複雑・ファジー小説

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時雨の刀【完結しました!】
日時: 2012/04/16 16:33
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: 5fqeGTW2)

嗚呼、此処は何処だろう?
“私”という名の存在は【自分の意志】を持たない、持てない。
“私”という名の存在は貴方に【命令】されなきゃ動けない。

「おい、お前お茶を汲め」
「分かりました、御主人様」
「おい、お前服を脱げ」
「分かりました、御主人様」

“御主人様”が言った通りに体を動かす“私”という名の存在
感情を持たない。
けれどーーーー。

「おいっ!大丈夫か!」

現れた男の人達に手を引かれ、“私”という名の存在は“時雨”という名の存在に移り変わって行った。


私は見つけたーーーー“存在する”という事を。



時雨の刀

Re: 時雨の刀 ( No.11 )
日時: 2011/10/26 19:39
名前: Skyツ  ◆M7x9jXIufw (ID: a1.gBlqJ)

>>10アニホとミシン様

いや、そんな事無いですよ!

あれ、どんだけ切られたんだ!って思いましたし、髪の毛に魔力とか貯めてたらシャングリラの魔法使い男も女も全員髪の毛長いんじゃ←
時雨は恐らく幼少期から切って無いと思うので、おそらく10年以上は伸ばしっぱなしだと←
いやエスペランサと容姿は似てても別に性格は似てないですね…。
というかこの二人が双子だと考えて見ると、美しいが言動が少し暴力的(?)な姉のエスペランサと、美しいが常に命令されないと動かない妹時雨だったらネガティブ姉妹誕生ですよね!←
私こそ!しかし、アニホとミシン様には負けますwww
上げてはキリが無い上に別の話へ向かいますね(笑)

Re: 時雨の刀 第一部 ( No.12 )
日時: 2011/10/30 17:00
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: x/gr.YmB)

しかし少女は気にしない。
少女の長く伸ばされた銀髪が微かに揺れ、大きくつぶらな瞳は月を捕らえて離さない、そして月も少女を捕らえて離さなかった。

「おいっ!!」

鉄と鉄が交差する音の中に、少女の檻を壊して少女の元へ十八くらいの青年が少女に声を掛けた。
藤堂平助ーーそれが青年の名前であった。
新選組八番組組長の肩書きを持つ優しそうで尚かつ戦いの時は鋭く目を光らせる、動物で例えたら“獅子”というのが似合う様な男、それが藤堂ーー。
藤堂は自分の持つ刀を振り上げて少女の鎖を切りはずして少女の腕を引いたが少女は動かなかった。
その少女の異様な行動に平助は少女の前にしゃがみ込んだ。
少女の瞳に写ったのは新選組の男の顔ーー。

しかし感情の無い少女はただ男をつぶらな瞳で見つめるだけであった。

Re: 時雨の刀 第一部 ( No.13 )
日時: 2011/11/03 11:08
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: x/gr.YmB)

「おいっ!!」

鈍い音が少女の部屋に響く。藤堂が振り返ると、刀を持った細身の男が歯を食いしばりながらもこちらを見ていた。
腹部には朱に染まった布と男の体、男はニヤリと笑みを浮かべると大声で少女に叫んだ。

「命令だ!!そいつを殺せェ!」
「……っ!?」

男の言葉に藤堂が振り返ると、今まで動かなかった少女が素早い手つきで藤堂の納めていた鞘から強制的に刀を抜き取り振りかざし、藤堂は真横に飛ぶ。
それを見つめているガラスの玉の様な瞳の少女は、刀を構えている。
しかし、構え方は日本法の構え方ではなく腰を低くし両手を使い構える西洋の構え方であった。
それを見た藤堂は、この少女は日本の者では無い事を理解すると同時に腰を屈め、拳を握って少女の刀を持つ手首を叩く。
勿論、少女は刀を振らずに刀を落とすと同時に藤堂に後頭部を打たれて気絶した。

