二次創作小説(紙ほか)
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- 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4
- 日時: 2020/05/16 16:43
- 名前: 塩月 夏子 (ID: rGHCUuqr)
こんばんは〜(ノ´Д`)
そしてお久しぶりです...。
ブランク沢山ありまして、おうち時間ということもあり、書いてみることにしました!
さいキョーのへなチョコはどうなるのか、内容を忘れたので過去のものを見比べながら、1からの構想練り直しになるので、皆さんどうかあたたかい眼差しで見届けてくれたらと思います。
(ただの自己満ですけど)
どうぞ、よろしくお願いいたします!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
これまでのあらすじ
松島くんのゴールデンレトリバーのサチコがウサギくんを引き連れた男の子によって戻ってきて一安心なチョコ。しかし、帰りの車に乗り遅れ、大ピンチなところに未来のボスくんがあらわれて...?
_______________________
ブランクがあきすぎたので一応、登場人物を整理したいと思います。
_______________________
黒鳥千代子
:マイペースだけどグロいもの大好きな第一小学校1年2組。
〜〜〜
山本ミドリ
:同じく第一小学校1年2組。
チョコの初めての友達。
成田やよい
:若くて頼りになるチョコのクラスの先生。
高波明南
:ミドリにべったりくっついている友達(?)でチョコたちのグループのボス。
松島修人
:チョコたちのグループをひっぱるサッカー少年。飼い犬のゴールデンレトリバーのサチコをなくす。
宇津田千里
:チョコたちのグループにしては比較的おとなしい女の子。
「ウサギのぬいぐるみ」
:第一小学校にひそむ魔の手。それはいったい誰の仕業なのか...。
〜〜〜
おなじみのメンバー
ギュービッド
:魔界一ビューテホーでワンダホーな黒魔女。チョコのインストラクター黒魔女になるのはまだ後のおはなし。
桃花・ブロッサム
:ギュービッドの後輩黒魔女。
紫苑メグ
:チョコの腐れ縁。
麻倉良太郎(未来のボスくん)
:チョコのボーイフレンド候補その1
(ウソですbyチョコ)
東海寺阿修羅
:チョコのボーイフレンド候補その2
(やめてくださいbyチョコ)
大形京
:チョコをフライングゲットする魔界の王
(いいかげんにしてくださいbyチョコ)
〜〜〜
...と他にも沢山出てくるかもしれないので
よろしくお願いします!
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.40 )
- 日時: 2020/08/06 18:38
- 名前: 塩月 夏子 (ID: U9CqFAX7)
キーンコーンカーンコーン...
っよし、やすみだ。
あたしはもうダッシュで1組にいって、ドアからかおをのぞいた。
「(あさくらくん!)」
...と目でジーッと未来のボスくんにうったえると、
未来のボスくん、うなずいてこちらにかけよってきました。
「オレはいわたとこじまをよびにいく。かっぱ女はさんじょうととうかいじをよんでくれ。」
「うん、わかった。どこにあつまる?」
「そうだな、かいだんのおどりばだな」
「わかった。よんでくる。」
「おう」
と言うと、あたしたちはわかれてはしっていった。
〜〜〜〜〜〜
─かいだんのおどりばにて。
「...よし、あつまったな。」
「ああ」
「かっぱ女、たのむ」
「は、はい。ではあさくらくん、1組の中でだれかいなくなったおんなの子っている?」
「ああ。1人いる。」
「なまえは?」
「なまえは...」
と言うと、未来のボスくん、ながくはなしたのでまとめると。
・1年1組2番、一路舞
・かみがこんいろにちかいくろいろでサラサラのストレートヘア。
・わたしがいちねんいちくみいちばんになるはずだったのよってなにかと未来のボスくんにかみついてたらしい。
・おやがPTA会長にりっこうほしておちたとか。
「まあ、あいつの母ちゃんもウラのコネいろいろこねくりまわしてたらしいけどな。いなくなってオレはキレイさっぱり、すっきりしたぜ」
「あさくらくんもひとのこといえないじゃないですか。どっちみちいなくなったんだからしんけんにならないと...」
「まっ、そーだな」
「で、あたしはというと...ミドリにくわえて、あらたにもうひとりゆくえふめいになりました。」
「ほう、そいつのなまえは?」
「うつだちさとちゃん。ミドリのグループであそんでた、おとなしい子だよ」
「それ。オレ、かっぱ女がなんもしらないって言ったからしらべたぞ」
「えっ」
「山本ミドリの母ちゃん、第一小学校のPTAの会長だって」
「へえ...」
「ちなみに副会長が高波明南の母ちゃんだそうだ」
「あっ、ぼくしってる。たしかしんぞうほっさでたおれたっていうあの子でしょ。ぼくこの目で見た」
いわたくん、しってたんだ...。
...というのはおいといて。
「というと、アレか?ユーカイされたやつらのおやはみんなPTAにカンケーしてるってことなのか...?」
「な、なあ、PTAってなんだ?おれ、わかんねえ」
「PTAというのはだな、こじま。えらいやつのことを言うんだ」
「ほ、ほう...」
「うつだっていう母ちゃんもPTA会員だ」
「えーと、はなしはかわるけど、3組はだれかゆくえふめいだっていう子はいなかった?」
「あっ、えーとね、ひとりいたよ」
「ほんと?だれ?」
「えーと...」
...と、いわたくんがぼんやりとゆっくりつぶやきながらはなしはじめたのでみじかくかんけつにまとめると。
・1年3組、マリア・サンクチュアリ
...ってこれだけかっ!
