複雑・ファジー小説
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- スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) 第47話更新!
- 日時: 2011/10/26 20:25
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
はじめまして!!
更新が遅くなるかもしれませんが・・
温かい目で見守ってくれるとありがたいです。
では、よろしくお願いします。
コメントを下さった読者様リスト!!
王翔様 きなこ様 水瀬 うらら様 コーダ様 ちぇりお様 ステッドラー様
長月様 いちご牛乳様
エピローグ
人の中に必ず宿る力・・・
「スピリッツ」
その不思議な力は、時に人を助け、
また・・大半は武力として使われる。
この力により、平和だった世の中は一変した。
争いが絶えず・・武力による支配を行う国家、「レジスタンス」。
この国家の出現により、
世界の終りが近づいているとさえ思われた・・・
・・だがこの国家に立ち向かい、世界を変えようとする少数団体。
そして、この世界の平和をのぞむ少年の・・
平和のための物語。
登場人物
団体名、「ナイツオブピース」
本部、飛行船「エアロバード」
アキト・・主人公。性格は基本無口で無愛想。
髪の色は赤色、160cm、年は16歳の男の子。
武器は主に剣を収める鞘(さや)と特定の時に愛用の剣「オメガ」を使う。
特殊能力は「身体能力の向上」
エアロバードの船員。
レイ・・狙撃手。性格はのんきで面倒見がいい。
髪は黄色、175cm、年は20歳の青年。
武器は二丁のレーザー銃「ダブルショット」
特殊能力は「視力の向上」
レベル2状態の能力は「時空移動」
エアロバードの船員。
ホープ・・超人。性格は優しいが割といたずら好き。
髪は黒、170cm、年は18歳の青年。
武器は素手と相手のものまねした能力。
特殊能力は「ものまね」
エアロバードの船員。
リフィル・・偵察者。性格は積極的で明るいが、怒ると怖い。
アキトに好意を抱く。
髪は青色、160cm、年は16歳の女の子。
武器はないが、風の力で戦う。
特殊能力は「風」
エアロバード船員。
セリア・・髪は黒の長め、165cm、年は23歳のお姉さん。
性格は謎。
特殊体質で、ある一定の範囲のスピリッツの力を探知することができる。
エアロバードの指揮官。
フェリス・・髪はピンクの長め、160cm、年は15歳の女の子。
性格は無口で恥ずかしがり屋。
エアロバードの操縦士。
ジーク・・髪は茶色、180cm、年は29歳のおじさん。
性格は明るくて、しっかりしている。
エアロバードの操縦士。
アイカ・・レイの恋人らしい。
イブ・・サンライズタウンで出会った女の子。
剣の腕は一流だが、ドジっ子
団体名、「レジスタンス」
本部、「光の宮殿」
ジーオス・・七星の一人。強敵。
グリード・・七星の一人。数少ない上級ランクの超人。
アキトと深い因縁がある。
ハデス・・七星の一人。レイと深く因縁がある。
カムイ・・七星の一人。いつも全身を鎧で身を包んでいる。
飛行船、「キングジョージ」を保持している。
サムライ隊のリーダーでもある。
愛する人、「リイナ」を救うために戦っている。
特殊能力は「分身」
スリス・・金山基地のリーダー。
顔を汚されることをひどく嫌う。
特殊能力は「雲」。姿を自在に消せる。
グロア・・ポルン町の管理者。
ポルン町に恨みを持つ。
武器は右手の大きなカニのはさみ。
ジョット・・元レジスタンスの兵士。
殺すのが生きがいだと言う最低な人間。
特殊能力は「創造」。なんでも思った物を作り出すことができる。
ツツジ・・・能力を使い好き勝手に暴れていた能力者。
自分の能力に絶対的な自信を持っている。
特殊能力は「土」。地面などの土を自由に操って戦う。
団体名、「ヒューマン」
プロト・・レジスタンスと組んだヒューマンが作った最悪の殺人兵器。
