複雑・ファジー小説
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- しりとりシリーズ
- 日時: 2016/04/04 21:09
- 名前: 彩都 (ID: 4mrTcNGz)
暇なので書きました。
NEXT 『愛』です、どうぞ。
『愛』
『愛』、それは、傷付ける愛、痛みのある愛、壊す愛、無い物を愛す愛、正体不明に愛する愛、只の愛、無機質を愛す愛、言葉を愛す愛、見た目を愛す愛、体の一部分を愛す愛、ete……………。
いやはや、この世には色んな愛があるのだ。
だから、数え切れない愛、人類の数だけ愛がある訳だ。
だから何だ、と言う訳もなく、物語は進む。
「むぅ〜、めんどくさいなぁ………もう、知らんし……」
少年は項垂れていた。
ただただ、暇、の一文字。
「『女子の愛』何て課題、意味分からんし……」
少年は、手元の紙を見る、その紙には大々的な大きさの字、『愛』が書かれていた。
ただ、どうしようもなく、意味不明な先生の課題、もう授業受けたくないのだが………。
俄然、やる気は起きない。
意味も無く、『やる気スイッチ』を探すが、そもそも無い。
意味が無いと分かりながらも、『愛』という字を見つめ、思う。
うん?そういや、漢字には禾編やうかんむりやら、何やらあるよな?『愛』にもあるよなぁ?それを分解して、課題として出そう、うん何か面白いな、それは。
ハハハ、と一人で虚しく笑いながら、紙とペンを用意、『愛』と書く。
「空中分解して………ノ、ツ、心、久、………ん?何か足らんなぁ………?」
あぁ……?んん?………あっ、かんむりだ、かんむりが無いのだ。
「だぁあああああ!!!!やっちった!………」
ただ、考える、少しだが、冷静になる、だったら、ツ、ではなくリ、にすれば良い、真ん中を、ウ、の上に指せばいいのだ、俺って天才!?。
いや、そんな訳は無い、と読者がツッコんだのだろう………ツッコまなくてもいいのだが。
俄然やる気はないまま、考える、うーん……どうしたら………?
ラララン、ララン、と鼻歌を歌いながら、ノ、リ、ウ、心、久、を考えるが、何も出ない。
いや、何かに一つでも思い付かなければ………学校卒業出来ねぇ!!
笑顔で教師の顔面を殴る、と言う妄想をする、虚しくなるだけだ………。
だからと言って、投げ出すのもつまらない。
一応、考えれる分だけを考えよう、………おっ!良いの思い付いた!ウノリちゃんと心久(こころひさし)君の物語にすれば良いではないか!!!
カァー!!やっぱり俺天才!!この二人が合体して、『愛』となった!!何か感動物じゃね!!??
寝る間も惜しんで書いてやる!そう思いながら、紙に書く。
草臥れない様に紙芝居の様にした。
太陽が出る、時間はもう朝だ、少年は寝落ちしてしまった。
「太陽……?あっ!?もうこんな時間か!急がないと………」
トトッと体制がぐらつくも、建て直し、紙芝居が入った袋を手に、玄関を出た、戸締りをして、学校に行く為に出入り口に、走り出した。
太陽がてらてらと少年を苛める、少年はそんな事をお構い無しに出入り口付近の、自分の自転車に乗る、籠には紙芝居一式。
少年は走る、学校近くの道路へ、自転車で。
でかい御神木を見る事が出来る神社を通る、マイナスイオンが出ている様で涼しい……あれ?マイナスイオンは涼しかったけ?今はそんな事を考えている場合ではない、早く目的地に着かないと……。
とか、思いつつ……やっと道路に出る。
ルルルルン、ルルン、ルルルルルン、ルルン、頭の中で、回転するメロディ。
色々と音楽を聴く内に頭の中で、何時の間にか、音楽が流れてしまっている状態になってしまったのだ。
だから何だ?、と少年は聞き返す、音楽が好きなんだから、良いんだ、と言葉を紡ぐ。
愚弄するならすればいい、自分は放って置くだけなのだから。
爛々と輝く太陽が憎いな………そう思いながら、自転車は進む。
ムラムラとアスファルトから熱を感じる、早く行かなければ………。
馬力を上げたい所だが,そこ迄の力は無い、すると、学校の木が見える。
縷々と続く道に入り、近道をした。
垂れる汗なんて関係無しに、学校の敷地内に入る、駐輪場に自転車を置き、鍵を掛けて、教室に向かった。
タッタッタッタ……駆ける足音を関係無しに進み、教室に入った。
たらり、と汗が顎から落ちる、何とか間に合った様だ。
だぁ………疲れた………。
大量の汗を拭いながら、自分の席に座る。
累積した欠課のマイナスの点数はこの紙芝居で巻き返す。
スーハー、スーハー、と深呼吸をする、落ち着け、俺………。
歴史を感じる教室、この学校は築八十年とか何とか………。
考えても無駄だだだだだだ!?
