二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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夢ズマ◇謎の天才少女◇ 脅威の侵略者編【06/27 >>6】
日時: 2016/01/14 02:03
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: KzKevu2R)

フットボールフロンティアで優勝に輝いた雷門中サッカー部。しかし、そこに空から黒い流星の様な物が降ってくる。雷門中に戻った彼らが見たものは、破壊された校舎と倒れたOB達だった。
自らを宇宙人と名乗る謎のチーム「エイリア学園」は、サッカーによる世界征服を宣言し、稲妻町のあらゆる学校を破壊する。
新監督“吉良瞳子”と副監督“雨城零”を迎えた雷門イレブンは、日本中から共に戦う仲間を集め、エイリア学園に立ち向かう———…



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おはこんにちばんは。
そして初めましてorご無沙汰です。

世梨果です。


この小説は以前わたしが作っていた小説の改訂版なんですが、昔の小説は文章が恥ずかしいので見ないで下さい。



【お知らせ】

・02/27>>149


【返信】 new↑ ↓old

 ・世詩瑠s>>54-55


【目次】 old↑ ↓new

オリキャラ設定>>1

第27話「宇宙人が来た!」         >>2-5   >>2 >>3 >>4 次回予告>>5
第28話「出撃!雷門イレブン!!」      >>6-8   >>6 >>7 次回予告>>8
第29話「倒せ!黒の11人!!」        >>9-12   >>9 >>10 >>11 次回予告>>12
第30話「脅威!エイリア学園!!」      >>13-17   >>13 >>14 >>15 >>16 次回予告>>17
第31話「伝説のストライカーを探せ!」   >>18-23   >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 次回予告>>23
第32話「雪原のプリンス!」        >>24-27   >>24 >>25 >>26 次回予告>>27
第33話「エースストライカーは誰だ!」   >>28-32   >>28 >>29 >>30 >>31 次回予告>>32
第34話「衝撃!エイリア学園!!」      >>33-35   >>33 >>34 次回予告>>35
第35話「イプシロン来襲!」        >>36-39   >>36 >>37 >>38 次回予告>>39
第36話「かくされた力!」         >>40-42   >>40 >>41 次回予告>>42
第37話「帝国の逆襲・前編!!」        >>43-46   >>43 >>44 >>45 次回予告>>46
第38話「帝国の逆襲・後編!!」        >>47-49   >>47 >>48 次回予告>>49
第39話「最後のワイバーンブリザード!」  >>50-53   >>50 >>51 >>52 次回予告>>53
第40話「一之瀬!最大の危機!!」      >>56-59   >>56 >>57 >>58 次回予告>>59
第41話「デザームの罠!」         >>60-63   >>60 >>61 >>62 次回予告>>63
第42話「激闘!最凶イプシロン!!」     >>64-66   >>64 >>65 次回予告>>66
第43話「じいちゃんの究極奥義!」     >>67-69   >>67 >>68 次回予告>>69
第44話「もうひとつのマジン・ザ・ハンド」 >>70-72   >>70 >>71 次回予告>>72
第45話「激震!最強のジェネシス!!」    >>73-76   >>73 >>74 >>75 次回予告>>76
第46話「キャプテンの試練!」       >>77-79   >>77 >>78 次回予告>>79
第47話「南海の大決闘!」         >>80-82   >>80 >>81 次回予告>>82
第48話「炎のストライカー!」       >>83-85   >>83 >>84 次回予告>>85
第49話「ノリノリ!リズムサッカー!!」   >>86-88   >>86 >>87 次回予告>>88
第50話「うなれ!正義の鉄拳!!」      >>89-91   >>89 >>90 次回予告>>91
第51話「逆襲! イプシロン改!!」      >>92-93   >>92 次回予告>>93
第52話「復活の爆炎!!」          >>94-96   >>94 >>95 次回予告>>96
第53話「凍てつく闇・ダイヤモンドダスト!」>>97-99   >>97 >>98 次回予告>>99
第54話「最強の助っ人アフロディ!」    >>100-103   >>100 >>101 >>102 次回予告>>103
第55話「円堂・新たなる挑戦!」      >>104-106   >>104 >>105 次回予告>>106
第56話「対決!円堂vs豪炎寺!!」      >>107-109   >>107 >>108 次回予告>>109
第57話「奇跡のチーム!ザ・カオス!!」   >>110-112   >>110 >>111 次回予告>>112
第58話「炸裂!ファイアブリザード!!」   >>113-115   >>113 >>114 次回予告>>115
第59話「ついに来た!エイリア学園!!」   >>116-119   >>116 >>117 >>118 次回予告>>119
第60話「エイリア学園の正体!」      >>120-124   >>120 >>121 >>122 >>123 次回予告>>124
第61話「最終決戦!ザ・ジェネシス・前編!!」>>125-128   >>125 >>126 >>127 次回予告>>128
第62話「最終決戦!ザ・ジェネシス・後編!!」>>129-131   >>129 >>130 次回予告>>131
第63話「終わりなき脅威!」        >>132-137   >>132 >>133 >>134 >>135 >>136 次回予告>>137
第64話「激突!雷門vs雷門!!」       >>138-142   >>138 >>139 >>140 >>141 >>142
第65話「友情の究極奥義!」        >>143-145   >>143 >>144 次回予告>>145

