二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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戦国BASARA ☆完結☆
日時: 2011/07/28 20:51
名前: 九尾の狐 (ID: sicBJpKD)

初めまして!
アニバサ大好き九尾の狐です!
自己紹介をします。
名前 九尾の狐
年齢 1998年生まれ(中一)
趣味 ボカロの曲を聴く・アニバサ・本?
ここで、書くのは初めてなのでお手柔らかに…
友達になって下さる方は、宜しくお願いします!
キャラ崩壊が素晴らしいです。
参照300突破!
ご訪問、有難うございます!!


第一シリーズオリキャラ

陽(よう)12歳?位
毛利の妹姫。
弓、剣術の天才。でも、どこか天然バカ。
自分を労わってくれる人(兄、元親)が大好き。

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Re: 想いは… ( No.19 )
日時: 2011/06/11 14:28
名前: 九尾の狐 (ID: qXcl.o9e)

「蘭丸…織田、か。魔王が何故俺を狙った?」
「さぁ?私達には分らないわ」
「じゃあな。そこで誰にも見咎められずに、死んで逝くがいい」
二人は、闇に溶けて行った。
「………死、か」

「令。あれで良かったのか?本当に」
「良いわよ。あの人はもう、私の兄様じゃないもの」
「そうか」
来た時と同じように令は暗闇を黄金(きん)で裂いていく。
令でも、奥州と尾張を駆けると一刻以上は掛かるのだ。それ故、夜に来て夜に帰る。
「帰ったら直に報告しなくちゃね」
「そうだな、もしかしたら貰えるかも…」
「あなたは、貰えないわ。だって私の仕事だもの」
クスクスと笑いながら喋る。
「令が言ってくれたらさ、貰えるかも」
「そうね」

令は安土城の天守に降り立った。
「信長様、無事(なにごと)も無く終りました」
「丸は何をしておった?」
「私の初仕事に付き合って貰いました」
「信長様!蘭丸は令に…」
「聞いたわ。褒美だろう?」
図星で驚いている。
「何故分ったのですか?」
「分るに決まってるじゃない。だって欲しい、って目が言ってる」
「令は、脇差だな」
「えっ?下さるのですか?!」

Re: 想いは… ( No.20 )
日時: 2011/06/11 14:28
名前: 九尾の狐 (ID: qXcl.o9e)

緋色に燃え上がる本能寺の中には、今は亡き政宗の従者と、好敵手の幸村が残っていた。
「真田!おめぇは、安土の城に行け!俺がこいつを…」
「分り申した!片倉殿、御気御付けあれ!」

外では、蘭丸と令が戸惑っていた。
「どうする?この中に入るの」
「蘭丸が嫌なら、私が入るけど」
「…あぁぁぁぁぁぁ!!!!」
本能寺の中から聞こえた声は、令達の聞きなれた声だった。
「光秀、だな」
「うん。信長様が本能寺に居なかったから、ね」
光秀の声と重なって別の声が混じっている。
「…を斬った事、後悔するがいい」
「あれは、片倉小十郎ね」
「何か、間違ってない?」
「いいんじゃない?攻撃されるより」
冷静に切り返す令だが、嬉しがっている。
「行くよ!」
ヒュン ヒュン ヒュン…………
本能寺の中に向けて、弓を乱射する。
「そろそろ、入るか?」
「う〜〜〜ん。いいんじゃない?」
そう言って、二人は燃え盛る本能寺の中へ入って行った。

Re:想いは… ( No.21 )
日時: 2011/06/11 14:29
名前: 九尾の狐 (ID: qXcl.o9e)

「ここ、もう直ぐ崩れるわ」
令の呟きは蘭丸には届かなかった。
「このままだと危険かも。風刃招来」
空中に大きく真一文字を描いた。
「これで…て、蘭丸どこ?」
「おぉぉぉぉい、れぇぇぇい」
「もう」
令は、声のした方に妖身になって駆けて行った。