誰かが、俺の頭をグリグリした。
「ただただ、お前の頭を攻撃する、コレが俺の攻撃の仕方、お前はどうだろう?」
後ろから声がする、チャラ男の知り合いだった、コイツも俺と同じ授業の人間だ。
「だよッ!?……何だお前か……」
「辛いねぇ……まさかまた徹夜かよ?徹夜は止めとけって何度も言ってるんに……」
苦虫を噛み砕いた様な顔で溜息を吐く、コレでも頼れる親友だ。
「だーかーらー、人の話は聞けっちゅうに………おい、聞いてんのか!?」
「カアカアうるせー!」
「せぇーのはお前だ!カアカア煩くないっての!」
「のヤロー!?」
「濾過したいわ!お前の性格!」
ククク………プププ………アハハ………周りの生徒が笑い出す、俺とコイツはまるで、笑えるコンビ、と思われているようだ。
だけれど、コイツとはコンビではない、只の知り合いだからだ……。
「だぁーもう、会話は終わりだ、終わり!」
理解するのが飽きたのか、自分の席に座る、俺も疲れたので、座った。
タン、タン、タン、と教師の靴の音がする、俺はドキドキした。
タン、と止まり、教室の戸を開けられた。
ただ、驚く、この授業の教師じゃない……?すると五、六人がゾロゾロと入り、その後にこの授業の先生が入ってきた。
「ただ、先生一人が聞くのも面白くないんで、他の先生を呼んで、一緒に聞く事にしました」
単純にその台詞に対し、『ハアァァァ!?』や『厭だあぁぁぁあ!』とかの阿鼻叫喚が教室内に響く。
「クク………まぁまぁ皆さん落ち着いて………」
低年齢に見える、四十代の先生が落ち着かせる、この先生は生徒から、人気なので、皆が黙った。
「ただし、条件があります………二人以上、皆さんの話で先生に手を上げさせた者が点数に関係なく、単位を上げましょう、そして、手を上げた先生が、一人以下の場合、単位は無しです」
す……凄い面倒だな………生徒全員が思った。
「ただただ、人がいるので、出席番号順に行くか………01、どうぞ」
ゾロロ、と暗い雰囲気を出しながら、立ち上がる、女子だった、女子の場合、男子とは逆、『男子の愛』だった。
立ち上がって、自分の名前を名乗ったのだ、そして噛み噛みになりながらも喋ったのだ。
「だ…『男子の愛』は……」
ハラハラしながら彼女は言う。
後ろに気を使いながら、自分の紙に書いた事を復唱する。
ルンルンと後ろの女子はまだか、まだか、と待つ。
「………つまり、男性は純情な人も入れば、野性的な男性も居ると言う訳です、終わり………です………」
「………………素晴らしい!!!男性の純情も居れば、性に性愛に性欲に従順な男性も居るという話ですね!!では、先生、挙手をどうぞ!!」
ゾロロロロ、と満場一致だ、彼女は喜んだ。
「だ……大丈夫だったですか……」
完全に01番の挙手から、拍手に変わるが、次の女子がいきなり立つ。
「つ−か、先生もう言っていいか!?『男子の』……」
ノリを弁えない02番の女子。
「し……仕方ない……02番、どぞ……」
ゾロゾロと周りが慌しくなった。
「たぁぁぁ………煩い煩い!!言うぞ……『男子の愛』って言うのは……」
歯向かったら、喧嘩になる!!それを理解した皆は、静かに聴いた。
「………対等!男と男のタイマンのルールはそんだけだ!勝つか負けるか……そして、男気に惚れて、舎弟に成る!!これが私の『男子の愛』です……」
「……素晴らしい!恋愛という概念を越えましたね……では、挙手をどうぞ……」
存外熱い話なのに、誰も手は上げない。
「居残り、つまり、単位は上げれませんでした……」
「たぁぁぁ………無理だったかぁ………」
あーあ………と項垂れる彼女。
状況はどうでもいいと見える03番のフードの少年が言う。
「う……あの……もう……言って……良いスか……?」
「可能だ、言って下さい」
威圧無く接する先生に頷いて、話す。
「……全てにおいて……女子とは……変態である……AVが存在する限り……」
リアルにコイツ何言ってんだ!?そう、皆は思った。
只、単純に意味が分からない、何が言いたいのだろう?
