複雑・ファジー小説

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スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) 第47話更新!
日時: 2011/10/26 20:25
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)

はじめまして!!

更新が遅くなるかもしれませんが・・
温かい目で見守ってくれるとありがたいです。

では、よろしくお願いします。



   コメントを下さった読者様リスト!!

王翔様   きなこ様   水瀬 うらら様  コーダ様    ちぇりお様   ステッドラー様
長月様   いちご牛乳様





エピローグ


人の中に必ず宿る力・・・

「スピリッツ」

その不思議な力は、時に人を助け、
また・・大半は武力として使われる。

この力により、平和だった世の中は一変した。
争いが絶えず・・武力による支配を行う国家、「レジスタンス」。

この国家の出現により、
世界の終りが近づいているとさえ思われた・・・


・・だがこの国家に立ち向かい、世界を変えようとする少数団体。

そして、この世界の平和をのぞむ少年の・・


平和のための物語。


  
   登場人物


  団体名、「ナイツオブピース」  
  本部、飛行船「エアロバード」


アキト・・主人公。性格は基本無口で無愛想。
     髪の色は赤色、160cm、年は16歳の男の子。
     武器は主に剣を収める鞘(さや)と特定の時に愛用の剣「オメガ」を使う。
     特殊能力は「身体能力の向上」
     エアロバードの船員。

レイ・・狙撃手。性格はのんきで面倒見がいい。
    髪は黄色、175cm、年は20歳の青年。
    武器は二丁のレーザー銃「ダブルショット」
    特殊能力は「視力の向上」 
    レベル2状態の能力は「時空移動」
    エアロバードの船員。

ホープ・・超人。性格は優しいが割といたずら好き。
     髪は黒、170cm、年は18歳の青年。
     武器は素手と相手のものまねした能力。
     特殊能力は「ものまね」
     エアロバードの船員。

リフィル・・偵察者。性格は積極的で明るいが、怒ると怖い。
      アキトに好意を抱く。
      髪は青色、160cm、年は16歳の女の子。
      武器はないが、風の力で戦う。
      特殊能力は「風」
      エアロバード船員。

セリア・・髪は黒の長め、165cm、年は23歳のお姉さん。
     性格は謎。
     特殊体質で、ある一定の範囲のスピリッツの力を探知することができる。
     エアロバードの指揮官。

     
フェリス・・髪はピンクの長め、160cm、年は15歳の女の子。
      性格は無口で恥ずかしがり屋。
      エアロバードの操縦士。

ジーク・・髪は茶色、180cm、年は29歳のおじさん。
     性格は明るくて、しっかりしている。
     エアロバードの操縦士。


アイカ・・レイの恋人らしい。

イブ・・サンライズタウンで出会った女の子。
    剣の腕は一流だが、ドジっ子


  団体名、「レジスタンス」
  本部、「光の宮殿」


ジーオス・・七星の一人。強敵。

グリード・・七星の一人。数少ない上級ランクの超人。
      アキトと深い因縁がある。

ハデス・・七星の一人。レイと深く因縁がある。

カムイ・・七星の一人。いつも全身を鎧で身を包んでいる。
     飛行船、「キングジョージ」を保持している。
     サムライ隊のリーダーでもある。
     愛する人、「リイナ」を救うために戦っている。
     特殊能力は「分身」

スリス・・金山基地のリーダー。
     顔を汚されることをひどく嫌う。
     特殊能力は「雲」。姿を自在に消せる。

グロア・・ポルン町の管理者。
     ポルン町に恨みを持つ。
     武器は右手の大きなカニのはさみ。

ジョット・・元レジスタンスの兵士。
      殺すのが生きがいだと言う最低な人間。
      特殊能力は「創造」。なんでも思った物を作り出すことができる。

ツツジ・・・能力を使い好き勝手に暴れていた能力者。
      自分の能力に絶対的な自信を持っている。
      特殊能力は「土」。地面などの土を自由に操って戦う。



  団体名、「ヒューマン」


プロト・・レジスタンスと組んだヒューマンが作った最悪の殺人兵器。
     武器はさまざま。



  団体名、「ゲイボルグ」


ベルゼブル・・・ゲイボルグをまとめ上げるリーダー。性格は、めんどくさがりで戦闘大好き人間。
        髪は白銀でクセ毛。身長は170cm。年は19歳。
        能力は「空想」。。持続時間は基本は3分、長くて5分。
        オーラの色は黒で、普通とは違う特殊な色を放つ。

