二次創作小説(紙ほか)
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- 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。
- 日時: 2016/03/14 23:03
- 名前: すず (ID: e.PQsiId)
黒子のバスケで夢小説です。
誠凛高校中心です。というか、伊月俊がメインです。
どうぞ、読んでください。
きゅんきゅんする恋愛小説が書きたい!!!!!!
- Re: 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。 ( No.18 )
- 日時: 2016/03/20 01:25
- 名前: すず (ID: e.PQsiId)
- プロフ: 第一章
日向は、俺が持ってきた雑誌の記事を貪るように読み、とある箇所で止まった。
「——右脚の靭帯を損傷、公式戦で選手からのラフプレー、将来有望の日本人選手、もう現役復帰は不可。おいこれ、全然鈴野凛音、悪くないじゃないか!」
——彼女の才能が開花するきっかけを与えた、女性選手、ベリー・フーバー、事故死。ラフプレーを行った選手は、バスケット界から追放されたが、百六十五センチの天才は戻って来ず。
そのページだけは、今も文章をそらんじて言える。もう何度も何度も読んだページだった。雑誌の角が擦り切れて、印刷の色が薄くなるほどに。
彼女は、日本人であるがゆえに人種差別を受け、もう二度と激しいスポーツが出来ない体にさせられてしまった。彼らはまだ中学三年生で、精神的に未発達だったために、起こってしまったとされる。それだけなら、まだ彼女も立ち直ることが出来たかもしれない。しかし、現実はあまりにも彼女に非情だった。
自分の才能を見出してくれた恩人の事故死——それから彼女は女子バスケットボール界から姿を消した。
「よおし、この鈴野凛音っていう奴がどんな奴なのかはわかった。だけどよ、カントクも知っていたのはなんでだ? 知り合いだったのか? 元々」
日向は言い終わるのと同時に、ありがとうと礼を言い雑誌を俺に手渡す。
「そう、さっきそれに書いてあったけど、そのフーバー選手とパパが仲、良かったのよ。その繋がりで、凛音とも仲が良くなったの。私は、パパに連れられてトレーニングジムに行った時に、お友達になったの。凛音のトレーニングだって見たことがあるわ。近年稀に見る、PG特化型のプレイヤーだって」
俺たちは校門前に来ると、ゆっくりと生垣のレンガに腰を掛けた。俺と日向の帰り道は一緒だが、カントクはここで別れなければならない。そんなに長い話をするつもりはないし、誠凛生徒行きつけの「マジバーガー」に行かなくてもいいだろう。
「なるほどな。そんな選手が、うちの学校にいるっていうこと、伊月は隠そうとしてたんだな?」
俺の右隣に座っている日向が、問うた。
「日向……別に隠すつもりじゃなかったんだ。そもそも、アメリカでこんな日本人選手が活躍をしているなんて知らなかっただろう? 日本でのプレイも全くなく、アメリカで有名になってしまったから尚更認知度は低いんだ。俺だって、彼女がこの学校にいるって知ったのは昨日のことなんだ。彼女は、体育館の裏口の扉から、俺のシュート練習を見ていた」
カントクと日向が驚いたようにこちらを見る。
「え、ちょっと待て。それ、お前が呼んだってことか?」
日向の問いに、
「いいや、違う。気づいたらそこにいたから、いつから見ていたのかわからない。始めはカントクだと思っていたけど、テレビや雑誌でしか見たことのない人だったからびっくりした」
「昨日は久しぶりの休日だから、ちゃんと体を休ませてって言ったじゃない。体育館には来ないでって」
俺の左隣にいるカントクが、呆れたように頭を抱える。
「だけど来ちゃったんだよ。体がうずうずして」
「それでその後どうなったんだよ」
「話しかけたよ、鈴野凛音か? って。そしたら、途端に逃げ出されて……俺も、突然のことで追い掛けられなかった。びっくりして腰、抜けそうだった」
「伊月くん、今日全然練習に身が入ってなかったけど、もしかして凛音のことが関係してる?」
全く、カントクの目は日向同様、誤魔化せないな。
「ああ、そうだ。俺は、今日彼女と話した。話したといっても、二言三言、話しただけだけどな」