「後ろからするのも気持ち………」
「ちょっ!もっもういいです………挙手をどうぞ……」
ゾロゾロと騒ぎ出す。
全ての生徒は俯き、先生達も挙手しない………。
「いやぁ、残念でした……単位は無しです………」
すぅぅ、と、先生の語尾も弱まった。
ただ、俺はもうすぐだった。
単純に04が立ち上がった。
「たっ大変です……すみません、抜けていいですか?」
彼女は焦っている様だ、先生が話を聞く。
「詳しくは知らないんですが、母方の祖母が危篤状態と……」
「とても大変ですね……ですが、抜けるとなると、この単位を捨てる、という事ですよ?」
よもや……こんなヤバい状況なのに……単位を取るか、家族を取るか、という決断をさせる気か………?。
完全に鬼だ……生徒はそう思う。
うぅっ……彼女は悩んでいた………。
「単位は………」
ハラハラした………こんなにハラハラした事は無かった。
「単位は……………捨てます………!!」
すると彼女は後ろの教室のドアから走り去った。
タッタッタッタッタッ………………音が聞こえなくなった所で先生は言った。
「たまにこんな事が起きます、さて正しいのはどちらですか?答は簡単です、『家族』を取りなさい、『家族』が一番です、何故なら、『家族』は私達を育てました、それに感謝しなければなりません、結局最後は『家族』を選択するのですから………」
爛々としていた教室の熱は段々下がってきた。
- Re: しりとりシリーズ ( No.13 )
- 日時: 2015/12/27 14:54
- 名前: 彩都 (ID: UIQja7kt)
『交差』
異世界『ヴェルド』、そこに双子の男の子が生まれた、兄は性格は良く、皆の人気者だった、逆に弟は引っ込み思案の少年だった、そして、時は過ぎ12年が経った、兄は剣術が巧くなって、騎士団志望だった、だが、事件が起きる、何と、敵の『ドゥーン』に弟を誘拐されたのだ、兄は弟を救うべく、旅に出た、そして色んな仲間を手に入れるが、『ドゥーン』は強く、自分一人になってしまう、仕方無く『ドゥーン』の城迄着て、弟を助けるべく、『ドゥーン』の城が見える範囲迄着く、その場所で、衝撃的な出会いをした、黒い格好の弟だった、黒いマントに黒い鎧、黒い剣に靴、黒、黒、黒、黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒黒、黒一色の格好は『ドゥーン』の仲間の証だった、……何で……何で弟が『ドゥーン』に……そう思いながら、兄は言う。
「うぉい!?何でお前が『ドゥーン』に!?何でさ!?」
「先に言おう……これは俺が望んだんだ……『ドゥーン』の信念に惚れたんだよ……例え、家族でも、『ドゥーン』を倒すなら、俺は許さない!!」
いきなりの宣言で、困る兄……何言ってんだコイツ状態であった。
「ただ……お前には帰ってきて欲しいんだよ!それが出来ないなら、『ドゥーン』諸共消す!!」
「全て倒す!?だったら俺を倒してから行け!兄さんと戦うのは初めてな気がするな……まぁいいか……」
完全にやる気の兄は、剣を弟に当てる、だが、剣で、鍔競り合い状態になる、そして一時離れる、これは……強い……兄は思う、弟も思う……風の噂で聞いていたけど、兄さんは騎士団団長になれそうだ……二人は二人、思っていた、こいつ……強い!!
急いで、決着を着けるべく、兄は早期決戦で、攻撃する、だが、それも剣で、跳ね返される、そのまま睨み合い……弟が動いた!そして、重い鎧からタックル!大ダメージが兄に来た。
「たぁっ!?カハッ!?……あぁ……」
安全に勝とうとするが為に大ダメージを受けてしまった……これは……重い一撃だった……勝てるかどうか……そう思いながら魔法を紡ぐ、さぁ、これでいけるか……?。
「カルチュア・ディルカ!!」
カルチュア・ディルカ、という、肉体強化魔法を使う……今……兄の肉体は軽く、100kgの岩をワンパンチで壊せる位、強くなった。
「た……ただの大魔法を詠唱だけで!?兄さん……凄いや……でも、俺も!『カルチュア・ディルカ』!」
カルチュア・ディルカ返しされて、驚く兄、だが、逆にうきうきしていた。
(ただ単にお前も大魔法を使えたか……兄として嬉しいぞ……)
ゾーンに二人は入った、ゾーンは自分の領域だった、さぁ……ゾーンに入れば、俺は無敵だ!!そう兄弟は思った。
「たぁっ!!!!!」
遂に兄が動いた、早く倒さないと、『ドゥーン』に近付けない!!そう思いながら、兄は進んだ……剣で、弟の剣を攻撃、あまりにも速いスピードで、弟の剣が砕けた、あまりのスピードで弟は驚いた、速いっ!?これは兄さんの力か……
完全にそう思いながら、自分が負ける事を考えた……もう無理だ……そう思うと、兄は弟の兜を取って、顔を見る、すると、兄は笑う。
「うーん、お前やっぱ、その顔が良いよ、あんまり兜被るなよ……」