世界へ!>>147


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続き ( No.74 )
日時: 2012/07/24 19:41
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


コーマがドリブルであがる。


コーマ「…アーク!」

鬼道「っ!」

ウルビダ「!」


鬼道はパスをカットする。


[鬼道がカットォ!雷門、遂にボールを奪ったぞ!反撃開始かァ!?]


アーク・ウルビダが鬼道を追う。


鬼道「吹雪ィ!」

吹雪「…」

『来た!』

吹雪「(出るなっ!)」


吹雪はパスを受ける。


吹雪「僕が決めるんだ…」

円堂「いけ!吹雪ィ!」

栗松「吹雪さァん!」

土門「よし、1点だ!」

吹雪「っ…;」


何とかゴール前まで行くが、ネロに圧倒される。


吹雪「……;」


その隙を突かれてゾーハンにスライディングされボールを奪われた。


「「「!!」」」


[惜しい!!これはジェネシスのディフェンスに阻まれました!]


吹雪「っ……」

『だから俺に任せろって言ったのによォ。』

吹雪「(煩い!お前は引っ込んでろ!シュートは僕が決めるんだ…!)」

『いいのか?そんな事言って…。…見ろよ、彼奴等のがっかりした顔…』

吹雪「ぇ…」


吹雪は振り返る。
後ろには顔を下げて落ち込んでいる雷門イレブン。


吹雪「……;」

『ま、折角のチャンスが無駄になったんだから、無理も無いけどな…』

吹雪「……」

『でもこれで分かっただろ?奴等が期待しているのはお前じゃない。この俺だって事が。』

吹雪「…そんな事はない…シュートを決めれば僕だって……皆が必要としてくれるんだ…!!」


零「……」


零は葛藤している吹雪を見ていた。


.


[鬼道!攻めあがっていく!]


鬼道「…吹雪ィ!」

吹雪「っ!!」


零「…」


吹雪「よーし、今度こそ俺が!!」


雰囲気が変わる。


吹雪「止めろォォオ!!」


今度は荒々しくなり、また戻る。


吹雪「(シュートは僕が決めるんだ!!)」


大人しい吹雪のままシュート体勢に入る。


吹雪「エターナルブリザード…!うぉぉおおおっ!!」

ネロ「……」


後ずさりはしたものの、ネロはあっさりと吹雪のシュートを受け止めた。


雷門イレブン「!!」

マネージャー「!!」

陽花戸「!!」

零「…」


[何と吹雪のエターナルブリザードが簡単に止められたァ!!これは失敗かァ!?]


吹雪は膝を突く。


吹雪「ハァッ、ハァッ、ハァッ…;」

『余計な事しやがって。』

吹雪「!」


瞳子「……」


鬼道「!……」


瞳子を見る鬼道。


零「……ふぅ。」


零は溜息を吐いた。


一之瀬「大丈夫か?吹雪…」


一之瀬は吹雪に歩み寄る。


吹雪「ゴメンね…ちょっとタイミングが合わなくて…」

円堂「気にするなー吹雪ー!次は決めていこうぜ!」

吹雪「…」


吹雪は力なく微笑んだ。


.