これなら思い出さなくてもすぐにわかるでしょうよ...。
「なあ、あさくら。まりあ・さんくちゅあなんたらってやつもPTAなのか?」
「ビンゴ、とうかいじ。山本の会長がマリアの父ちゃんがカンフーの達人だから護衛っていう名目で特別PTA会員にしたっていう話。ま、オレの鉄砲玉には敵わないけどな」
ふーん...。
PTAかあ。
はんにんは本当におおがたくんなのかな...
1年生でそんなわるぢえはたらくとはおもえないほどのんびりしてたおとこの子だったんだけど...。
「...チョコ?どした?」
「あっ、ううん。なんでもない。それはそうと、さんじょうくんはなにかじょうほうはつかめた?」
「うん。4組はね、はるのさんがいなくなってたよ」
「ごめん、はるのさんってだれ?」
「はるのさんはね...」
と、さんじょうくんがはなしはじめたのでまとめると。
・1年4組、春野百合
・リボンやレース、ピンクでいっぱいのおんなの子
「...なるほど。で、あさくらくん。はるのさんのお母さんもまたPTAに入ってるの」
「ああ、会員だ。あいつの母ちゃんも虎視眈々と会長の座を狙ってるっぽいとまわりは言ってるけどな」
「うっひょ〜〜、おっそろしー」
「あっ、そうだ!おおがたくん!ねえさんじょうくん、おおがたくんはどうだった?」
「うん。おおがたくんはたいちょうふりょうでそうたいしたよ」
「そうたいしたァ!?」
未来のボスくんとおんみょーじくん、みごとにハモりました。
「いつそうたいしたんだよ」
「ついさっき」
「よぅし、オレの鉄砲玉で後をおうぞ」
「おれもいくぜ!」
「こじまはいいわ」
「はあ!?なんでよ〜〜〜〜!」
こじまくんがブーブー言っているのをムシして、未来のボスくんがみんなに話した。
「オレととうかいじとかっぱ女だけで行く。もう用はないよな、かっぱ女」
「これだけかよ、つまんねーよ!」
「ぼくもゆくえふめいのおんなの子たちみんなしんぱいだよ」
「ぼ、ぼくは...あ、うん。ぼくも」
「どうする?かっぱ女」
う〜ん。
「のこりのなつやすみ、あうのがむずかしいんだよね。きけんだし。それでも、いく?みんな」
「うん」
みんなうなずいてる。
「わかった。じゃあ、あさくらくんがみんなにでんわでれんらくするよ」
「えっ、オレ!?」
「しょーがないでしょ、みんなのでんわばんごうしってるのあさくらくんくらいしかいないもん」
「ま、まあな、そうだけど」
「いつけっかがわかるんだ?」
「8月のさいしょのどようび、かな」
「オレのスケジュールはムシかよ...」
と、未来のボスくんがブツブツ言っていると、
「なあ、あさくら、オオガタおわないのか」
「そうだった!じゃあこんかいはひとまずかいさんで。」
「ウィース」
「さんじょうくんじょうほうありがとう」
「おやすいごようだよ、またれんらくまってるね」
「いわたもまってろ、おやつはまたこんどだ」
「はーい」
「おい、かっぱ女、とうかいじ、これからケビョーつかってそうたいしろ。オレが車よぶ」
「おう」
「う、うん」
「オレの車で行くからしんぱいすんなって言っとけ」
「わかった」
「あっ、ききわすれてたんだけど5組はだれかいた?」
「いなかったよ」
「そっか」
「よし、じゃあ、かいさん!!!」
キーンコーンカーンコーン
ヤバイ、おくれる。
えっとケビョーだったけ。
あたしはダッシュでうごきだした。
歯車は回り始めてきてる。
なんとかしなくちゃ。
とにかく成田せんせいに言わないと。
あたしはいちもくさんに2組へはしった。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.41 )
- 日時: 2020/08/23 13:10
- 名前: 塩月 夏子 (ID: bOX/HSBq)
お待たせしました。どうぞ!