よっ、弟、そんな顔で兄は自分の顔を見ていた……すると、頭を指差す。
「すべて、この頭のでかいのが悪いんだ……兄さん……壊して……?」
「てか、壊してよかったのか?えいっ!どうだ?」
大丈夫かと言いそうな顔で、頭の機械を壊した……すると、弟は正気に戻る……遂に正気に戻った……
「ただ、言っておくよ……俺じゃなくて、この機械が、俺を操っていた……だからあんな事を……ゴメン兄さん……本当に……」
ニコニコとしている、兄は言う、そうだったのか……と、そして、誘拐された後に話をテントで聞いた。
「単純に思ったよ……反抗したら殺される……だからあんな機械を頭に……」
「にゃるほど……で、どうする?『ドゥーン』に裏切る?裏切らない?」
「いや、裏切るだろ!俺も仲間になる!だから、『ドゥーン』を倒そう!!」
うおー!と兄は言って、翌日、兄弟は抜け道を使い、『ドゥーン』のボスの部屋に行く、兄が頑張って倒した……こうして、『ドゥーン』は倒されたのだった、その『ドゥーン』のボスを倒したのは弟にした、弟は裏切って反抗した、とされて、勇者の様な立場になった、兄は笑いながら、祝福した。
ただ、弟は聞きたかった、何故、自分が『ドゥーン』を倒したとしたのか……
「完全に発想の転換だよ、俺が倒さなくても、お前が反抗して、倒した方が、カッコいいだろ?実際、勇者みたいな者になったんだし、嬉しいだろ?俺はお前を祝福……」
「苦しいよ!」
予期もせぬセリフが放たれて、兄は驚く、弟の話を聞いた。
「ただ、単純に嘘で出来た勇者だもん!何も嬉しくは無いよ!兄さんが倒したのに……倒したのに……」
滲み出る涙に対し、兄は胸に弟を抱き締める、不思議だった、まるで、父の様な安心感が弟を感じさせる……何だか、眠く感じた……
「ただ、単純に言うけど、結局は『お前が反抗して、俺がボスの所迄行けた』んだ、お前が一番の勇者なんだよ……安心しろよ……」
よく分からないまま、弟は兄の胸板で寝た、兄は仕方無く、ベッドにゆっくり移動し、一緒に寝た……昔の二人の様に……
ニコニコと弟は笑っていた、自分の村で、結婚して、子を授けたのだから、兄はそのまま、騎士団に入り、団長の座を僅か半年で手に入れ、国王の娘と結婚した……これで平和だなぁ〜と思いながら、どっかに居る、兄を思う……あの時、兄が居なければ、俺はこんな生活をしていないだろう……空には雲一つ無かった……
NEXT 『冊子』
- Re: しりとりシリーズ ( No.14 )
- 日時: 2016/01/02 21:07
- 名前: 彩都 (ID: eso4ou16)
『冊子』
私は文芸部部長、まぁ……人が居なかったから、強制的に部長になった訳だが……部員が三人しか居ないんだ……おまけに後輩の一人は不登校だし……私は四年、後輩は三年と一年……その内の三年が不登校だ……何時も居るのは、本好きな一年の後輩だった……私が卒業したら、とてもとても不安で仕方無いんだが……そして、今、大変なのが、冊子作り……これは、文芸部の人間全員で作る作品集みたいな物だが、三年の不登校の後輩は、作品をもう、提出しているので、良いのだが、この一年の後輩の能力が未知数だったのだ……この一年の執筆レベルが分からないのだが、作品を見せても貰えない……一年はそれをひた隠す……一体何でか、分からないのだが、一年の作品を読んで見たかった……何度御願いしても、この一年の小説作品を見せてはくれなかった……
「頼むよ、後輩君、一度で良いから、小説見せては貰えないかな?」
「何でですか……?俺は小説を見せないし、書きません……読み専ですので……」
「でっ、でもぅ……文芸部は必ず一作は小説を書かないといけないんだよ?君だけを特別には出来ない……」
「良いですよ……だったらこの文芸部を辞める迄です……どうします?文芸部を辞めて、廃部にするか、この俺に小説を書かなくさせるか、のどちらかです……では、門限ですので帰ります……来週の月曜に来ます……考えておいて下さいね……?」
ねっとりとした笑顔で一年は文芸部のドアを開けて、外に出る……私はその間しか悩めない……文芸部の冊子作りは来週の火曜日に顧問に提出しないと……さぁ……私も小説書かないと……もうじき書き終わるけどさ……
さて……どうするか……ある程度前から書き溜めていたが、もうすぐ書き切ってしまう……その空いた時間を後輩の為に時間を使うか……そう思いながら、小説を書いた……
ただ単純に時間は過ぎていく……三時間もすれば小説は書き切っていた……『ふあ〜ぁ』……と欠伸を一回して、考える……何で、後輩は小説を書く事をしないんだろう?そう思いながら、小さな、トラウマか?とか、考える、だが、頑張って、トラウマは克服したら良いものだが……大きかったら、仕方無い……他に何かあるだろうか……?
