複雑・ファジー小説
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- あだるとちるどれん @。柚鬼キャラ絵うp
- 日時: 2011/06/20 17:02
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
クリック゜・:,。☆Uo・ェ・oU/~♪了└|力"├♪~\Uo・ェ・oU ☆,。・:・゜
初めまして、右左です(^^)
シリアスとライト、7:3くらいになるかもしれないけど、頑張ります!!笑
でも、もうすでにファジーじゃなく複雑になってるかも笑
コメをくれると嬉しいくらい舞い上がります。
でも辛口コメントだと作者のハートはぱっきり二つに割れてしまいます。
*/目次\*
@登場人物 >>3
<<沖田ハマヤ篇>>
@第壱話 >>4-5、>>11-12
@第弐話 >>13、>>16、>>20、>>27、>>33
@第参話 >>34-35、>>41、>>45
(@アトガキ >>46)
<<双子篇>>
@第四話 >>47、>>50、>>53、>>60
@第五話 >>69-70、>>73-74、>>77
@第六話 >>78、>>85-87、>>91
(@アトガキ >>95)
<<茅野依楓(篠崎拓美)篇>>
@第七話 >>96-97、>>100、>>104
@第八話 >>109、>>111、>>116、>>121、>>126
@第九話 >>133、>>135
@
<<王叶柚鬼篇>>
<<あだるとちるどれん篇>>
*/お客様\*
@オリオン様
@りま様
@風様
@ミズキュウラ・ドラッテ様
@Aerith様
@葵様
@比泉(元:中佐)様
@色茱萸様
@アキラ様
@文学少女様
@緑紫様
*/スレッド生成日\*
2011年 2月 24日 16:50
*/お知らせ\*
#参照100突破しました!(2011年 3月3日)
#参照200突破しました!(2011年 3月9日)
#参照300突破しました!(2011年 3月21日)
#参照400突破しました!(2011年 3月27日)
#参照500突破しました!(2011年 4月2日)
#イメージソング[>>90]を決定しました!(2011年 4月3日)
#参照600突破しました!(2011年 4月13日)
#返信100突破しました!(2011年 4月13日)
#参照700突破しました!(2011年 5月1日)
#参照800突破しました!(2011年 5月27日)
#参照900突破しました!(2011年 6月15日)
***
美しく、鮮血が飛び散った。
彼女はソレを、楽しそうに、面白そうに、踏みつけていくんだ。
——わはははは。 ホラホラ、怯えてないでキミも遊ぼおよ
「やめてよっ」「やめろ……っ」
遠くの未来と過去で、声が重なって聞こえる。
盤上の駒を後退させて、固めて。
——がっしゃーん。 隠れてないで、遊ぼお?
でたらめに自分の壁を突破してくるキミに、ボクも彼も、なぜかしら惹かれた。
——ごめんなさい、ごめんなさい。 愛してるのに、だって、キミが……
過去でも未来でも、ボクと彼がする事は一緒なんだよ。
ありがとう。
それから、さようなら。
- Re: あだるとちるどれん ( No.100 )
- 日時: 2011/04/13 19:15
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
その日の夕方、コンビニに拓美さん用のアイスを買いに出た僕は帰り道の公園のジャングルジムに上っていた。
眺めがいいと日頃から感じていたが、今日の夕日は一段と綺麗だと思えてくる。
そしてその綺麗さが逆に、僕を不安に陥れようとしているのだ。
「こんばんは、一人でこんなトコいたら危ないよぅ。 悪い人に狙われちゃうかもよぅ」
「……依楓ねーさん」
昼間会ったこの人のように、酷く澄んだ感じが危なっかしい。
にっこりと微笑んで僕がいる場所まで上ろうとする。 落ちそうで、凄く危ない。
僕と一段だけ変わらない所まできて、僕が差し出した手を握ってやっと頂上まで上り詰める。
「えへへ、手ありがとね」
「どーいたしまして」
依楓ねーさんが僕の膝の上にあったコンビニの袋からアイスの袋を一つ取り出す。
というか元より一つだし、それを取られると僕がまた買いに行かなければならなくなるような。
あれ、取られるじゃなくて盗られるかな。
「後でアイス奢ってね、僕と拓美さんの分」
「えっ何ソレ聞いてないよっ」
「自業自得だよ。 ソレ一応僕のお金だからね」
頬を膨らましてアイスに齧り付く。
こうなりゃヤケだーと叫んで、がぶがぶとアイスが依楓ねーさんによって消化されていく。
「冷たい、冷えるよー……」
がっつくからだよ、と依楓ねーさんの手からアイスを取り、大分減ったアイスを袋に戻す。
僕の手が依楓ねーさんの手に触れた時、依楓ねーさんは低い声で呟いた。
「……手、冷たいよ。 死人みたい」
「死んでないからだいじょーぶ」
まさか依楓ねーさんに死人みたいって言われるとは思わなかった。 心外かも。
軽くショックを受けたが、右手を自分の頬に当てた時冷たさが染み渡って、「冷たい」と愚痴を零した。
依楓ねーさんが夕日を地面を交互に見て、最後に僕の方を向いて言う。
「高いねぇ」
「……そうかな」
「うん、高いよ?? だってほら、向こうにある時計があんなに小さ……」
遠くのアパートに埋め込まれてある時計を指差したまま、依楓ねーさんが固まる。
そして、奇妙に笑った。
昼間の小動物的な笑いではなく、もっと壊れたようにケタケタと。
「依楓、ねーさん……??」
カンカンと音を豪快に鳴らしながらジャングルジムを降りていく。
降りた直後に笑いは止み、依楓ねーさんは此方を見て綺麗に笑ってみせる。
「またね、明日も遊ぼぉ」
子供の約束のように言う。
公園を去るときも「明日は拓美と和とデイト♪」と歩を進め続ける。
何だかさっぱりだった。
僕は依楓ねーさんを見つめて小さく呟く。
「バイバイ、また明日」
- Re: あだるとちるどれん ( No.101 )
- 日時: 2011/04/13 21:03
- 名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
- 参照: 〝滅びは救いじゃない。コクーンは死なない。皆で誓ったんだ—守るとな!〟
>>右左
おおお!?返信総数100突破したじゃないか!
