二次創作小説(紙ほか)
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- フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜
- 日時: 2020/08/16 01:31
- 名前: AF (ID: YrQV5zvB)
X791年
【序章編episode.1〜episode.26】
——天狼島帰還後、平穏を取り戻したフェアリーテイルに、一人の少年が訪れる。少年の兄の捜索依頼を機に突如フェアリーテイルの命を狙う刺客達が現れ始める。
【闇の目編episode.27〜episode.48】
殺戮ギルド『闇の目』——少年の兄捜索依頼を機に現れた刺客達の正体はそのギルドに配属されていたのを知る。遂に闇の目は眼を開きエクシードを捕獲。殺しのプロと悪名高いギルドへ乗り込むフェアリーテイルの生死は如何に。
X???年
【エージェント・オブ・ミラー編episode.???】
初めましてAFです。
よくネット小説を読んだり、アドバイスを頂きながら文章の試行錯誤をしております。
コメントくださった皆様ありがとうごさいます!
2012/12/24 参照1000超、みんな、ありがとう!
2016/12/07 閲覧11111達成!ありがとう!
- Re: フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜『闇の目編』 ( No.73 )
- 日時: 2013/08/10 15:52
- 名前: ジニー ◆zL/tqIs4.k (ID: QPMsskdF)
うちもです。
マックと、ナックルと、ナルプティングが出てきます
- Re: フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜『闇の目編』 ( No.74 )
- 日時: 2016/11/08 09:51
- 名前: AF (ID: L3qeerbj)
episode.36 監獄
異次元城地下エリア、監獄室。
「こんなもの!」
青い翼の生えた猫のハッピーは、思いっきり突進するも効果は無く、魔法の力により弾き飛ばされる。
「拙者のせいで、妖精の尻尾が目を付けられてしまった……」
「いいえ、どちらにしろいつかはアイツらに目を付けられてたわよ!」
ガジル……みんな!
パンサーは端で目をつむり座り込んでいる。
「モード雷炎竜!」
炎に雷属性が追加され、ナックに高速で突っ込む。
「……」
ナックの手前でナツは消えると、後ろへ回り込み、連続パンチを放つも、一瞬で振り向かれ、全て片手でさばかれる。
「おせー」
ナックは腹部に膝蹴りをくらわせようとする。しかし、ナツはその膝を跳び箱のようにすると、雷炎を纏った足で顔面へ蹴りをくらわし、怯ませる。
「お……お……」
「お前らはすべての人の怒りと思いをぶつける! 雷炎竜の咆哮!」
ナツは激しい雷炎パンチの嵐、最後に強力な咆哮で大爆発を起こし、壁を突き破る。
ナックは煙に抱かれるように地面へと叩き付けられる。ナツも二階から地面へとジャンプし、それを追うようにウェンディも崩れた比較的安全な道を使い、ナツの隣に着く。煙に壁のかけらが次々と落ちていき、轟音が鳴り響く。
「ついに……倒したんですね!」
「勝ったぞおっ!」
二人に笑顔が戻る。
煙の中から光線が放たれ、ウェンディの右脇腹を貫く。血まみれの中、ウェンディは力尽きて倒れる。
「ウェンディ!」
煙からナックが現れる、ナツが何より驚いたのは、傷一つも付いていないという事だ。
「やっぱり全然効かないなぁ……一つ教えてやる。オレの体はすべての打撃や斬撃、魔法の効果などを激減させる
お前らの次元では絶対に傷つけることはできないのさぁ」
ナツは両膝を着いてしまう。
「お前らの力はこんなものかぁ?」
強い発声で戦意喪失したナツのマフラーを思いっきり掴み詰め寄る。
「お前もオレの中で生き続けるがいい…」
ナックはナツのマフラーから手を放す。
- Re: フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜『闇の目編』 ( No.75 )
- 日時: 2016/09/20 18:48
- 名前: AF (ID: L3qeerbj)
episode.37 復讐のギルド
「オレは復讐しなければならない……昔から生まれ持った強力な魔力に、皆怯えるようにオレから離れていくんだついには親までも……だから、オレはそんな人間に復讐をすると共に怯えて遠ざからないように、心の中で生かしておいている」
「それが生き物を殺す理由か?確かに殺した相手を覚えていれば心の中では生きている。でもな、殺された人の周りを悲しませるだけじゃねぇか!お前は一度も歩み寄ろうとせずに……相手の気持ちもわかってねぇんだ!」
ナックはあからさまに残念そうな顔を浮かべ、距離をとる。
「そっかぁ。ならお前は行かしてやらない」
「ふざけんな!」
ナツの雷炎を纏った拳で連続攻撃をするも、全て避けられてしまい、腹部に重いパンチをくらう。
「んなもの!」
ナツの腹部に放たれたナックの拳を、掴み投げようとするが踏ん張られてしまい、自分が投げられ岩に直撃する。煙の中から大きな岩を投げつける。当然、拳で砕かれるがその中にナツは蹴りを放つも右腕でガードされ、左手から念力を発動、ナツを地面に叩きつける。
隙が全くねぇぞ……魔法だけじゃなく念力を使ってきやがる!