完全に詰んでいる……そう思いながら、文芸部の冊子のプロットを作る……まぁ、一時間もあれば作れるが……さて、どうしたら良いんだ……?後輩の心を溶かせたら良い物を……そんな物ある訳が無い……そう思いながらも、時間は進む……そして、日曜日……事件は向こうから、やってきた……
「太陽高次の事件簿はっと……」
「十折魔駈の暴走譚はっと……」
突然、二人はぶつかる、私は尻餅、相手はよろめいただけだった。
「たぁ〜……って、後輩君!?何で!?」
「でぇ〜……って先輩……?」
今ぶつかったのは後輩だった……そして、何とか、後輩君を引きとめ、話を聞く。
「詳しく教えて?何で書いてくれないの?」
「のっ……ノーコメントです……」
凄い苛つく……厭が何でも聞いてやる!『何で書かないの?』『言いません』『良いから書いてくれる?』『文芸部辞めますよ?』『書いてくれたら、部長にさせるよ?』『その前に門限があるので、厭です、というか、小説や本を読み切ったら、来ませんし』『書いて欲しいんだよ、そうでないと、文芸部が廃部に……』『俺には関係ありません、勝手に文芸部廃部しておいて下さい』『君は酷いねぇ……文芸部が廃部して、自分は関係ないって……』『だって、本さえ読める、静かな場所は文芸部位しかないッスから……』『良いから書いてくれる?』『だから、書きませんって……文才無いんですよ……』『書いて見なければ分からないよ?それだけ本を読んでいるんだから、少しはあると思うよ?』『無いッスよ……いい加減にして下さい……書きたくないんですよ……』『何で書きたくないの?』『何時も書く量が多いんですよ……だから、皆から、怒られるんです……『そんな事をするなら、勉強を頑張りなさい!!』って……勉強よりも、小説を書いた方が良いんですが、それで、将来を決めるのは厭だなって……」だから書いてはいけないんですよ……こんな厭な事を思い出すから……』
……ら……だから何だよ!!お前の好きな様に書けば良いじゃないか!!親が皆が怒る!?だから何だよ!?お前の人生にケチつける気か!?書けよ!!お前の好きな様に!!そう言うのが文芸部の存在理由だ!!
だ……だから、書くのが厭なんですよ!!皆から、苛められるし……
知るか!!お前は逃げてるんじゃないのか!?苛められるから、書きたくない!?違う!!書きたいけど、お前は抑制してんだ!!解放しろよ!!自分の心を!!さぁ!
ある程度、私の心を吐き出した……流石に言い過ぎたのかもしれない……すると、後輩は言う。
「……うん……そうですよね……先輩の言う通りですね……自分は書きたいのを我慢していただけなのかもしれません……明日、小説出します……制限は何枚ですか?」
「……か……書くのか……?確か、400字詰原稿用紙100枚迄……位で頼む……」
「……むぅ……頑張って書きます……」
すぐさま、後輩は消えた……私の言葉で、後輩を救ったか……少し、楽になったな……そう思いながら、家に帰った……
ただ、時間は進む……プロットに吐きそうになりながらも、何とか完成させる……すると後輩君が来た、USBメモリーに入れていると、聞いて、小説を読んでみた……これは凄い……この小説は読みやすくて、面白い……数時間で読み切っていた……とても濃厚な数時間だった……そして、顧問にプロットと同時に三人の小説を渡して、帰った。
「ただ、この小説書いて分かったんです……やっぱ、小説を書くのは面白いって……」
テスト冊子を見ていて、後輩は言う、そうか……それは良かったな……そう思いながら、誤字・脱字無いか、探す……無いな……
何とか無くてよかったな……私は溜息を吐いた……こうして、何とか冊子は出来たのだった……
NEXT 『死す』
- Re: しりとりシリーズ ( No.15 )
- 日時: 2016/01/03 18:53
- 名前: 彩都 (ID: apTS.Dj.)
『死す』
ん?、と俺は彼女に聞いた、呼び止められたからだ、何だ?と聞き返すと、ケーキを買って欲しいようだ……そういや、今日はクリスマスイブ……ケーキを買うのも良いな……よし、買おう……買ったのは、良いが、彼女に持たせてしまった……今日は一杯買ったからな……マフラー、コート、シューズとか、諸々……まぁ、懐は少し寒くなったが……先にケーキを持って帰って貰った……これで、俺が自宅に戻るだけだ……そう思いながら、のんびり歩く、両手に花が、両手に荷物だ……軽いのは、軽いが、量があるので、手に紐が絡んで痛い……早く帰りたかったが、この寒さにも慣れたかったんで、のんびり歩いているのだ……
「大サイズのケーキ販売中で〜す!」
凄く大きな声で、サンタガールの女性店員とサンタの格好をした、恰幅の良い店員が、ケーキ販売をしていた……まぁ、俺の家に彼女がケーキを持って、待っているので、俺には関係無いと割り切って、前に進む……何処も彼処もクリスマス一色だった……クリスマスは良いとして、問題はハロウィーンだ……何で、あんなにコスプレ、仮装して街を動くのか……俺には、ウザいの一点張りしか、思い付かない……仮装とか、俺は恥ずかしくて出来ない……ていうか、何で、数百年前には、何もしなかったのに、文明開化以降はこういうイベントが多くなってしまったのだろうか……?