───────────────────────
ガラガラっ
はあ...はあ...
おどりばからじぶんのきょうしつまでいくのはつかれます...。
って、いけないいけない。
あたしケビョーつかってそうたいするんだった。
成田せんせいは...っと。
「せ...せんせい」
「あら、くろとりさん。大丈夫?かおいろわるいけど...」
「す、すみません。あたしクラクラしてきちゃって...そうたいしたいんですけど」
「そう。お母さんに来てもらう?」
「あ、だいじょうぶです。あさくらくんが車出してくれるみたいなんで、いえまでおくってもらいます」
成田せんせい、ちょっとこまったかおに。
「あ、あら、そうなの?あさくらくんに?...それって、大丈夫なの?ちょっとあぶないんじゃない?」
「なにがあぶないんですか」
「ほ、ほら...あさくらくんのおうち、ヤミのそしきって言うじゃない。くろとりさんが大変な目にあうかもしれないでしょう」
「あさくらくんは、いいこです、せんせい。あさくらくんはあたしのたいせつなおともだちです。それにもうやくそくしちゃったんです。」
「やくそく...ねぇ。」
成田せんせい、あたまかかえてかんがえこんでる。
「...まあ、あさくらくんがいいなら送ってもらってもだいじょうぶです。お母さんには私が連絡しておくので」
「ありがとうございます。じゃあさようなら」
よし。なんとかいったかな...。
あたしがくるりとせなかをむけて歩こうとすると、
「ねえ、くろとりさん!」
と、せんせいによびとめられたので、
あたしはふりかえると、
成田せんせいがかけよってきてこそっと耳打ち。
「くろとりさん...いくらおともだちができないからといって...だれかれかまわずおともだちになることはダメよ」
あたしは、ちょっとだけムッとしました。
だって、せんせいはあたしのことをかわいそうと思ってるけど、みんなのこと、バカにしすぎです。
それに、あたしのことだって、バカにしてる。
こどもはザンコクだっていうけど、おとなだってザンコクです。
「せんせい、アドバイスありがとうございます」
あたしはそういうとランドセルと手さげカバンをもってかいだんをおりていきました。
〜〜〜〜〜〜
げたばこからくつをはきかえて第一小学校をとびだしたあたし。
「おーい、かっぱ女ー!」
未来のボスくんが車からのりだしてあたしをよぶ。
あたしはおもいっきり手をふると、車までかけだし、うしろにのりのんだ。
「おっせーぞ、かっぱ女」
「ごめん」
「オオガタみうしなったらどうすんだよ」
「でもまあそろったとこだし、おうぞ!」
「おう、オオガタのいえとがっこうまでのつうがくろをカーナビにつけといたから安心しろ」
ハイテクですなぁ...。
「よし、ぜんそくりょくでおえ!」
「かしこまりました、ぼっちゃん」
そういうとてっぽーだまのおじさん、いきおいよくアクセルをふんだ。
ヴゥーーーーーーン!!!!!!
ものすごいスピードでおおがたくんをおっていく。
あたしたちはシートベルトしてたのでケガしなかったけど、でもはやいです。
「なあ、パトカーおってきたりしないか?」
「しんぱいすんな、そくどはまもってる」
「そっか、ならあんしんだな!イケイケ〜〜!」
おんみょーじくん、ノリノリです...。
「ぼっちゃん、おとこのこが見えてきました」
「そうか、ならスピードおとせ」
「はっ」
おじさんはなめらかにスピードをおとした。
「あとをつけるぞ」
「チョコ、オオガタってアイツだよな?」
おんみょーじくんがゆびさすところに、
ピンクいろのふわふわしたかみのけとみなれたチ○プとデ○ルのきいろの手さげカバンをもってひとりでかえっているではありませんか。
「あっ、うん。それ!」
「よし、わかった。ゆっくりおうぞ」
あたしたちはゆっくり車をはしらせて、おおがたくんをおった。
「なあ、シキガミはどこだ?」
「今は見えないな」
「そうだね...って、あ」
「え」
「お」
手さげカバンからするりとウサギのぬいぐるみがとびだして、ふよふよとういているのがはっきりと見えます!