武器はさまざま。
団体名、「ゲイボルグ」
ベルゼブル・・・ゲイボルグをまとめ上げるリーダー。性格は、めんどくさがりで戦闘大好き人間。
髪は白銀でクセ毛。身長は170cm。年は19歳。
能力は「空想」。。持続時間は基本は3分、長くて5分。
オーラの色は黒で、普通とは違う特殊な色を放つ。
マリ・・・新人だが、ベルゼブルの側近として仕事ををしている。性格は明るく、勇敢。
髪は長めの黒のストレートで、眼鏡をかけている。身長は167cm。年は18歳。
身体能力は悪く、ドジだが、わりと頭は良いらしい。
物語
第一章、(戦争鎮圧編)
第1話 >>1 第11話 >>14 第21話 >>36
第2話 >>2 第12話 >>21 第22話 >>37
第3話 >>4 第13話 >>24 第23話 >>38
第4話 >>6 第14話 >>25 第24話 >>39
第5話 >>7 第15話 >>26 第25話 >>40
第6話 >>8 第16話 >>29 第26話 >>41
第7話 >>9 第17話 >>30 第27話 >>42
第8話 >>10 第18話 >>31 第28話 >>43
第9話 >>11 第19話 >>32 第29話 >>44
第10話 >>12 第20話 >>33 第30話 >>45
第二章、(VS七星!! 動き出す野望編)
あらすじ・・・>>46
第31話 >>47 第41話 >>73
第32話 >>48 第42話 >>76
第33話 >>50 第43話 >>79
第34話 >>53 第44話 >>80
第35話 >>54 第45話 >>81
第36話 >>55 第46話 >>82
第37話 >>65 第47話 >>83
第38話 >>69
第39話 >>70
第40話 >>71
番外編
パート1(300参照記念)・・・>>59
第一回人気投票の結果・・・>>73
- Re: スピリッツ ( No.4 )
- 日時: 2011/07/20 10:40
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
第3話 「超人と狙撃手」
「行くぞ!!」
少年はホープに一気に詰めて縦切りした。
ホープはそれを右にかわし、右手でパンチを繰り出した。
だが、そのパンチをかわし、横に薙ぎ払った。
(まずい!!)
とっさにホープは後ろに大きくジャンプし、きれいに着地した。
「・・さすがホープだな。あのスピードについていけるとは。」
ホープの特殊能力は「コピー」。
一度見た能力の大概は自分のものにできる。
そしてこれに加えて、ホープはもともとの身体能力がすごい。
普通の人の3倍ほどで、これは身に着けたものではなく、初めからである。
このような人間を「超人」という。
・・だが一つ疑問だ。
なぜ少年が逆についていけるんだ?
むしろ少年のほうが速い。
まさか・・超人か・・??
「・・って言ってる場合じゃねえな。俺も戦うか。」
あいかわらず壮絶な接近戦が繰り広げられていた。
(この子・・何ものなんだ? 僕より速い。)
と考えてるうちに、少年は懐に入った。
「はあっ!!」
少年は鞘でホープに突きを繰り出した。
(まずい!! 仕方ない。)
「ウインドフィールド!!」
ホープの目の前に風の壁が出現し、攻撃から守った。
「・・くっ!!」
少年ははじかれて、バックステップで距離をとる。
「あぶなかった。ちなみに今のも真似した技だよ。」
「・・まだまだ!!」
少年がまた近づこうとしたとき、
(・・なにかくる!!)
少年はとっさに体をひねりながら、2発のレーザーをかわした。
「うお。やるね〜。俺の二丁のレーザー銃、ダブルショットの攻撃をかわすとはな。外さないつもりだったんだが・・」
レイは残念そうにいった。
レイは通称「狙撃手」。
相方は「ダブルショット」と呼ばれる二丁のレーザー銃。
命中は大体9割。射撃戦では無類の強さを誇る。
「・・狙撃手か。先に叩く!!」
少年はレイのほうに近づこうとする。
だが・・別の方角からレーザーが3発襲ってきた。
(なに!?)