完全にアウェーなんだよ、外国のイベントは……日本人は日本のイベントすれば良いものを……何で、キリストの生誕祭と前夜を祝わなければならない……?おまけにハロウィーンに限っては、何の祭り!?俺が知っているのは、『子供が幽霊や怪物に襲われるから、その格好に仮装して、襲われない様にする』……だっけか?今の日本に関係無いだろ!てか、もう怪物なんて存在しないだろ!そうだろ!?そう思いながら、苛つく……全く……俺とした事が、ガキの遊びに熱くなっちまった……まぁ、ガキの遊びに大人が首を突っ込んでみると、新しい発見が出来るが……まぁ、俺は大人一歩前だが……
俄然、変な事を考えながら、俺は進む……すると、チキンを買い忘れた事に気付いた……やっべぇなぁ……チキンは彼女の好きな物の一つだった……忘れていて、買ってなかったら、破局かな……?そう思いながら、俺はコンビニで有る程度のチキンセットを買って、外に出る……コンビニの中は、温かかったが、外は寒かった……ホント……この寒暖差の激しいのは何だよ……?日本の冬だ……そう思いながら、自虐ネタを言ってみた……これほど寂しい自虐ネタは初めてだった……
タッタッタッタッタ……と、後ろから、何か、靴の音がした……急いでいるんだな……と思いながら、後ろの人に押された、いたっ!と言うと、『すいません!!すいません!!』と、謝りながら、進んでいく……まぁ、謝るなら良いんだけどさ……そう思いながら、荷物を持ったまま、俺は進んでいく……
車のスピードが早くなっている……早く帰って、妻や彼女、息子、娘に会いたいのだろう……そう思いながら、スピード違反で、止められていたりした……歩いている、俺には関係無い話だが……そう思いながら、家の近く迄、来てしまった……今行くのも、少しつまらない……そう思いながら、また、コンビニに行って、本を立ち読みする……最近の週刊誌は買っていないから、久し振りに買ってみるか……そう思って、有名な少年系週刊雑誌四種類を買う……約1000円もしたが、色々な漫画を楽しめるので、良いだろう……そう思いながら、段々重くなっている、両手の荷物を持ちながら、溜息を吐きながら、思う……買い過ぎたなぁ……今日の買い物は……手が痛いなぁ……と……
とりあえず、俺の家の前に着く……服や、喉の調子を整えて、ドアノブを握る、ガチャリ……?何でだ?何時も鍵を閉めているのに……不思議に感じながら、彼女を呼ぶ、返事が無い……またもや、不思議だな……そう思いながら、玄関に立つ、ん?廊下が濡れている……?雪でも降っていたから、少し濡れているのかな……?そう思いながら、廊下を歩く……そしてリビングのドアを開ける……目に映った物は……
刃物を持った、男と、血だらけのお腹の彼女だった……そして、刃物には、赤い鮮血がべっとり……へ?……男の顔をよく見ると、少し前にぶつかった男だった……俺は手の荷物を落とし、言う。
「……う……うわあぁぁ!!??何で!?えっえっ!?おまっ!?えっ!?ってか、お前!?何で殺した……」
たんだ!?……と言いたかったが、口にタオルを巻かれて、声がもごもごとなる、喋れない……
「今から、お前も殺すんだよ……俺の彼女を奪いやがって……!!」
適当に殺したのか、と思っていると、殺した理由が有ったのか……そう思いながら、恐怖する……いっ厭だ!俺はまだ死にたくない!!そう思いながら、反抗する、クソッ!ウザいな……!!と言いながら、俺の腹部に血だらけの刃物が刺さる……俺は、痛みで、ある程度覚醒するが、痛みで、動きたくない……!!
「いやぁ……全く……女が別れなかったら、こんな事にならなかったのに……」
ニコニコと笑いながら言う……つまり、元カレか……俺は元カレに殺されたのか……そう思いながら、目の前が暗くなる……瞼が閉じようとしていた……俺は、生きているだろうか……?そう思いながら、俺の体は冷たくなっていった……
NEXT 『宿世』
- Re: しりとりシリーズ ( No.16 )
- 日時: 2016/01/09 10:07
- 名前: 彩都 (ID: 3edphfcO)
『宿世』
俺とお前は、最初から、敵で、最初から、仲間だった……そう思いながら、俺は、敵の事を考えた……俺とお前は、何時も一緒だった……小さい時から、ライバルで……小さな頃から、とても良い友達だった……
ただ、単純に考えて、死んだお前の事を考えた……まぁ……人が死ぬのは仕方無い……でも……俺より、早く死ぬなよ!前に約束したじゃないか!『死ぬ時は一緒だぞ!』ってさぁ!
あまりにも早い死に俺は泣くしかない……お前は何歳で死んだ……?……言ってやる……弱冠12歳だ……早過ぎる……そう思いながら、涙を流した……
ただ……一緒に死にたかった……俺はその思いしかない……そして、俺は、殺人鬼に殺された……背後から、グサリと……大量に血を流しながら……俺は……目の前が真っ黒に……
ニッコリと、髭のジジイが笑っていた……何なんだ……そう思っていると、ジジイは言った。
「たーはっは!これは面白い小僧だ!お前も数ヶ月前に死んだアイツと同じだな!たーっはっは!!」
……はい?……いや……このジジイは何なんだ……?そう思っていると、ジジイは言った、とても簡単で、分かりやすい言い方で、言った……
「ただ、お前達で言う……『神様』……かな……?」
なっ……!?このジジイが『神様』って言うのか!?本当にか……?
