複雑・ファジー小説

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時雨の刀【完結しました!】
日時: 2012/04/16 16:33
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: 5fqeGTW2)

嗚呼、此処は何処だろう?
“私”という名の存在は【自分の意志】を持たない、持てない。
“私”という名の存在は貴方に【命令】されなきゃ動けない。

「おい、お前お茶を汲め」
「分かりました、御主人様」
「おい、お前服を脱げ」
「分かりました、御主人様」

“御主人様”が言った通りに体を動かす“私”という名の存在
感情を持たない。
けれどーーーー。

「おいっ!大丈夫か!」

現れた男の人達に手を引かれ、“私”という名の存在は“時雨”という名の存在に移り変わって行った。


私は見つけたーーーー“存在する”という事を。



時雨の刀

Re: 時雨の刀 ( No.21 )
日時: 2011/12/22 20:47
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)

>>20雪姫様

有り難うございます!!
新選組、大好きです!
いえいえ、ゆっくり亀更新なのでゆっくり読んで頂ければ……と。
更新頑張ります。

Re: 時雨の刀 ( No.22 )
日時: 2011/12/24 09:20
名前: 雪姫 (ID: jJ9F5GeG)





Skyは新選組が好きなのかぁ〜
私は、万事屋だなぁ〜♪銀魂の(*^_^*)
今ゆっくり、読んでるから更新も遅くて大丈夫だよ〜

Re: 時雨の刀 ( No.23 )
日時: 2011/12/24 19:01
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)

>>22雪姫様

新選組かっこいいですよ!
銀魂wwwwそれは二次創作では。
更新、かなり遅いですが現在長期休暇なので早めに更新出来そうです。

Re: 時雨の刀 ( No.24 )
日時: 2011/12/30 14:00
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)

沖田はのんびり横から斉藤を見つめると「ハッ」と鼻で笑った。それも黒く怪しい笑みで。
その笑みを見た斉藤は何も言わずに沖田の近くへと歩み寄って行くが、その背後には禍々しい黒いオーラが見えた。

「総司…貴様は副長や局長のご命令を背いて団子屋で一服するなど…!」
「いっ…いやー、斉藤君…あの…あのねー……!!」

すると、焦った顔をしていた沖田が勢い良く斉藤の横脇を素早い足取りですり抜けて走って行く。
その早さは斉藤も追いつかぬ程で気が付いたら見失い、「総司!!」と叫びながら追いかける。
それを見ていた藤堂と門脇は、いつもの事だと平助はお茶を飲んでいたが

「はー…やっぱ、あの二人は犬猿の仲だよな…総司は一君は歳三さんにもけんか売るよなー時雨………って、時雨いねぇ!?」
「時雨ちゃんなら、さっき総司と一緒に走って行ったけど…?」
「おい!?それを早く言えよ!!清香!」
「……それが、年上に物聴く態度?平助」
「え……いや、すいませんでした」

実は沖田、斉藤の横をすり抜けると同時に時雨の隊服の袖をひっぱり一緒に逃げて来たのである。
それを知らずに呑気にしていた藤堂は、一瞬にして背筋が凍った。
色んな意味を含めて。

……ーーーーー
    ーーーーー…

「お……きた…さんっ…走るのっ…早いですねっ」
「まぁ、一応武士だからねーそーいう時雨ちゃんはこれくらいで体力限界?」
「命令として答えますッ…体がっ……はち切れるくらい…暑いですッ」
「やっぱ、長い間鎖に繋がれているとそうなる訳ね」

汗をだらだらかきながら荒い呼吸をして自身の胸を掴む時雨。
それと対照的に沖田は汗一つかいていなかった。
はやり長い間繋がれていたせいで体力が落ちているのだろうか、かなり辛そうに息をしている時雨に沖田は「しょうがないな」と呟いて、その場に座らせた。

Re: 時雨の刀 ( No.25 )
日時: 2012/01/05 15:57
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)

爽やかな風が吹く。
上を見上げると鳥が飛んで行った。
青空が沖田と時雨を見下ろして動かない、時雨は呼吸を整えるとゆっくり立ち上がり

「行きましょう?沖田さん、この時間帯で戻らないと夕食には間に合いませんよ?」
「………!時雨ちゃん、今!!」
「…………??」

風が靡くのと同時に時雨は微笑んだ。何色にも染まらない柔らかい笑みが、沖田の瞳を貫いて行く。今の一瞬時雨は『人』に戻り、沖田はその事を叫ぶが一瞬の事、直ぐに無表情に戻った。
沖田は思う。帰りたくないと。
もう少しだけ、外を見物したいと思った沖田は元来た道を戻ろうとする時雨の手を引いて、自分の方を向かせると人差し指に手をあて

「これから良い物を見せてあげる、ただ俺達だけの特別な場所だから誰にも言わないでね?」
「命令ですね、分かりました」

そう言いながら歩き始めた沖田の後ろを付いて歩く時雨。
明治時代が開けようとしている今、服装が洋装に代わり少し前まで和服で出ていた時雨も洋服を着る様になった。
時代の変化だ。

そう思いながらも先に進む沖田に時雨の歩くスピードが付いて行けず、沖田の袖を掴みながら歩いていると

「貴様ら!!新選組だな!?」

志士に見つかったようだ。


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