すげー!おめでと〜〜!!
依楓ねーさんが軽くホラー・・・;
ケタケタ笑ったときがめっちゃ怖かった;
とっさにサマウォーのラブマシーン(わからんかったらごめんw)思い出したw
どうしたんでしょ〜〜;続きが気になるね!
更新頑張ってちょwそいじゃ!←
- Re: あだるとちるどれん ( No.102 )
- 日時: 2011/04/14 16:30
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
100突破、おめでとうございます!(^^)!
これからも多彩なる文才で書き続けて下さいっ
余談ですけど、アイスってかぶりつくと頭がキーンってなります。
依楓ねーさん、変わってますね。
性格変なのは大好物でふ←
- Re: あだるとちるどれん ( No.103 )
- 日時: 2011/04/20 15:53
- 名前: 右左 ◆B.t0ByGfHY (ID: 8hgpVngW)
Dear⇒ゆえ汰
センキュー(`・ω・)キリッ
依楓姐さん(←)はわたしの趣味を詰め込んだのだ……!
ラブマシーンってこんなだっけ……?
更新は遅くなるかもだけど、見ててね!
頑張りますっ
Dear⇒アキラさん
多彩なる文才はお持ちでないですがありがとうございます……!
キーンってなりますよね凄く分かります
姐さんは、そのキーン感がたまらないらしいです笑
わたしも大好物でふ!
- Re: あだるとちるどれん ( No.104 )
- 日時: 2011/04/27 17:20
- 名前: 右左 ◆B.t0ByGfHY (ID: 8hgpVngW)
「デイトォー!」
朝早くから大きな声で叫びつつ、依楓ねーさんはやってきた。
庭で猫にエサを与えていた僕は、そこからでも聞こえる依楓ねーさんの声をBGMに猫を見つめていた。
拓美さんは起こされた事と寝不足が相成ってハイパースペシャルイライラしている。
……わけわからん。
「おいおい、頼むぜぇ! わたしはこーんなに朝早くからこーんなにノリノリできたのによぉー」
依楓ねーさん、ハイテンションすぎてキャラ違う。
拓美さんもそれにつっこんでいた。
「てめーはカツアゲでもしてぇヤンキーかよ……」
「ノれよぉ、ノれねぇのか? 拓美ならきっとノれる!」
「うっせえ、うっせえ! ノれるかバカッ」
依楓ねーさんのノリノリ感に、拓美さんはますますイラついていく。
ついには依楓ねーさんの胸倉まで掴んで睨みつける。
「うっせぇんだよ、犯すぞ。 犯されてぇのか、あ?」
「はいはいー、分かった分かった」
依楓ねーさんは仕方ないと言った風に頬を膨らませる。
「依楓ねーさん、外雨なんだけど。 …………行くの?」
庭から上がり、タオルを握りしめながら僕は声が交差する部屋へと入っていった。
猫って餌のためなら雨でも来るんだね、マゾなのかな、と空を見上げて呟いていた事がまだ記憶に新しい。
依楓ねーさんはカーテンを開け、外を見る。 僕を見る。 外を見る。
「あれ、さっき降ってなかったよ?」
「今降り始めたんですよ?」
「え、え、それ、ホントなの」
「外見てください。 嘘だと、思いますか?」
依楓ねーさんは小さくため息をついた。
「依楓、和貸し出すから二人でどっか行って来い」
「んなっ」
あっちいけ、と拓美さんは手を振りながら布団の中に戻る。
依楓ねーさんはやったぁと声を上げて僕を引っ張っていく。
「借りてくぜ、拓美さんきゅう」
「な、な、なあああっ!」
大きい声を出しながら、僕は紐のようにズルズルと連れて行かれた。
***
——助けて、助けて拓美ィ……!
そんな声が、聞こえた気がした。
布団から顔を覗かせ、後ろを見たけれど。
そこには空虚感しか残っていなかった。
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