社会問題小説・評論板
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- 冷たい手
- 日時: 2009/01/27 19:28
- 名前: 蒼嵐 (ID: FCLyGM6a)
クリックどうも有難う御座います^^*
シリアス・ダークからやって参りました
蒼嵐と云う者です。
社会問題系で書くのは初めてですが、
頑張りたいと思います!
若くして母になってしまった
ひとりの少女をえがこうと思います。
*登場人物*
新井 優華
(あらい ゆうか)
※話が進むにつれて増えてゆきます
- Re: 冷たい手 ( No.43 )
- 日時: 2009/05/17 18:33
- 名前: ねこネコねここ (ID: nq7vYh80)
- プロフ: http://blogs.yahoo.co.jp/yumineko92
すごい・・・!
小説書くの上手なんですね!!
- Re: 冷たい手 ( No.44 )
- 日時: 2009/05/17 19:05
- 名前: 蒼嵐 (ID: LXdRi7YQ)
- プロフ: http://x119.peps.jp/may0naka/
はじめまして♪
御訪問心より感謝致します^^*
有難う御座います!
私なんかまだまだ未熟者なのです…
よろしければまた御越し下さいませ〜♪
- Re: 冷たい手 ( No.45 )
- 日時: 2009/05/17 19:59
- 名前: 蒼嵐 (ID: LXdRi7YQ)
- プロフ: http://x119.peps.jp/may0naka/
「面白そうなことしてるねぇ。俺も混ぜてよ」
さらりと言った冷たい手の男。
それに逆上して、
二人の男は彼に襲いかかる。
「……と言いたいところだけど、」
まるで黒豹。
しなやかに、
軽やかに、
清潔感のあるその容姿を少しとて乱さずに、
彼は長い足で二人の男を蹴り飛ばしてゆく。
「この子は俺のなんだよねぇ」
冷たさすら感じられる笑みで彼は言った。
その場に伸びた男たちにこの声は届いたのだろうか。
私はその場にへたり込んだ。
放っておかれたスクールバッグを手繰り寄せて抱き締める。
視界に映るのはスーツをパンパンとはたく若い男の後姿。
「何? そんなに見つめられたら俺、照れるよ」
急に男は振り向いて私に近づいてきた。
足が震えて立てない。
「……来ないでよ」
現時点で精一杯の強い視線で男を睨みつける。
それでも男は私の前まで歩を進めてくる。
ついに私の目の前まで来て彼はそこでしゃがむ。
私と彼の目線が同じ高さになる。
「んー、そう言われてもねぇ。俺は君を待ってた訳だし」
男はひょいと私を抱きあげる。
「ちょっ…」
「置いてく訳には行かないんだよねぇ」
私はそのまま男の冷たい手に抱かれて連れ去られた。
- Re: 冷たい手 ( No.46 )
- 日時: 2009/05/17 20:03
- 名前: 蒼嵐 (ID: LXdRi7YQ)
- プロフ: http://x119.peps.jp/may0naka/
「面白そうなことしてるねぇ。俺も混ぜてよ」
さらりと言った冷たい手の男。
それに逆上して、
二人の男は彼に襲いかかる。
「……と言いたいところだけど、」
まるで黒豹。
しなやかに、
軽やかに、
清潔感のあるその容姿を少しとて乱さずに、
彼は長い足で二人の男を蹴り飛ばしてゆく。
「この子は俺のなんだよねぇ」
冷たさすら感じられる笑みで彼は言った。
その場に伸びた男たちにこの声は届いたのだろうか。
私はその場にへたり込んだ。
放っておかれたスクールバッグを手繰り寄せて抱き締める。
視界に映るのはスーツをパンパンとはたく若い男の後姿。
「何? そんなに見つめられたら俺、照れるよ」
急に男は振り向いて私に近づいてきた。
足が震えて立てない。
「……来ないでよ」
現時点で精一杯の強い視線で男を睨みつける。
それでも男は私の前まで歩を進めてくる。
ついに私の目の前まで来て彼はそこでしゃがむ。
私と彼の目線が同じ高さになる。
「んー、そう言われてもねぇ。俺は君を待ってた訳だし」
男はひょいと私を抱きあげる。
「ちょっ…」
「置いてく訳には行かないんだよねぇ」
私はそのまま男の冷たい手に抱かれて連れ去られた。
- Re: 冷たい手 ( No.47 )
- 日時: 2009/05/18 09:15
- 名前: 蒼嵐 (ID: LXdRi7YQ)
- プロフ: http://x119.peps.jp/may0naka/
「やだぁ! おろして!」
じたばたと暴れるも無意味。
「はいはい」と男は適当にあしらって歩き続ける。
どこに行くのかと思えば、
公園の脇に止めてあった黒い車に向かっている。
男は車のロックを外し、
助手席の方のドアを開けてシートに私をおろす。
「ちょっ……」
何も言えないままバタンとドアを閉められた。
間もなく男は私の隣に座った。
そうだ、逃げようと思い立ち、
ドアに手をかけるが、
「んー、そこロックしたよ」
遅かった。
もう逃げられない。
「さてと、君はどこに行きたい?」
「ここでおろしてほしい」
「即答だねぇ。こんなところにいるとまた変な人に目ぇつけられちゃうよ?」
「あんたみたいな?」
「出発しようか」
言って男は車を出す。
行先はわからない。
何がしたいのかも知れてない。
「どこいくの」
「さぁね。君が答えないんだから俺の好きなとこ」
「答えたじゃない」
「俺がおろす気のないところは答えないのと同義だよ」
「…………」
「麻倉透(アサクラ トオル)」
「?」
「君は?」
「……新井優華」
「んー、いい名前」
男——麻倉透の言葉を最後に会話は途切れた。
と言うよりも私が終わらせた。
車はどんどんと速度を増して麻倉透の思う所へ向かう。
私に行き先も告げないまま。
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