複雑・ファジー小説
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- しりとりシリーズ
- 日時: 2016/04/04 21:09
- 名前: 彩都 (ID: 4mrTcNGz)
暇なので書きました。
NEXT 『愛』です、どうぞ。
『愛』
『愛』、それは、傷付ける愛、痛みのある愛、壊す愛、無い物を愛す愛、正体不明に愛する愛、只の愛、無機質を愛す愛、言葉を愛す愛、見た目を愛す愛、体の一部分を愛す愛、ete……………。
いやはや、この世には色んな愛があるのだ。
だから、数え切れない愛、人類の数だけ愛がある訳だ。
だから何だ、と言う訳もなく、物語は進む。
「むぅ〜、めんどくさいなぁ………もう、知らんし……」
少年は項垂れていた。
ただただ、暇、の一文字。
「『女子の愛』何て課題、意味分からんし……」
少年は、手元の紙を見る、その紙には大々的な大きさの字、『愛』が書かれていた。
ただ、どうしようもなく、意味不明な先生の課題、もう授業受けたくないのだが………。
俄然、やる気は起きない。
意味も無く、『やる気スイッチ』を探すが、そもそも無い。
意味が無いと分かりながらも、『愛』という字を見つめ、思う。
うん?そういや、漢字には禾編やうかんむりやら、何やらあるよな?『愛』にもあるよなぁ?それを分解して、課題として出そう、うん何か面白いな、それは。
ハハハ、と一人で虚しく笑いながら、紙とペンを用意、『愛』と書く。
「空中分解して………ノ、ツ、心、久、………ん?何か足らんなぁ………?」
あぁ……?んん?………あっ、かんむりだ、かんむりが無いのだ。
「だぁあああああ!!!!やっちった!………」
ただ、考える、少しだが、冷静になる、だったら、ツ、ではなくリ、にすれば良い、真ん中を、ウ、の上に指せばいいのだ、俺って天才!?。
いや、そんな訳は無い、と読者がツッコんだのだろう………ツッコまなくてもいいのだが。
俄然やる気はないまま、考える、うーん……どうしたら………?
ラララン、ララン、と鼻歌を歌いながら、ノ、リ、ウ、心、久、を考えるが、何も出ない。
いや、何かに一つでも思い付かなければ………学校卒業出来ねぇ!!
笑顔で教師の顔面を殴る、と言う妄想をする、虚しくなるだけだ………。
だからと言って、投げ出すのもつまらない。
一応、考えれる分だけを考えよう、………おっ!良いの思い付いた!ウノリちゃんと心久(こころひさし)君の物語にすれば良いではないか!!!
カァー!!やっぱり俺天才!!この二人が合体して、『愛』となった!!何か感動物じゃね!!??
寝る間も惜しんで書いてやる!そう思いながら、紙に書く。
草臥れない様に紙芝居の様にした。
太陽が出る、時間はもう朝だ、少年は寝落ちしてしまった。
「太陽……?あっ!?もうこんな時間か!急がないと………」
トトッと体制がぐらつくも、建て直し、紙芝居が入った袋を手に、玄関を出た、戸締りをして、学校に行く為に出入り口に、走り出した。
太陽がてらてらと少年を苛める、少年はそんな事をお構い無しに出入り口付近の、自分の自転車に乗る、籠には紙芝居一式。
少年は走る、学校近くの道路へ、自転車で。
でかい御神木を見る事が出来る神社を通る、マイナスイオンが出ている様で涼しい……あれ?マイナスイオンは涼しかったけ?今はそんな事を考えている場合ではない、早く目的地に着かないと……。
とか、思いつつ……やっと道路に出る。
ルルルルン、ルルン、ルルルルルン、ルルン、頭の中で、回転するメロディ。
色々と音楽を聴く内に頭の中で、何時の間にか、音楽が流れてしまっている状態になってしまったのだ。
だから何だ?、と少年は聞き返す、音楽が好きなんだから、良いんだ、と言葉を紡ぐ。
愚弄するならすればいい、自分は放って置くだけなのだから。
爛々と輝く太陽が憎いな………そう思いながら、自転車は進む。
ムラムラとアスファルトから熱を感じる、早く行かなければ………。
馬力を上げたい所だが,そこ迄の力は無い、すると、学校の木が見える。
縷々と続く道に入り、近道をした。
垂れる汗なんて関係無しに、学校の敷地内に入る、駐輪場に自転車を置き、鍵を掛けて、教室に向かった。
タッタッタッタ……駆ける足音を関係無しに進み、教室に入った。
たらり、と汗が顎から落ちる、何とか間に合った様だ。
だぁ………疲れた………。
大量の汗を拭いながら、自分の席に座る。
累積した欠課のマイナスの点数はこの紙芝居で巻き返す。
スーハー、スーハー、と深呼吸をする、落ち着け、俺………。
歴史を感じる教室、この学校は築八十年とか何とか………。
考えても無駄だだだだだだ!?