[ジェネシスが更にスピードアップ!!得点差は20点!!]


一之瀬・塔子を抜くウルビダ・アーク。
風丸は諦めたように皆を傍観していた。


.


『何やってんだよ!お前が取りに行かなきゃ、誰が取りに行くんだよ!ディフェンスのお前が取って、FWの俺に渡すんだ!』

吹雪「(違う、FWは僕だ!僕は此処で皆のボールを受けなきゃいけないんだ!その為に皆は…ああやってボールを奪おうとして…)」


土門『吹雪に繋ぐんだ!』
壁山『吹雪さんに繋ぐんス!』


『違う!あれはお前にじゃない、俺に出そうとしてるんだ!』

吹雪「!」

『奴等の心をよく見てみろ!』


吹雪は顔を上げる。


一之瀬『アツヤに繋ぐんだ…!』
栗松『アツヤに繋ぐでヤンス!』


吹雪「!! ……くっ…」


[またグランへボールが渡ったー!]


鬼道「円堂!!」


グランはあっという間に鬼道を過ぎてゴール前へ。
円堂はフラフラになりながらも必死に立ってボールを受けようとする。


円堂「来い!」

グラン「好きだよ、円堂君…君のその目!流星ブレードッ!!」


風丸「!!」

吹雪「!! ……っく、ぅおおおおおおっ!!!」


吹雪はグランに向かって走り出した。


「「「!!」」」

零「!?」

円堂「吹雪!!」


.


(CM)


.


続き ( No.75 )
日時: 2013/02/25 20:34
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

吹雪「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…ぅおおおおっ!!」


シュートが放たれた。


瞳子「!」

円堂「吹雪!」

吹雪「〜〜っ…わああっ!!」


吹雪はボールを顔面に喰らい、シュートはゴールを反れた。


.


風丸「………勝てない。…実力が、違い過ぎるよ…」


皆が吹雪を囲んでいる中、風丸は1人離れた場所に居た。


立向居「俺、救急車呼んできます!」


立向居が吹雪を離れたのとほぼ同時に、グランが吹雪達の方へ歩み寄った。


壁山「吹雪さん!」

鬼道「吹雪!」


何度呼んでも吹雪は起きない。


グラン「……大丈夫かな。」

ハウザー「行こうぜグラン、こんな奴等とやってもウォーミングアップにもなりゃしない。」

風丸「!!」


風丸はジェネシスの去っていく後姿を見ていた。


風丸「………;」


グラン「…円堂君、………」

瞳子「……」

零「…」


言葉を切り、瞳子を見るグラン。
その様子を冷笑しながら見ている零。


グラン「……それじゃあ…」

円堂「!」


グランはジェネシス達の所へ行き、ジェネシスは紫色の煙に包まれて消えた。


零「……」

風丸「………」


.


瞳子「ありがとうございました。」


瞳子は医師に礼を言った。

病室では、眠っている吹雪。
瞳子と零はカーテンの前に、風丸は皆と離れた所に1人で居た。


夏未「でも良かったわね。大事に至らなくて…」

秋「ええ…」



(ちょっと抜かし)



鬼道「…監督達は何か知ってるんじゃないですか?」

瞳子「!」


皆瞳子達を見る。
瞳子は目を反らした。


円堂「何か知ってるんですか?」

瞳子「…」

零「…」


焦ったような瞳子に反し、零は落ち着いている。


円堂「監督、零!」

瞳子「…っ…」


瞳子は意を決したように円堂達を見た。


瞳子「吹雪君には、弟が居たの。」

春奈「“居た”…?」

瞳子「アツヤ君と言って、ジュニアチームで、吹雪君と一緒にサッカーをやっていた…
“兄がボールを取って、弟がシュートを決める”…完璧なディフェンスフォワードコンビだった。
…でもある日、事故が起きた。」