「完全に疑っておる……ホイ!」
いきなり何だと思うと、右手の杖で、少し振る、すると、食べ物が出てきた、因みに俺の好きなハンバーグだった。
「たーっはっは!やっぱり驚いておる!やっぱり、人間は面白い!だから作って正解じゃ……んで、この食べ物を食っても良いぞ?食うか?」
完全に今、腹が減っていた所だ……そう思って、ハンバーグを食べる……ん?……何だこれ……?味がしない……?
「いや……そりゃそうじゃろ……何たって、今、お前は死んでいるんだ……『感覚』という、感覚を失っている状態だ……さて、本題に入る……お前、前世で、何か、やり残した事は無いか?」
……完全に俺はやり残した事がある……『アイツと一緒に死ぬ事だ』……!すると、『神様』とやら、は言った。
「ただ、そのやり残した事の為に生き返らしても良い……ただし条件がある……誰にも、生き返ったという事を言うなよ?言った瞬間にお前は記憶から、消去される……それでも良いのか?」
……完全に俺は笑った、こんな楽しい人生をもう一度やっても良いのか、と……『神様』は言う……「そうだ……」と……なら、やってやる、何度でも、運命を切り替えてやる!そう思いながら、俺は生き返ったのである……目覚めたのは、俺も、お前も死ぬ前の世界、まぁ、俺が死んだのはお前の死んだ後なんだが……そして、日付を見た……今をもう少し詳しく知っておきたかったからだ……ふむ……お前の死ぬ数日前だった……この歴史を、『俺と一緒に死ぬ』運命に変えなければ……俺はあれから、何度もシミュレーションした……
ただ……思った……俺がどれだけ介入しても、お前は一人で死んで行った……俺はこの『お前が一人で死ぬ運命』を変えられないのか……?そう思いながら、俺はお前が死んで、俺も死んで、生き返らせてもらって、お前が死んで、生き返らせてもらって……の繰り返し……まるで、RPGで『運命』という、ラスボスを倒す為に、お前が死んで、俺はそれに続く為にリセットボタンを繰り返し押している、バカみたいに感じた……もう……『運命』という怪物は倒せないのだろうか……?
完全にそう思いながら、死んで、何回目だろうか……?そう思い始めた頃……約百二十五万四千三百七十八回目の生き返りを感じた頃だった……あれ?何か可笑しい……?何でだ……?今、完全に何か、可笑しい気が……?何なんだ……?そう思いながら、また死を繰り返すのか……とか、思っていた、だが、学校の帰宅時の事、俺はお前と、一緒に帰っていると、通り魔に襲われた、まず、俺はお前が殺されるのを見る、そして、俺も殺す様仕向ける、そして、殺された……あれっ?今回の生き返りは何か、変だったな……そう思いながら、俺はお前と一緒に死ぬ事が出来た……それだけでもう十分だった……
……ただ……煩いな……そう思っていると、お前と、『神様』が喋っていた……何だ?知り合いみたいに駄弁ってやがる……そう思っていると、お前は言っていた。
「大変でしたよ……アイツを殺すには……なんせ、アイツが死ぬのは俺が死んだ後でしたもん……あぁー、楽しかったです、有難う御座いました……」
「ただ、君達を合わせるには、大変だったよ……二人共、同じ願いだもん……流石に焦ったよ……」
与太話を壊す形で、俺は入っていく……すると、お前が言った。
「大変だったよ……お前をここ迄のステージに立たせるのは……骨が折れた……いや、肉体を失ったか……まぁ、何はともあれ……有難うな……お前も、俺と同じ願いだったとは……俺は嬉しい」
「いや、何の話……?」
「死んだろう?そして、二人のやり残した事が、二人共『二人で死ぬ事』……だったんだよ……」
……『神様』が補足してくれて助かった……ん?って事は……俺と、お前は同じ願いって事は……
「ハッ!俺は、お前と一緒に死にたかったんだ……もう、死を繰り返さなくても良いんだ……もう、疲れたろう?さぁ、天国に行こうぜ?」
……絶対叶える願いが、お前と一緒とは……俺は涙が止まらなかった……俺はお前の手に取られ、宙に浮いた……『神様』は笑っていた……お前も笑っていた……そして……俺も笑った……
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- Re: しりとりシリーズ ( No.17 )
- 日時: 2016/01/10 18:59
- 名前: 彩都 (ID: UgVNLVY0)
『清楚』
俺は一人の女性に恋をした、同じ学校の女性に……一目惚れ……序でに俺の初恋だった……
ただ、初めての恋だったので、俺は右往左往していた……すると、彼女が声をかけてきたので、ドキドキしてしまう。
「うーん……あのぅ……どうかされたんですか?」
完全に口が廻らない……いや、呂律が回らないだ……
「だっ……だいひょうびゅでしゅう……」
……うわぁぁぁぁぁ!!!何て恥ずかしい事を言ってしまったんだ!?俺は可笑しな人扱いではないか!すると女性が言った。
「……たま……頭大丈夫ですか?」
……完全に可笑しな人認定されたし……仕方無いので、弁解する。
「るっ!累計の勉強を暗算でしてて……少し混乱しただけです……いやその……」
ノーコメント……この先は言ってはいけない……好きだから……なんて……すると女性が言う。
「うん、勉強を暗算してたんだ……なら、突然だったから焦るよね……何か、ゴメンね?邪魔しちゃった?」
大変苦しい弁解だったが、上手く通って助かった……俺は言った。
「大変だったけど……あっ!あの……お茶しませんか……・」
完璧ではないにしろ、言う事が出来たんだ……『お茶しませんか』って……そして、彼女は言った。
「大変だったのか…….まぁ良いや……お茶ねぇ……まぁ、喉も渇いていたから、良いよ、名前は?」
はい?……これも成功しちゃった!?マジで!?嬉しい!なんて、今日はなんて良い日で、なんて、幸運なんだろう!!そう思いながら、名前を言った、ごく平凡な名前……それを言うと、彼女は笑った、そこ迄面白かったかな?そう思って聞いた、すると、とんでもない答が返ってくる……マジ……?
