二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【銀魂】    記憶を探して  コメ募集中!
日時: 2012/03/17 15:43
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: w79o9fwt)

ちゃお!甘夏です

これでスレ立てんの何回目だろ…五回目?
どの小説も完結出来ずに放置する飽きっぽい奴です



!注意!
この小説、銀魂と名乗りながら原作キャラあんま出てこねーじゃん!
そんな文句が聞こえてきそうな小説っす
この小説はあくまでもオリキャラ達中心なので、原作キャラは二の次!(ぇ
世界観が銀魂ってだけになってしまいますよ〜


それがNO!って方は、即リレミトしてくださいな





まあ、そんな事は置いといて(…良いのかそれで?

今回こそはちゃんと完結させる!という意気込みでやっていきますので応援よろしくです!
もし放置してもコメが来ると復活します★




☆お客様☆

カノンさん
月那さん
雛苺さん
ルンルさん

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Re: 【銀魂】    記憶を探して ( No.18 )
日時: 2011/12/11 07:55
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: vUpeRMxD)
参照: むむむ、沙夜華目線ってやりづらいかも。最後は月姫目線にチェンジ!

「…っぶねェだろーが譲ちゃん」



嘘、私の小刀を木刀で止めた!
…こいつ、中々強いみたいだ



「沙夜華さん…いくらなんでもいきなり斬りかかるのは反則では?」



呆れ顔のみーちゃん



「いいじゃん、ただ少し脅そうかなって思っただけよ」

「駄目ですって。…私も人のこと言えませんが。とにかく、今は小刀没収です」



あーあ、奪われちゃった



「いや、本当にね?悪かったって思ってるから、本当だから」

「そんなの関係ありませんよ。というかさっきはすいませんね、落ち着いてみればこういう風に話せばよかったんですから



で…あなた達の名前はなんですか?」



「俺は坂田銀時」
「僕は志村新八です」
「私は神楽アル。…ぐすっこんなことするなんておかーさん悲しいヨ!」

「いつから俺の母親になったんだコノヤロー」


「神楽ちゃん、銀さんも!あの、本当にすいませんでした」



頭を下げる新八君



「いや、悪いのは…ええっと…うーん何だっけ、そこの天パーだから」



名前忘れたんで頭見ててきとーに呼んじゃう


「いやさっき名乗ったじゃん、もう忘れてんのか」

「私どうでもいい事は覚えられないんです。…あ、ちなみに私は月成沙夜華って言います」



忘れてた、私も名前を言う



「そしてテメーが轢いたのは私の白玉月姫です」


「おかしくねこの子?何で俺だけひどい扱い」

「私さっきから天パー大っ嫌いになったんで」


「確実に恨まれてますね銀さん」
「それ位大切な人だったってことアル。自業自得って奴ヨ」




その通りです



「どうしたら人轢いちゃうんですか、普通に安全運転してりゃあ人轢くことないでしょ」

「あれだ、あっちが急に飛び出してきて…」


「嘘つくな!月姫は絶対にそんなことしない子だ!」



あ、何でだか目が熱く…



「どうしてあの子がこんな目に会わなくっちゃいけないの…みーちゃんの話では頭打って障害が残るかもって…そんなのひどい!」

「月成さん、感情的になっても何も変わりませんよ」



みーちゃんはハンカチで涙を拭いてくれた



「そんな…そんなことになったら、どう落とし前付けてくれんですか」




答えようによっちゃ殺るつもりでいる私
そしたら天パーは紙切れを渡してきた



「…よろずやぎんちゃん?万事屋って?」

「ようするに金払えば大体何でもやる何でも屋だ」
「僕達はそこの従業員なんです」
「ペットの世話からえいりあん退治までなんでもやるヨ」



はあ…


「で、それが何か?」


「困ったことがあったら是非来てくれや。金さえ払えば本当に何でもやってやらァ」



じゃ、そういうことで。
三人は立ち去ろうとする



「いや、ちょっと待てぇーい!ばっくれようとすんな、今現在お前のせいで困ってんだよ!」



三人まとめて襟首つかんでまたこっちに引き寄せる
ふーん、金払えば何でもやる万事屋かあ…あ、そうだ!