ゆっくり忍び寄るナックを見て、急に立ち上がり、不意打ちでパンチを放つも右手で受け止められ、右足でさっきの二階の大部屋までナツを吹き飛ばす。
「どうしたぁ?まだオレは本気の十分の一しか出していないぞ!」
瓦礫の中ナツがゆっくり立ち上がる。それを見たナックは地面に両手をつける。
「拳魔・円破拳」
ナツの足元に円形の紫の光が現れると、無数の拳の形をした弾丸がナツを襲う。
「雷炎竜の咆哮!」
円形の光に威力を抑えた咆哮を放つと、魔法を破り、少し体が浮く。ナツは後ろの壁を蹴ると、一直線にナックへ突撃する。
そのまま顔面を殴られると予想したナックは腕でガードの構えをする。
ナツは攻撃を変換、体の一回転からの踵落としを決めようとするも相手の桁外れの反応で避けられる。
それにしてナツとかいう野郎……なんて、身体能力なんだ!
地面に着いたナツは低姿勢のまま足払いを仕掛けるも、ジャンプで避けられる。
しかし、左手で地面を押し、反動で体が前に出るため、それを利用してナックの腹部に頭突きを決める。
吹き飛び、岩に直撃し、煙を巻き上げる。ナックすくっと立ち上がり、服に着いた砂を払う。
なんだ、今のアイツの動き!戦い続けるごとに実力以上の力を発揮していくというのかぁ?確かに全体的なステータスは上がっているのは確かだぁ。仕方ない、本気で殺るか。
大きく息を吸うナックの全身が黒く染まると共に魔力が上昇していく。
「うおーっ!」
ナックの顔面に膝蹴りを決め続いて、連続パンチをお見舞いする。
「雷炎竜の撃鉄!」
大爆発が起き、大きな土煙が巻き上がる。
「ハハハァ!」
硬ぇ!全く効かないのが身に染みて分かる!
「オレの体に纏われているものは宇宙物質で一番硬いと言われる、ダークオリハルコン」
ナックの硬くとても重い連続パンチがナツを襲い、血が飛び散る。
ナツの喉を掴み壁にねじこませる。
無数の空気の弾丸…否、大砲がナツの体を貫き、瀕死状態まで追い詰める。トドメをさそうとしたナックに、咆哮が襲う。
「あ?」
攻撃が来たところを見ると、そこにはウェンディが立ち上がっている。
「ウェン……ディ?」
「生きて帰るって……約束しましたから!」
ナツもボロボロな体で立ち上がり。
「まだ立つかよ……お前らに一撃くらわせれば、確実に死ぬんだからなぁ!」
くっ、そろそろダークオリハルコンの効果が薄れてきた
「ウェンディ、ブレスだ!」
「はい!天竜の……」
「雷炎竜の……」
二人は限界まで空気を吸う。
「ふん!」
ナックは体で受け止めようとする。
「咆哮!」
ナックは体で受け止め、余裕の表情を見せる。ナツは残りの力で高くジャンプする。
「滅竜奥義・改!紅蓮爆雷刄!」
天から降り注ぐ雷炎がナックに襲いかかる。
速い!オレの超高速を越えている!