「おおお...」
未来のボスくんとおんみょーじくん、またまたハモってます。
「あれがカイキゲンショウってやつか...ますますあばきたくなったぜ」
「ちまたのシキガミはハイテクになったな」
ハイテクって...ただ紙がぬいぐるみになっただけなんじゃ...
「何いってるんだよ、チョコ!ツーディーからスリーディーになったんだよ!それこそしんかだろ!?」
つーでーからすりーでー?
...なんすかそりは。
「ペラっペラのやつからブックブクになっただけだろ。あーばかばかしい」
「なにをぅ!!!!!!」
ケンカはおいといて!
おおがたくんをみうしなっちゃうよ!
「そうだ、わすれてた」
「はーい」
ふぅ。
で、おおがたくんはっ...と。
あたしたちがじっくりかんさつしていると。
「...なんかヘンだな」
ぽつりとおんみょーじくんがひとこと。
「どこがおかしいんだ?」
「うーん...」
おんみょーじがうでをくんでみけんにしわをきざんでる。
「...ほら、シキガミっていうのは主の言うことをきく遣い手なんだけど、このぬいぐるみのシキガミは...オオガタの言うことをきいてなさそうなんだよ」
「ほう」
「どっちかっていうと、オオガタがシキガミをあやつりきれていないみたいだが...そんなことありえるのか?」
う〜ん...
あたしもじっくり見てみますが、そんな気もすることはします。
かわいい見た目とはウラハラにヒニクたっぷりないい方だったし...。
「ほら、あれ!!!」
おんみょーじくんがゆびさすと、
ぬいぐるみがおおがたくんのまわりをとびまわり、おおがたくんはそんなぬいぐるみを手ではらいのけている。
「なるほど。」
「ほんとだ!」
3人じーっと見つめる。
「なあ、オオガタおっていえに入ったらどうする?」
未来のボスくんが言った。
「そりゃあかえるだろ」
「ちょっとまって、ホソカワ!」
「ホソカワ?...あー、あれか!」
「コートか!」
「よりみちするなって、せんせいが言ってたから...」
「ラジャー」
「ぼっちゃん」
「ん?なんだ」
「きえました」
「なにが」
「おとこのこです」
「なにっ」
未来のボスくんがのりだすと、
そこにはだれもいない。
「くそっ、みうしなった!」
「どこいったかわかりますか」
「それが...」
おじさんがとまどっておずおずと口をひらくと
「...本当にきえたんです」
「そうなのか?」
「どこまでいたかすすんでくれますか」
「わかりました」
おじさんは車をはしらせて、止まったばしょは、
すなばだけのこうえん。
「よし、おりよう」
「おう」
「うん」
あたしたちはいそいで車をおりて、こうえんをかえよってみると、
「...なにこれ」
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.42 )
- 日時: 2020/08/27 21:40
- 名前: 塩月 夏子 (ID: Rtd16/8N)
あたしたちはただボーゼンとたちつくすばかりでした。
「すっげえ、でっけえミステリーサークルじゃないかよ」
「ちげーよ、ナスカの地上絵だろ」
「ふたりともちがうよ、これは...まほうじん」
「「マホウジン?」」
あたしは手さげカバンから、ぶあついオカルトの本をとりだしてパラパラとめくり、
「まほうじん...まほうじん...っと、あった!」
「どれどれ?」
「ほう、あくまのぎしきにつかうんだな」
「いっかがわしぃ」
ん〜...、これは...あくまのぎしきというよりは、
このまほうじんのかたちからいくと...