「依頼だ!月姫について調べて欲しいの!」



三人は頭に?マークが浮いていそうな顔
そりゃそうか、ここにいる人間の中で一番良くかぐちゃんのことを知ってるのは私だもん


ざっとこっちに来てからの事件事故のことと最近の様子について話す



「…って訳だから。金払えば何でもやるって言ったって事故を無かったことにするとか出来ないでしょう
一応金は払うから、償いのつもりでやって欲しいな。…お願い」




























「…まあさ、あの時のこと思い出すと何か少し笑えてくる
普段はこれでもね、私慎重派で通ってたんだよ?動物的な勘とやらのおかげで
その私が…人にいきなり斬りかかったりとか、こうもあっさり自分達の事情を話しちゃったり
そんなの私自身がありえないって言いたい位おかしかった」







へえへえ、私って愛されてるなー
でもやっぱり他人事のように感じるのは、何でだろう






「つまり、それくらいかぐちゃんは私にとって大切な存在だってことなんだよ
記憶喪失だってかぐちゃんは私の大好きなかぐちゃんだよ」

…大好き。



そう沙夜華が小さくつぶやいたのは、聞こえなかったことにした

Re: 【銀魂】    記憶を探して ( No.19 )
日時: 2011/12/14 21:55
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: 6fmHesqy)
参照: 沙夜華は白い生き物が好きなんです

「あーあ、これでもうあらかた回ったかな。お腹空かない?」


『確かに。あ!あそこにお店があるよ入ってみない?』





沙夜華と江戸を散策中
もうお昼の時間だ、お腹空いた
近くにあった「北斗心軒」って店に入る



中にいたのは店主さんと思われる女の人と客らしい長髪の男と…ぺ、ペンギン!?




「いらしゃい、今は空いてるからね、好きな席に座って」

「あ、はい」



沙夜華も白いペンギンもどきに釘づけになっている
そば食べてる長髪の左隣にペンギン?がいる
沙夜華は私の腕を取って自分は長髪の右隣に座った




「あっ、あのう…ちょっと良いですか?」




うーん何か長髪とペンギン見てると嫌な予感がする…私は関わらないでおこうか




『醤油ラーメン二つ下さい』


とにかく注文しちゃう



「うむ、何か?」

「あのその…隣にいる白いのは何でしょう?」


「俺の相棒エリザベスだ」

「エリザベスって言うんですか…かわいい」



えっ?


『沙夜華…今なんて?』



聞き間違いだろうん、可愛い、これが?
白いペンギンもどきが?可愛いというより奇妙だよ

あれ?エリザベスってのボード出して…ありがとう。だって!



「かわいいって言ったの。白い生き物私好き♪」



え、ええええ…



『…そうなの』



あれよ、十人十色っていうあれでしょう
十人いれば十通りの考え方や価値観があるんだよ
同じ人間なんて存在しないんだし、全く同じ考えを持った人だっていないし。うん



「そうか、お主なかなか気が合うな。名は何という」



…しーらない。何だろ、どっかで見たことあるようなないような顔
こんな変な生物連れて…あ、腰には刀引っさげてる。って事は…攘夷志士とか?



「月成沙夜華です。あなたは?」



「俺は桂小太郎だ」



桂…ねえ。なんだろ…この胸騒ぎって奴



耳を澄ますと、遠くからパトカーのサイレンが聞こえる
こんな寒いのに警察は仕事熱心だわね
ぼんやり考えていると…どんどんサイレンの音は大きくなっていく。声も聞こえるかも




「桂ァァァァァッ!!!!」



え。うっそお!
パトカーがお店に突っ込んできた!あたしと沙夜華、何か胸騒ぎしてたし反射的に店の隅の方に行っていて無傷
桂って…そう思って席の方を見るともう桂さんと謎のエリザベスは消えていた