誰かが、俺の頭をグリグリした。
「ただただ、お前の頭を攻撃する、コレが俺の攻撃の仕方、お前はどうだろう?」
後ろから声がする、チャラ男の知り合いだった、コイツも俺と同じ授業の人間だ。
「だよッ!?……何だお前か……」
「辛いねぇ……まさかまた徹夜かよ?徹夜は止めとけって何度も言ってるんに……」
苦虫を噛み砕いた様な顔で溜息を吐く、コレでも頼れる親友だ。
「だーかーらー、人の話は聞けっちゅうに………おい、聞いてんのか!?」
「カアカアうるせー!」
「せぇーのはお前だ!カアカア煩くないっての!」
「のヤロー!?」
「濾過したいわ!お前の性格!」
ククク………プププ………アハハ………周りの生徒が笑い出す、俺とコイツはまるで、笑えるコンビ、と思われているようだ。
だけれど、コイツとはコンビではない、只の知り合いだからだ……。
「だぁーもう、会話は終わりだ、終わり!」
理解するのが飽きたのか、自分の席に座る、俺も疲れたので、座った。
タン、タン、タン、と教師の靴の音がする、俺はドキドキした。
タン、と止まり、教室の戸を開けられた。
ただ、驚く、この授業の教師じゃない……?すると五、六人がゾロゾロと入り、その後にこの授業の先生が入ってきた。
「ただ、先生一人が聞くのも面白くないんで、他の先生を呼んで、一緒に聞く事にしました」
単純にその台詞に対し、『ハアァァァ!?』や『厭だあぁぁぁあ!』とかの阿鼻叫喚が教室内に響く。
「クク………まぁまぁ皆さん落ち着いて………」
低年齢に見える、四十代の先生が落ち着かせる、この先生は生徒から、人気なので、皆が黙った。
「ただし、条件があります………二人以上、皆さんの話で先生に手を上げさせた者が点数に関係なく、単位を上げましょう、そして、手を上げた先生が、一人以下の場合、単位は無しです」
す……凄い面倒だな………生徒全員が思った。
「ただただ、人がいるので、出席番号順に行くか………01、どうぞ」
ゾロロ、と暗い雰囲気を出しながら、立ち上がる、女子だった、女子の場合、男子とは逆、『男子の愛』だった。
立ち上がって、自分の名前を名乗ったのだ、そして噛み噛みになりながらも喋ったのだ。
「だ…『男子の愛』は……」
ハラハラしながら彼女は言う。
後ろに気を使いながら、自分の紙に書いた事を復唱する。
ルンルンと後ろの女子はまだか、まだか、と待つ。
「………つまり、男性は純情な人も入れば、野性的な男性も居ると言う訳です、終わり………です………」
「………………素晴らしい!!!男性の純情も居れば、性に性愛に性欲に従順な男性も居るという話ですね!!では、先生、挙手をどうぞ!!」
ゾロロロロ、と満場一致だ、彼女は喜んだ。
「だ……大丈夫だったですか……」
完全に01番の挙手から、拍手に変わるが、次の女子がいきなり立つ。
「つ−か、先生もう言っていいか!?『男子の』……」
ノリを弁えない02番の女子。
「し……仕方ない……02番、どぞ……」
ゾロゾロと周りが慌しくなった。
「たぁぁぁ………煩い煩い!!言うぞ……『男子の愛』って言うのは……」
歯向かったら、喧嘩になる!!それを理解した皆は、静かに聴いた。
「………対等!男と男のタイマンのルールはそんだけだ!勝つか負けるか……そして、男気に惚れて、舎弟に成る!!これが私の『男子の愛』です……」
「……素晴らしい!恋愛という概念を越えましたね……では、挙手をどうぞ……」
存外熱い話なのに、誰も手は上げない。
「居残り、つまり、単位は上げれませんでした……」
「たぁぁぁ………無理だったかぁ………」
あーあ………と項垂れる彼女。
状況はどうでもいいと見える03番のフードの少年が言う。
「う……あの……もう……言って……良いスか……?」
「可能だ、言って下さい」
威圧無く接する先生に頷いて、話す。
「……全てにおいて……女子とは……変態である……AVが存在する限り……」
リアルにコイツ何言ってんだ!?そう、皆は思った。
只、単純に意味が分からない、何が言いたいのだろう?
