二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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木と蝶と小夜曲*REBORN/第22話更新
日時: 2011/04/07 09:05
名前: 涙水 (ID: PGG0kMGj)

初めましての方もこんにちはの方も、クリックありがとうございます!!
作者の涙水と申す者です!


*ご挨拶

今回はリボーンの二次小説を書かせていただきます!
リボーンの小説を書くのは1年ぶりなので、少々緊張していますっ。
以前に「怪盗とマフィア」というリボーンの小説を書いていたので、そこから登場人物や話をひっぱってくる可能性があります!ご了承ください!


*ご注意

・荒らしは止めてください。
・アドバイス大歓迎です!
 むしろお願いします!
・作者は雑食なので大体の話題にはついていけます♪


*目次

>>1 Prologue*prologueⅠ
>>6 Prologue*prologueⅡ
>>9 第1話*風に導かれて
>>14 第2話*赤茶の跡を辿って
>>17 第3話*出会いは突然に
>>21 第4話*あたたかい人達
>>26 第5話*はじめまして
>>31 第6話*憎悪の刃
>>34 第7話*というわけで留学生
>>38 第8話*その名は
>>42 第9話*二人の少女
>>46 第10話*不法侵入、器物損害
>>49 第11話*黄昏の闘い
>>52 第12話*手を尽くすのは
>>55 第13話*茶色から紺碧へ
>>60 第14話*黒曜ヘルシーランド
>>63 第15話*創造される想像
>>67 第16話*廃墟の闘い
>>72 第17話*開幕への足音ステップ
>>76/>>77 第18話*繋がりだす人々キャスト
>>83 第19話*始まりの序曲オーバーチュア
>>87 第20話*始まりの序曲オーバーチュア
>>90 第21話*始まりの序曲オーバーチュア
>>96/>>97 第22話*始まりの序曲オーバーチュア

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Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第19話更新 ( No.87 )
日時: 2011/03/09 12:23
名前: 涙水 (ID: PGG0kMGj)

 【第20話*始まりの序曲オーバーチュア②】


「うーむ、早まったかなぁ」

日向は道端で立ち尽くしていた。
譲葉が並盛中に留学生として登校しているかもしれないと知り、下校時刻だったのでどこかを歩いている可能性にかけて学校から飛び出して来たが、現在地が分からなくなっていた。

「ここどこだろー?」

つまりは迷子である。

「恭弥に一緒に来てもらえば良かったかも。
 そうすれば少なくとも道に迷うことはなかったなあ、うん」

一人で問題を提示して、一人で解答を出す。

「とりあえず適当に歩いてれば、分かる道に出るかもー。
 頑張れわたしーっ、おー!」

握り拳を空に突き出し、雄叫びを上げた時、

「!」

背後から不自然な風の音が聞こえた。
勢いよく振り向き目をこらすと、遠方に風に舞ったらしい落ち葉が、切り刻まれて霧散するのが見えた。
明らかに普通の風ではない。

その不自然な風に心当たりがあるのを思いだし、日向はその方向に向かって走り出した。





「……変な風だわ」

不意に立ち止まった汐璃の視線の先には、落ち葉が舞ったような景色が見えていた。
しかしここからその場所は結構な距離があり、詳しいことは分かりそうにない。

「ちょっと見てくるわね。
 案内はここまでで良いわ。
 付き添ってくれてありがとう、クローム」

そう言うと、助走なしで汐璃は道の脇にある塀に飛び乗った。
慌ててクロームが手を伸ばす。

「えっ?
 まっ、待って……私も行く…っ」

「ごめんなさい、連れていけないわ。
 危険かもしれないの。
 あなたをこれ以上巻き込みたくないのよ」

うろたえるクロームに背を向け、汐璃は塀の上を軽やかに駆けていく。
思わず伸ばした手は、何も掴むことなく宙をさ迷った。

「……どうしよう」

手持ち無沙汰な手を戻し、両手でバッグを抱きしめる。
汐璃の姿はすでに視界から消えてしまい、追いかけるのは無理だと思われた。
というかそれ以前に、塀伝いに移動する彼女についていくのは不可能に近い。
ただでさえここが、塀が多い入り組んだ住宅街なのだから尚更だった。

当てもなくとりあえず、とクロームが一歩踏み出した刹那、

「……きゃっ」

「わっ!」

曲がり角から出て来た誰かと鉢合わせ、ぶつかった。
反動でクロームは尻餅をつく。

「あっ、すみません! 大丈夫ですかっ?」

慌てて手を差し伸べてくれたのは、華奢な少女……?
長めの紺碧の髪をリボンでゆるく結い、不安げな色を滲ませる瞳は黒い。
整った顔立ちに白い肌をしていて、女である自分も見とれる程の美少女のようだけれど、何かひっかかる。
それは髪と瞳の色が、先程行ってしまった彼女と同じだったからだけではないようだった。