練習中、これ以上ないくらいに、頭の中で彼女の声が響き、支障をきたしたというのに振り払っても、振り払ってもまだ聞こえる。
——もう話しかけないで。
「彼女がどうしてバスケット界に復帰せずにこんな、創立二年目の新設校にいるのか、メディアだけの情報とはいえ、俺はずっと彼女のことを追っていたし知っていたからある程度想像はついていたんだ。だから今日、彼女と話す時も細心の注意を払って、バスケのことに全く関与せずに、クラスメイトとして普通に話しかけた」
——今は隣の席に座る普通のクラスメイトとして接してください。
——鈴野さんのことを思っているからこそ、普通に接したいんだ。
「だけど甘かったんだ。彼女は、昨日名前を言い当てられたことをしっかりと覚えていたし、俺がバスケットボール部員であることも、背番号を身につけている選手であることも、気づいていた。変に下手で出た所為で、俺の心にある下心を見抜かれてしまった」
——あなたがバスケットボー部所属であるって、わかっていたのよ。
——私はバスケットボールから離れたいのに、どうしてバスケットボール部所属の部員と仲良くなれるのよ。
「バスケット選手の鈴野凛音。その名前だけで、話しかけたと。でも、実際、その通りだったかもしれない。俺は——」
「何言ってんだだアホ!」
俺の頭に強烈なハリセンの一発が叩きこまれた。
- Re: 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。 ( No.19 )
- 日時: 2016/03/21 16:13
- 名前: すず (ID: e.PQsiId)
あげるてみます。
- Re: 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。 ( No.20 )
- 日時: 2016/03/22 22:54
- 名前: すず (ID: e.PQsiId)
- プロフ: 第一章
あげてみます。
- Re: 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。 ( No.21 )
- 日時: 2016/03/29 21:04
- 名前: すず (ID: e.PQsiId)
- プロフ: 第一章
「いってええ……なにすんだよ日向! てか、ハリセンいつ出したんだよ!」
「なーにうじうじしてんだよ! お前らしくない。きもちわりい。お前にとってみれば、憧れの選手だったんだろう? この前まで雲の上の存在の人が、いきなりクラスメイトとして目の前に現れりゃあそうなるだろうがよ、ったく」
日向の眉間に深い皺が刻まれ、俺を睨みつける。
「てかその女が悪い! そいつは自分の名前が出た瞬間に、相当昔から応援してくれているってわかっていたはずだ。そういう言動もしたし! それなのに、そんな言い草はないんじゃねえの?」
そして、ハリセンでもう一回俺の頭を軽く叩いた。
そうだな、日向の言う通りだと思う。しかし、結果的には俺の取った行動は逆効果だったんだ。こうなってくると、彼女にアプローチをするのが、より難しくなってしまった。今思えば彼女は一日中俺のことを、ずっと視界に捉え続けていたし、警戒していた。よほど、話しかけられたくなかったみたいだ。
「ということは、まだ凛音の傷は全然癒えてないってことなのね」
顎に手を当て、考え込むカントク。
「私も、凛音の引退の理由は知っていたけど、全然連絡が取れなくなっていて、凛音が日本に帰ってくることだって知らなかったわ。たぶん、バスケットの関係者には誰にも知らせていないんじゃないかしら」
「静かに日本で傷が癒えるのを待ちたいってことか」
なんて俺は最悪なタイミングで、声をかけたんだ。しかも、見透かされている。
「それで、お前はどうしたいんだよ」
- Re: 【夢小説 伊月俊】黒子のバスケ 誠凛高校バスケ部。 ( No.22 )
- 日時: 2016/03/30 01:32
- 名前: ナッツ ◆5kukDeSLBM (ID: 5SQt.OF5)
主人公の凛音ちゃん、凄い選手だったんですね……!日向のツッコミ面白かったです!wこれからどうなっていくのか、楽しみです!
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