「後ろからするのも気持ち………」
「ちょっ!もっもういいです………挙手をどうぞ……」
ゾロゾロと騒ぎ出す。
全ての生徒は俯き、先生達も挙手しない………。
「いやぁ、残念でした……単位は無しです………」
すぅぅ、と、先生の語尾も弱まった。
ただ、俺はもうすぐだった。
単純に04が立ち上がった。
「たっ大変です……すみません、抜けていいですか?」
彼女は焦っている様だ、先生が話を聞く。
「詳しくは知らないんですが、母方の祖母が危篤状態と……」
「とても大変ですね……ですが、抜けるとなると、この単位を捨てる、という事ですよ?」
よもや……こんなヤバい状況なのに……単位を取るか、家族を取るか、という決断をさせる気か………?。
完全に鬼だ……生徒はそう思う。
うぅっ……彼女は悩んでいた………。
「単位は………」
ハラハラした………こんなにハラハラした事は無かった。
「単位は……………捨てます………!!」
すると彼女は後ろの教室のドアから走り去った。
タッタッタッタッタッ………………音が聞こえなくなった所で先生は言った。
「たまにこんな事が起きます、さて正しいのはどちらですか?答は簡単です、『家族』を取りなさい、『家族』が一番です、何故なら、『家族』は私達を育てました、それに感謝しなければなりません、結局最後は『家族』を選択するのですから………」
爛々としていた教室の熱は段々下がってきた。
- Re: しりとりシリーズ ( No.3 )
- 日時: 2015/11/23 01:21
- 名前: 彩都 (ID: KqRHiSU0)
ただ、廻ってきたのが俺じゃなければ、もっと涼しく感じただろう………。
「うぅっ………」
つまり、この紙芝居で、挙手させないといけない………何か大変に感じた………。
ただ……やるしかない……。
「い……行きます……」
すぐさま、紙芝居の紙が入った袋を取り出し、紙芝居を出す。
すると、皆は不思議がる。
「ルッ……ルールを破ってみました……紙芝居にしました……」
「大変面白いです、どうぞ、公開して下さい」
「いぃ……分かりました……」
『ただの愛、最高の愛』
今から、少し昔、心久(こころひさし)という若者が居た。
ただの人間である、久は高嶺の花のウノリという、ハーフの女の子に恋をしていた。
ただ、とある日を境に二人は恋焦がれる事となる、それは、成人式だ、綺麗なウノリに前々から惚れていた久の恋心は急に燃えた。
体当たりして、何とか二人はカップルになった。
ただ、久は借金を持っていたので、家を転々と移動する日々になる。
縷々とした生活にウノリは耐え切れ無かった。
ただ、ウノリは久の子を妊娠したのだ、久は心を入れ替え、働く事に。
二万、三万、と少なかったが、生きていくには十分だったが、そんなある日、久が借金していたグループとばったり、会ってしまう。
うわ、ヤバいと思って逃げたが捕まってしまう。
ウノリは帰ってこない彼氏に不思議がるが、それでも待った、妊娠九ヶ月目の事だった。
ただ、一週間も帰ってこないとなると、流石に焦る、困る、不思議だ。
だが、探しても見付からない……すると電話が、借金のグループの声だった、もう……久は死んだという……。
うっうっ……と悲しみに暮れるウノリの前には、白い布を顔に覆いかぶさった久の姿だった………。
ただ、久の子を産むと決めていたウノリは、久の居る病院で産んだ。
大体二十五時間の戦いの末、それはもう元気な赤ちゃんが生まれた、ウノリは大切に育てようと思い、二人の名前を合わせ、『愛』にしました。
ただ、『愛』は亡き彼氏、久に良く似た、クリッとした目を持っていて、一生ウノリは久の事を忘れずに、愛しました…………お……わ……り……
「……り……です……」
凄く周りを気にした、何と泣いているではないか……。
「感動しました……ウノリさんは可哀想ですねぇ……」
「え……有難う御座います……」
素直に驚きながら言う。
「うんうん……泣けました……それでは挙手をどうぞ……」
ゾッとなる、コレがドキドキなら許せる、だが、先生達は全然挙手しなかった。
ただ、一言、体育教師が言った。
「ただ、これは課題の『女子の愛』ではないよな………?」
なっ………泣いていた皆が泣くのを止める。
「ルールはお前が破ってるだろう………」
う……嘘だ……手に持っていた紙芝居が落ちる、オワタ……。
「た……大変惜しかったですねぇ……単位は……無しです……」
全ての紙芝居が水の泡に……。
にっ憎い!!体育教師が憎いィィ!!!。
異常に残念だった………こうして俺は、一つの授業を……単位を落としたのだった………。
単純に思った。
単位は落とすな……と……。
とりあえず、俺は泣きながら、家に戻った………。
NEXT 『言う』
- Re: しりとりシリーズ ( No.4 )
- 日時: 2015/11/23 20:34
- 名前: 彩都 (ID: O/vit.nk)
『言う』
ん?此処は何処だ?