「自慢じゃないけど、それは、面白い名前だよ……君の名前はさぁ……?」
呆れた様に彼女は言った、まぁ……小学生の時も笑われたっけ……少し、俺の中で苛つきと呆れが渦巻いた……そして、何とか、話を終わり、俺と彼女はお茶をしに、喫茶店へ向かった……
ただ、思っていたんだ……俺に恋愛は無理だって……無理って事はどういう事だと思う?容姿?体型?見た目?太ってる?ガリガリ?声が変?ブサイク?ゴミみたいな性格?チビ?根暗?オタク?ネトゲ中?足が臭い?体臭がキツい?髪が長い?不潔?ロリコン?マザコン?バカ?アホ?最低?変態?カードゲーム好き?ハイテンション?フィギュア好き?浮気性?(彼女が出来た事が無いので分からないが)お酒を飲むと、暴力になる?(まず俺はお酒が飲めないが)ひ弱?(筋肉はある低度付いてる……昔は少しだけ柔道を咬んでいた)人間嫌い?(だったら、今、お茶に誘ってないだろ!)部屋が汚い?(週一で掃除してる)ゴミを溜め易い?(だから週一で(ry)突然行動する?(山とか登ったり、世界一周したいとか……俺は突然の行動はあまり好きではない)その前に……俺は平凡……毎日風呂に洗濯もする、髪は月二で切ってる、太ってないし、痩せてもない……中肉中背だ……60kg位……声は……まぁ……分からん……性格は普通に奉仕活動が好きだな……身長は180cmあるかも……オタクではない……ネトゲはやった事無い……ロリコンでも、マザコンでもない……一応大学で80点以上取ってる……カードゲームは好きではない……とりあえず、俺は平凡、田中太郎並の性格だ……
大丈夫……彼女は付き合ってくれる……そう思いながら、喫茶店でコーヒーを頼む、彼女はモカを頼んでいた。
……ただ単に会話ってどうすれば、続くんだ……?そう思いながら、コーヒーを飲んでいると、彼女は言った。
「ただ……私も初めてなんです……こういう喫茶店でお茶というか何と言うか……簡単に言えば……男の人と一緒に喫茶店で飲むなんて……」
……ていうか、君も初めてだったんだ……俺もなんだけど……そう思いながら、俺は何とか、面白い話をしたりして、彼女を笑わせたりしていた、俺の話す笑い話に彼女は笑っていた……そこ迄面白かったのか……そう思いながら、ある低度のレパートリーは使い切った。
「……ただ、思ったんだよ、『お前それ干瓢!』ってさ……」
「最高ですね、貴方って……いや、名前を忘れてました……」
ただ単に謝ったから、俺は気にしないよ、と言った、すると、彼女は笑った、ここ一番の笑顔だった……俺はまた惚れ直した……
「た……大変な事を言うよ……俺は……君の事が好きだ……だから、付き合って欲しい……」
……言ってみた……!!言ってやったんだ!俺は言ったんだ……遂に告白を……俺は初恋と同時に初告白をしたんだ……彼女の答が怖い……告白ってこんなに緊張する物なのか!?そう思いながら、彼女の答を待った……ドクンドクン……心臓の高鳴りが酷く大きい……彼女に聞こえていなければ良いが……すると、彼女は言った。
「……ただ単に言いますよ……私で良いんですか……?私は付き合っても良いですよ……私は付き合う事が初めてなので……それでも良いのなら……私は付き合っても良いのですが……どうします?」
……凄い……告白が、通った……?やったぁぁ!!俺も彼女を持つ事が出来たんだ!そう思いながら、感謝する、嬉しい!
「良いのかい……?俺が彼氏だよ……?」
「良いですよ……私が貴方の彼女ですね……」
ねぇ。この喜びを何処に出せば良い?そう思いながら、メアドや電話番号を交換した……
ただ、俺は嬉しかった……そういえばと思う……今の季節は春だった……
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