「てれぽーてーしょんというみたい」
「てれぽーてーしょん?」
「おい、てれぽーてーしょんってどういうイミだ」
「はっ、テレポーテーションとは、瞬間移動の意味です」
「しゅんかんいどう?ますますわけわかめんたいこだ」
「あれだろ?いっしゅんでどこかにいどうしたんだろ?」
「つまりはおれたちにあとをつけられてることに気づいてにげたんだな」
「くそっ、してやられたぜ」
「でもこれだけデカイまほうじんなんだからめちゃくちゃとおいところに行ったんだろうな」
「ねえ、これとおんなじまほうじんをかけば、おおがたくんとおんなじところに行けるんじゃない?」
「ナイスアイデアだ、かっぱ女」
「あっ。でもコートとりにいかなくちゃ」
「そうだった...」
「どうしよう...」
「おれにまかせろ!」
大きくむねをはったおんみょーじくん、なにかいいほうほうがあるんですか?
またなにやらねんぶつをとなえるんじゃ...
「ちがうよ、これこれ!」
そういってとりだしたのは、インスタントカメラ!
「そう。いっつもボンクラにたよってばかりじゃ、らちがあかないからな」
「だーかーら、ボンクラはよけいだ」
「あしゅらくん、ありがとう!たまには気がきくじゃん」
「たまには...って(泣)」
「さ、おまえのセンスにかかってる。バシバシとりまくれ」
「おう」
そういうと、おんみょーじくん、カメラを手にとってとろうとしてるけど...
「...ダメだ、でかすぎておさまりきらない」
「おれの鉄砲玉使っていけよ」
「いいのか?」
「ああ。おい、とうかいじをかたぐるましろ」
「はっ」
そういうとてっぽーだまのおじさんは、ひょいっとおんみょーじくんをかたにのせて、におうだちしました。
「おお!いけるいける!」
「よし、そのちょうしだ!バシバシとりまくれ!」
「おう」
そういうと、おんみょーじくん、なんとてっぽーだまのおじさんに、
「もうちょっとみぎかな」
「あと3歩うしろにさがって」
とつぎつぎとちゅうもんを...。
あたしにはおそろしすぎてできません...。
「おし!そこそこ!そこに立って」
「いけそうか?」
「ああ!よし!」
ぱしゃり。
「よし、おろせ」
「はっ」
おんみょーじくん、てっぽーだまのおじさんからおりると、うでをくみかんがえはじめました。
「おい、どした?」
「どうしたの、あしゅらくん」
「とったはとったでいいんだけど...いちまいだけだとふあんだから」
「たしかに」
「それにこのインスタントカメラ、ぼやけてたらいみないよな」
「う〜ん」
みんなもうでをくんでかんがえる。
「あっ、こうしよう!」
未来のボスくんが、そういうと、木のぼうを見つけるとそのまほうじんをきりきざんでいくではありませんか!
「お、おい!なにすんだよ!」
「まあ、みてろって」
ニヤリとわらうと、未来のボスくんはまほうじんのかいてあるところをシンチョーにふまないようにしてたてとよこにせんをかいているようにみえます。
「よくみると...ますめじょうだね!」
「ああ、そうしてますめのなかをひとつずつとるんだ」
「すっげえ、あったまいい!」
「だろ?あっ、でもまほうじんのせんをふんだりすんなよ、いっしゅんでパーになるからな」
「オッケー」
未来のボスくんが、せんをかきおえると、
「よし!とうかいじ!やれ」
「おれにめいれいとはいいどきょうだな。しかし、やる」
なんか、ふたりともコントのまんざいしみたいです...とはいえず。
こんどは、おんみょーじくんがシンチョーにますめのなかをうごいてしかくをカメラのわくにぴったりとおさめていきました。
「これ、たくさんとらなくちゃいけないよね、たりる?」
「しんぱいむよう!ぴっかぴかのしんぴんだ」
「インスタントカメラ、どうやって手にいれたんだ」
「おやじにもらったおこづかいでかったんだよ」
「へー...ってあぶない!」
「おっと!すまん!ありがと、たすかった!」
そんなことをいっているあいだにもうとりおわったようです。
「...で、とったはとったでいいんだけど、どうする?」
「で、これをならべてテープではって、でっかいちずにするんだよ」
「ほー、わかった」
「しゃしんのカネはよろしくな」
「しかたないな、おれでなんとかするよ」
「どーせとーちゃんにたのむんだろ」
「へっ、バレたか」
ふたりをみていると、なんかほほえましいです...
...っていけないいけない!