少年はいきなりの攻撃に態勢を崩しながらもかわした。
その方角を見ると、攻撃したのはホープだった。
「僕もレイの真似ができるからね。もちろん、武器もそのまま真似して作り出せるよ。ただ・・9割とはいかないけどね」
ホープはレーザーを連打して打った。
それをかわしたり、鞘ではじいていた。
「今度は・・はずさねぇぜ?」
レイは少年のちょうど死角を狙い撃った。
「甘い!!」
だが少年はたとえ見えなくても、なんとなくの野生の感でジャンプしてかわした。
「確かにはずしたが・・終わりだぜ? 少年。」
少年が飛んださらに上に、なんとホープが飛んでいた。
「なっ・・」
「終わりだよ。」
ホープの両手に風の大きな塊が集まった。
「くらえ!! ウインドバーストぉぉ!!!」
ホープの手に集まっていた風の塊が放たれ、当たった少年はすごい勢いで落下し、砂の地面に大きく叩きつけられた。
「ぐっ・・・あ!!」
少年は気を失い、放たれた風の衝撃により砂まじりの風は広がり、四方八方に舞っていた。
「・・んで、連れて行くのか?」
レイはふうっと息を吐いて言った。
「もちろん。セリアさんに伝えて。ミッション完了って。」
少年を担ぎながらホープは言った。
「・・・了解。」
レイは空の飛行船を見て答えた。
- Re: スピリッツ ( No.5 )
- 日時: 2011/07/20 10:46
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
王翔さんへ
ありがとうございます!!
もちろんです!
こんな作品でよければですが・・(笑)
これからもよろしくお願いします!
- Re: スピリッツ ( No.6 )
- 日時: 2011/07/20 12:08
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
第4話 「アキト」
ーーエアロバード内ーー
レイとホープの二人はエアロバードに戻ってきた。
「お疲れ様。成功ね。どうだった?」
質問してきたセリアにレイはやれやれといった表情で、
「・・強かったぜ。動き、反応からして素人じゃなかった。」
「僕の動き以上に早くて、鋭かった。」
二人は素直に感想を述べた。
「なるほど・・。んで・・能力は?」
セリアが聞くと、ホープは少し首をかしげて、
「特定はできませんが・・僕の予想は多分身体能力の上昇です。」
「レイみたいに一部がずばぬけてではなく、全体的な上昇であると?」
「はい。彼は少なくとも超人ではないでしょう。そうはみえなかった」
セリアはなるほど・・とつぶやいた。
「確かにそうだとおもうが・・俺はこいつが超人ほどではないにしろ、もともとの身体能力もなかなかだとおもうぜ。でないと、あんな動きの戦闘に体が耐え切れない。」
レイは冷静に答えた。
・・そのとき、横になって気を失っていた少年は目を覚ました。
「く・・・・こ・・ここは。」
少年はうっすらと目を開いて尋ねた。
「ここは、私たちの本部よ。私の名はセリア。ここの管理者です。」
「・・いますぐここから・・くう・・!!」
どうやら体が痛むみたいだ。
「無理するなよ。しばらくは動けねぇよ。」
「く・・。」
少年は興奮を抑え、とりあえず横になった。
「あなたの名前は?」
セリアは優しく尋ねた。
「・・・・わからない。」
「わからない? もしかして君・・記憶喪失?」
「・・これはぶったまげた。」
ホープもレイも驚きを隠せない。
「ただ・・アキト・・この言葉は覚えている。」
「・・では今はそれを名前にしたらどう?」
セリアは言った。
「・・・」
「・・じゃあとりあえずそう呼ばせて。ねえ、アキト。」
セリアは真剣な顔になり、アキトにいった。
「・・私たちの団体・・ナイツオブピースに入らない?」
「・・・なに?」
アキトは不思議に思った。
(・・何を考えている)
「・・何が目的だ?」
「あなたは平和を求めている・・違う?」
「・・!!」
アキトは事実を言われて驚いた。
