二次創作小説(紙ほか)

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怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜
日時: 2017/04/06 15:07
名前: アリストテレス (ID: CPXaMj9a)
プロフ: http://www.kakiko.cc

こんにちは。新入りですが、よろしくお願いします。誤字脱字、間違った表現の指摘、よろしくお願いします。これは、1〜13、全て読んだ人じゃないと分からなかったり、実際の作品には登場しない人物もいると思いますが、お話を書かせていただきます。 ここはこうしたらいいよ というアドバイスも大歓迎です!また、『作家プロフィール』にも、私について色々書いているので、よろしければ、そちらもご覧ください!

Ps  物語には、生一颯来(きいちそら)というオリジナルキャラが登場します。実はこの人・・・おっと、ここではちょっと話せませんね。続きはプロフィールで見てくださいね!

Re: 怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜 ( No.20 )
日時: 2017/03/22 12:40
名前: アリストテレス (ID: g/om0k0Y)

ガチャリ。ギッギイー。部屋には、すでにケイが戻ってきていて、机に座り、いつものようにパソコンをいじっていた。・・・ケイ、今日、戻ってくるの早すぎない?・・・私が遅いだけか。机の上にある置き時計は、すでに6時50分を指している。いつもなら、この1時間前に帰宅しているはずだ。優月のために色々やっているから、ここ最近帰ってくるのが遅くなっている。
「・・・ねぇ、ケイ。」
私は自分のいすをケイの方に引き寄せ、パソコンを覗き見しながら呼びかける。パソコンには日本語ではない何らかの文字の羅列が並ぶ。
「・・・・・・・・・なんだ?」
相変わらずぶっきらぼうな答え。しかも、こっちが話しているのに見向きもせず、キーボードを打つ手も止めない。これも、出会ったときからのクセだ。なにも変わらない。
「あのさ、颯来についての情報何かある?」
「颯来?」
そこで、ケイは、少し、ほんの少しだけ指の動きのスピードを緩めた。なぜか、『颯来』というキーワードに反応したらしい。
「ほら、今日の体育でも2位だったでしょ?」
・・・ここから先は・・・情報得るためだから、いいよね。それに相手はケイだし。
「優月がアイツ、好きらしいわけ。だから、私も協力しなきゃなあって思ってさ。」
「それで最近、帰ってくるのが遅いわけ?」
「・・・まぁ、そんなとこ。でもさぁ、見ていたらアイツとってもいいやつなんだよね。妹思いだし、口を開けばイヤミしかいわないけど、学級委員長として、1人1人に気配りができてるし。」
私がそう言った所で、ケイは完全にキーボードをたたく手を止め、私に近づいてきた。素早い動きで、私の二の腕をつかみ、下から自分の額と私の額をくっつける。長い前髪から何とか見える瞳は、鈍い光を放っていた。
「けっ・・・ケイ?」
「アスカ、俺の前で、出来るだけ颯来の話はするな。」
「ど、どうして・・・?」
「上手く言い表せないけど・・・ムシャクシャするんだよ、そいつの話聞いてると。」
そう言うと、今度は腕を背後に回し、ギュッと力を入れる。・・・・・・・・・・だ、抱きしめられて・・・・・・・る?はなそうとするけど、パニック状態で、上手く行かない。
・・・・・・ど、どうなってるのぉぉぉぉぉ!

Re: 怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜 ( No.21 )
日時: 2017/02/26 14:17
名前: アリストテレス (ID: g/om0k0Y)

「け・・・ケイ、そろそろはなしてくれる?」
そういうと、パッと腕が離れる。ああ良かった、ずっとあんな状態なんて、耐えられないや。ケイの顔は、気のせいかほんのり赤く染まっている。
「ねえ、ケイ、さっきはどうしたの?嫌がらせ?それともなに?」
「・・・分からない。ただ、なんとなく。」
ケイは、心底自分でも分からない、という顔をする。・・・おいおい、ただ何となくで抱きしめるなよ!
「わ、私お風呂入る!」
そう叫ぶと、私は逃げるようにこの部屋を出ていった。

ケイside
バッタン!乱暴にドアを閉め、どこか慌てた様子でアスカが部屋を出て行った。今まで、恋愛関係とは全くの無縁だったアスカが、同い年の男子に抱きしめられるなんていうことに対する免疫があるわけがない。当たり前といえば、当たり前の話だ。例え、相手が僕だったとしても。でも・・・でも、ー僕自身、最近の自分の行動や感情が分からない。学級役員として、アスカと共に助け合い、よく笑う颯来を、憎たらしく思ってしまう。アスカはあの性格なので、男子からも女子からも、いろんな意味で人気があるのだが、コロコロと変わるその感情を、颯来の前でよくさらけ出している気がする。颯来の方も、普段から、誰とでも打ち解けられる性格だが、アスカの前では、何かとよくしゃべる。・・・気がする。気のせいだろうか。そうであってほしい、という僕自身の感情に、また戸惑ってしまう。本当に、どうしたのだろう、僕は。