「みんな!コート!」
「おお、そうだった」
「わすれてた」
「よし、いくぞ!」
未来のボスくんがいうと、どうじにあたしたちは車にのりこんで、ホソカワにむかってはしりだしました。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.43 )
- 日時: 2020/09/18 20:40
- 名前: 塩月 夏子 (ID: u.LxRdFH)
お待たせしました!どうぞ!
─────────────────────
「ホソカワ...ホソカワ...」
そう言うのは、未来のボスくん。
「すなばだけのこうえんからホソカワまで行くのムズいな」
「そりゃオオガタのつうがくろからだぜ?しるわけねーだろそりゃ」
「おっかしーんだよなー、ホソカワあるってのに、ハイテクなカーナビにはねーんだよ」
「それは...きっと、あたらしくできたおみせだからとかじゃない?」
「...にしてはおんぼろだろ、なあおんぼろおんみょーじ」
「ああたしかに...って、うるせーボンクラ!」
ハイハイ、ふたりのコントみたいなケンカをとめる気もなくなりましたよあたしは。
...というのはだまっておきましたが。
「というか、こうしてノロノロ車をはしらせるなら、いちどあたしたちがしってるばしょからいけばいいだけのはなしなんじゃないですか」
「「...というと?」」
「みなまで言わせるつもりなんですか...ひこうきこうえんですよ!」
「「...」」
てっぽーだまのおじさんふくめてあたしたちぜいいんがかたまりました。
「...あたまいいな、チョコ」
「きづかなかった...」
「私もです...」
そんなこというよりも早くいきましょう!ひこうきこうえんに!
「よし!ひこうきこうえんに行け!」
「イケイケ〜〜!」
「はっ」
「ひこうきこうえんについてからはラクショーだぜ」
「おう」
てっぽーだまのおじさんはハイテクなカーナビにひこうきこうえんを入力し、一気にはしらせました。
〜〜〜〜〜〜
ひこうきこうえんについてからというものの。
あたしたちは、口々にてっぽーだまのおじさんに行き先をさけび、あっという間につきました。
「よし、ついたぞ」
「がんばっていってこい、チョコ!」
「うん」
がんばっていかなくてもおみせはすぐ目のまえにあるんですが。
あたしは、さっと車をおりるとホソカワのおみせの方へ入っていきました。
「ごめんくださーい」
「はーい」
そう言って出てきたのはいつもどおりそばかすのみつあみをしたかわいい女の人。
「あら!いらっしゃい。まってたわよ」
「こんにちは」
「ちょっとまっててね、今からとりにいくから」
そう言うと、おくに入っていきました。
ふー。
なんとかかいくぐって、お店には来れたな...。
あとはコート...。
「お待たせー!はい、これよ」
みつあみのお姉さんが出してきたのは、黒革のフードつきコート。
...それにしても何このニオイ!?
はなのあながつんざく...。
「かわってこんなににおうものでしたっけ...」
そうあたしがきくと、お姉さん、
「それはとてもこうきゅうなかわなのよ、それにまじないもこめられてる」
「まじない?」
「ぶじにかえれるおまじない。」
「...ふーん」
なんか成田先生といい、みつあみのお姉さんといい、おまじないがよく出てくるなあ...
というのはおいといて。
「ありがとうございました」
「またあそびにいらっしゃいね!」
そう言うと、あたしはまっすぐ車へちょっこう。
〜〜〜〜〜〜
「おかえりーチョコー」
「うん、ただいま」
「コートはどんなだったんだ?」
「ニオイがイマイチだけど...オカルトっぽさはいっぴんかな」
「うわ!なんだこれ!はながひんまがる...」
「しかたないだろ、オレの出した100円だ。フツーはそんなねだんでかわなんかかえないからな」
「わかってるならなんでいってくれなかったんですか!」
「それがオレのわるぢえってとこよ」
「む、ムカつく〜〜...」
「ほめことば、サンキュな」
「ほら、そろそろ日もくれるしかえろーぜ」
「かっぱ女のいえからおくってやるよ」
「えっ、いいんですか」
「そうだな、チョコ。れでぃーふぁーすとってやつだな!」
「それはオレのせりふだ」
「なにはともあれ、ありがとうございます」
「これからどうする?」
「まずはあたしにでんわください。そこからかんがえます」
「おっけ」
「とうかいじ、おまえはしゃしんのげんぞう、たのむぜ」
「りょーかい」
「よし、かっぱ女のいえまでちょーとっきゅうだ」
「はっ」
〜〜〜〜〜〜
そんなこんなで。
ぶじにいえにつきました。
「ありがとうございました」
「おう、なんだかたいへんなときだけど、たがいにがんばろーぜ」
「はい」
「チョコ、またな!」
「バイバイ」
未来のボスくんたちのまどガラスがとじて、車はどこかとおくへいきました。
(たぶんおんみょーじくんのいえです)
さ。あたしもかえろっと。
ガチャ
「ただいまー」
「おかえり、ちよこ」
「あれ?いつもとおなじだね」
「?なにかあったの」
「あっ...と、いや、なんもない」
「そ。ちよこなんだからこれくらいにいえにつくのはお見通しよ」
「そっか」
「これからご飯だから手洗ってきなさい」
「はーい」
ランドセルと手さげカバンとコートのはいったかみぶくろをじぶんのへやにおいてから、トタトタっとせんめんだいにはしるあたし。
...あれ?