円堂「事故?」

瞳子「サッカーの試合が終わって、車で家に帰る途中…」


『頑張れよ、2人共。』
『『うん!』』
『…?』


瞳子「雪崩が…」


『きゃあああっ!!』


「「「……」」」

瞳子「運良く車から放り出された吹雪君は助かったけど…アツヤ君と、ご両親は……」


瞳子は目を閉じた。


一之瀬「そんな事が…」

瞳子「そして、それ以来吹雪君の中には、アツヤ君の人格が生まれたの。」

木暮「アツヤの…人格…?」

瞳子「吹雪君の中に、2人の人格が存在するのよ。」

一之瀬「それじゃあもしかして、エターナルブリザードは…」

瞳子「アツヤ君の必殺技。」

「「「!!」」」


驚愕を隠せない雷門イレブン。


土門「つまり、エターナルブリザードを撃つ時の吹雪は…アツヤになってたって事か…!」

壁山「でも、本当にそんな事出来るんスか?2つの人格を使い分けるなんて…」

瞳子「難しいでしょうね…だから、吹雪君はエイリア学園との過酷な戦いで、その微妙な心のバランスが崩れてしまったのかもしれない…」

秋「ぇ……“崩れてしまった”…」

瞳子「ええ。」

秋「『ええ』って…そんな…だったら、どうして吹雪君をチームに入れたんですか!」

瞳子「っ…!」


秋の発言に驚く瞳子。


秋「監督も零君も…知ってたんですよね?吹雪君の過去に何があったのか…だったら、今日みたいな事が起こるかもしれないって事、分かってたはずじゃないですか!!」

瞳子「!!」

秋「なのにどうして吹雪君を…。…エイリア学園に勝つためですか…」

一之瀬「…」

秋「エイリア学園に勝てれば、吹雪君がどうなってもいいんですか!?」

瞳子「…」

一之瀬「秋、言い過ぎだ。」

秋「だって……」


秋は一之瀬に落ち着かせられた。


瞳子「………それが、私の使命です。」


瞳子はそう言って病室を出て行った。


秋「……監督…」

「「「………」」」


沈黙した。


零「確かに、監督や僕に責任があると思います。」

秋「!」


沈黙を破った零は目を伏せて笑んでいる。


零「監督はエイリア学園を倒す事に必死だったし、僕は士郎に気を遣う事が出来なかった。でも、全部僕等に責任押し付けるのは違うと思いますよ。」

「「「!」」」

零「士郎を頼ってパスして、『決めてくれ』ってプレッシャー掛けたの誰ですか?『決めてくれる』って期待したの、誰ですか?」

「「「…」」」

零「原因は僕等にあるけど、トドメ刺したんはアンタ等だろ。そんなアンタ等に監督を責める責任はないし、口に出さずとも中傷する権利もありゃしませんよ。責任逃れに聞こえるかもしれませんけど、事実です。」

円堂「…」

零「まァ、今はこうやって誰かに責任押し付けてる場合じゃないと思いますけどね。」


零は眉を下げて困ったように笑う。


零「チームの問題も戦い方も、ちゃんと考えてみる事が今出来る精一杯の事じゃないですか?…エイリア学園を倒すためにも。」

「「「!」」」


風丸「…」


零はそう言い残して病室を去った。


塔子「エイリア学園を、倒すために…」

円堂「鬼道。」

鬼道「うん。」

一之瀬「やろう。」
土門「ああ!」
壁山「賛成ッス!」
目金「僕も賛同します!」
リカ「ウチもや!」


風丸「……」


円堂「そうだな。吹雪のために…そして、エイリア学園に勝つために!」

リカ「そやそや!そのノリやで!」


風丸は病室を後にした。


.


(瞳子・夏未・風丸の離脱・ED)


.


次回予告 ( No.76 )
日時: 2012/07/24 19:48
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


風丸…お前まで行ってしまうのか…

俺だって、そんなに強くなんかない。

ただ皆が居るから頑張れる…!

キャプテンだから…



次回イナズマイレブン、

「キャプテンの試練!」

これが超次元サッカーだ!!



キャプテン、今日の格言!

「諦めなければ、必ずチャンスは来る!」

以上!!


