・・戦って、勝った方がリングを完成させ、正式な候補者となる」
「最近物分かりがいいじゃねーか、ツナ」
「逃げられないんだろ?」
    オレは溜め息をつきながら、箱を受け取り
    中央に嵌っていたリングを手にした
「・・・・・・ねぇ、リボーン」
「どうした」
「一個、場所開いてるけど・・・」
    リボーンに箱を向ければ、ピシリと音を立てて固まった
「・・・オレはある人からツナ、お前にそれを渡す様に言われた
 そしてその人は・・・八人目の守護者が見つかった事も言っていた」




    明日、ディーノさんは八人目の守護者と8つ目のリングについて説明すると言った
    オレは・・・
「なんじゃこりゃ・・・」
    大量に干されてるツナギに愕然とした
   ガチャッ
「?」
    玄関の開いた音に首を傾げれば、頬を上気させたランボとフゥ太・・・
  って、ちょっと待て
「ツナ兄ーー!!」
「ガハハハ!ツナが四人いるもんねー!!」
「酒くせーー!!」
    抱きついてきた二人の息は酒臭く、しかもフゥ太の手には日本酒の瓶
「なんで日本酒の瓶持ってんだよ!」
「なっ ちがうよ パパンが水だからって飲めって・・・・ヒック」
「酔ってんじゃないか!!」
    慌てて二人を抱っこして家の中に駆け込めば、イーピンもフラフラとオレを出迎えた
    ランボを頭に乗せ、イーピンを抱っこしてリビングに入れば・・・
「やっぱりいたよ・・・ダメオヤジ」
    盛大にいびきをかきながら大の字になって寝てる父さん
    周りには、朝母さんが大量に作っていた料理が全て空になっていた
  ・・・って先にコイツ等に水飲ませなきゃ!


「お前がこのタイミングでハーフボンゴレリングを息子に託すってことは・・・
 あっちでとんでもねぇことが起こってるんだな」



To be continue...

リボーン〜水のキラメキ〜   ( No.114 )
日時: 2013/06/01 16:14
名前: ユキ* (ID: Bhcs08zv)

リング争奪戦標的49


「皆の足手纏いには・・・なりたくない」


              〜守護者〜



  あれ?ここは・・・?
    ヴァリアーの一人(多分隊長格)にガラスへとぶん投げられ、派手にガラスを割った私
    綱吉に抱っこされた所までの記憶はある
    ただ、今私がたゆたってる空間は恐らく夢の中
    目の前にはボンヤリとした暖かい光が二つ
‘雫’
ーママ?
    どうやら片方はママだったのか、頭を撫でられる感触
‘アナタに大事な話があるの・・・’
ーママ、隣の人は誰?
‘私達のご先祖様よ’



「緊急事態?」
「強大な力が手に入るボンゴレリング正統後継者の証であるそのリングを
 とんでもねー連中が狙い出したんだからな」
「まさか!」
    とんでもねー連中と言われ、脳裏に浮かんだのは獄寺くん達が束になっても敵わなかったロン毛
「あぁ
 アイツの名はS・スクアーロ、ボンゴレ最強と謳われる独立暗殺部隊ヴァリアーの主要メンバーの一人だ」
  それで、雫は自ら足止めを・・・
    オレなんかより裏社会に詳しい雫はその危険さに気づき、足止めを買って出た
    護られてばっかの自分に嫌気が差しつつ、オレは一つ、気がついた
「・・・なぁリボーン」
「なんだ」
「そのヴァリアーにさ、リングが偽物ってバレたら、こっち来るよな」
「オレ達を皆殺ししにな」
「・・・猶予は?」
「10日
 この10日間でみっちり鍛えて、ヴァリアーを迎え撃つぞ」
「りょーかい」
    オレはリングを握り締めると、寝間着から着替え
「制服じゃねーんだな」
「どうせディーノさんに話聞き終わったら即修行だろ!」
「よく分かってんじゃねーか」
    家を飛び出した





‘しっかり、周りを信じなさい’
‘・・・迷わず進め’
ーはい
    ボヤけていく意識の中
    ママとご先祖様に手を振れば、ママはにこやかに、ご先祖様はそっぽ向きながら手を振り替えしてくれた







「よぉ」
    昨日、雫が運び込まれた病院へと向かっていれば
    手に果物と紅茶の入った袋をぶら下げた山本を見つけた
「獄寺」
「・・・テメーもか」
「あぁ・・・」
    最近、コイツとは互いに言いたいことが分かる様になってきた
    雫に言えば、互いに信頼してる証だと喜ばれた
「・・・リング」
「あったぜ、オレも」
「やっぱロン毛も関係してんだろうな」
「雫は理解してるとおもうのな」
「どういうことだ」
「オレは親父だけだけど、雫は両親だからな」
「そういやそうだったな」
「ところで獄寺・・・」
「んだよ」
「あえて聞くけど・・・    その頬の紅葉はどうしたのな」
「・・・・・・」

  言えるか!登校中のアホ女にあって怪我がバレて
  しかも理由説明しなかったら泣きながら平手されたなんてよ!!