大の字に寝ていた自分は不思議がる。
ルンルンと女性は洗濯物を畳んでいる、男性は椅子に座りながら、競馬を見ていた。
ただただ、不思議だった。
太陽が眩しい場所に居る自分に、何か違和感を感じるのだ。
だからと言って、違和感が違和感で無いとも言える、感覚に苛まれる、意味が分からない。
いや、立ったら行動するしかない、そう思い立ち上がろうとするが立ち上がれない、足の筋肉がまだ立てる位迄、成長してないのか………。
可能性は十分に消えた……。
立つ事が出来ないのは苦しい……さて、どうした物か……。
完全に道は絶たれてしまったのだろうか?否、何か違うだろう、自分は考える。
ルール無用なこの世界、果たして、この違和感を拭う方法はあるのだろうか………?
辛うじて体は動かす事が出来る、ただ、立てないだけ。
結果、何も出来なくないか………?
辛うじて、考える事は出来る、考えろ、考えろ、考えろ、考えろ………………考えろ?何を考えるんだ?
大体、今は何も出来ないし、放って置いても良いのではないか?
考えるな、感じろ、という言葉がある様に、目を瞑り、匂いと音で感じようとする、だが、競馬の音が煩くてたまらない。
イライラする、全く誰なんだ、あの男は………?
ハハハ、と笑う男に女性は溜息を吐く。
苦しそうな顔をしている、男性は女性に近付き、話を聞く。
苦しそうな女性に隣の部屋に移動させ、男性は一人黙々と、洗濯物を畳む。
むむっ!?案外優しいではないか……見直そう……。
裏返しになったTシャツ等を表にしたりする、そして、全てを畳み終える、その後、競馬を見た。
単純にどうしたら良いのだ……?何も出来ない……。
いや、そういえばあの女性はどうなったのだろう……あの隣の場所は何があるのだろう………?
うぅ、見には行きたいのだが、生憎四角い箱の中に居るので出れない。
いや、見れる事は見れるが、鉄格子の様に隙間が見えるだけだ。
だから、見たくても見れない。
いや、抜け出せば?という意見もあるだろうが、まず、立てないから出来ない。
いやはや、全く手も足も出ない状況だ……。
だからと言って、何もしない訳ではない、………でもやる事は無い。
いやー、何すりゃ分からないな………。
何だとッ!?突然男性が自分に近付いた。
ただ、近付いただけで、台所に近付いただけだった、何だ………焦ったではないか………。
完全にこちらは見て無かった。
卵一つに、玉葱少々、醤油にみりんに砂糖を少々、丼ご飯に卵を溶いて、小さいフライパンに玉葱炒め、醤油やみりん、砂糖を入れて、水で薄めたりして、卵を入れて、数分、そして出来たのは肉無し丼………卵丼だ……。
ダクダクとつゆを掛け、七味を少々塗し、食べる、ハフハフとしながらも、食べていた。
た……食べたい!!
今はお腹が空いてしまっている、何か食べたいな……
何か食べ物は無いだろうか……いや、今はまだ耐えるべきだ……。
大丈夫だ……そう思っていると、女性が現れた。
ただの希望を信じて言葉を発した。
「ママぁ……」
すると男性は丼を落とした。
「今……ママを呼んだ……?」
ダッダッダッ!と男性は近付いた。
単純に女性は泣いていた、何でだ……?。
抱き抱えられた自分は鏡が見えたので、見た。
単純に自分は理解した、何だ……自分は赤ちゃんだったのか……道理で立てない訳だ……。
抱きかかえられたその日、その家庭は赤飯になったという………
NEXT 『上』
- Re: しりとりシリーズ ( No.5 )
- 日時: 2015/12/05 18:25
- 名前: 彩都 (ID: SqYHSRj5)
『上』
俺は飛行士。
しがない飛行士、だが、俺には夢がある、それは『もっと上』に行く事だ。
大体の人が言いたい事が分かってないのは分かる、つまリ、上空の上、宇宙に行く事だ。
大体の人が無理だ、とか、人生の無駄なんてほざいてる内は良い、いかに自分の人生を楽しむかが、勝負なんだからさ。
さて、この俺は、どうして宇宙飛行士になろうか考えていた。
ただ単純になるのは、難しいので、最近発表された、制度を使う、それは、特別宇宙飛行士試験という。
うむ、これなら俺でも出来そうだ、と考えた。
ただ、大丈夫だろうか、29歳なんだが、特宙士(特別宇宙飛行士試験を略してこう呼ぶ)は30歳ギリギリなのだ、だから大丈夫だろうか……?
