社会問題小説・評論板
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- 学校と家庭
- 日時: 2015/12/26 17:58
- 名前: 水紀 (ID: .4mFzsId)
皆さんこんにちは、水紀と申します。
この『学校と家庭』では、学校では明らかに主人公のことを「気持ちが悪い」、「近寄るな」とでもいうような眼差し。
そして家庭内では、母親と父親がすれ違う日々。
日に日に溜まってゆくストレスと不安。
そんな少女に新たな人との関わりが出来た、その事を境に主人公の歯車は動き始めた…。
一回投稿して、修正、とゆうこともあります。
ご了承ください。
追加の注意点
学生ですのでほとんど、夕方、夜にしか投稿できません。
- Re: 学校と家庭 クリスマス編? ( No.51 )
- 日時: 2015/12/24 00:06
- 名前: 水紀 (ID: .4mFzsId)
私は希さんの家に泊まった日、夢を見た…。
それは、とても、とても楽しくて、嬉しくて…今の私には、とても悲しくて、憎らしい…夢だった…。
「ママ〜! だっこ!」
「はいはい、今ケーキ出してるからちょっとまって。」
「ははっ、深月はママに似て甘えんぼさんだなぁ。」
むぅ〜っ
ママ、さっきからず〜っとお料理作ってる、だからだっこしてくれない。
寂しいから今度はパパにアタックしてみる。
「パパだっこ!」
って言って精一杯手を伸ばす。
そうすると…。
「いいぞ〜、それっ。」
って力持ちなパパは私を持ち上げて片手で抱えられる。
それが私は好きだ。
でも、ママのだっこには誰もかなわない。
そうしてパパと遊んでると、お料理が出来たみたいでママが手を拭きながらこっちへやってくる…。
そして…。
「深月〜、ほらっ!」
と、両手を広げて私を見てニコニコする。
これが、〝今はだっこしても大丈夫〟のサインだ。
「ママ〜!」
ギュウッ
とママがだっこしてくれる。
その手は優しくて好きだ。
これが、私がママのだっこには誰もかなわないと思う1つ目だ。
2つ目は、「深月〜。」と私の名を呼んでくれるママの顔が優しいところだ。
この顔を見ると、何故か安心してしまう。
この2つで、私に〝世界中でママが1番好きだ〟と言わせるには、十分だった。
この後、私達は楽しくクリスマスを過ごした。
チキンやケーキ、最後には私が欲しかったものをママとパパがプレゼントしてくれた…。
私はママに手紙を書いた、その最後の行に、こう書いて。
〝ママ、いつも有り難う、大好き〟
See you next time
- Re: 学校と家庭 ( No.52 )
- 日時: 2015/12/29 10:02
- 名前: 水紀 (ID: .4mFzsId)
パンッ…
「この悪魔っ!」
そう、私の母親と知らぬ女性が喧嘩をしているところだった…。
それを見て希さんは、〝やっぱり〟とゆうような顔をして、少しずつ言い争いをしているとこに近づく…。
〝危ないですよ〟 そう言いたかった、でも、怖かった、希さんの顔がじゃない…雰囲気が、怖い…、まるで〝近づくな〟と言われているみたい、でも、そこには確かな確信と、頼もしさがあった…。
「おい…。」
…やっぱり、女性が本気で怒ると怖いです。
See you next time
- Re: 学校と家庭 ( No.53 )
- 日時: 2016/01/03 11:43
- 名前: 水紀 (ID: iCAwesM8)
「何よ!?」
喧嘩をしてて、凄く苛立っている女性…。
希さんは、その乱暴な言葉づかいと、さっきの威圧的な呼びかけとは裏腹に、冷静な声で「すいません、そこ邪魔なんで、どいてくれません?」と、言う…。
その声は、怒りを抑え込んで発したようにも聞こえた。
希さんのその言葉を素直に聞いただけなのか、希さんの威圧感におされてなのかは定かではないが、その女性は足早に帰ってくれた。
そして、しばらくの静寂…。
その静寂を断ち切ったのは、希さんだった。
「すいません、深月さんのお母さん…、ですよね?」
「…はい。あなたは?」
「ああ、申し遅れました。 木之下 希と申します。 昨日は深月さんを預からせていただきました。」
「そう、あなたが…。」
そこからお母さんは何か考えるように、下を向くと…、「どうぞ、おあがり下さい。」と言って希さんを家へと招き入れた。
「深月も入って、大事な話、するから。」
「うん。」
それから私は、着替えるため、自室へ行き着替えて下に降りた。
希さんとお母さんが待っているであろう部屋のドアを開けようとしたとき。
…何か言ってる?
そう、そこまで声は大きくなかったため、そんなに聞こえなかった…、筈なんだ、でも、その言葉だけはやけに大きく聞こえた。
「うちの子を…、深月を、預かってくれませんか。」
See you next time
- Re: 学校と家庭 ( No.54 )
- 日時: 2016/01/11 13:33
- 名前: 水紀 (ID: DHfHPQAg)
え…お母さん…?
なに…、言ってるの…?
…私の頭は困惑で満ちた。
でも、これだけは分かる。
「…お母さん、私のこと必要じゃないんだなぁ…。」
あの、〝お母さんが浮気をしている〟事実を知った時の悲しみとはまた違う悲しみが眼からあふれ出た…。
でも、その涙は一瞬にしてとまった。
「…ふざけないで! 母であるあなたがあの子の傍にいなくて…!必要としないでどうすんのよ!?しかも、まだあの子は中学生なのよ!?」
それは、希さんの声で。
「ふざけてなんかない!それに部外者のあなたには関係ないでしょ!」
それにかぶさるようにお母さんの声。
その怒鳴り合いが続き…、かれこれ10分ちょっと。
…怒鳴っていたお母さんの声が急に小さくなって聞こえない。
ぼそぼそと語る声を、ドアに耳をくっつけて聞く…。
「私だって…、娘を他の家に預けたりなんかしたくない…。
でも、しょうがなかった…、しょうがなかったのよぉっ…!」
See you next time
- Re: 学校と家庭 ( No.55 )
- 日時: 2016/03/06 09:26
- 名前: 水紀 (ID: INwilZwH)
ガチャッ
「ねぇ…、しょうがなかった…って、何があったの?」
「…」
「…答えてよ! 何でいつも何も言ってくれないの!?」
お願い…っ! 答えて!
私、これ以上お母さんのこと嫌いになりたくないの…。
駄目な親だなんて…、思いたくない…。
「…ごめんね…。」
「お父さんね…、ずいぶん前に…、この家出て行っちゃって…。
しかも、お金までほとんど持ってっちゃって…。
お金なくて、もう借金するしかなかった…。
それでお金借りてたら、その人の奥さんがママのことを愛人だと勘違いして怒っちゃって…。」
びっくりしたし、ショックだった…、でも、それを踏まえて過去を振り返ると、全てつじつまが合うのだ。
何でこんな事になんのかなぁ…、私達、何にも悪いことしてないのに…。
でも、こんなところでつまずいていたら、私、本当に負けたことになる…。
だから…。
「…私、お母さんの内職手伝う。
そんで、お金貯めて、返そう。」
そう言うと、お母さんは〝有り難う、有り難う〟って、また泣き出して、それにつられて私も少し、泣いた。
See you next time