「まぁ・・・雫にはバレそうだけどな」
「くそっ、どうしてこういう時に女は勘が鋭いんだよ」
「アハハハ」
    なんでもない事を喋りつつ病院内に入れば
「よぉ、早いじゃねーか」
「ディーノさん」
「跳ね馬」
    跳ね馬がロビーのソファに腰かけていた
「雫なら今さっき起きたらしい
 すぐに降りてくんだろ」
「うっす」
    素直に近くのソファに座って待ってりゃ
   トタトタトタトタ
「え〜・・・っと、おはようございます?」
「おう」
「おはよう雫」
「ん」
    水色の浴衣に身を包んだ雫が奥から顔を出した
「怪我は?もう起きて大丈夫なのか?」
「うん、ただ出血が多かったらしくて貧血気味なだけ」
「フルーツ持ってきたのな、食える」
   クゥゥゥゥゥゥ
「・・・食べる//」
    ウキウキと山本が跳ね馬と共に果物を切る為に奥に引っ込めば
    雫は顔を真っ赤にしてオレに抱きついてきた
「・・・照れすぎじゃね?」
「るっさい、ハルに紅葉つけられたくせに」
「何故バレた?!」
「何故バレないと思ったし?」
    雫がオレから離れると同時に
「あ、獄寺くん!雫!」
「10代目!!おはよーございます!!」
「おはよう綱吉」
    10代目が走り込んできて
「切れたのな〜、お、ツナ」
    山本が果物を切り分け終わって奥から出てきた
「おはよう山本
 雫、怪我は?」
「貧血気味だけど平気!」
「ほら、雫の好きなオレンジなのな!」
「ありがとう♪」


「そーいや、雫、コレ分かるか?」
    四人で武が切り分けたオレンジを食べていると、隼人が見覚えのある指輪をみせてきた
「・・・見覚えあるけど・・・ゴメン」
  なんか模様が違った気がする・・・
    オレンジを口にしながら首を傾げていると

「お前達は選ばれたんだ」

    奥からディーノさんの肩に乗ってアルコバレーノが来た
「選ばれた?」
「いいか、ボンゴレリングは全部で7つある
 そして7人のファミリーが持って初めて意味を持つんだ」
「要するに、オレと山本以外に後4人いるってことですね」
「あぁ、その7つのリングは全て
 次期ボンゴレボス沢田綱吉を守護するに相応しい6名に届けられた」
  ・・・私にはないのか
「ボンゴレリングは初代ボンゴレファミリーの中核だった7人がボンゴレファミリーである証として後世に残したもので
 そファミリーは代々必ず中心メンバーが7つのリングを受け継ぐ掟だ」
    アルコバレーノの説明を聞きながら、私は夢で会ったご先祖様の話を思い出していた
    ‘初代ボンゴレメンバーは個性が豊か過ぎて
     その特徴が守護者の役職名になっていたわね’
「・・・全てを包容する大空、吹き荒れる疾風、洗い流す村雨、我が道を行く浮雲、明るく照らす日輪、実態の掴めない幻影、激しい一撃の雷電」
    綱吉達の話を邪魔しない程度に小さく歌ってれば
    何故かアルコバレーノに凝視された
「な、なに」
    武の背中に隠れつつアルコバレーノに問いかければ
「いや、なんでもねぇ・・・」
    不自然に目を逸らされた
「?」
「ま、まぁ二人共、よく聞いて
 その指輪を狙って10日後、ロン毛とその仲間が来る」
「「!!?」」
「負けたらオレ達の命が危ない
 オレ達だけじゃない、下手すると周りも巻き込む
 ・・・・・・覚悟はいい?」
    綱吉の言葉に、私は手を握り締めた


    オレの言葉に、それぞれ師にあてがあるのか山本と獄寺くんは病院を飛び出していった
    雫はオレンジをもそもそと食べながらも、沈んでいた
「雫・・・」
「・・・綱吉!」
「?」
「私、指輪は受け取ってない、受け取ってないけど・・・少しでも力になりたいから、自力で鍛えるね」
「雫・・・」
「皆の足手纏いには・・・なりたくない」
    真っ直ぐな雫の視線に、オレは頷いた
「うん、でも」
「・・・」
「まず完治して」
「はい」





「・・・そろそろだな、待ってろ海音
 オレがしっかり育ててやる」
     日本のとある空港
     一人の赤ん坊が、人混みに紛れた




    選ばれた6人の守護者とボス
     雨、嵐、雲、晴、霧、雷
      全てを包容する大空

    しかし、歴代最強と謳われる初代ボンゴレファミリーは
    “8人”で構成されていた

    初代以降守護者がいなかった理由
    それは・・・



To be continue...


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