でも、なんかあやしい。
成田先生、お母さんにれんらくするって、言ったはずなのに...。
お母さん、でんわもらってないのかな...。
なんでだろ。
まあいいけど。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.44 )
- 日時: 2020/10/12 20:04
- 名前: 塩月 夏子 (ID: hkNoEp.2)
マイペースに進めております、読者の皆さん付き合ってくださりありがとうございます!それではどうぞ!
─────────────────────
バタン。
よし、あたしのドアにちゃんとカギをかけて...っと。
もう夕ごはんはたべたし、おふろも入ったし、かみのけもかわかしたし。
100円ショップでかったろうそくをスタンドにさしこんでマッチで火をつけて、ちゃんとマッチの火をけして...
やっぱニオイはキツイけど、コートもはおって...っと。
あたしはへやのでんきをけしました。
ぼんやり明るくなる炎の光。
やっぱかたちから入るのがオカルトなんだよねぇ。
さ、じゅんびはオッケー!
あたしはオカルトの本を片手に何かいいものはないかパラパラとめくってさがしだす。
外に出かけないでみんなとあえるほうほうはないかな...。
ンーっと...
あった!
しゅんかんいどうまほう。
るきうげ・るきうげ・むおべーれ...かあ。
できるかなあ。
なになに?これをするときには行きたいところをあざやかにイメージしてやるとよい...かあ。
じゃあ、ためしにこのへやの外に出てみるか。
りょうてをくんで、目をとじて、このへやの外をイメージして...。
よし。
いけっ!
「ルキウゲ・ルキウゲ・ムオベーレっ」
すんっ
スタッ。
おそるおそるあたしが目をあけると...
しゅごい!しゅごすぎるっ!
ちゃんと出られたよーっ!
さあ、もどろっ...
ってそうだった、カギかけたまんま...orz
じゃあ、またりょうてをくんで、目をとじて、このへやの中に入るイメージをして...。
「ルキウゲ・ルキウゲ・ムオベーレ!」
すんっ
ドタッ
イッター、足くじいた(泣)
うわ、まっくら!
...ってそうだったな、ここあたしのへやだ。
今、まほうでなんとかなったけど、カギかけたまんまで入られなくなったときや出られなくなったとき、つかえるまほうはないかなぁ...
パラパラパラ...
お!あるじゃん。
るきうげ・るきうげ・あぷりーれ...ね。
よし、こんどは本もわすれずにわきにはさんで、りょうてをくんで、目をとじて、このへやの外にイメージして...。
「ルキウゲ・ルキウゲ・ムオベーレ」
すんっ
スタッ
ぶじちゃくちせいこう。
ドアノブをひねってみると...
あかない。
よし、カギをあけるまほう!
え~っと、るきうげ・るきうげ...なんだったっけ?
あー!きおくれすしょうじょってこーゆーときこまるんですよねー。
でもだいじょうぶ。
こんどはちゃんと本もってきたもんねー!
えーと、
パラパラパラ...
あったあった!
ルキウゲ・ルキウゲ・アプリーレだね!
よし。
「ルキウゲ・ルキウゲ・アプリーレっ」
カチャリ。
ドアノブをひねってみると...
あいた!
おおお。しゅごい、しゅごすぎる...。
これでほとんどの家のお宝はゲットできるよねぇ(ニヤリ)
...というのはおいといて。
これで、あたしも、てれぽーてーしょん、できるよねっ!
よし。
ボンクラくんとおんぼろおんみょーじくんたちをおどろかせちゃおーっと!
イッヒッヒっヒッヒ...。