それを唖然としてみる男に、藤堂は少女を抱えながら切り掛かる。

「うぎゃぁぁぁ!!」

男の鈍く響く悲鳴と共に溢れ出る鮮血、そして男はその場に倒れ込む。
藤堂は刀を鋭く鞘に仕舞い、抱える少女を見て呟く。

「こいつ…この男の命令を聴くだけの人形か…」

それだけ呟くと藤堂はその部屋を少女を抱えて出て行った。
そしてこの夜に響いたのは刃の音と志士共の怯えた悲鳴だけだったーー。
幼くも美しい顔立ちを持つ少女は、藤堂の腕に抱えられながら新たな人生の旋律を奏でられていたーーーー。


【第一部】 名を無くした少女と新選組 
『一話』 美しき少女は外国の娘ーー終幕ー

Re: 時雨の刀【ご挨拶】 ( No.14 )
日時: 2012/04/16 16:33
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: 5fqeGTW2)

皆様初めまして、こんにちわこんばんわ。
Sky(スカイ)と申す者です。
ただの自分が歴史好きと主人に忠誠を誓う少女を書きたいという願望の為に生まれた小説です。
かなりの駄作だと承知しておりますが、読んで頂けると幸いです。
文才はかなりマイナスへと偏ります。
途中から流れが分からなくなるかもしれません。
それでも良いという方だけお読み下さい。

【目次】(話が終わるごとに追加していきます)
【第零部】>>0
【第一部】名を無くした少女と新選組
『一話』 美しき少女は外国の娘>>4から>>13まで
『ニ話』 全てを無くした少女の名は>>14から>>18まで
『三話』 桜時雨の舞>>12>>32
『四話』夢の中で>>33>>40
『最終話』此処に居る

+コメントを下さった方々+
・アニホとミシン様(大師匠です!一年程前からの付き合いです。本当に小説家を目指しているだけあって凄い文才が…!中二病仲間です。)
・ぬこ様(他の場所で出会った方です、本当猫イメージがあります。黒猫が好きらしいです)
・グラハム様(ちょびっとコメントして下さった方)
・雪姫様(最近仲良くさせて頂いている方です。女性観丸出しで、男女の僕は尊敬します。)
・檜原武甲様(常にお世話になっている方です。多彩案能力を持っていらっしゃる尊敬している方の一人です)
・ゆぅ様(少しコメントをして下さった方です!こんな話を凄く面白いと言って下さったのがとても嬉しい…)

Re: 時雨の刀 第一部 ( No.15 )
日時: 2011/11/11 18:37
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)

【第一部】 名を無くした少女と新選組 
  『ニ話』 全てを無くした少女の名は


新選組屯所にて、少女は目を開いた。
瞳を右往左往させる。自分が今起こっている状況を整理する為なのだろうか、笑みが消えていても少し目が見開かれている。

「おい、起きたか」

そして、視界が天井から昨日少女を助け出した藤堂へと変わった。
少女は昨日の様に藤堂を見つめていると、藤堂が一つ息を付いて少女へと話しかけた。

「いいか?この事は良く聞けよ、解ったなら首を縦に降れ」

言われた少女は首をこくこくと縦に降る。

「昨日、お前の御主人様と呼んでいた筈の存在はその“御主人様”が消えた時点でお前への“命令”も消えたんだ…これからは自由にしろ」

すると少女は首を傾げた。
『自由』という言葉に突っかかりがあった。
少女にとって『自由』とは何なのかを少女は体験して来なかったのである。それは幼い事は家族に可愛がられた様な記憶は微かにあるが、そんな事も気にせず、縛られる事を『自由』だと信じていたからだ。
すると、少女は言葉を詰まらせながらも擦れた声で藤堂に質問をした。

「“自由”とは…なんですか?と日本語では問うのですよね」
「は?」

少女の質問に続いた質問。
声は擦れており、きちんと日本語を喋った様に聴こえるが少女は自信が無かった、自分が外国育ちという事にきちんと気づいて日本語ではを跡づけした。
その事に気づかない藤堂は「は?」と間抜けな声で言葉を返した。



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