マリ・・・新人だが、ベルゼブルの側近として仕事ををしている。性格は明るく、勇敢。
     髪は長めの黒のストレートで、眼鏡をかけている。身長は167cm。年は18歳。
     身体能力は悪く、ドジだが、わりと頭は良いらしい。



    物語 

  第一章、(戦争鎮圧編)


第1話 >>1    第11話 >>14    第21話 >>36
第2話 >>2    第12話 >>21    第22話 >>37
第3話 >>4    第13話 >>24    第23話 >>38
第4話 >>6    第14話 >>25    第24話 >>39
第5話 >>7    第15話 >>26    第25話 >>40
第6話 >>8    第16話 >>29    第26話 >>41
第7話 >>9    第17話 >>30    第27話 >>42
第8話 >>10   第18話 >>31    第28話 >>43
第9話 >>11   第19話 >>32    第29話 >>44
第10話 >>12  第20話 >>33    第30話 >>45


  第二章、(VS七星!! 動き出す野望編)

     あらすじ・・・>>46


第31話 >>47   第41話 >>73
第32話 >>48   第42話 >>76
第33話 >>50   第43話 >>79
第34話 >>53   第44話 >>80
第35話 >>54   第45話 >>81
第36話 >>55   第46話 >>82
第37話 >>65   第47話 >>83
第38話 >>69
第39話 >>70
第40話 >>71



    番外編

パート1(300参照記念)・・・>>59


第一回人気投票の結果・・・>>73

Re: スピリッツ (戦争鎮圧編) 第28話更新! ( No.44 )
日時: 2011/08/04 10:07
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)


  第29話  「レジスタンス会議。」


視点は変わり・・・


ここはレジスタンス本部、「光の宮殿」と呼ばれる城。
ここに、レジスタンス幹部「七星」が全員集まっていた。


「諸君。集まってくれたことを本当にありがたく思う。」
七星の中で、リーダーとして仕切るジーオス。

「今日集まってもらったのはほかでもない・・・ナイツオブピースについて、王から報告を受けた。」
その言葉を聞いて、ジーオス以外の幹部6名は驚く。

「わが王が・・・ねえ。あんな雑魚集団に何の用だ?」
幹部の一人、グリードはへらへらして言う。

「王は・・・あの集団が後に我々の目的の邪魔になるとお考えのようだ。」
ジーオスは真剣に言う。

「・・・7つのエメラルド作戦に・・かのぉ?」
体が大きく、ムキムキの体をした老人が答える。

「そんなに敵になるとは思えないけどねぇ。あたしは。」
足を組んで、不敵に笑いながら一人の女性が言った。

「王の命令は・・・・絶対なり!!」
全身鎧を着た男?は強く言い放つ。

「わたくしには・・・関係なさそうですわね。」
お嬢様のような雰囲気を出した女の子は、そっぽ向いて行った。
 
「ヒャッハッハハハハハハ!!! 全員殺せばいいんじゃないの〜?」
ゲラゲラと大笑いするハデス。

「あーあー。毎度思うが、ここには個性的なのが多すぎるぜ。俺様以外。」
グリードはやれやれと言った表情で言う。

「静かにしろ。我々の7つのエメラルド作戦は絶対に失敗してはいけない大事な作戦だ。」
ジーオスは真剣に言い放つ。


「くれぐれも・・・油断はするなと言うことだ。・・・以上だ。」


視点は変わり・・・


ーーエアロバード内ーー


アキトが右肩を負傷して少しの時間がたった。
アキトの右肩は完治した。
7月。季節は夏。

夏と言えば・・・


「海だよね♪」
「花火だよ。」
「いや、水着だろ。」
「・・・・夏ってなんだ?」

作戦会議室で夏について盛り上がっていた船員4人。
・・・一人を除いては。

「うおい!! 夏も知らねえのかよ?」
「ああ・・・。」
レイのつっこみにアキトは落ち着いて頷く。

「夏はな・・・・男のロマンさ。」
「・・・レイ。それって結局女の子目当てでしょ?」
アキトの肩をポンポンと叩いて微笑むレイに、冷静に突っ込むホープ。

「ばっ・・・ちげえよ!! 女の子じゃなくて水着が狙いなんだよ。」
「・・・それもどうかと思うけど?」
「第一、俺には愛する・・」
「アイカさんがいるもんね?」
「・・・分かってんじゃねえか。」
・・なんかいつの間にか肩を組み合って笑うレイとホープ。

