二次創作小説(紙ほか)

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〜路地裏Diary〜
日時: 2025/02/07 09:55
名前: ねずみかちょー。 (ID: YJQDmsfX)

今を懸命に生きる、1人の男。
戦争や、苦しい時代なども体験してきた。

そんな彼の、心の内、
そして、本当に愛するものとは…?



※この小説は、ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター、『ねずみ男』の目線から見た、二次創作小説です。

語彙に乏しいところもありますが、ご笑納頂けると幸いです。


☆2025年 2月7日 全85話 無事完結しました!
応援ありがとうございました(*´`)

次回作は、映画 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 に出てくる 「謎の少年」目線の小説、
徒然つれづれDiary」を執筆予定です♩
良かったらよろしくお願いしますm(_ _)m


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第79話 >>86
第80話 >>87
第81話 >>88
第82話 >>89
第83話 >>90
第84話 >>91
第85話 >>92

番外編 『遅くに来たぞ!?サンタクロース!!』>>4
番外編 ② 『俺らの夏。ゲゲゲの夏。』 >>24
番外編 ③ 「ハロウィンの夜に見えたもの。」 >>41

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.83 )
日時: 2024/10/21 09:43
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: 4mXaqJWJ)

第76話

そんな俺の心の内を見抜いたのか、夢魔の目が一瞬妖しく光る。

「ひ、ひいぃ……」

ドラマやアニメのような勇ましい台詞を言ってやりたかったが、足はガクガク震えて情けない声しか出てこなかった。

すると、夢魔は少し体の向きを変え、俺の方へ歩み寄ってきた。

や、ヤバいぞこれは……
身の危険を感じて目をつぶると、何だか生ゴミを発酵させたような生臭い臭いが漂ってきた。
すぐ傍で夢魔の息遣いが聞こえる。
恐らく、俺を食うために、あんぐりと口を開けているのだろう。

妙に冷静になっている自分にも驚いたが、今はとにかく、この状況を切り抜ける方が先だ。
考えろ、考えろ、考えろ……!!

「「ギャーース!!!」」

次の瞬間、鼓膜が張り裂けそうな程の大声で、夢魔は俺の耳元で叫び声を上げた。
おかげで、必死で考えていた作戦が頭から吹っ飛んじまったじゃねぇか。

この後、どうするつもりだろうか。
不意打ちして飛びかかり、襲うつもりか……
嫌な想像が膨らんで止まらない。
俺は、奴を睨みつけ、できるだけ距離をとることに決めた。

ただ、その想像はいとも呆気なく打ち消された。
夢魔は俺たちの考えもしない、友好的な表情を浮かべていたのだから。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.84 )
日時: 2024/10/21 09:52
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: 4mXaqJWJ)

第77話

「いやあ悪い悪い、驚かせちまったな」

夢魔は笑顔であっけらかんと言い放つが、いきなり大声で驚かされたこっちはたまったもんじゃない。それに、これもワナかもしれないしな。
無言で睨みつけるが、当然のごとく効いていないようだ。

……と、梨緒から目を離した次の瞬間、夢魔の術が切れたのか、落下していくのが見えた。かなり高い位置だったので、俺はスライディングで梨緒を受け止め、近くの岩場に寝かせた。
どうやら怪我はしていないようだ。良かった。

それにしても、梨緒の身体全体がこの透明になっているのは何だ?
俺が不思議そうにしていると、夢魔は聞いてもいない蘊蓄うんちくを並べてきた。

「知らないのか?そいつは寿命が残り少ないんだよ。だから身体が透明になってるのさ」

その言葉に、息が止まるような気がした。
そんな俺の思いも知らず、夢魔は言葉を続ける。

「最後にゆっくりあの世へ逝かせてやろうと思ったが、お前さんたちが来てくれたことで、少しは命拾いしたな」

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.85 )
日時: 2024/11/19 09:47
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: 1CRawldg)

第78話

梨緒の命を何とも思っていないかのようなその物言いに、気がつけば俺は夢魔に身体ごとぶつかり、攻撃態勢をとっていた。

「……お前なんかに……梨緒の何が分かるってんだよ……!!」

声を発するごとに涙や鼻水が流れ落ちて、無様なつらになっているのを感じていた。
今までの梨緒との思い出が、まるで走馬灯のように流れていく。

だけど、体は止まらない。
そして、いつもなら俺がこんな傍若無人な行動をすると真っ先に止めに来る鬼太郎も、今日は黙って傍で見ていた。

「……分からないさ、人間のことなんてな」

夢魔は、どこか嘲笑ちょうしょうするような笑みを浮かべる。
その横顔には、一握りの寂しさが宿っていたのは気のせいではないだろう。

「人間って奴は、欲望の塊だ。限度っていうものを知らねぇ。このお嬢ちゃんが悪いわけじゃねぇが、人間に痛い目見せてやりたくてよぉ」

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.86 )
日時: 2024/11/19 09:55
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: 1CRawldg)

第79話

夢魔が発した言葉。

唐突な行動と人畜非道な行為は決して許されることではないが、何故か俺には、その言葉の意味が痛いほどわかる気がして、その場に立ち尽くすしかなかった。

「何やってるんだ、ねずみ男」

その鬼太郎の一言で、ハッと我に返った。

そうだ、俺は何をやっているんだろう。
夢魔なんかに怒鳴るよりも、もっと大切なことがあるじゃないか……!!

急いで梨緒を横にさせた岩場に行くと、彼女は薄く目を開いている。
身体の透明感は先程よりも強くなっているようだ。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.87 )
日時: 2024/11/25 12:49
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: /dHAoPqW)

第80話

俺はつくづく自分の無力さが情けなくなり、残っていた涙がポタリと1滴、梨緒の顔に落ちた。

拭かなきゃ、と思った矢先、梨緒の身体がまぶしいほどに光り始めた。顔も血色を取り戻しているようだ。
まさか、これも夢魔の術か…?と思い、ちらりと様子を伺うと、きょとんとしている。どうやら違うみたいだ。

いきなりの出来事に一言も発せない俺に、目玉の親父が「お主の強い思いが、きっと梨緒さんの魂に届いたんじゃろう」と伝えてきた。
そんなお伽噺とぎばなしのようなことあるのか…!?と思い、鬼太郎や猫娘の方を見回したが、2人とも頷くばかりで肝心の答えが返ってこねぇ。
それどころか、猫娘には「あんた、すごいじゃない。見直したわよ♪」と本気か冗談か分からないことを言われるしよ…

……まあいい。
まずは梨緒をこの夢の世界から連れ出すことが先だ。


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