「怪我とかしてないですか?」

そう言いながら自分の手を引っ張り軽々と立たせてくれた力は、やはり少女のものとは言い難い。
それに身長も相手の方が少し高いくらいで、年齢もそう変わらないはずだ。

「……あ、ありがと」

「いえ、こちらこそすみませんでした」

礼を言うと少女(?)はにっこりと微笑み返した。
そしてきょろきょろと辺りを見渡す。

「?」

「あの、あなた以外にここを誰か通りませんでしたか?」

この道を歩いていたのは、自分と汐璃だけで誰ともすれ違わなかった。
とするとこの少女(?)が言っているのは汐璃のことなのだろうか。
クロームが今はいない彼女のことを言うべきか言わないべきか迷っていると、

「あのっ、すみません!
 突然尋ねたら不審に思いますよね!
 べ、別に怪しい者じゃないのでっ」

クロームが黙っていたので、彼女(?)は不審がられたと思い込んだようだった。
わたわたと慌てて手を振る少女(?)の姿に一瞬もやがかかったような気がした。

「……?」

弁解する少女(?)を余所に、クロームは彼女(?)に手を伸ばした。
服に触れたとたん、

「あっ!」

ぶわっと、少女(?)が短い叫び声と共に霧を纏った。
それはほんの少しの間で、すぐに霧は晴れる。

「ちょっと気を逸らしただけでばれてしまうなんて……。
 また姉さんに何か言われそう……」

発せられた声は先程のものより気持ち低くなった気がした。
しかし紺碧の髪も長いままリボンで結われていて、瞳も黒く肌も白いままで、容姿はあまり変わっていないように見える。
ただ面影が自分の知る少女とひどく被った。
それは髪と瞳の色が同じだからだけではなくて。

それでもはっきりしたことがひとつ。
〝彼女〟ではなく〝彼〟だ。

「あなたは、男の人……なの?」

「はい、僕は男です。
 女性の方が行動しやすいのと顔をあまり知られたくないので、幻術で女性に変装していたんですけど。
 あまり驚かれていないあたり、あなたも術者かなにかでしょうか?
 失礼でなければあなたの名前を……あ、こういう時は名乗るのが先にですよね!
 申し遅れてすみません。
 僕の名前は瑠架るか。柳澤瑠架といいます」

瑠架はにこやかに笑った。

彼と汐璃の面影が被った理由が分かった。

Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第20話更新 ( No.88 )
日時: 2011/03/09 14:03
名前: 葵 (ID: GSWgO850)

定期テスト終了おめでとうございます!
私は明日受験本番ですがね(遠い目

風が書けば何でも上手く行く気がします…
文才のある人って羨ましいですよね…
私的には涙水さんも随分と文才あるのですが…www

日向ちゃん,可愛らしいですよね。
あんな性格の子,私は好きですよwww

そして更新お疲れ様ですw
女装の出来る男の子…良いですねぇ←
私のクラスにも一名だけそんな事が出来そうな位の美人さんな男子がいましたよw

Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第20話更新 ( No.89 )
日時: 2011/03/18 10:03
名前: 涙水 (ID: PGG0kMGj)

 *葵さん

ごっ、ご無事でしょうかああああ!!!
東北の方が大変なことになっているのですが、葵さんは大丈夫ですか?
どこに住んでらっしゃるのか分からないのでっ。
ちなみに私は中部地方なので無事です!

テスト終了ありがとうございます!
葵さんは受験どうだったんでしょうか?
報告待ってます!

わっ、私なんて文才ありませんよーっ。
葵さんの方こそすばらしい文章お書きになるじゃないですか!!

日向を気にいってもらえて嬉しいです!
ちょっとくせのある子って、あまり好かれなかったりするのでっ(汗

瑠架は、というか女装キャラは私的にとってもおいしいのです!!!
えーっ、葵さんのクラスにはそんな美人さんがいらっしゃるんですか!!!
うっ、うらやましいいいいい!!

Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第20話更新 ( No.90 )
日時: 2011/03/18 10:05
名前: 涙水 (ID: PGG0kMGj)

 【第21話*始まりの序曲オーバーチュア③】





「え……?
 譲葉が……マフィアの……ボス?」

ツナが目を見開いて言った。
隣にいる譲葉に顔を向けたが、俯いているのか前髪で顔が隠れて、表情が見えない。

「マジか…?
 つーか、成瀬は何で黙ってたんだよ……」

獄寺も驚きを隠せず呟き、内容がいまいち分かっていない山本も少なからず驚いているようだった。

「あり? こいつ等本当に金のカナリアのこと知らなかったのか?
 つーことは白チャンよ、こいつ等もしかしなくても無関係者?
 アリスは関係ねー奴を巻き込むの好きじゃねぇし、逃がすべきか?」

ツナ達の様子を見ていたチェシャ猫が、白ウサギに尋ねる。
白ウサギはんー、と考えるそぶりを見せてから、

「でもさ、アールベロやリーブロのことを知ってるってことは、少なくとも一般人じゃあないよね」

その言葉に俯いていた譲葉が、ばっと顔を上げた。
そして息を呑んで白ウサギの次の言葉を待つ。

「マフィア自体か、マフィアの関係者と考えられる。
 ——だからアールベロが他のマフィアに援助を求めた、ともとれるよね?」

「違うわ!」

黙っていた譲葉が叫んだ。

「私がこの町に逃れて来たのは偶然なのっ!
 この人達は何も知らずに、私に親切にしてくれているだけ。
 今回のことには無関係よ。刃を向けて良い相手ではないわ!」

手を広げてツナ達を庇うように、譲葉は立つ。

「それに彼らを傷付けたら……っ」

彼女が息せき切って言う途中で、白ウサギは口を開いた。

「そう言われてもね、君の言葉には証拠がない。
 そして僕には君の言葉を信じる義理もない。
 アリスからは半殺しまでなら良しと許可を得てる訳で、つまり死ななければいい訳で」

そう言いながら白ウサギは対の旗を持ち直す。

「まあ、簡単に言えば僕は君達を攻撃できるって訳。
 それじゃっ、Whirlwind(旋風)!」

彼が言葉と共に旗を振るうと、つむじ風が巻き起こった。
風は落ち葉を飲み込んで真っ直ぐツナ達に向かってくる。

「うわ……っ!」

条件反射でツナが顔を腕でかばう。
すると腕の隙間から、譲葉の金髪が揺れるのが見えた。
彼女は両腕を広げ、息を吸い込んだ。
そして

「〝歌声は空に響き 風を揺らす〟」

透き通る声で歌を紡いだ。
音が空気を震わすのが分かる。
それ程までに譲葉の歌声は美しかった。

しかし驚きはそれだけで収まらず、向かって来ていたつむじ風が震える空気に触れた途端、まるで溶けるように凪いだ。

「!」

目を見開くツナ達を気にも留めず、譲葉は制服のポケットから小さな焦げ茶色の粒をニ、三個取り出す。

「〝雫は大地に注ぎ 新たな芽が吹く〟
 生を繋ぐ媒介は私、繋がれる種は汝!」

再び歌を紡いでからそう唱えると、譲葉は差し出した右手でぎゅっと粒を握りしめた。
次の瞬間、彼女の右手から木の芽が飛び出した。
勢いよく成長していくそれは、すぐにメキメキと音を立てる幹になっていき、譲葉が右腕で白ウサギを指すと、彼に向かって動物のように空中に伸びていく。

白ウサギは臆すことなく旗を振り、風で幹を切り裂いた。

「ふーん?
 音源と水源がなくても植物を扱えるんだね。
 さすがアールベロのボス、と言ったところかな?
 でもその木の栄養素、君の血液でしょ。
 どれくらいもつかなぁ」

楽しげに言う白ウサギからツナが譲葉の右腕に視線を移すと、彼女の手と木の間から赤い液が滴っているのが見えた。
言うまでもなくそれが血だと分かる。

「ゆっ、譲葉! それ、血……っ」

「今までいろいろ騙していてごめんなさい。
 でもこれだけは信じてください。
 あなた達のことは私の命に変えても、必ず守りますから」

振り返らず言う彼女の声に気圧されて、ツナはこれ以上何も言えなくなる。

「無茶すんなよなー、金の鳥。
 出血多量で死なれても困るんだわ、俺達。
 だからよ、適当にやられとけって。なっ?」

背後にいたチェシャ猫の語尾が上がったのは、彼が地面を蹴って飛び上がったからだった。
ツナが振り返ると獄寺と山本めがけて、彼の鋭い爪が一閃したのが見え、背中からは譲葉が息を呑む音と、白ウサギが風を放つ声が聞こえる。
来るであろう痛みを予想して、ツナはぎゅっと目をつぶった。

Re: 木と蝶と小夜曲*REBORN/第21話更新 ( No.91 )
日時: 2011/03/18 20:45
名前: 葵 ◆ufwYWRNgSQ (ID: LR1GMCO/)

私は全然無事なんですが,風の安否が心配で……
まだ返答が無いんですよ。


チェシャ猫がなんだか素敵…
私こういうキャラ好きです♪


彼は……多分もう会わないと思います(苦笑
けど,凄く可愛いんですよ!www


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