「…またあんた達かい。これ、どうしてくれるんだ。それにここには客もいるんだから、そんな事はよしてくれって言っただろう」




店のお姉さん、うんざりって顔
黒い服を着た人が数人中に入って来た
あの服、多分真選組のだったと思う。記憶喪失でも一般常識くらい知ってます




「チッ、やっぱり逃がしちまったみたいですねィ」





舌打ちをする、栗色の髪した男の子。まだ十代よね、だったら男の子でもいいはず




「お前が毎度毎度バズーカぶっ飛ばしたりするからだろーが。帰ったら始末書けよ」



黒髪の、たばこを吸っている男の人。…ここ、禁煙じゃないんですか



「二人とも駄目じゃないですか。沖田さんもですけど土方さんも毎度あんな大声上げなくたっていいじゃないですか
あれのせいで気が付かれるんですよ、絶対」




続いてしゃべったのは…あれ、宝ノ木さん!?




「み、みーちゃん!?どうしてこんな所に」



それに気が付いた沙夜華は言う




「え、え、沙夜華さんに月姫さん!どうしてここにいるんですか」




驚いている宝ノ木さん。彼女お医者さんじゃない、どうして警察…真選組の服着てるの



「知り合いですかィ?」

「同じアパートの人でお友達で患者さんです」



男の子が聞いて宝ノ木さん答える。…ん?同じアパート?




「…うちのアパートは一階二階ともに三部屋。201が私達で202が水城兄妹、203がみーちゃんとそのお兄さんが住んでる部屋」




小声でぼそっと沙夜華は教えてくれた



『そうだったの…初耳よ』


「まあ、仕事も忙しいですしあまり家には帰らず研究室や近所の看護婦さんの家に泊めてもらったりが多いんですけどね」




力無く宝ノ木さんは笑った。疲れているのかな?





「弥鈴ちゃんはお医者さんだけど本当は真選組に勤めてるの。でも人手が足りなくなったりしたら病院に招集掛けられて手伝うの」


「ええ。一応医療班の隊長なんて地位いただいていますが一人しかいないのではもう意味はないですよね」




い、医療班の隊長…!だから隊長格の服着てるんだ




「何長々としゃべってんだ。もう行くぞ宝ノ木」



黒髪の人に呼ばれて宝ノ木さん…ううん、弥鈴ちゃんは小走りで出て行く



「すいません。仕事の途中ですので、また」




突っ込んだパトカーは特に損傷などは無く、それに乗って真選組の人は居なくなった




「醤油ラーメン、おまちどうさま」



忘れてた、私たちここに食事に来たんだった




『食べようか沙夜華』





記憶の中で初めて食べたラーメンは、とても美味しかった

Re: 【銀魂】    記憶を探して ( No.20 )
日時: 2011/12/17 19:11
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: vUpeRMxD)
参照: 沙夜華は白い生き物が好きなんです


第五話 (やっとですかというコメントは無しの方向で)







朝、水城兄妹に会って

昼、万事屋さんの仕事を手伝って
  桂って人と謎のエリザベスというのとお知り合いになり
  弥鈴ちゃんについての新事実?が発覚
  初めてラーメンを食べました



そして、今は夕方




「たっだいま〜」



ガチャ。沙夜華が鍵を開けて中に入る、私もそれに続く


…ん?あれ、何かデジャウって奴が…





「お帰りなさいおねーちゃん、さーやさん!」

「おー、帰りー」




部屋に入ると、友香ちゃんと誠さんがくつろいでいました



「…ど う や っ て 入 っ た ?」




ちゃぶ台の上にはみかんの皮。あ、勝手に食べたの!?
沙夜華がまた怖い



「お兄ちゃんがピッキングした。んで中に入ってから鍵閉めたの。最近は物騒だもんね〜」


「ああ、そうだね。それはどうもありがとう…っ言う訳ないでしょう!不法侵入者め」



…あれだ、万事屋さんの時と同じパターンじゃ…




「不法侵入じゃないもん!ちゃんと入る時お邪魔しますって言ったもん!」



「それがどうした、意味がない!」



沙夜華って怒りっぽいタイプみたいだし、どうにかしなくては
どうにか…どうにか?