城周辺が雷炎に包み込まれると、凄まじい爆音が聞こえる。
「……強い……な」
ナックは尻餅を着き、ナツが近付き襟を掴む。
「お前らのマスターどこだ? ぶっ飛ばしてやるから教えろよ」
「王なら四階……一番上だよ……」
ナツは相手を岩の元へ座らせる。
「行くぜ……」
- Re: フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜『闇の目編』 ( No.76 )
- 日時: 2016/10/16 12:14
- 名前: AF (ID: L3qeerbj)
episode.38 Next music
異次元城の出口にショートストレートの金髪に、銀の丸型のイヤリング、そして十字架のネックレス。
スラッとした黒スーツの長身男が、バラバラに飛び散った異次元獣の肉片を水溜まりのように避けながら歩いている。
右手に持っている鏡の破片に向かって話かける。
「伝わります……あなたのその膨大な魔力の波で時々外の世界に具現化しているんですね……。四覇に封印された魂をなんとか私の鏡の世界へ移していたのに、凄いですね」
元々次元の壁があった城の周りを取り囲む砦の入り口から出た瞬間、鏡のように砕け散る。
山奥の洞窟から一瞬で適当な城下町の時計台の天辺へ到着すると、両手を広げる。
首からぶらさがったネックレスを見ながら口角をあげ囁く。月夜に照らされ腕を広げて風を感じてるラミはまるで吸血鬼の表現が似合う。
「邪魔をする全てのギルドに死を……」
雪のように舞う鏡の破片が地面に落ちると、フードに纏われた屍が黒い煙から現れる。
困惑した人々は逃げ惑い、人を押し退けたり踏み台にしたりと阿鼻叫喚である。
「これこれ、これが人なんだよ、これで良いんだよこれでね。世界中の鏡から屍が現れ阿鼻叫喚と……良いシナリオじゃあないか」
ラミは口に微笑みを浮かべながら、黒いメモ帳にペンを走らせる。
「うわあ! もう二度と後輩の陰口を良いませんから!」
逃げ遅れてしまった頬に牛の紋章を刻んだギルドの男は、電柱にしがみついている。屍は腐りかけた皮膚と所々に白骨化した体で男の顔を掴むと屍から爆発が起き、電柱ごと跡形もなく吹き飛んだ。
異次元城2階南エリアの大きな扉からオルガンの音が聴こえる。たまたま、付近にいたグレイとエルザはゆっくりと近付く。
「感じる……大きな扉から大きな魔力が」
「んじゃあ、開けるぞ」
扉を早歩きの勢いそのままで力強く開けると、グレイ達を背に見上げればふらっとする大きなパイプオルガンを弾いている大男が奥に見える。
「あなた達か……初めましてミュージと申します。よろしくお願いいたします」
演奏を止め立ち上がり振り向くと、黒いシルクハットを脱ぎ一礼。あまりの礼儀の良さに目を丸くする二人。
「お、おう……こちらこそよろしく」
「よろしく」
エルザは早口に済ませた後、天輪の鎧に換装して剣の先を突きつける。
グレイも慌てて腰を落とし造形魔法の構えをとる。
「ははは……手短に済ませましょう」
腰の金の指揮棒を額に掲げると、瞬く間に楽譜模様の双方の魔法陣から炎と雷の巨大な波が押し寄せる。
「アイスメイク・フロア!」
歯を食い縛り1kmありそうなほどの魔法の波の半分を凍らせるも少し押し込まれる。それを見たエルザはその凍らせた氷を踏み台にして高くジャンプ。
「っは!」
いつも以上のスピードに乗った無数の武器が棒立ちのミュージに降り注ぐも、冷静に指揮棒を振り、凍らなかった残りの炎と雷の波が合わさりレーザーとなってエルザに襲いかかる。
「来るぞ!」
エルザは体の手前で、両手に持った剣で食い止めるも、雷炎レーザーの勢いは衰えず壁にめり込むと爆発を起こす。
「エルザ! ……なんて速さだよあのレーザー!」
煙から姿が見えたエルザはヒビの入った金剛の鎧で見事防ぎきり、地面へ着地。
その安堵は束の間、二人の前の氷が砕けるとその死角からゴムのように伸びた何かが伸びる。感づいたグレイが展開するもシールドを掻い潜る。
「危ない!」
投げ放った剣はそれを弾くも、意志を持ったようにグレイの後ろへ回り込み右胸へ向かい貫く。