「なぜ知っている?」
「行動よ。行動を通して導き出した答え。」
「・・わかったからなんなんだ?」
「つまり・・あなたと私たちは同じ目的がある。」
アキトは思い出したように、
「・・そうか。最近レジスタンスに反抗する少数団体のこと・・」
「そう。私たちよ。平和のためよ。」
アキトは少しの間黙り、少し考えてから、
「・・あんたらと組めば、世界は変わるのか?」
「それをすんのは・・俺らと少年だけどな。」
レイはちょっと笑いながら言った。
「・・・わかった。協力しよう。助けてもらった礼もある。」
「そこは僕らのせいだけどね・・ごめんね。」
ホープは頭を下げながら言った。
「決まりね。」
「・・ただし条件がある。」
「・・何?」
「俺は基本的にはあんたらに従うつもりだ。だが・・俺が個人行動をとりたいとき、許可がほしい。」
アキトは真剣な顔でセリアを見た。
「・・了解よ。そのときはできるだけ二人にサポートしてもらうわ。」
「わかりました。セリアさん。」
「・・なーんかガキのお守りみたいだけどしかたねえか。」
ホープは快く、レイ渋々了解した。
「僕はホープ。よろしくね。アキト。」
「・・・よろしく。」
ホープは笑って握手した。
「レイだ。お兄さんがとりあえず面倒見てやる。手焼かすなよ?」
「・・了解。」
「・・・あいかわらず無口だ。」
レイはとりあえず頭を撫でてやった。
「・・フェリス・・です。よろしく。」
「・・ああ。」
「・・・・」
「・・・・」
「・・・あの二人は無口同士だから、会話できなさそうだな」
「・・うん」
レイとホープはお互いに頷いた。
「よっ!! 俺はジーク。よろしく。」
髪は茶色で身長は180のおじさんだ。
「仕事はそこのフェリスと一緒に二人でこの飛行船の舵のコントロールをしてるんだ。」
「・・・」
フェリスは相変わらずの無言。
「・・よろしく。」
指揮官「セリア」
操縦士「フェリス・ジーク」
船員「レイ・ホープ」
そして・・
髪は赤色。身長は160cm。
船員「アキト」
団体名 「ナイツオブピース」 (平和のための兵士たち)
この団体が後に世界を大きく動かすことになる・・・。
- Re: スピリッツ ( No.7 )
- 日時: 2011/07/20 23:04
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
第5話 「それぞれの事情 パート1」
アキトが「ナイツオブピース」に入って五日後。
ようやくアキトは場の空気に慣れたころ、ふと思った。
(俺は・・ここにいる人のこと何も知らないな・・。)
・・・ということで
「・・・教えてくれ。」
「・・・何をだよ。」
レイはいきなりの質問に戸惑っていた。
「俺はお前らのことを何も知らない。だからいろいろ教えてくれ。」
「なんだよ〜。わかったよ。質問してくれ。」
「じゃあ・・・」
アキトは少し考えて、
「前から聞きたいことだったんだが・・レイの特殊能力は視力が上がるという能力。それは役にたつのか・・?」
レイはやれやれといった表情でいった。
「役に立つに決まってんだろ。たとえば・・はるか遠くにいる敵を目視できる。もちろん俺の銃はレーザーだからそのまま狙い撃つことも可能だ。」
レイは自信ありげにいった。
「・・どのくらいの距離だ?」
「まあ・・一キロ(1000m)ぐらいは射程範囲内だ。」
「・・・すごいな。」
「まあな。」
レイはハハハっと笑っていった。
「そういや、俺も聞かせてくれよ?」
「・・なんだ?」
アキトは首をかしげながら尋ねた。
「なんでお前・・背中に折りたたんでる剣があるのに、わざわざ鞘で戦うんだ?」
レイはわけわからんといった表情で聞いた。
「・・人を殺すのは・・・好きじゃない・・。」
「・・・なるほど。訳ありね。」
レイは了解といって、くるりと向き歩き出した。
「腹減ったから食堂いってくるわ〜」
レイは手を振りながら、去って行った。
「・・教えてくれ。」
「・・へ??」