第46話「キャプテンの試練!」 ( No.77 )
日時: 2013/03/13 18:39
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)

トン、トントトトトン——


壁山「そんな……」


零以外の雷門イレブンの中、ボールが転がり落ちる。


壁山「信じられないッス…」

秋「風丸君が…イナズマキャラバンを降りた…?」

栗松「風丸さん…」

円堂「………」

鬼道「監督。」


瞳子は鬼道を見た。


鬼道「本当なんですか?」

瞳子「ええ。既に東京に戻ったわ。」

秋「どうして止めなかったんですか!?ここまで一緒に戦ってきた仲間なんですよ!?」

瞳子「サッカーへの意欲を無くした人を、引き止めるつもりは無いわ。」

マネージャー「!」

瞳子「私はエイリア学園を倒すためにこのチームの監督になったの。戦力にならなければ、出て行って貰って結構。」

土門「ああそうだったな!!アンタは勝つためなら、どんな事でもする奴だもんな!」


完全に切れている土門。


土門「吹雪が2つの人格に悩んでいるのを知りながら、試合に使い続けるくらいな!!」

円堂「……」

瞳子「…練習を始めなさい。」


冷静に対応する瞳子。


瞳子「空いたポジションをどうするか考えるのよ。」

土門「へいへい!女王様!」


瞳子はその場を去った。


壁山「こんなんじゃ…練習出来っこないッスよ…」

秋「………!」


円堂を見て悲しそうな表情を浮かべる秋。
決心したように皆に振り返る。


秋「…私、風丸君は帰って来るって信じてる!」

春奈「! 私もです!…」

土門「… ! 鬼道…」


鬼道は黙って頷いた。
グラウンドへ歩き始める。


春奈「お兄ちゃん…?」

鬼道「…始めるぞ、練習。」

壁山「でも…」

鬼道「俺達がサッカーをするのは、監督のためじゃない。円堂がいつも言ってるだろう。サッカーが好きだからだ。」

「「「………」」」

鬼道「サッカーを守るためにも、エイリア学園に勝たないとな。」


鬼道はまた歩き始めた。


春奈「お兄ちゃん…」


春奈も付いていく。
それに続いて、円堂と秋以外はグラウンドへ向かった。
栗松は土門に連れられて。


秋「………」


秋は円堂に歩み寄り、ボールを差し出した。


秋「円堂君。」

円堂「………」

秋「!」


円堂は秋の持っているボールを自分から突き放した。


円堂「練習、出来ない…」

雷門イレブン「!」


皆振り返る。


秋「どういう事…?」

円堂「今の俺は、サッカーと真正面から向き合えない…。ボールを蹴る、資格が無いんだ…。だから、」

秋「……」

円堂「それまでボールを預かっておいてくれ…」


円堂は1人で何処かへ向かった。
雷門イレブンは何も言わず、ただ円堂が歩いているのを眺めているだけだった。


鬼道「…彼奴…」

秋「円堂君……」


.


(OP)


.


屋上。
円堂は1人で端に座り込んでいた。


円堂「何も…見えてなかった…」


ヒロトの事を思い出す。


『サッカー、やろうよ。』


円堂「(友達だと思っていた……ヒロトが、エイリア学園だったなんて…。…吹雪の事もだ。)」


今までの吹雪を思い出す。


円堂「(俺は吹雪を、ディフェンスも出来るストライカーだと思っていた…試合になるとアツくなって、感じが変わる奴なんだって…!…でも違った。吹雪は1人で、悩んでいたんだ…そんな吹雪に、俺達は無責任に、アツヤの力ばかり求めてしまった…!…吹雪を、お言いつめてしまったんだ…)」


.


病室で眠っている吹雪。
ベッドの傍の椅子には笑顔で目を伏せた零が座っている。


.


(円堂の闇堕ち(?)から秋がおにぎりを持ってくるまで)


.


夕方、吹雪の病室。


零「……」



零は笑顔のままで足を組んで椅子に座り、携帯を弄っていた。
画面には『発信中』と表示されている。


零「………」


零は早朝の事を思い出す。


.


バッグを肩に提げて俯いている風丸。


風丸「じゃあ…行くな。」

零「さっさと行けよ眠いんだから。」


零はキャラバンに寄りかかり、目を伏せて嘲笑していた。


風丸「……今まで、ゴメン。突っ掛かったり、疑ったり…迷惑かけて。」

零「…(風丸「それと、」


零は目を開けて風丸を見る。


風丸「…ありがとう。」

零「………」


そう言って風丸はその場を離れていく。
零は口端はあげたまま、目をジトリとさせた。


零「…だから嫌いなんだよ。」


零は風丸の後姿を見ている。


零「馬ー鹿。」


.