「で・・・結局なんなんだ?」
「まあ・・・人次第ってことよ♪」
首をかしげるアキトにリフィルはにこっとして答える。
「・・・だがなんでそんな話になったんだ?」
アキトは不思議そうに言う。

「セリアさんが特別に休みをくれるんだと。」
「きはらしにみんなで近くの海に行こうだって。」
レイとホープは説明する。

「ねえ!! 一緒に泳ごう? アキト♪」
アキトの手を取って目をキラキラさせるリフィル。
「・・・別にかまわないが・・。」
「やったぁ♪」
リフィルはうれしくて飛び跳ねる。

「・・・青春だ。あのころは・・・若かったなあ。俺も。」
「・・・まだ若いと思うけど?」
ふとつぶやくレイにホープは言う。

「みんな。もうすぐ着くわよ。」
セリアはにこっと笑って言う。

「さあ。今日は存分に遊びましょう!!」

「よっしゃあぁーー!!!」
「・・・・テンション高いな。」

いまいちみんなのハイテンションについていけないアキト。

「だが・・・悪くない・・。」
アキトは小さくつぶやいた。

Re: スピリッツ (戦争鎮圧編) 第29話更新! ( No.45 )
日時: 2011/08/04 23:35
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)


  第30話  「海。」


「ひゃっほーーい!!!」

船が近くの海に着陸した直後、黒い海パンを着たレイは勢いよく船を飛び出す。

そして、広く、きれいな海を目の前に思わず立ち止まりつぶやく。
「お前と・・・また行きたかったな。海に・・・。」
レイは微笑んで海を見つめる。

その後ろから・・・・

「レイ。隙ありだよ。」

「・・・・・・・・・は??」
レイが後ろを向こうとしたとき・・・・

ホープがドロップキックでレイを海へ蹴り飛ばす。

「おわぁーーー!!!」
バシャーーンと派手に音を立てて、頭から水に突っ込む。

「あははは。レイダサいね。」
茶色の海パンを着たホープは笑いながら言う。

「・・・あいつ大丈夫なのか?」
大笑いしているホープを見て、つぶやくアキト。
赤い海パンをどうやらレイから借りたようだ。

「それにしても・・・きれいだ。」
アキトは目の前の海を見て、純粋な感想を述べる。

「最近戦闘続きだったしね。これが・・・平和ってやつなのかな。」
「・・・そうかもな。」
無愛想に返事をするアキトに、ふっと笑みをこぼすホープ。
「きっと・・いつかはこんな毎日が来る。僕は・・・そう信じるよ。」
ホープは笑って言う。
その言葉にアキトは「ああ・・。」と小さくつぶやく。


「みんなお待たせ〜♪」
リフィルを先頭に、フェリス、セリア女性組が着替えを終えて出てきた。

リフィルは黄色のビキニを、フェリスはピンクのワンピースのような水着、セリアは紫のビキニを着ていた。


「ヒュー♪ いいねえ。」
「・・・レイ!?」
いつの間にかビショビショになったレイがホープの横に立っていた。
「うん。さすがだ。」
「・・・何がだ?」
うんうんとうなづくレイにアキトは尋ねる。

「いやいや。ちょっとしたお胸のお話ですよ。」
「・・・アキト。聞かないほうがいいと思うよ。」
レイのちょっとしたお話に、ホープはあきれた表情で言う。

「そう言うなよ。よし!! アキトに俺の特技を見せてやろう。」
「・・・?」
レイはアキトの隣にしゃがんで、アキトの身長に合わせる。
「よおく聞いとけよ。俺の目をなめんじゃねえぜ。」
「・・・何をだ?」
妙に目をキラキラさせて言うレイに、アキトは尋ねる。