かと言って、、特別宇宙飛行士試験の事を説明してなかった……
ただ単純に説明すると……
1.宇宙飛行士が居ないので、天性の素質を持った人間を探す事。
2.一般人での、宇宙体験をさせて、報告させる事。
と言う事らしい。
未だに、政府がどういう考えか、分からないが、俺はそれにチャレンジする事に。
新妻の嫁を説得、(一応子は生まれている)何とか、説得に成功した。
ただ、大きな問題点が……俺は合格されるかって事だ、俺は元気が有るが、体力においてはクズ同然だ、どうしろと。
ともあれ、やると決めたら、やり通す、俺は、投稿用の封筒と書類を手に入れ、封筒に入れて、投函した。
単純に待つ事、一ヶ月は掛かるだろう、なんせ、応募者が多いから。
楽して、宇宙飛行士なんてなれないのだ。
だから、今仕事している、職場でウキウキしながら働く。
苦しいけども、宇宙飛行士になったら、少しは楽になる、と思いながら働いた。
ただ単に、有名になりたいが為に……そして、二ヶ月が経った。
ただ苦しい生活はゴメンだ……そう思いながら、ポストを見ると、特宙士の封筒が!!
俄然合格したという錯覚に陥りながらも、封筒の中身を見た。
た……たまげた……第一次試験は合格だった。
たぁ!!やったぁ!!これを妻に見せると、大喜びしていた、良かった!夢を諦めなくて!。
手紙みたいなサイズに第二次試験が書かれてあったので、会社を休み、その場所へ。
へぇ〜大きいなぁ……そう思いながら、東京ドームとほぼ同じに大きい場所に俺はいた、そして、参加者が集まった。
担当者がいるようだ……俺と数人の男女達は一つの部屋に入った。
多分、一人一部屋だろう……この部屋は狭い、とにかく狭かった。
ただ疲れたな……説明が長かったり、これも試験の一つかと思い、耐えたが。
我慢出来ずに今日は寝た、本格的に明日から試験開始だそうだ。
だぁー!疲れた……狭い空間って言うのは、疲れるんだな……ドラえもんすげぇ……そう思いながら、俺は作業をした。
単純に簡単だと思ったが、これが難しかった、言いたいのも山々だが、こういうのは秘密をバラしてはいけないらしいので、書かない。
今迄色んな事があった、苦しい事、上司に怒られたり…………でも、今の作業が大変だった、発狂しそうだった。
単純作業を繰り返すってこんなに苦しかったっけ?
計算もまともに出来ないまま、時は過ぎ、一週間、何とか、この部屋から開放された。
ただ単に今は楽しかったな、と思った。
太陽が照っている、そんな暑い日、俺の家にポストに一通の封筒が。
頑張った、そんな記憶が蘇る。
ルールばっか気にしてた一週間だった、と思い出した、そんな事を思い出しながら、俺は封筒の中身を見た。
ただ単にまた、驚きだった、合格している、特宙士は、三次迄だったので、これに合格すれば、俺は念願の宇宙飛行士に……。
新妻に合格を言うと、とても喜んでいた。
ただ、産児はめんどくさい事に、面接なのだ。
大丈夫よ、と背中を押す新妻。
まぁ、そうだよな……そう思いながら、俺は、三次会場に行った、まぁ、選ばれたのが少なくて五名位だった。
ただ、まさかの俺がトップバッターだった。
ただ、恐怖、何故なら、元現役宇宙飛行士が面接官だから。
ラッキー、ココで宇宙に目指す事を言えば……でも、そんな事は浅はかだったのだ。
「大丈夫かな、この質問は……『君にとって、宇宙飛行士とは?』」
ハァッ!?そんなん言われても……俺は言葉に詰まる。
ルールを無視してた俺……俺はそう思いながら、言葉を繋げた。
「……た……ただの夢なんです……ただ単に、上を目指したいという、小さな夢が……子達に宇宙飛行士の夢を植え付けさせたいんです……小さな夢、でも、子達にとっては、大きな夢にさせたいんです……宇宙飛行士って言う夢を……私は見せたいのです……!!」
全て言い切った、後は、合格か不合格かを待つだけだった。
ただ単に、俺は目指した、過去の栄光や、英雄譚なんて、どうでもいい、ただ単に俺は、上を目指しただけ−−
結果発表の日になった。
ただ、合格して欲しかった、ただ、単に……
ニコッと俺は笑った、何故だか分からないけど……発表がされた、俺は急いで、見に行った。
