二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

〜路地裏Diary〜
日時: 2025/02/07 09:55
名前: ねずみかちょー。 (ID: YJQDmsfX)

今を懸命に生きる、1人の男。
戦争や、苦しい時代なども体験してきた。

そんな彼の、心の内、
そして、本当に愛するものとは…?



※この小説は、ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター、『ねずみ男』の目線から見た、二次創作小説です。

語彙に乏しいところもありますが、ご笑納頂けると幸いです。


☆2025年 2月7日 全85話 無事完結しました!
応援ありがとうございました(*´`)

次回作は、映画 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 に出てくる 「謎の少年」目線の小説、
徒然つれづれDiary」を執筆予定です♩
良かったらよろしくお願いしますm(_ _)m


第1話 >>1
第2話 >>2
第3話 >>3
第4話 >>5
第5話 >>10
第6話 >>11
第7話 >>12
第8話 >>13
第9話 >>14
第10話 >>15
第11話 >>16
第12話 >>17
第13話 >>18
第14話 >>19
第15話 >>20
第16話 >>21
第17話 >>22
第18話 >>23
第19話 >>25
第20話 >>26
第21話 >>27
第22話 >>28
第23話 >>29
第24話 >>30
第25話 >>31
第26話 >>32
第27話 >>33
第28話 >>34
第29話 >>35
第30話 >>36
第31話 >>37
第32話 >>38
第33話 >>39
第34話 >>40
第35話 >>42
第36話 >>43
第37話 >>44
第38話 >>45
第39話 >>46
第40話 >>47
第41話 >>48
第42話 >>49
第43話 >>50
第44話 >>51
第45話 >>52
第46話 >>53
第47話 >>54
第48話 >>55
第49話 >>56
第50話 >>57
第51話 >>58
第52話 >>59
第53話 >>60
第54話 >>61
第55話 >>62
第56話 >>63
第57話 >>64
第58話 >>65
第59話 >>66
第60話 >>67
第61話 >>68
第62話 >>69
第63話 >>70
第64話 >>71
第65話 >>72
第66話 >>73
第67話 >>74
第68話 >>75
第69話 >>76
第70話 >>77
第71話 >>78
第72話 >>79
第73話 >>80
第74話 >>81
第75話 >>82
第76話 >>83
第77話 >>84
第78話 >>85
第79話 >>86
第80話 >>87
第81話 >>88
第82話 >>89
第83話 >>90
第84話 >>91
第85話 >>92

番外編 『遅くに来たぞ!?サンタクロース!!』>>4
番外編 ② 『俺らの夏。ゲゲゲの夏。』 >>24
番外編 ③ 「ハロウィンの夜に見えたもの。」 >>41

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.63 )
日時: 2023/07/12 12:43
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: vKymDq2V)

第56話

先に言葉を発したのは、梨緒だった。
「…私、ねずみ男さんのこと、ずっと待ってたんです」

そう言って、いきなり俺の背中あたりに抱きついてきた。
もちろん、そんなシチュエーションに慣れていない俺にとっては、心拍数はバクバクだし、顔も小っ恥ずかしいほどに火照ってしまっている。

…ひとまず、俺は梨緒を自分の体から離すことにした。
彼女の綺麗な身なりに、臭いや汚れが着いても申し訳ねぇしな。

「…すまん、梨緒。俺、こういうの慣れてねぇからよ、ちょっとだけ間空けてもらえねぇか?」

そう言うと、彼女は素直にその言葉に従ってくれた。
ほっと胸を撫で下ろしていると、梨緒は、身長差もあるだろうが、若干の上目遣いで俺の事を見つめてきた。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.64 )
日時: 2023/08/10 09:40
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: eso4ou16)

第57話

そして、梨緒はこう続けた。

「…ねずみ男さん、お手紙読みました。初めてお見かけした時から気になってて、いつかは一緒にお喋りできたらなぁって思ってました。ーでも…!!!」

そこで言葉が途切れたのを不思議に思い、彼女の顔をそっと横目で見る。
俺の目に映る梨緒は、悲しみに満ち溢れていた。
瞳に涙さえ浮かんでいる。
どうしたんだろう。

でも、その先を根掘り葉掘り聞くのは何だかはばかられるような気がしたので、俺はひとつの提案をした。

「…なぁ、ラーメン食いに行かねぇか?もちろん、おごってやるからよ」

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.65 )
日時: 2023/09/07 12:58
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: .uCwXdh9)

第58話

そう言うと、梨緒は返事の代わりか、無言で頷いた。

ー所変わって、ここはとある都内のラーメン屋。俺が最も行きつけとしている店だ。
店に入ると、店主が「入り口付近の席へどうぞ〜」などと言うが、その案内を無視し、お気に入りの1番奥の席へと移動する。

ここの看板メニューは、チャーシューマシマシラーメンとチャーハンのセットだ。
かなりのボリュームがあるから、これさえ食えば事業に失敗して金がなくて困った時も、1週間は持つんだよなぁ…

「さ、梨緒は何にするんだ…?」

そう言って梨緒の方を振り返ると、目にたくさんの涙を浮かべていた。
今にもこぼれ落ちそうなほどに。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.66 )
日時: 2023/11/15 19:22
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: CFpxvhHi)

第59話

こんなところで泣かれたら、ラーメン屋の客の視線が痛くてたまらない。現に、仏頂面の店主もこちらをじろりと睨んでいる。

「…お、おい、どうしたんだよ…?」

そう俺が一言声をかけると、梨緒は今にも消え入りそうな声でこう伝えた。

「…実は、ねずみ男さんに伝えなくてはならないことがあるの。聞いてくれる?」

その声はいつにもなく深刻そうで、胸の奥の方をチクリと刺したような気がした。
俺はそれを悟られないように、慌ててできる限りの笑顔で言った。

「な、なんだよ?何でも言ってみろよ」

その言葉の後、意を決したのか、一呼吸おいて彼女はこう続けた。とても辛そうな表情と共に。

「…私、余命宣告されたの。病名はガン、お医者さんによるともって1年、早くて半年だって」

その言葉を聞いた瞬間、俺の中で戦慄が走った。
こんな問題、梨緒1人に抱えさせるには大きな問題だろう。
それならいっそ、俺が一緒にいてやろうか。
でも、俺がいたところで何ができる…!?

頭の中で葛藤がはじまった。

Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.67 )
日時: 2023/11/13 12:54
名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: fhP2fUVm)

第60話

「…ガン?」

俺はただ、その状況が飲み込めず、オウム返しする他なかった。
その言葉を聞いて、梨緒は静かに頷いた。
目には深い、悲しみの色を交えて。

ー そのうち、俺たちの目の前には、ホカホカと湯気の立ったラーメンとチャーハンが運ばれてきた。
いつもなら即座に手を出すところだが、こんな状況ではそうもいかねぇ。

「…なぁ、鬼太郎に相談、してみようぜ」

妖怪が関わっている事件、とは考えにくいが、話だけでもしてみるのもいいだろう。
そう提案すると、梨緒は無言で頷いた。

俺はそっと、梨緒の手に触れる。生気を感じさせない、まるでテーブルの上で冷めきったチャーハンのような、ひんやりとした手だった。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。