「ずばり・・・バストのサイズを当ててやる!!」

「・・・・・・・はあっ・・。」
レイの言葉に思わずため息を吐くホープ。
「・・・バストってなんだ?」
「胸のサイズだ。よく聞いとけよ。」
「・・・アキト。聞かなくてもいいんだよ?」
真面目に聞こうとするアキトにホープはつっこみを入れる。


「いくぞ・・・。」
レイはすうっと息を吸い込み。

「まずは・・・セリアはズバリGカップ!! さすがだ。」
「・・・・・・・?」
うんうんと納得するレイの横で首をかしげるアキト。

「次はフェリス。Bカップだ。まだ発展途上かな。」
「・・・GとかBってなんだ?」
「・・・別に分からなくても将来的に問題ないから大丈夫。」
勝手に暴走するレイに対し、アキトの疑問に静かに答えるホープ。

「ラストはリフィル。・・・Dカップだ。これも発展途上だな。」
「・・・それは分かって意味あるのか?」
アキトの質問にレイは「もちろん!!」と強く肯定する。

「将来胸が大きくなった時に、まるで親が子を育てた時みたいに・・・感動するのさ。」

うんうんとレイが頷いていると・・・



「何を言ってるの? レイ♪」

後ろから・・黒い怒りのオーラを放つリフィル。
「!!!!」
レイははっと我に返る。
おそるおそるリフィルの顔を見る。

「誰が・・・・発展途上だって?♪」
リフィルの顔はにこにこしている。

だが・・・レイは悟る。

そして周りも悟る。


レイ・・・・・・さようなら♪


「俺はまだ死にたくねええええぇーーー!!!」

レイは猛ダッシュで逃げる。
「待てええぇぇぇーーー!!!」
リフィルはそれを追いかける。


「アキト・・・助けてあげたら? リフィルからレイを。」
「この場合は・・・自業自得ってやつじゃないのか・・?」
「・・・ご正解。」
ホープは大声で笑う。

二人の追いかけっこしている姿を見て、セリアとフェリス、見張りのジークも笑う。


その姿につられて、アキトもくすっと笑う。

二年前・・・あの事件以来の久しぶりの笑み。
あの時失った・・・感情の一部。
「楽しい」という大切な感情。

今だけは・・・・心のそこから笑える。
この感情・・・大切にしたい。
これからも・・・ずっと。


「・・・ふっ・・・・はははっ。」


アキトは笑う。
こんな日々が、ずっと続けばいいのにと願いながら・・・。




第一章  (戦争鎮圧編)

     完

Re: スピリッツ  第1章、(戦争鎮圧編)  完結  ( No.46 )
日時: 2011/08/05 18:52
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)

ご愛読の皆様へ


どうもこんばんは!! ベクトルです。

とりあえず第一章のほうを完結させてもらいました。

本来は一か月をじっくりかけてここまで書くつもりが・・・
・・・なんと一か月前に終わってしまいました。
驚きです・・・。(笑)

予定よりだいぶ速いペースで執筆しております。


さて・・・これから第二章のほうを書いていきます。

第一章では、ナイツオブピースの船員達の過去(明かされていないものもまだ多数ありますが・・)、そして各地のレジスタンス勢力とナイツオブピースの対決について書いていきました。

次の第2章では、本格的な対決に入っていきます。
七星との対決がメインになってきます。


平和のために戦うナイツオブピースと・・・

ある目的のために動く、レジスタンス幹部七星との全面戦争。


はたして勝つのは・・・・
そして世界はどちらに傾くのか・・・・。


では、第2章、(VS七星!! 動き出す野望編)・・・

開幕です。

Re: スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) ( No.47 )
日時: 2011/08/06 23:15
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)