ただ単に俺は笑った、俺の名前は無かった……もう終わりだ……そう思って、下に俯いた。
ただ、神はちゃんと見ろって言っていたかもしれない……宇宙飛行士補欠に俺の名前があった、これは、宇宙で、宇宙飛行士にアクシデントが起きた時に、代わりにその補欠が活動を続けるという物だ。
だが、これはただの補欠……ちゃんと、筋トレや、宇宙に行く為の特訓とかをしないといけない……
今から始まるのは俺の宇宙飛行士への物語……まだ、夢は始まったばかりだ。
大丈夫、行けるよ、そう妻に言われながら俺は宇宙服を着た。
太陽がてらてらと輝く、息子が、『パパ、頑張ってね!!』と声援を掛けた。
太陽がギラギラと輝く、俺は『分かったよ』と一言だけ言う。
後ろは振り向かない……俺は前に進むだけだ、そう思いながら、宇宙船に乗った。
太陽を直に見たい(サングラスで)、地球を直に見てみたい……そう思いながら、宇宙船は飛び立った。
太陽が綺麗だ……そう思いながら、俺は目を閉じる、これは宇宙を目指した男の物語……
NEXT 『笑顔』
- Re: しりとりシリーズ ( No.6 )
- 日時: 2015/12/06 20:40
- 名前: 彩都 (ID: VHEhwa99)
『笑顔』
可愛いなぁ、可愛いなぁ、やっぱりお前の笑顔は可愛いなぁ、妻に笑われながらも、私は5歳の娘を抱き抱える。
瑠璃と名前が付いた私の娘は、天性の笑顔を持っているのではないか、と想う程、笑顔が可愛かった。
ただ、妻は笑うだけ、病室の一角で、皮が骨に付いた位に痩せこけて、妻は笑う。
うるうると、泣く娘も可愛かったが、妻の寿命は長く無かった。
ただ、死に近付くだけ、誰も死を止める事は出来ない、どれだけ、延命治療をしようとも、無駄だった。
太陽が照っている、外は夏だった、病院はクーラーが効いていた、私と、瑠璃は、妻の病室に居た。
ただ、虚しく、妻は命の花を散らせたのだ、妻は延命治療なんて、もういらない、瑠璃を抱いて死にたい……、と言って、瑠璃を抱いたまま、涙を流しながら、命の花を……私は悔しかった、アメリカや、他に良い、大きな病院に連れて行けばよかったのに、薄給な上、貯金も無かったから、この、街一番の病院に連れて行ったのだが……矢張り、妻は助からなかった……私は悔しかった、何も出来ない?出来たけどやらなかっただけ、そんな自問自答を繰り返しては憂鬱な気分に、成るだけだった。
ただ、もっと悲しかった事が一つ、娘の瑠璃が『笑わなくなった』と言う事だった。
単純に、笑わなくなったのも、私は悲しんだ理由の一つだが、私の持ち芸である、『ベンチョッボン』でも笑わなくなってしまったのだ、これは私の一大事だった。
ただ、笑わないのは、悲しい、なぁ、笑ってくれよ、なぁ?………………無言である。
瑠璃が笑わなくなったのは、何が原因か?私は悩みに悩む、だが、思いつかない。
いくら笑える話をしても、瑠璃は笑わない、私はそれが苦しかったのだ、可愛い娘の笑顔がもう、見れないとなると、私は生きる気力を無くしてしまった、ただの飛べない鳥の様になってしまっていた。
太陽が照っている、空が太陽をてらてらと主張している、私は家で、ぐったりしていた、やる事は無い、妻も居ない、娘の笑顔も無い……私は生きる価値があるのだろうか……?それは分からないが、空腹は免れない……私は仕方なく、ご飯を作る事に。
煮凝りの様に固まった、私の心を溶かすのは誰だろうと、思いながら、味噌汁にご飯をかけ、食す。
涼しい、冷たいご飯に冷えた味噌汁は良く合うなぁ、と思いながら、仕事の準備をする、こんな暑い日に仕事なんてしたくないのだが、社会人なので、文句は言えない、とてもめんどくさいなぁ、と思っていた時に、瑠璃が帰ってきた、私は仕事に行くから、適当に食いなさい、と言い、千円を渡す、瑠璃は、分かった……と、涙が出そうな声がした気がしたが、私には関係無いと思い、家を出た。
その時、ちゃんと顔を見ればよかったと思ったがもう、遅かった。
太陽が沈む、もう、夜だ、私は仕事から帰ってきたばっかだった、もう、疲れたな……他の仕事したいな……何てほざいていた、そして、家の近く迄、歩いた、すると、ウーウー、カンカンと、消防車の音が鳴る。