「光秀!信長様に謝れよ。今なら許してもらえるかもしれないぞ!」
「えぇ。ここから出れたら、そうしましょう」
と、いきなり得物で蘭丸の首元を持ち上げた。
「放せよ!光秀!…はぁはぁ信長様、濃姫様…」
「貴方は、子供は殺せないでしょう?どうします?弱っていますよ?」
明智は得物を振った。
「いいや。こいつは、沢山の人間(ひと)を殺してきた織田の武将だ!」
キィィィン
小十郎は明智の持つ得物を攻撃した。
激しい戦いが収まった時、残っていたのは虫の息の蘭丸と、小十郎と令だった。
「…蘭丸?ねぇ、覚きてよ!…嘘でしょ」
人身に戻った令は、蘭丸の所に駆けて行った。
「令、ごめん。蘭丸さ、初めて会った時令を護るんだって決めたのにさ、蘭丸、護られてばっかで…。それに、令の望みも叶えられなかったよ」
「…嘘をつかないで!私、独りぼっちになりたくないよ」
令は、この時初めて知った。
大切な人を失う辛さを。こんなに辛い物だと思わなかったから、人を殺せていたのだと。
「子供が一人で何ができる?俺と、勝負するか?」
令の紡いだ言葉は短かった。ただ一言、
「いいえ」
     と。
「何故だ?恐れからか?」
「どちらでも、無い。貴方と勝負してたら、蘭丸に置いて逝かれちゃうし」」
と、妖身になり蘭丸を、外に向かって投げた。
「…はぁはぁ。貴方も逃げた方が良いわ。もう直ぐここは、崩れ落ちるから」
「何だと?!外はそんなに燃えているのか?」
「えぇ。…速く!もう無理だから」
息も上がってきている令だが、微塵にもその事を感じさせない喋りだった。
ふらふらと、歩みよって来る翳がこう言った。
「れ…い…?投げた、だろう?蘭丸の事」
「どうして!速く外に…!」
「じゃあな」
小十郎は赤々と燃え上がる本能寺を去って行った。
本能寺には、令と蘭丸が残った。
「どうして行かないの?」
「だって、令が行かないから」
「私はここを動けない。だから」
「だったら、蘭丸も行かない。令を置いてなんて」
蘭丸は令を護るって言ったのにさ、おいて逝かれるなんてダメだろう?
それを聴いて、妖身の令は涙を流した。
「…蘭丸、私まだ、死にたくないよ。笑っていたいよ」
でもそれは、赦されない、から。
だけど、想う事は罪ではない。
「ねぇ、令。令は死んだらどうなるの?」
「何も残らず、消える」
「じゃあ、もう会えないかな?令には」
「大丈夫。貴方が居なくなってしまっても。私が、貴方の記憶から消えてしまっても。私は永久に貴方を忘れないから…」
燃え盛る本能寺の中で二つの命が、散って行った。

運命(さだめ)は、何故この二人を消してしまったかは、わからない。
だが、覚えておいてほしい。
例え、想イ人が居なくなってしまっても、その人の事を想う事は、罪では無い事を。
この日、散った二つの生命(いのち)は願い、祈り、それを叶えたのだから。

Re: 想いは…叶うから ( No.22 )
日時: 2011/06/11 14:30
名前: 九尾の狐 (ID: qXcl.o9e)

「令!おはよ!」
「おはよ、蘭!」
あの日から、何百年経っただろうか?
戦国の世に生きた者は、戻ってきた。
「今日も、仲がいいでござるなぁ」
「ホントだねぇ。旦那も憧れてるの?」
「ハハハ。猿飛、言えてるな」
「でしょ〜」
「騒がしいわ。黙っておれ」
あのころと違って、ワイワイと楽しく騒いでいる。
「それはないだろ?お前も楽しくやろうぜ!」
「そうでござるよ。なぁ、佐助?」
「ん?そうだよ、毛利の旦那」
「聞いてねぇだろ」
ハハハハハハ…
「あの時も、こんな風だったら良かったのにね」
「本当だよな」
「おぉぉぉい!令、蘭丸!早く来いよ!」
「はぁぁぁぁい」

これが、あの時の願い。
強く願えば叶うものだから。私は今日も、願う。

これが、あの時の祈り。
強く祈れば叶うものだから。俺は今日も、祈る。

だけど今は、この倖せを喜ぼう。

                        Happy end

Re: 想いは… ( No.23 )
日時: 2011/06/11 16:12
名前: 九尾の狐 (ID: Cb0oSIti)



あの時 語られなかった story

妹、令に狙われた伊達政宗はもう命の灯が消えようしとていた。
「………死、か」
令が、ここに居ることは知っていた。農民に聞いた。
だが。
「この為に、あいつはここに来たのか」
「…ね…ま!政宗様〜」
「ひっと〜う。どこですか〜?」
遠くから聞こえてくる声に聞き覚えは、あった。
「…あいつら。こんな夜中に大声出して…ったく」
「っ政宗様!如何されたのですか?」
「おぅ小十郎。見りゃ分るだろう、どうしたか」
「…いいえ、違います。何故こんな所にいるのか聞いておるのです」
いつもの冷静さを取り戻した小十郎が静かに、問いただす。
「別に、何があった訳じゃない。というより」
「令様、ですか?」
「…っち違う!抑々、あいつがここに来る訳無いだろう?」
「そうでしたか…それでは、帰りましょか?政宗様」
「おぉ」
あぁ、令。お前は何故、織田に入った?
俺に、迷惑をかけない様に、か?
だけど、妹としてお前がいた、あの時の方が伊達軍は賑やかだったぞ。
もう、赦してやるから、帰ってこいよ。


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