ホープはあっけにとられた顔をしていた。
「・・単刀直入に聞くが・・ものまねは何でもコピーできるのか?」
「・・いや。一応ここにいる人のものまねは全員できるんだけど・・」
ホープは頭をポリポリかきながら、うーんといった。
「・・だが?」
「うん。僕は相手の能力の50パーセントしかコピーできないんだよ。たとえばレイの射程距離はだいたい1000mなんだけど、僕が使える射程距離は500mってことだよ。」
ホープはわかりやすいように説明してくれた。
「・・なるほど。ちなみにあの風の能力は誰のだ?」
「ああ、あれね。あの技はもう一人の仲間の技だよ。」
「仲間?」
アキトは不思議に思った。
どうやらもう一人メンバーがいるらしい。
「うん。今は出かけてるんだ。また会えると思うからそのときにね。」
「・・了解した。」
二人に話を聞いた後、自分の部屋に戻っていた。
(・・これで今、謎に思ってたことはわかった。)
さて、寝ようかと思っていた時に・・
「おい!! アキト!!」
いきなりレイが部屋に入ってきた。
「・・どうしたんだ?」
「写真知らねえか? 俺の恋人が写った写真。」
レイは息を切らしながら、聞いてきた。
「・・知らない。すまない。」
「そっか・・。ちきしょ〜どこにいったんだ。」
「ここにあるよ。」
レイが振り返ると、部屋の外に写真をひらひらと揺らしたホープが。
「でかしたホープ!! そいつを返してくれ。」
「・・久しぶりにさ・・鬼ごっこしない?」
「・・はあ??」
レイは不思議そうに首をかしげた。
「捕まえた返してあげる。じゃあね!!」
するとホープは軽やかに走って去って行った。
「な・・ホープ!! とりあえず返せよこらー!!!」
レイは脱兎のごとく部屋から飛び出し、ホープを追いかけた。
・・・一気にアキトの部屋は静かになった。
(・・あの二人の関係は・・・・また聞いてみるか。)
アキトはそのまま寝転がって寝た。
この二人の関係が明かされるのは・・また別のお話で。
おまけ
次の日・・・
アキトは作戦室で一人欠けていることに気付いた。
「・・・レイはどうしたんだ?」
「・・昨日ホープと一日中追いかけっこして筋肉痛で動けないのよ。」
セリアは頭を抱え、ため息をつきながら言った。
「・・ホープは無事なのか?」
「僕慣れてるから。」
ホープは笑顔で言った。
「・・こんな調子で大丈夫なのか・・?」
アキトは冷静に突っ込んだ。
おまけ(完)
- Re: スピリッツ (戦争鎮圧編) ( No.8 )
- 日時: 2011/07/21 20:38
- 名前: ベクトル (ID: j553wc0m)
第6話 「初ミッション」
ピーー、ピーー、ピーー
警報が鳴り響いた。
これはミッションの始まりの合図らしい。
この音を聞き、作戦会議室に全員集まった。
「作戦内容を発表します。今回は・・レジスタンスの鎮圧です。」
セリアは真剣な表情で話を進めた。
「目標は・・レジスタンス。市民の安全の確保よ。」
「敵の数は?」
レイはこれから使うであろう武器の点検をしながら尋ねた。
「そこまで多くはないわ。ざっと・・三十人程度。」
「それで・・大体の作戦は決まってるの?」
軽くストレッチをしながら尋ねるホープ。
「もちろん。ホープは市民の安全の確保を優先に。今回、キーとなるのはアキトとレイ。市民を安全に確保しつつ、敵を殲滅。」
「・・・了解。」
「アキトは地上で戦い、レイは空中から狙撃。質問は?」
セリアの問いに対して、みんな首を横に振る。
「・・・では、作戦開始!!」
「了解!!」
ーー地上ーー
セリアたちが鎮圧しようとしている所は市民を奴隷の様に扱っていた。
レジスタンス自身は市民をゴミとしてしか見ていなかった。
だが、圧倒的武力によって支配をしているレジスタンスにたてつくものはいなかった。
・・彼らを除いては。
「・・空から何か来るぞ!?」
「あれは・・飛行船か??」
突然のことにレジスタンスの兵士は騒ぎ出した。
「誰か降りてくるぞ!?