瑠璃は煩いと思ってるだろなー、とか思っていた、だが、そんなことは関係無しに、打ち砕かれる。
瑠璃と私の家、その他、近隣が火事だったのだ、私は急いで、走った、瑠璃は!?瑠璃は!?消防隊員に言っても、分からない、の一点張り、私は急いで、消防隊員を退け、自宅に入った。
ただ、探す、瑠璃ー!!瑠璃ー!!と叫ぶが、返事は無い、まさか……と厭な予感が走る、私は全ての部屋を見回った、すると、布団に蹲っている何かを発見!!私はそれをひっくり返す、そこには、瑠璃が何時も抱き締めている、くまのぬいぐるみだった。
ただ単に、ドキドキして見たのに、こんなオチは無いだろ……そう思いながら、くまのぬいぐるみを抱き締め、家を出た。
ただ、頑張って見たのが、全て水の泡だ……と言わんばかりに項垂れる……ハァ、何て駄目な父親なんだろう、そう思って、出ると、一人の女の子が喚いていた、父がどうとか……まぁ、私と同じ、人探しか……と思っていると、お父さん!!と大きな声が聞こえた、まさか……そのまさかだった、瑠璃は、買い物袋を持ってただ呆然と立ち尽くしていた。
ただ、探していた人が、案外簡単に見つかると……呆れてしまった……私の努力も水の泡か……でも、生きてて良かった、瑠璃も失ってしまえば、私は自殺するしかない……妻に会わせる顔も無い……そう思うと、目から、水が……少し塩辛い、涙が流れた、瑠璃が生きてて良かった……私はまた、生きる活力を取り戻したのだから。
ラッキー、妻の形見のカメラを見つけた私は喜ぶ、これは、妻の大切な物、失ってはならない、遺産だ。
だけれども、死んでから、もう、八年か……私は感慨深いな……と思いながら、空を見た、妻の命日と同じ様な、太陽が照っている夏の終わり頃だった、瑠璃はもう中学生だ、結構立派に育ちました、私が料理を作らなくても、レシピ本さえ、渡したら、プロ顔負けの美味さです、もう……カメラの中身は見せていいかな?私はそう思いながら、目を閉じた。
太陽はもう、沈んでいる、瑠璃は、二十歳になり、結婚する事に、私は何とか、妻の遺言を守り、二十歳になったら、このカメラの映像を見せる、と言う掟に従い、瑠璃に見せた。
ただ、充電しないと見れない、古いタイプ、私は頑張って、コードを繋いだ、画面がテレビに移った、死ぬ前の、母の姿に唖然となる、瑠璃は、あまり母の記憶が無いのだ。
だが、唖然とした顔のまま、瑠璃は聞いた、母の病気や、母が生きられない事を……気が付くと、瑠璃は泣いていた、大粒の涙を、大量に。
ニコニコと母は笑いながら、『成人おめでとう』と言って、ビデオは切れた。
ただ、瑠璃は泣いていた、私も泣いていた、此処迄育ってくれて有難う……感動しかない……すると、瑠璃は笑った。
太陽の様に明るい笑顔を……かれこれ、何年笑っている所を見た事は無かったろう……その笑顔は……死んだ妻に良く似ていた……。
太陽が、照っている、外は暑い、夏のある、明るい二時頃……私と瑠璃は、瑠璃の夫に、写真を撮って貰った。
太陽の様に明るい、笑顔の瑠璃を写真に収めて……
NEXT 『謳歌』
- Re: しりとりシリーズ ( No.7 )
- 日時: 2015/12/12 20:58
- 名前: 彩都 (ID: UruhQZnK)
『謳歌』
もしも、もっと謳歌できたら、僕はどうなっていただろう……?
「う……ん……?もう朝か……?」
顔を叩いて、目覚めさせる、僕はもう、二十歳を越えた、もう謳歌できないのか……もっと行動を早くにしておけば……
バカだなぁ……自分って……そう思いながら、中学時代の自分を思い出した……
ただ単純にバカやってた中学三年生……知り合いと夕方の夕日が綺麗な公園で喋った。
「ただ、仕事めんどいよな……働きたくねぇなぁ……」
呆れた様に呟く僕の知り合い、僕はそれに対して、ツッコむ。
「無理言うな、結局は働かないといけないんだからさぁ……」
「アホ言うなっ!俺はニーーート!!つまり、働きたく無い!!と言う事!」
……と……とりあえず、言える事は有る……お前、アホだろ……?
「老衰して死んでやる!!これは俺の夢!!」
めっちゃアホな死に方も有るが、まさかの老衰か……ニートで老衰って出来たっけ?
計算していると、また知り合いが喋る、一体何が言いたい?
