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- 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】
- 日時: 2016/06/19 07:20
- 名前: ハフェズ (ID: 9KS5hO21)
注意
太宰×中也書こうと思います
(思ったよりシリアス展開です。太宰さんが病んでます)
太中(中太)嫌いと言う方は御遠慮下さい
全て自己責任でお願い致します
初投稿になりますので、誤字脱字、その他色々な
御迷惑をお掛けするやもしれません。御了承下さい
評価に限らずコメントなど頂けると嬉しいです
太宰・中也について共感し合いましょう!
多分ですが、数ヶ月の間更新することができません
できるだけ早くここに来て、続きを書けるようにがんばります
【2016.1/31 参照1000突破致しました!ありがとうございます!】
【2016.3/14 参照2000突破致しました!ありがとうございます!】
【2016.4/14 参照3000突破致しました!ありがとうございます!】
【2016.4/23 参照4000突破致しました!ありがとうございます!】
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- Re: 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】 ( No.44 )
- 日時: 2016/05/23 18:02
- 名前: ハフェズ (ID: GFkqvq5s)
それから試験までの二週間、太宰治と中也の〝勉強強化合宿〟の日々が続いた。
主にすることは、試験範囲の復習と問題演習だ。自称〝頑張らなくても出来てしまう男〟であると言う太宰治が、中也の至らぬ点を補強してやると言った具合のもので、どこか上からな太宰治の物腰に中也は学力向上と同時に精神的苦痛を僅かながら実感せねばならなかった。
でも、凡て太宰治に教えられる側かと言うとそうではなくて、しばしば太宰治の解らない箇所を解説してやったりして、彼が「解った!」と言って説明が通じた時は矢張り嬉しかった。そうやって既に自分が理解している範囲でも、改めて人に教えるとなると相手に解り易いように言葉を噛み砕いたり表現を工夫しなくてはいけないから、教える側もより理解が深くなって効率的だな、などと思ったりもした。
太宰治が舞姫荘を訪れてからと言うもの、紅葉姐さんは一転して中也の外出を一切咎めなくなった。のみならず、中也の外出を後押ししてか、夜食まで持たせて呉れるようになったのだ。
只、彼奴ーーー芥川は、太宰治の家へ出向く中也を窓の陰から静かに見詰めていて。門の下からでは残念ながらその表情を読み取ることは出来なかった。何となくそのことが気がかりで不安ではあったが、太宰治の家へ着くとその気持ちも幾らか和らぎ、すぐに勉強のことで頭は占領された。
そんな日々は忽然と過ぎ去って行き、残す日にちもあと僅かとなった。
中也は例の如く、太宰治の家で教科書を広げていた。
- Re: 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】 ( No.45 )
- 日時: 2016/06/04 12:16
- 名前: ハフェズ (ID: ybF6OwlW)
「休憩にしよっか?」
「え…? あ、ああ…」
ノートと睨めっこしていた顔を上げると、中也は我に返ったように太宰を見て言った。
「もうこんなに経ってたのか…」
「すごい集中力だよねえ、君って。 まあ私も今さっき気付いたんだけど」
中也の分のマグカップを机に置いて、私は自分のカップを啜った。ほんのり甘めのミルクティー。肌寒い今の季節にはぴったりだ。一口飲む度に、優しい熱さが身にしみ渡ってゆく。
中也もカップを握って口に運んだ。彼がほぅっと息を吐くとマグカップから立ち上る湯気がなびいて、甘いミルクが香った。
伏し目がちの目、セーターの袖を引っ張って両手でマグカップを包み込む仕草。そのセーターの先から少しはみ出た指先が何とも言えない。
(ーーー狡い)
姐さんと交渉をしたのは私。中也を自由にしたのも私。
彼をここに呼んだのも、他の誰でもない私自身だ。
凡て自分が仕組んだことなのだ、それなのに……
「いよいよ明日だな、〝テスト〟」
「…うん。 思ったよりもあっと言う間だったね、二週間って」
「最初はどうなることかと思ったけどよ、 …悪くねえかもな、こう言うのも」
その言葉に、私は目を瞠らずにはいられなかった。
幸い、中也の視線はカップに注がれていたから、気付かれることはなかった。
それよりも、手の中のカップをうっかり落としてしまわないように、カップを持つ指に力を入れる。
「こう言うのも?」
「そ。太宰治と、勉強するのも。
何かよ…ほら、解らねえとこあったら直ぐに聞けるし、逆に俺もお前に教えることで復習にもなるし、腹立つけど、お前の説明超解り易いし」
ムカつくけど、と強調しておいて、中也はコテンと机に突っ伏してしまった。
(な……、何だそれ!!)
何? 行き成りどうしたと言うんだ、君は。もしかして厭がらせとか? そうじゃないなら、何だ? ああ駄目だ理解が追い付かない……
私は心の中で叫んでいた。
矢張り、中也を呼んで正解だったのだ。
私が天にも昇る心地で机の横に座ると、中也が此方側に顔を向けた。それから、ニイと笑って目を細めて、
「学校中を探したって、俺らより勉強した奴なんてきっと居ねえよ」
伏したまま、然も楽しそうに中也は言う。そんな彼に、私はチクリと胸を小針で刺されたような痛みを感じた。
- Re: 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】 ( No.46 )
- 日時: 2016/06/04 15:31
- 名前: ハフェズ (ID: ybF6OwlW)
「こんなに勉強したのは初めてだぜ」
二週間。私たちは一日の殆どを試験勉強に費やし、寝る間も惜しんで机と向き合った。学校でも空いた時間には単語集を開いて、弁当のおかずを賭けて問題を出し合ったりもした。私だって、生まれてこの方こんな勉強漬けの二週間を過ごしたことなんか無い。
そう言えば、と。中学の頃、よくテストの点数を競っていた記憶がある。その頃の勉強の内容は今よりずっと簡単なものだったから、余り勉強したと言う記憶は無いが……。
久し振りに、勉強を楽しいものだと感じた気がした。
「私もだよ。 中々頑張ったよね、特にここ数日は」
試験日まで残り一週間を切ると、中也は私の家に連日通い詰めてーーと言うか泊まり込んで最後の追い込みに入った。素直に泊まっていって呉れたのは、ちょっと意外だった。
- Re: 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】 ( No.47 )
- 日時: 2016/06/11 10:04
- 名前: アラサワ (ID: w79JdDm2)
こんにちは!
このお話すごく面白いですね!
貴女の小説読んで、それに影響されて私も太中の小説始めました!
何時かこちらにも遊びにきて下さい!
- Re: 文スト 太中 【文豪ストレイドッグス】 ( No.48 )
- 日時: 2016/06/14 20:28
- 名前: ハフェズ (ID: 9KS5hO21)
アラサワさん
わあ!ありがとうございます!
私なんかの拙作がアラサワさんに少しでも影響を与えたのでしたら、光栄過ぎます!!
この小説が閲覧者様に太中の魅力を伝える役割を果たしたと言うことですね。嬉しいです!太中はいいですよ〜(^^)
時間があれば、ぜひうかがわせていただきます
アラサワさんもよろしければまたお越し下さい♪