『切断されました』


画面にそう表示される。
零はパタンと携帯を閉じた。


零「(下んねェ。)」


吹雪に目を落とした。


零「…ゴメンな。」


零は相変わらずの笑顔で目を細め、吹雪の頭を撫でた。


.

.

.


夜。
キャラバンの屋根で栗松は空を眺めていた。


栗松「…風丸さん…!」


.


無表情の零は木に寄り掛かって携帯をいじっている。


零「………(「大丈夫なの?」…」


零は声の方は見ず、画面から目を離して正面を向く。


グラン「あの吹雪って子。」


グランは木の、零とは反対側の方に寄り掛かって話している。


零「…」

グラン「…その様子じゃ、結構大変みたいだね。やっぱり、君には何も守れやしないんだよ。」

零「誰のせいだと思ってんの。」

グラン「君が俺達を裏切らなかったら、少しは違ったかもよ。」

零「そうでなくても、いつかはこうなったんだよ。」


お互い相手を見ようとせず話を続ける。


グラン「そう言えば、あのDFの人も離脱しちゃったんでしょ?」

零「ムカつく奴が居なくなって清々してる。それに僕は関係無いし。」

グラン「…」


グランは目を伏せて微笑んだ。


グラン「弱いね。君は。」

零「勝手に言ってな。」


.


(吹雪の葛藤・CM)


.

続き ( No.78 )
日時: 2012/07/26 15:05
名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)


(皆の練習から円堂復活まで) ※零は居ません


.


夕方になり、円堂は皆の所へ降りていった。
零も含めた皆が揃っている。


円堂「皆、迷惑かけてすまなかった。俺、もう迷わない。」

鬼道「雷門のキャプテンは、お前しかいない!」


鬼道は円堂の肩に手を置いた。
皆頷く。


壁/リカ「キャプテン!/キャプテン。」
「「「円堂!」」」
木暮「ウッシッシ…」

円堂「皆……」


円堂は瞳子に身体を向ける。


円堂「すみませんでした、監督。もう一度、宜しくお願いします!」

瞳子「これから先も、チームに必要無いと思ったら、容赦なくメンバーから外すわ。」

円堂「分かりました!」

立向居「俺も一緒に戦わせて下さい!」

円堂「え?」


立向居が円堂に駆け寄った。


立向居「マジン・ザ・ハンドが出来るようになったら、言おうと思っていたんです!」

円堂「立向居…」


立向居の肩を掴む。


円堂「いいですよね?監督!」

瞳子「ええ。」

立向居「ありがとうございます!!皆さん、宜しくお願いします!」

「「「おう!」」」


瞳子と皆に頭を下げる立向居。


円堂「一緒に頑張ろうぜ、立向居!」

立向居「はい!頑張ります!」

円堂「俺は、もっと頑張るぜ!」

立向居「だったら、もっともっと頑張ります!」

円堂「だったら、もっともっともっとだ!」

立向居「はい!」

円堂「よーし、練習だァ!!」

「「「おー!!」」」


マネージャー「……」

秋「良かった…」

夏未「やっといつもの円堂君ね。」

春奈「はい!」


.

.

.


翌日。グラウンドを走る雷門イレブンとゴールに居る円堂、その前に居る鬼道。
マネージャーは皆を見ている。


マネージャー「……(「ただいま。」!」

秋・夏/春「吹雪君!/吹雪さん!」


零につれられて吹雪が帰って来た。


円堂「吹雪?」

鬼道「…」


.


円堂「もう、大丈夫なのか?」

吹雪「大丈夫さ。皆には心配かけちゃったね。」

円堂「そっか…じゃ、これからも頑張ろうな!」

吹雪「うん!」


吹雪の目が一瞬オレンジ色になった。
それには気付かず、円堂達は安心して笑っている。


pllll pllll


瞳子の電話が鳴った。


瞳子「…響木さん。((ピッ …はい。………え?………分かりました。」


瞳子は電話を切る。


瞳子「沖縄に、“炎のストライカー”と呼ばれる人が居るそうよ。」

円堂「炎の…… ! まさか!!豪炎寺!!」

鬼道「行こう!」


円堂は拳をあげる。


円堂「よーっし!待ってろ、沖縄!豪炎寺!!」


.

(ED)


.


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