複雑・ファジー小説
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- 僕の彼女は天使な悪魔
- 日時: 2011/11/01 16:10
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: yAL.k7HO)
えーと、こんにちは。
『悪魔な私と天使な君』の番外編ですw
天界の友達だったり、人間界実習の様子などを書いていきたいと思います。
お楽しみください。
絽羽真と痢唖螺以外の関係者の物語はここに記そうと思ってますw
- Re: 僕の彼女は天使な悪魔 ( No.24 )
- 日時: 2011/11/09 18:26
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: HK6OImIM)
番外編①−11
駅前の噴水…10時に集合。
ワクワクして、20分前に着いちゃった。
5分後に彼が来た。
「あれ?もしかして待ってた?!」そう言って申し訳無さそうに謝ってくる。
私は「ううん、今来たばかり。それより…早く行かないと混雑しちゃうかもね?」と、平常心を保ち言った。
2人で電車に乗って2駅。
映画館は広かった。
ストーリーは…『悪魔と天使の恋』
ヒロイン達も…痢唖螺と絽羽真君にそっくりだった。
2人とも…両想いだったもんね……。
恋人同士になってるよね………。
ツキン…と、胸が痛んだのと同時に、涙が溢れた。
席を立って、ロビーで座っていた。
周りに誰も居なかったから、涙は止まる事がなかった。
人がいれば、無理してでも泣き止もうとしたのに……。
苦しくて、辛くて、どうしようもない過去の恋愛を引きずってるのが悔しくて…福井君に申し訳なくて…諦めきれない自分が嫌いで…。
ただただ涙が溢れていた。
- Re: 僕の彼女は天使な悪魔 ( No.25 )
- 日時: 2011/11/10 15:58
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: yAL.k7HO)
番外編①−12
春山さんが映画の途中、抜けて行ってから10分。
何かあったんじゃないかと心配になった。
席を立って探しにいく。
ロビーの椅子に俯いて座っていた。
「…春山さん?」少しおどおどした感じで聞いてみる。
しばらくすると、ためらいがちに反応してくれた。
「ごめんね…急に抜けて……。」と、話してくる。
どこか様子がおかしい。
「春山さん。顔上げて?」僕がそう言うと、首を横に振った。
一瞬、彼女が顔を上げた。
目が真っ赤だ。
映画に感動して泣いてたら、その場にいるはず。
どうして泣いているのか、分からなかった———…。
初めてのデートで泣かせてしまった罪悪感が、後からじわじわとにじんでくるようだった。
- Re: 僕の彼女は天使な悪魔 ( No.26 )
- 日時: 2011/11/11 19:20
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: HK6OImIM)
明日明後日は更新できません。
ご了承ください。
- Re: 僕の彼女は天使な悪魔 ( No.27 )
- 日時: 2011/11/12 20:28
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: HK6OImIM)
時間が余ったので少しだけ。
参照が100突破です。
見てくださった皆様、応援してくださった皆様…
ありがとうございます。
これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。
- Re: 僕の彼女は天使な悪魔 ( No.28 )
- 日時: 2011/11/14 18:15
- 名前: 燐 蜷 白亜 (ID: HK6OImIM)
番外編①−13
私は…諦めたよ?
涙が勝手に落ちてくるだけ。
どうして…痢唖螺なの?
痢唖螺と私だったら…痢唖螺のほうが賢いよ。
……惨めだ。嫉妬だ。最悪の感情が心の中に芽生えちゃった。
「春山さんっ!」息を切らして走ってくる。
「…福井君……。」彼の名前を呼んでみる。名前しか呼べなかった。
頭の中がごちゃごちゃで、唯一言えたことが彼の名前だった。
「……あのね。私悪魔なんだ………。」
辛かったの。黙っていることが…。
人間じゃない私と付き合ってて迷惑かけちゃうかも知れない。
だから———…。
「人間じゃないのに付き合っててごめんね。
人間界失州でここに来たんだ。…もうすぐで帰らなきゃいけないの。
だから、辛くなる前に別れようと思って……。」
これ以上言うと、また泣きそう。何も言えなかった。
「春山さん…あの映画を見て、泣いた理由を教えて?」
彼は、その質問を投げつけた。
「…片想いしてたのよ。だけど、彼は…私の親友の悪魔と両想い。
諦めたはずだったんだけど…見たら2人の事思い出しちゃって…。
それに……福井君とも離れなきゃいけないって思ったから。
ズルくて最低な悪魔だから…傷つく事はなれてるよ?
だから———…バイバイ。」
そう言って立ち去ろうとした私を、抱きしめてくれた。
耳元でこう言ってくれた。
「僕も…春山さんと離れたくない。別れたくないよ…。」
ありがとう。その一言だけで……心が温かくなるよ。
でも、別れのときは刻一刻と迫ってきていた。