「いやー、老衰も良いけど、ハーレム死ってのも良いよな!?」
……何か言い始めたーーー!!?何言ってんのコイツ!?どうしたの!?最近期末テスト終わって、コイツなんか可笑しくなったし!ホントどうしたんだ!?
「だ……大丈夫か……?最近お前可笑しいぞ!?どうしたんだ!?」
「大丈夫だって……志望校落としただけだし……ハハハ……」
……ハハ……何だ……そんな事か……焦って損し……大問題!!
「いやいやいやいやいやいや!!!!!結構大問題だろ!?相当頭良い高校受けたのは知ってっけど……どう見ても、ヤバいぞ!!」
存外暢気に感じたが、どうしてだ……?
「大丈夫だよ……もう、全部落ちた……親にどう顔を……?俺オワタ……」
……大変じゃねぇかぁぁぁぁぁ!!!!!お前どうする気なんだ!?高校落ちたら終わりじゃん!?どうすんだよ!?
良く、余裕保てるな!?僕は保てんぞ!?コイツどうすんだろ……?高校、他の所に行くんかな……?
「中々仕事が見つかんねぇや……やっぱ、中卒は無理なんかなぁ?」
あれぇ?お前、働きたくなかったんじゃ……?
「や、や、や、だから、働きたくねぇなぁって言ってんだろ?……」
「労力使いたくない、もう、お前黙れ」
冷酷に言う、知り合いは怒る、おいおいと。
「というか、何で労力使うんだ……?俺と駄弁る位、労力使わねぇだろ?」
「労力は簡単に使うよ……お前みたいな、中卒の野郎に」
「ニコニコしてる内に逃げな?お前、ボコる?早く逃げろ……おい……?」
イライラしているのが分かる、この知り合いはキレやすいのだ。
大丈夫……どうせすぐに落ち着く……。
「苦しまない様に殺すから、さぁ、どうすんだ?」
大丈夫ばない……?どうしよう……?いや、マジで!?
「デッド・オア・アライブ……生きるか死ぬか……高校落ちてイライラしてんだよ……これ以上イライラさせんな……」
「泣いて許して!?」
手を合わせる、そして土下座する、さてどうなるか……?
「カッ……仕方無い……今日は許す……」
スッと、安心が背筋を撫でる、助かったな……。
「なぁ……お前はどうすんの?」
暢気に夕日を見ていた僕は我に変えさせられる、どうすんのって……。
「てか、普通に高校に行くだろ……そして大学に行く……そんな感じかな……」
「……成程な……良い高校と良い大学に行けよ……」
よもや、そんな言い方されたので驚く。
「ククッ……どうしたんだよ……?お前らしくない……」
「いや、何か……、な……」
何か不思議だった……不思議以外、何と言う?
「うーん……よし……俺もう帰るわ……この話は秘密な!」
「なっ!?おまっ!」
続きが言いたかった、だが、そこで歩いていた知り合いは道路に出ていた。
ただ、単純に……車に轢かれた……赤き、鮮血を出しながら……
爛々と輝く太陽、そんな暑い時、僕は目覚める、一体なんだったんだ!?今の夢みたいな物は……?
ハハハと、笑って、鏡を見る、そこには、髭の生えた僕が居た。
ただ、単純に笑ってみせる……何かキモかった……いや、そんな事はどうでも良い、そういや今日はアイツが死んだ命日だったな……
中々な夢だったが、何か言い忘れている、アイツに言う事が出来なかった……たった一言……。
とりあえず、僕は言う……『なぁ、お前って、青春を謳歌してるか……?』僕は出来ていない……。
いや、今から遅くは無い……僕は服を着替えて、外に出た……。
ただ、今、その言葉を言い返されたら、僕はこう言うだろう…『今から、謳歌してやる、お前よりもな』……
中々にカッコいい事言うじゃねぇか……と、僕はそう言いながら、自転車に乗る。
縷々とした道を越え、あの時轢かれた公園に迄行く。
……苦しいだろうなぁ……僕は電信柱に一束の花を置いて、横断歩道手前に立つ。
遂に僕も此処迄来たか……アイツはどう言うだろう、何で来たんだ!?とかかな?
何だかんだで、今迄の事を思い出し、笑える人生だなぁと思う。
ううーん……考えても仕方無い、僕は急スピードのトラックに向かって、肉体を差し出した、そして肉体は、トラックにぶち当たる、痛い、それだけしか思いつかない、そして、地面に当たり、痛みがフェードアウトしていく……あぁ……これでアイツの元に……
ニコッ……と、僕は笑いながら、目の前が暗くなる……僕はこうして、アイツの元に行った……そして、アイツを見つけた、そして、僕は言った……『なぁ、お前って、青春を謳歌してるか?』、アイツは言った、『お前が此処に来る迄が謳歌してたよ』
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