二次創作小説(紙ほか)

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〜路地裏Diary〜
日時: 2025/02/07 09:55
名前: ねずみかちょー。 (ID: YJQDmsfX)

今を懸命に生きる、1人の男。
戦争や、苦しい時代なども体験してきた。

そんな彼の、心の内、
そして、本当に愛するものとは…?



※この小説は、ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター、『ねずみ男』の目線から見た、二次創作小説です。

語彙に乏しいところもありますが、ご笑納頂けると幸いです。


☆2025年 2月7日 全85話 無事完結しました!
応援ありがとうございました(*´`)

次回作は、映画 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 に出てくる 「謎の少年」目線の小説、
徒然つれづれDiary」を執筆予定です♩
良かったらよろしくお願いしますm(_ _)m


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第80話 >>87
第81話 >>88
第82話 >>89
第83話 >>90
第84話 >>91
第85話 >>92

番外編 『遅くに来たぞ!?サンタクロース!!』>>4
番外編 ② 『俺らの夏。ゲゲゲの夏。』 >>24
番外編 ③ 「ハロウィンの夜に見えたもの。」 >>41

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.28 )
日時: 2020/10/05 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: nWfEVdwx)

第22話

ここまで梨緒が説明してくれた情報は、心の中に浮かんでくる『怒り』や『焦燥感』などといった感情によって、ほぼ耳へは届かなかった。

訳もなく心臓の鼓動が早まっていくのが感じる。

『くそ…!』

下を向き、ぐっと血管が浮かぶほど拳を握りしめる。

俺はこいつに何もしてやれない。
そんな惨めさが、どんどん心を貪っているような気がしてならなかった。

自分の非力さを、これほど感じた日は初めてだった。

ー何で、何で、何で…!!

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.29 )
日時: 2020/11/04 12:56
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: AwgGnLCM)

第23話

ふと顔を上げると、そこには梨緒がいた。
笑顔だが、どこか物憂げな表情をしている。

『…どうかしたか?』
そう問いかけると、梨緒は、俺の手の甲に自分の手のひらを重ね合わせた。
指先は冷たかったが、その手のひらはほんのりと暖かかった。

『…これ、私たちだけのおまじないです』

そう言うなり、彼女はいきなり目をつむった。

それと同時に、映画のワンシーンにでも出てきそうなまばゆい光で、辺りは包まれていた。

5分ほども経っただろうか。
光にようやく目が慣れてきた、その時だった。

梨緒の方を見ると、手のひら、身体、顔の方まで向こうが見えるほどに透けていたんだ。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.30 )
日時: 2021/01/07 09:49
名前: ねずみかちょー。 (ID: fqLv/Uya)

24話

『おいおい、ウソだろ…!?』
あまりに現実離れした出来事に、状況を飲み込むのに苦労した。

ーこんなことってありかよ…?

彼女が消えてしまうのでは、という思いから、やるせない悔しさとどうしようもない感情が心の奥底から湧き上がってくるのを感じつつ、俺はそっと梨緒の手を取った。

先程までは暖かかった指先も、今はもうひんやりと冷たくなっていた。

梨緒は、相変わらず顔色は悪いが、こちらを向いて微笑んでいる。
そして、俺に向かって何かを言おうとした。

『…なぁ、帰ってくるんだろ?』

俺は年甲斐もなく、涙を零してしまう。
1粒、2粒。
零れた涙はみるみるうちに梨緒が着ている洋服を濡らしていく。

せめて袖でぬぐおうと思い、手を伸ばすと同時に、梨緒の身体が宙へと浮かび上がる。

もはや手の届かない高さまで達しているほどだ。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.31 )
日時: 2021/04/21 12:47
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: npB6/xR8)

第25話

本当に突然の出来事だった。
だが、俺には何ができるか、何がしてやれるか…
今までの悪ふざけで散々鍛えてきた洞察力を試す時が来たようだ。

ーそんな中でたった一つ、俺にもできるかも、ということがビビビッ、と脳裏に閃いた。

それは先日、ゲゲゲの森の裏山に皆で埋めたあの懐中時計のことだ。
ぬりかべに踏み潰させて粉々にまで至っていなかった頃に、質屋で売ればラーメン食う金にくらいはなるだろうと思い、1片をこっそり懐に忍ばせていたんだ。

『梨緒、これ…!!』

既にもう、ギリギリ手を伸ばせば届きそうな場所にまで浮かんでいる梨緒に、それを手渡す。

ーあとは賭けだ。
これが梨緒の元へと届けば…!!

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.32 )
日時: 2021/03/08 12:52
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: KqRHiSU0)

第26話

俺の声に気づいたのだろう、梨緒は一瞬躊躇ためらうような表情を見せたが、ついに懐中時計を手に取った。

と同時に、俺たちの周りは轟音、そして風と共に鋭い閃光のようなものが渦巻き始めた。

呆気に取られていると、その渦はみるみるうちに梨緒を取り巻いていく。

「ねずみ男さん.....」

光の渦に吸い込まれていく彼女の唇が、何かを伝えようとしたその時だった。

ーカラン、コロン、カラン、コロン…

毎度馴染みの下駄の音が辺りに鳴り響いた。

後ろを振り向くと、そこにはやはり、俺の大親友、鬼太郎が立っていた。


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