二次創作小説(紙ほか)
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- 〜路地裏Diary〜
- 日時: 2025/02/07 09:55
- 名前: ねずみかちょー。 (ID: YJQDmsfX)
今を懸命に生きる、1人の男。
戦争や、苦しい時代なども体験してきた。
そんな彼の、心の内、
そして、本当に愛するものとは…?
※この小説は、ゲゲゲの鬼太郎の登場キャラクター、『ねずみ男』の目線から見た、二次創作小説です。
語彙に乏しいところもありますが、ご笑納頂けると幸いです。
☆2025年 2月7日 全85話 無事完結しました!
応援ありがとうございました(*´`)
次回作は、映画 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 に出てくる 「謎の少年」目線の小説、
「徒然Diary」を執筆予定です♩
良かったらよろしくお願いしますm(_ _)m
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第81話 >>88
第82話 >>89
第83話 >>90
第84話 >>91
第85話 >>92
番外編 『遅くに来たぞ!?サンタクロース!!』>>4
番外編 ② 『俺らの夏。ゲゲゲの夏。』 >>24
番外編 ③ 「ハロウィンの夜に見えたもの。」 >>41
- Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.58 )
- 日時: 2023/02/22 09:45
- 名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: pUqzJmkp)
第51話
梨緒の記憶の中に、俺のことを僅かばかりでも焼き付けておいてくれればいい。
その思いでいっぱいだった。
5分から10分ほどして、ふと手元を見ると、そこには俺の今の思いの全てを綴った文が、ずらりと並んでいた。
今まで伝えられなかった思い。
犬神と鬼太郎が言い争っている時に、身を呈してまで、そんなのダメだと伝えたことの立派さ。
それらが全部、胸にずしりとのしかかってきて、不意に涙が溢れそうになったが、急いで目をゴシゴシと擦(こす)る。
改めて自分が書いた手紙を見返してみると、ひとつ大事なものを忘れていることに気がついた。
- Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.59 )
- 日時: 2023/04/26 12:11
- 名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: HTIJ/iaZ)
第52話
ーそう、1番肝心なのは宛名と差出人名がわからないことだ。
これが無ければ、梨緒の元へ届く保証はどこにもない。
ただ、これは1種の賭けのようなものに過ぎない。俺は深呼吸をすると、指笛を吹いた。
すると、どこからか薄汚い野良ネズミが2匹現れ、俺の前にやって来た。
こいつらは俺の子分のようなものだ。
以前、金がなくてゴミ置き場で残飯を漁っている時に見かけて、りんごの欠片(かけら)を与えたら、それが大層美味かったらしく、それ以降も俺を慕ってきている。
…といっても報酬をやらないと動かないがな。全く、がめつい奴らめ。
ということで、俺は傍にあった干からびたジャーキーをそいつらに投げてやると、喜んで食べだした。
よほど腹が減っていたんだろう。
- Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.60 )
- 日時: 2023/04/26 09:47
- 名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: HTIJ/iaZ)
第53話
俺はそいつが食い終えたのを見計らい、声をかける。
「……ほらよ。これ、運んでくれ。届け人は言わなくてもわかるだろ?」
というと、野良ネズミは返事の代わりなのか、チュウ……と一鳴きした後、手紙をくわえてどこかへ走り去っていった。
こいつらは気まぐれで、例えエサをやったとしても、実績を残すのは4分の2くらいの確率だ。
……ったく、誰に似たんだか。
俺は、去っていく野良ネズミの後ろ姿を見届けると、ペンと藁(わら)半紙を脇によけ、横になることにした。
我ながら狭くて汚いワンルームのマンションだ。
いつか、一攫千金で儲けたら……。
頭のどこかで取り留めもないことを考えているうちに、いつしか眠りに落ちてしまっていた。
- Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.61 )
- 日時: 2023/05/22 09:34
- 名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: fQORg6cj)
第54話
あれから幾年経っただろう。
俺は、いつものように路地裏で、店のオヤジの目を盗みながらゴミ漁りをしていた。
季節は8月。アスファルトからも熱気が立ち上ってくる季節で、ローブの裾でいくら拭っても汗が滴り落ちてくる。
こんな猛暑の中、美味い残飯なんかあるか?という話だが、今は、事業に失敗したばかりで金が1文無しの状態だ。背に腹は変えられない。
ゴミ箱の底まで漁っていると、ふと後ろで誰かの足音が聞こえた。
鬼太郎や猫娘、他の凶悪な妖怪の気配ではなさそうだったが、念の為にそっと振り返ってみた。
- Re: 〜路地裏Diary〜 ( No.62 )
- 日時: 2023/06/16 09:36
- 名前: ねずみかちょー。 ◆fCJR3geAiY (ID: DMJX5uWW)
第55話
恐る恐る振り返ると、そこには、どこか見覚えのある小柄な女が立っていた。
腰まである髪に、小ぶりのメガネ。
身長は、150くらいだろうか。
…梨緒か!?
いや、違うよな。世の中には似てるやつが3人はいるっていうからな。
俺は溢れる動揺を押し殺し、路地裏を後にしようとした、その時だった。
そいつは指で目尻を一撫ですると、誰に話しかけるとでもなくぽつり、と「…ねずみ男さんですよね?」と呟いたのだ。
この声、そして、そこにいるだけでも伝わってくる独特のオーラ。確かに梨緒だ。
あの日出会った時、肩までだった髪は、背中まで伸び、ふわふわと風に吹かれて揺れている。
俺は返す言葉に詰まり、二人の間にしばらくの無言の時が流れた。
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