「……これは魔導指揮棒、貫いた相手の魔法を私の脳へ楽譜として書き出され、自分の力のように生成できるのです」
「……ごはっ!」
目を大きく開き血を吐きだし、右胸からでた指揮棒を握りしめながら額を支えにうつ伏せになってしまう。
しかし、グレイは微笑みを浮かべている。
「大丈夫だ……全然構わねぇよ」
- Re: フェアリーテイル〜爆発の滅竜魔導士〜 ( No.77 )
- 日時: 2016/10/29 16:37
- 名前: AF (ID: L3qeerbj)
episode.39
ミュージはうつ伏せになっているグレイにほくそ笑み、右手に持った魔導指揮棒を引き抜こうと腕を引こうとするも、びくともしない腕に目を丸くする。
「貴様! まさか握りしめているのだな!」
ミュージの声が教会のような大部屋に響く。
相手には返答せずグレイは一息ついてから右胸を貫く人間の指程の金の魔導指揮棒を握りしめる。
「凍りつけ!」
グレイを貫いた魔導指揮棒から氷の剣山が風を切る速度で襲いかかる。
一瞬でそれを認識した後、魔導指揮棒から手を放して距離を取ろうと考えている間。既に自身の体が凍りついた事に気付いたのは、ジャンプしようと足元に意識を移した時であった。
「すぐに助ける」
「すまねぇ」
エルザは高速で飛翔の鎧に換装、そして凍りついたミュージに飛びかかる。
「換装!黒羽の鎧!」
黒を基調にした翼の生えた攻撃力を一時的に大幅に上げる鎧。落下速度に加え翼をはばたかせ、急加速。剣を思い切り空間が歪む程に振りかぶせる。
甲高い斬撃音と共に、全長五十メートルありそうなパイプオルガンを後ろの城壁ごと切り飛ばし大きく埃を巻き上げる。崩れ落ちるパイプオルガンの何百キロもありそうな轟音がエルザの攻撃力を物語る。
「ふぅ……グレイ大丈夫か?」
急いで魔導指揮棒をグレイの右胸から引き抜くと元の大きさに戻り、剣によって細切れにする。
「エルザ逃げろ……」
グレイは息を荒げ、激しく上下する胸を爪を立てかきむしる。
「やめるんだ! 傷が広がるぞ!」
腕を掴もうとするエルザを突き飛ばすと無理に立ち上がり、グレイの体全体が赤く膨れ上がれば四メートルもありそうな獅子のような怪物に変貌する。
「な、なんだと……接収でもない! この悪魔的な魔力はどこから溢れているというのだ!」
剣を構えて腰を落とす。赤獅子は右手から溢れんばかりの魔力の光をぶちこもうとするが、エルザも剣で対抗。
強すぎる……!
力負けしてしまい入り口の大扉を突き破り向かい部屋の資料部屋まで弾き飛ばされる。
息も着かぬまま赤獅子は突撃、エルザは素早く、魔力を妖刀紅桜の攻撃力へ特化させた上半身は胸だけサラシ巻きの袴を下に穿いたスタイルへ換装。めがけてくる角に紅桜でつばぜり合い、想像以上の力強さで地面が抉れ、後ろへ押されるも徐々にスピードが落ち、すかさず赤獅子の後ろへ頭上以上にジャンプ。
「くっ、すまないグレイ!」
目を閉じ、うなじめがけて紅桜を振り落とそうとする最中、閉じた視界の左耳からあの声が聞こえる。
「じっくりご鑑賞くださいませ」
じわじわと痛みが広がる右腹部を見ると、氷の柱に貫かれ、振り向いた赤獅子の大きな掌に先程いた音楽鑑賞室へ叩き飛ばされ、幾数もの整列された木製の長椅子へ何度も突き破ったため飛ばされた勢いが止まる。
そんな状況の中でもエルザは記憶を模索した。
この状況似たようなのがあった……六魔将軍のミッドナイトと闘った時だ。接収でもない強力な怪物が現れた時に確信した、幻と……。
「グレイ耳を塞げ!」
この言葉は赤獅子のグレイではなく、同じくどこかの幻に閉ざされたグレイに言っているのだ。
早速、耳を塞ぐと空間の揺らめきが強まるがすぐに元に戻った。
グレイから魔導指揮棒を抜いた後、それを細切れにした後だ。ミュージは切り裂いた大きな城壁の真下で目を丸くして膝をついていた。
「いやぁ助かったぜ。微かにエルザの声が聞こえた」
「ふふっ。これでやつの能力もある程度わかった……一気にたたみかけるぞ!」
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