  第31話  「殺人兵器。」


海をゆっくり堪能した日の数週間後・・・・。


国家レジスタンスの鎮圧を続ける団体、「ナイツオブピース」。
この反対団体は国家にとって無視できぬ存在になっていた。


国家はついに「ナイツオブピース」を・・・指名手配にした。


これによって世界の民衆は恐怖に包まれた・・・のではなく、


・・・むしろ「希望」に包まれた。

だれもレジスタンスの支配を喜んで受けてるわけではない。
むしろ解放してほしいぐらいだ。
だが、立ち向かえるものがいなかった。

だから民衆は「ナイツオブピース」にかけたのだ。
この世界を・・・
未来を・・・。


・・・だが国家はこうなることをすでに予想していた。
民衆が・・・奴らにすがりつくことを。

ではなぜ手配書をわざわざ世に出したのか?
・・・答えは簡単だ。

「希望」を壊せば・・・・さらなる「絶望」を与えることができるからだ。

そうすれば・・・立ち向かってくる奴はいなくなる。
強いのは我々だと簡単に証明できる。


レジスタンスには「負ける」という考えはこれっぽっちもない。

圧倒的な戦力。
圧倒的な強さ。

負ける要素なんてない。

だが・・・不安があった。
奴らを鎮圧する前に、希望を得た各民衆の心に火が付き、暴動を起こすかもしれない。
そうなると・・・やっかいだと考えた。

そこで・・・国家はある団体と手を組んだ。


その団体の名は・・・「ヒューマン」。
科学文化の貢献のために動く、産業団体。

この団体の科学技術は、最先端である。
国家はこの団体と契約し、極秘であるものを生産してもらった。


それが・・・・「対人間、人型殺人兵器」である。
のちに史上最低の兵器になる。

これがそれぞれの町に置かれ、監視される。
もし反乱などがおきたなら・・・・

すぐさま鎮圧する兵器。

これを置くことによって、国家は民衆の反乱を防いだ。
そして・・・さらなる恐怖の支配を民衆は受けることになった。


「・・・これが最近の現状よ。」
セリアはふうっとため息を漏らす。

「・・・最低だな。レジスタンスめ・・・。」
レイはグッとこぶしを握って言う。
「まさか・・・そこまで対策をするとはね。」
ホープも真剣な表情で言う。
「それぐらい・・・私たちを危険視してるってことかな・・?」
「ええ。彼らは本気よ。」
リフィルの質問にセリアは答える。

「彼らはついに・・・私たちを本当の敵として認識したのよ。」
「・・・奴らは俺らを本気で潰しに来る。」
セリアはアキトの言葉を聞いて「ええ。」と頷く。
「それに・・・町の偵察もしづらくなるしな。」
ジークはうんうんとうなづいて言う。
「・・・これからはもっと周りを巻き込まないように気をつけなくちゃいけないと思う。」
フェリスも小さい声だが、しっかりとした意見を言う。
「フェリスの言う通りよ。これからは町の安全をさらに重視しないといけないわ。無謀な行動は厳禁よ。」
真剣に言い放つセリア。

「そして・・・これからはさらなる戦いが待っているわ。みんな・・・覚悟してね。」

セリアの言葉に全員うなづく。


「ここからが・・・私たちの本当の戦いよ!! 気合い入れてね!!」
「・・了解!!!」


セリアの言葉に、一同は強く返事をする。


絶対に負けない・・・
絶対に死なないと心に誓って・・・。

Re: スピリッツ (VS七星!! 動き出す野望編) 第31話更新! ( No.48 )
日時: 2011/08/07 00:54
名前: ベクトル (ID: j553wc0m)


  第32話  「プロト。」


「きゃあああーーー!!!」

ここは「ワイズタウン」。
今この町は・・・・襲われている。

「助けてくれえええーー!!!」
民衆の叫び声が飛び交っている。
なぜこうなったのか。

それは・・・反乱を起こしたからだ。

それによって殺人兵器が出動し、襲っている。
家が燃え、壊れ、そして叫び声とともに死んでいく人々。
・・・・・・悲惨であった。

このままでは町の人々は全滅・・・・・。


だが・・・・奇跡は起きた。


「はああああああーーー!!!!!」
声とともに振り下ろされた剣は、殺人兵器の手を切り裂く。
殺人兵器は、自分を攻撃した目標を確認しようと振り返る。

その瞬間、殺人兵器の頭部に剣が刺さり、派手な音と共に頭部は爆発しその場にドシーンと倒れた。

「早く逃げろ!!!」
少年アキトは民衆に向かって言い放つ。
「一刻も早く・・・・ここを離れろ!!」
アキトのいうことに素直に従い、必死に逃げる人々。
「・・・ホープ、レイ、リフィル。そっちはどうだ?」
アキトはみんなとつながっている通信機に呼びかける。