レジスタンスは空から降りてくる二人の人を指さして言った。
飛行船から飛び降り、地上に降り立った二人の人影。
「行くよ。アキト。」
「・・・了解。 俺が先行する!!」
アキトは鞘を取り出し、構えた。
「スピリッツ・・解放!!」
「スピリッツ解放。」
アキトとホープから激しい風と、アキトは赤い、ホープは白いオーラが出てきた。
「ぐっ!! ・・何者だ!? 貴様ら・・ぐわ!!」
アキトは一人の兵士に一気に近づき、腹部を鞘で思いっきり突いた。
「まず・・・一人!!」
アキトはそのまま近くにいる兵士を素早く倒した。
「貴様ーー!!」
レジスタンスの一人が剣を取り出し、アキトに向けて斬りつけた。
しかしアキトはそれを危なげなくかわし、後ろに回り込む。
「く・・・はや・・。」
「遅い!!」
そのまま頭に強烈な一発を叩き込んだ。
「この餓鬼・・速いぞ!!」
「一人だけじゃないよ?」
ホープはそのままその兵士の顔面を殴った。
「アキト。あまり張り切りすぎないよう・・」
「でえぇぇぇいーーー!!!」
アキトはホープの忠告を全く無視で敵をなぎ倒していた。
「・・・聞いてない・・か。」
ホープはため息をつきながら言った。
「覚悟おぉぉーー!!」
後ろから剣を持った兵士がホープに斬りかかったが、さらりとかわし、蹴り飛ばした。
「さて・・救出作業だ。」
ホープは奴隷の人たちがいるほうに走って行った。
「くそ!! どこから撃っている!?」
レジスタンス兵は頭を抱えていた。
「ぐわ!!」
一人の兵士にレーザーが当たり、倒れた。
「くそ、まただ!! どこだ!?」
周りを見てもそれらしき人はいない。
だが次々と狙撃され、倒れていく。
「おのれーー!!」
兵士は何もできない自分たちに腹をたて、叫んだ。
ーー空中(エアロバード狙撃室)−−
レイは二丁の銃を合体させ、スナイパーライフルのようにさせて狙撃していた。
こうすることで一発の威力が上がり、射程距離も命中精度も上がる。
だが、連射ができないので、基本は合体せずにいる。
「ふうー。今日も当たる当たる〜。」
レイはご機嫌な調子で言った。
「距離はどう?」
セリアはレイに通信機ごしに話しかけた。
「ぴったりだ。いつも悪いな。」
「700mぐらいよ。余裕でしょ?」
「まあな。敵が回避しねえかぎりは外れる気がしねえわ。」
レイは自信満々に言った。
「頼りになるわ。」
「それはどうも。・・でも退屈だぁ〜・・。」
ーー地上ーー
地上ではほとんどのレジスタンス兵は鎮圧され、市民の安全は確保され、残る兵士はわずかだった。
「はあぁぁーーー!!!!」
アキトはすでに15人程度を倒していた。
「くそぉぉーー!!」
二・三人が同時に戦ってもとらえられないほど、アキトは素早い。
「おらああ!!」
兵士の一人がアキトに剣をふるうが、それを横にかわし、顔面に正確に叩きつけた。
アキトの後ろから兵士は攻撃をしかけたが、冷静にバックステップでかわして、横切りで顔面を殴り飛ばした。
「あと・・・一人!!」
「くっ・・この反逆者がーー!!」
兵士は剣を振り下ろすが、アキトはそれを受け止めた。
「反逆者と言われようと・・俺はお前たちレジスタンスをつぶす。」
「くうぅーー! 貴様ら・・!!」
「それが平和のための・・俺たちの・・戦いだぁぁぁーー!!!」
アキトは最後の一人の兵士の顔面にありったけの力でぶち込んだ。
「ぐあぁぁぁーーーー!!」
兵士は吹き飛ばされ、地面に叩きつけられた。
「・・レジスタンス・・鎮圧。初ミッション・・完了。」
ミッションは無事完了した。
市民はあらたな決意とともに新しい平和な国を作り始めた。
アキトは終わった後、血が付いた鞘の手入れをしていた。
(・・平和のため・・俺は戦う・・。最後まで。)
手入れを終えたあと、アキトは初ミッションの疲れからきた疲労のため、眠りについた。
(・・俺はつかんで見せる。平和を・・。)
アキトは強く願い、眠りについた。
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