Re: 怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜 ( No.22 )
日時: 2017/02/15 18:53
名前: アリストテレス (ID: g/om0k0Y)

少し赤みがかった髪の毛にリンスしながら考える。ケイは、どうしてあんなことをしたのかなって。こんなこと、絶対ケイがやることじゃない。それは私じゃなくっても、クラスメートだって、ケイの友達だって、美香子おばさんだって、ケイ本人だって・・・・・・分かってるはずだ。だけど、私は、ケイが言っていた、あるセリフを思い出した。
『オレの前で、颯来の話はするな。』
意味も気になるけれど、あの時の主語は、【オレ】だったはず。あの言葉は、レッドのナビ役としての言葉だったのかな・・・その方が、私としては、颯来の行動に目を光らせるだけでいいし、ここまで悩み、苦しむことはない。その方がいい、そう思う。けれど、けれど・・・それは多分、違うと思う。その後に続く【ムシャクシャする】とかのセリフで、つじつまが合わなくなってしまう。・・・・・・・どうしたらいいんだろ。
・・・・・・と、その時。
「ご飯だぞぉ〜!!」
遠くから、かすかにお父さんの声がする。今日は、オムライスだっけ。美味しいんだよなぁ、特に卵が!味も見た目も食感も!もうサイコー!うん、もうしばらく考えるのはやめとこ。素直に夕食を楽しもうっと!

Re: 怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜 ( No.23 )
日時: 2017/02/18 08:41
名前: アリストテレス (ID: g/om0k0Y)

〜その日の夜〜
「ねえ、もう1回聞いてもいい?ケイ、さっきはどうしてあんなことしたの?」
「まだそんなこと気にしてるのか。」
「いいじゃん、別に。変だなあ、って思ってきいてるだけだし。」
「その詮索癖を、どうしてレッドの時に使わない。」
あぁ、この口答え。素っ気ない言い方。いつものケイだ。思わず顔をほころばせる。
「・・・・・・何だ?」
「いや、いつものケイだなぁって思って。」
「いつもの僕?僕が僕じゃないときって、どんなときだ。」
「だってレッドのときもさっきも・・・もしかしてケイ、自覚してないわけ?」
「アスカ、さっきから何の話をしている。」
「・・・もういいや、ケイ、私寝るね。ちょっと眠くて説明できないや。」
私は、ふぁ〜とあくびをしてから、夢の中へ入った。

Re: 怪盗レッド 〜狙われたアスカのココロ!?〜 ( No.24 )
日時: 2017/03/11 12:40
名前: アリストテレス (ID: g/om0k0Y)

〜ケイside〜
アスカの言っていた、『いつもの僕』って、何だろう・・・そのことが頭に引っかかって、目の前のことに集中できない。それも今日に限ったことではなく、ここ最近ずっとこんな調子だ。僕自身の感情が分かりづらくなったときからか、普段持っているはずの情報処理力と冷静さが欠けている気がする。それを裏付けるかのように、パソコンの画面には、こんな言葉が並んでいる。

Y・A教授 KEI、『相対性理論についての解析』の論文で、数ヶ所の計算ミスがある。どうしたんだ?何か気になることでもあるのかい?

Y・O教授 こっちもだ、KEI。生物学の論文で、説明の矛盾点が数ヶ所ある。君らしくないな。

僕は、ため息をつきながらキーボードをたたく。

KEI ええ、おかしいのは自覚してます。実は、ちょっとした事情で同い年の従兄妹と暮らしているのですが、その人が他の人と僕といるときよりも楽しそうにしているのを見ると、嫉妬に近い感情を抱いてしまうんです。それで、このような状況に。

Y・A教授 なるほど、KEIもそういう年頃か・・・

KEI やはり、【アレ】ですか?

Y・A教授 あぁ、はっきりと断言はできないが、【恋】だね。

【恋】・・・・・その2文字をそっと呟き、またため息をつく。薄々気づいていたが、他人にこうもハッキリ言われると、なぜか落ち込んでしまう。・・・・・・・・・・それよりも、アスカのことだ。明日、何事もなかったかのように接しても良いのだろうか。頭の中で、疑問と混乱の渦で全てが飲み込まれていく。こんなことになったのも、すべての始まりは、アイツ、颯来のせいだ。僕は初めて、同級生に憎しみと憎悪と・・・・・・敵意を抱いた。


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