「民衆はなんとか無事逃がした。だが・・・・。」
レイは言葉が詰まり、少し黙る。


ナイツオブピースがなぜここに来たのか。
なぜすぐにこれたのか。
それはたまたま近くの上空を飛んでいた時、この町で反乱がおきた。
セリアは急いで彼らを町に向かわせたのだ。
もちろん・・・市民を守ることを前提に。
だができれば鎮圧も行いたいのだが・・・・

「・・・・数が多い!!」
船で敵の数を割り出したジークは言う。
「プロトを・・・ここまで投入してくるとは・・・。」
セリアはつぶやく。

この殺人兵器の名は「プロト」。
この人類で・・・最低の兵器の名だ。

「・・・とても鎮圧できません!!」
「・・くっ・・・やはり力の入れ方が違うわね!!」
フェリスの言葉にセリアはこぶしを強く握り言う。
「民衆の安全は確保できた。もう引いてもいいんじゃねえか?」
ジークは言うが、
「・・・いえ、まだいけるわ。作戦続行!! できるだけプロトを破壊して!!」
セリアは言った。

「・・・了解!!」
それを聞いた4人は、戦闘を続ける。


「おらああぁぁーーー!!!!!」
レイは二丁のレーザー銃で、連射してプロトを破壊する。
プロトの武器はさまざまである。
接近戦重視、射撃重視、火力重視など。

「・・・やべ!!」
ガトリングガンを持ったプロトが、レイに向かって攻撃しようとする。
「させない。ウインドスラッシュ!!!」
すかさずリフィルが風の刃で、プロトを真っ二つにし攻撃を防ぐ。
「ナイスだ!! 死ぬかと思ったぜ・・・。」
「えっへん♪」
レイが親指を立てて合図すると、それに対しリフィルも同じように返す。


「でええええぇい!!!」
ホープは得意の接近戦でプロトを殴り倒す。
そこに一体のプロトが大きな剣を持って近づく。
「アキト・・・借りるよ!!」
ホープはアキトの剣オメガをコピーして作り出す。
そして、プロトの攻撃を華麗によけ、その剣でプロトを縦に真っ二つ。

だが倒したのもつかの間、すぐに二機、三機のプロトが接近してきた。
「しつこい・・・な!!!」
ホープは何かをコピーして作り出した。
その手には・・・手りゅう弾。
ホープがコピーしたのは、なんとジョットの能力「創造」だ。

「あんましあんな奴の能力をコピーしたくないけど・・・。」
ホープはその手りゅう弾をばらまく。
「・・・今は仕方ないよね!!」
手りゅう弾は爆発し、一気にプロトを蹴散らした。


アキトも次々とプロトを壊していった。
(・・・なんて数だ・・!!)
果てしなく多いプロトの数に、アキトは「くっ・・」と言葉をもらす。

そこに一体のプロトが現れる。
「・・!!!」
そいつの手には・・・ロケットランチャー。
「・・・おおおぉぉーーー!!!」
アキトはそれに臆することなく、そのプロトに向かって走る。

放たれるロケットランチャー。
アキトの目の前で激しく爆発する。
周りの家も爆風で吹き飛ぶ。
煙で周囲を取り巻く。
プロトは目標を始末したと判断したのだが、

「俺は・・・・・ここだああぁぁーーー!!!!」
はるか空中から声が聞こえる。
その正体は・・・アキトだ。
どうやら爆発した瞬間、大きく跳躍してかわしたようだ。

「でええええええぇぇぇーーーー!!!!」
アキトはそのまま勢いよく降下し、そのまま真っ二つに切り裂く。
アキトはすぐさまその場を離れ、斬られたプロトは派手に爆発する。
「はあっ・・・はあっ・・。」
アキトは息を切らす。
ここまで倒しても・・・湧いてくる。

・・・が、そのとき、

「そこまでよ!! そろそろ限界よ。作戦終了。帰還して。」
セリアが通信機ごしにしゃべる。

「・・・了解!!」
4人はすぐさま町を離れ、船と合流する。


結局、町の破壊を守ることはできなかった。

だがセリアは「十分よ。」とつぶやいた。
仮にもこれから嫌でも戦う敵の一つ。
数を減らせただけでも十分だといった。


・・・確かにその通りかもしれない。
でも・・・こうやって・・・地道に破壊していくしかないのだろうか。
平和への道は・・・まだ遠い。


アキトは自分の部屋で、目を閉じてそんなことを考えていた・・・。


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