『あっと…どうにかなるんじゃない、どうにかするのよ…って』



ふっと思い浮かんでつぶやいてみた言葉
何か、何というか…頭がずきずき痛んでお世辞にも良い気分なんて言えないけど、これは…




「…かぐちゃん?それって…ということは、もしかして…」



口喧嘩を始めていた沙夜華と友香ちゃん、今はピタッとやめてこちらを見ていた



『前、にも…こんなことが、あった気が…?』



ふっと、視界が薄暗くなる。この感覚は…

フラッシュバックする映像。そこにいるのはあたしに沙夜華に友香に誠
今日この時と同じように、この部屋に四人でいて…そのうち何か些細な事で友香と沙夜華が喧嘩始めて
あたしは誠と二人で傍観してて、そしたら二人が今にも暴れ出しそうになっちゃったから『どうする?』てあたしが聞いて
「そのうちどうにかなるんじゃね?ま、止めなきゃ俺達が危ないかも知れんが」って誠は言って…
あたしはそしたら時、『じゃあどうにかなるんじゃない、どうにかするのよ』って言って…うーん良く分からん言葉
あたしは立ちあがって、二人にナイフ突きつけて喧嘩を止めた…おいおい、物騒ね



「月姫、お前もしかして…」



三人が心配そうにこちらを見ている。今きっとあたしは焦点の合わないぼんやりとした瞳をしているのだろうな…



頭痛い。何も考えられない!

そしたら、薄暗かった視界は真っ暗になってあたしはそのままぶっ倒れてしまった___

Re: 【銀魂】    記憶を探して ( No.21 )
日時: 2011/12/18 14:38
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: 1UX1pprv)
参照: 他の奴のキャラ紹介も書こうかな

目を開けると、天井が見えた



ああ、そうだあたしぶっ倒れて…床が畳でよかった、座ってて良かった
コンクリートとかタイルの上で立っている人が倒れたら…気絶だよね

実際、背が150程しかない人がタイルの床でぶっ倒れて少しの間気を失ったことあるし(←作者の実話だったり)




「おねーちゃん!大丈夫?大丈夫なの!?」




焦り顔の友香。泣きそうな沙夜華。どうやら今誠があたしを布団に寝かせてくれてるようだ




「んなに叫ぶなって友香。普通の俺でさえ耳痛いってんでから月姫がどうなるか考えろ」



あう…頭痛い



「かぐちゃん…平気?ね、もしかして記憶…」


『少しだけ、ほんの少しだけ戻った。…みたい?』




まだ頭がぼんやりする
しっかし…記憶が戻る度にぶっ倒れてたら体が持たないわ




「いつのどういうのだ?」


『いつかは分かんない、でも結構最近かな?今日と同じように四人でこの部屋にいて沙夜華と友香が喧嘩しだして
あたしと誠は何か二、三言話して、あたしが二人の喧嘩止めて』




もう嫌、いくら頭が働かないからってこの説明はないよ
言ってる自分でも良く分かんない



「そんな出来事、おねーちゃん達が引っ越してきてから山のようにあったよ…」

「どうにかなるんじゃない、どうにかするんだって、月姫の口癖だったんだぜ?」

「うーん、良くあったことだし今日も同じような事になったからそれで思い出せたのかも」





よっと、起きあがる。軽く頭左右に振って…もう大丈夫っぽい




「もう平気か?駄目なら一応でも病院に行くか」

『いや、平気。心配掛けてごめんねみんな』



病院、嫌だなぁ…言わなかったっけ?しばらく入院してて分かったけどあたしって結構あそこでは有名人って奴で
ちょっと時間の開いた看護婦さんとかよくお見舞いに来てくれるの。その度に何か売店で売ってるようなジュースとかお茶とかお菓子とかくれて
山積みになったそれら片付けるの苦労したし、起きてから数日間は頭痛したし、
なんかあたし他人と話すの嫌いなんだよね



「まあさ、何にせよ良かったよ。だけどなぁ、一つ思い出すたびこんなんじゃあんまりだよね」




あ、沙夜華、あたしと同じこと考えてる。…あたし?
そういえばさっきから何か自分の事あたしって言ってる



「お前は気を許せる相手の前では一人称はあたしだった。それ以外は私って」




誠はあたしの顔見てそういう。あたしこのこと声に出したっけ?…よほど読みやすい顔なんだろうか



「ねえ、おねーちゃんもう平気ならあっちの部屋戻ろうよ。この部屋暖房入って無くて寒いよー」



「それもそうだね」



そして、あたし達は元の部屋に戻った





『で、友香も誠もどうしてこんなことしたのよ?』



四人でちゃぶ台を囲んでみかんでも食べながら談笑でもしてみる



「だって、お姉ちゃんに早く会いたくて本当仕事終わるまで辛かったんだよ。で、急いで来てみると留守だし」


「隣とはいえ自分の部屋で待つのももどかしかったんだよ。てな訳で鍵開けて入った」





友香も誠も、とてもいい子でいい人
でもね、こういう所はあれだと思うの





「どんな事情があろうと不法侵入は犯罪だよ。泥棒かと思ったじゃん」


『沙夜華ったら、こんなぼろい所に泥棒なんて入らないよ。あたしはまた万事屋さんかと思った』


「いや、万事屋だったら堂々とドアぶっ壊して入るだろ。何せあっちには神楽がいるんだからな」



聞いてみた所水城兄妹は神楽ちゃんの幼馴染で〝夜兎〟って種族の天人らしい
沙夜華も初耳だったらしく驚いてた



「力だったらうちも負けないよー。…あ、そうだ手土産持って来たんだよ」


「お、そうだったな忘れてた。大したもんじゃないが、うまそうだぞ」

「何々?」



友香が取りだしたのはロールケーキだった。おいしそう!





『あたし、お皿とナイフ…は私が持ってるか…取ってくるね』





いくら護身のためとはいえこんなに大量のナイフ持ち歩くなんて非常識だと思うけど
あたしって何かに狙われてるみたいだし、いいよね?別に



食器棚から手頃な皿を探す。あ、これ何か綺麗で良い感じ



『沙夜華、これで良いかな?』


「おー、ぜんぜんOK。それかぐちゃんのお気に入りの皿だったんだよねー」




そうなんだ
沙夜華にあたしのナイフを渡そうとすると、横から誠に取られた


『誠?どうしたの』


「俺がやるよ、こいつがやるよりはましだろうしな」



沙夜華はぶーぶー文句言ってたけどそれは正しい
沙夜華って結構不器用なんだもん。一日経たずに分かる


誠がロールケーキ四等分して皿に乗っける



『あ…フォークか何か持ってくれば良かったかも』


「良いよーうちは別に。手で持って食べればねぇ?」


『それじゃ皿いらなかったんじゃ…』


「いいんだよ、別にさ」




そこまで言うんなら、いっか。あたし諦めが良いって言うか粘り強い人間じゃないし



記憶の中で初めて食べたロールケーキも美味しかった

みんなが言うにはあたしってロールケーキとかには塩かけて食べてたんだって
半分位からそうして食べたら、本当しっくりくるって言うか…懐かしい?味になった




今日は色々あった
初めての経験二回もしたし、新しいお知り合いも出来たし

明日からもっと楽しくなればいいな

Re: 【銀魂】    記憶を探して ( No.22 )
日時: 2011/12/23 19:02
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: aamYaywy)
参照: 久しぶりの

第六話 (お友達)





『…沙夜華〜本当に行くの?』


「当ったり前でしょう、ほらほら大きな門に圧倒されてないで私らの家だってこれ位あったから
これ位でビビってたら里帰りできないからねお父さんお母さんが泣くよ〜」




〝恒道館〟と書かれた門の所で、もうあたし達は五分位立ち尽くしていた
だって、大きくない?この家。新八君とそのお姉さんの二人暮らしと聞いてるんだけど…



「いつまでもここにいても道行く人の迷惑だからね、行っくよー」



沙夜華はあたしの腕を掴んで、申し訳程度に叩いてから門を開けぐいぐい進んで行った







さて、何でこんなことになったって?
これには深いようで浅いような広くはないけど狭くもない気がする事情があるんです(ややこしい


あたしはまだ二、三回しか会っていない万事屋さん
そこの従業員の新八君のお姉さんが、あたし達に会ってみたいと言ったんだって
昨日その話を銀さんから聞いてあたし達は明日、つまり今日の十時にお家に伺うことになった




…最初はあたしと沙夜華、色々用事があってお昼時に伺うって言ったんだけど、そうしたら三人とも顔を真っ青にして反対した
昼時じゃ駄目なんだって、何かその時間じゃ姉上が腕によりをかけて料理作りますよっ!?って新八君悲鳴に似た叫びをあげた
何でだろ、包丁持つと性格変わる人とか?…まいっか
で、とにかく銀さんにも死にたくないならやめた方が良いって言われたのでこの時間になったんだけど…


いやーね?新八君いい子だしそのお姉さんじゃその上を行くいい人なんじゃないかな、そうだったらいいなってあたしは思う訳
でもね、あたし基本的に他人に会うの苦手だからどんな人でも会わないで済むならそれが良いの!



『帰りたいよぅ…』

「だーめだめ、ほらちゃんと歩いて人見知りは直さなくちゃこれから不利だよきっとねうん」



「あっ、かぐ姐にさーやアル!」

「いやに遅かったじゃねえか、何だ迷子にでもなったのか?」

「そんなに遅くないしーたったの五分位見逃してもらいたい。そんなんじゃ今日もってきた白菜分けてやんないから!」



今日は数日前に届いた大きな白菜を手土産に持ってきた
あたしが持ってる。少し重いな



「迷子になんかならないし、今回はただ単にかぐちゃんがむぐぐぐっ!?」

『…余計な事は言わなくて良いの』



すっと手で沙夜華の口をふさいだ


「姉御!この人がかぐ姐アル!」



神楽ちゃんは女の人と新八君を連れて来た
あたしと沙夜華を見たその人が、何を思ったのか分からないけれど。ニッコリと笑った



「むぐ…この人が新八君のお姉さん?」


「そうです。姉上、こっちが沙夜華さんで、そっちが月姫さんです」


『初めまして、白玉月姫です。お邪魔してます』



会っちゃったもんはしょうがないか、とにかく笑顔笑顔…


「あ、月成沙夜華です」


ワンテンポ遅れて沙夜華の自己紹介。相手は…?



「初めまして、この間はおいしいみかんをどうも。新ちゃんがいつもお世話になってます、姉の志村妙です」



…思いのほか普通の人だ。なのに銀さん達何故あんなに騒いで?



『妙さん、ですか。世話なんて…私は覚えている限りでは二、三回しか会ったことありませんしそんなことないですよ』


「あら、そうなんですか?最近の新ちゃんたらよくお二人のことを話すんです。この前なんか万事屋の仕事を手伝ってもらったって」


「あー…インコの時だね。あの時は楽しかったなぁ、まるで子供に戻ったみたいに体動かして」



何か遠い目をしてる



「いや、子供に戻ったみたいって沙夜華さんいつもああじゃないですか」
「そうネ、現役の私にも引けを取らない位の若々しさアル」



新八君はツッコミ、神楽ちゃんは酢昆布をかじりながら言った。そういや沙夜華と行った駄菓子屋にあったな




「…別に、私だっていつもああじゃないよ。仕事の時までそうだったらクビだよクビ。あ、これどうぞ」



沙夜華はあたしの手から白菜の入った袋をひったくり妙さんに渡した
ほんの少しの沈黙の後の台詞に余裕が感じられなかったのは、あたしの気のせい?



「大きな白菜…!いいんですか?」

「もちろんです。前のみかんもこれも私の実家から送られてきたものですのでおいしさは絶対保証します」


右手の親指だけ立てて前につきだす



「ありがとうございます。…ああそうだわ、もうすぐお昼の時間ですし食べて行きません?私、これを使って料理しますから」



ピタッ、と。目で見て分かる位に銀さん神楽ちゃん新八君の三人の表情が固まった


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