二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 夢ズマ◇謎の天才少女◇ 脅威の侵略者編【06/27 >>6】
- 日時: 2016/01/14 02:03
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: KzKevu2R)
フットボールフロンティアで優勝に輝いた雷門中サッカー部。しかし、そこに空から黒い流星の様な物が降ってくる。雷門中に戻った彼らが見たものは、破壊された校舎と倒れたOB達だった。
自らを宇宙人と名乗る謎のチーム「エイリア学園」は、サッカーによる世界征服を宣言し、稲妻町のあらゆる学校を破壊する。
新監督“吉良瞳子”と副監督“雨城零”を迎えた雷門イレブンは、日本中から共に戦う仲間を集め、エイリア学園に立ち向かう———…
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おはこんにちばんは。
そして初めましてorご無沙汰です。
世梨果です。
この小説は以前わたしが作っていた小説の改訂版なんですが、昔の小説は文章が恥ずかしいので見ないで下さい。
【お知らせ】
・02/27>>149
【返信】 new↑ ↓old
・世詩瑠s>>54-55
【目次】 old↑ ↓new
オリキャラ設定>>1
第27話「宇宙人が来た!」 >>2-5 >>2 >>3 >>4 次回予告>>5
第28話「出撃!雷門イレブン!!」 >>6-8 >>6 >>7 次回予告>>8
第29話「倒せ!黒の11人!!」 >>9-12 >>9 >>10 >>11 次回予告>>12
第30話「脅威!エイリア学園!!」 >>13-17 >>13 >>14 >>15 >>16 次回予告>>17
第31話「伝説のストライカーを探せ!」 >>18-23 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 次回予告>>23
第32話「雪原のプリンス!」 >>24-27 >>24 >>25 >>26 次回予告>>27
第33話「エースストライカーは誰だ!」 >>28-32 >>28 >>29 >>30 >>31 次回予告>>32
第34話「衝撃!エイリア学園!!」 >>33-35 >>33 >>34 次回予告>>35
第35話「イプシロン来襲!」 >>36-39 >>36 >>37 >>38 次回予告>>39
第36話「かくされた力!」 >>40-42 >>40 >>41 次回予告>>42
第37話「帝国の逆襲・前編!!」 >>43-46 >>43 >>44 >>45 次回予告>>46
第38話「帝国の逆襲・後編!!」 >>47-49 >>47 >>48 次回予告>>49
第39話「最後のワイバーンブリザード!」 >>50-53 >>50 >>51 >>52 次回予告>>53
第40話「一之瀬!最大の危機!!」 >>56-59 >>56 >>57 >>58 次回予告>>59
第41話「デザームの罠!」 >>60-63 >>60 >>61 >>62 次回予告>>63
第42話「激闘!最凶イプシロン!!」 >>64-66 >>64 >>65 次回予告>>66
第43話「じいちゃんの究極奥義!」 >>67-69 >>67 >>68 次回予告>>69
第44話「もうひとつのマジン・ザ・ハンド」 >>70-72 >>70 >>71 次回予告>>72
第45話「激震!最強のジェネシス!!」 >>73-76 >>73 >>74 >>75 次回予告>>76
第46話「キャプテンの試練!」 >>77-79 >>77 >>78 次回予告>>79
第47話「南海の大決闘!」 >>80-82 >>80 >>81 次回予告>>82
第48話「炎のストライカー!」 >>83-85 >>83 >>84 次回予告>>85
第49話「ノリノリ!リズムサッカー!!」 >>86-88 >>86 >>87 次回予告>>88
第50話「うなれ!正義の鉄拳!!」 >>89-91 >>89 >>90 次回予告>>91
第51話「逆襲! イプシロン改!!」 >>92-93 >>92 次回予告>>93
第52話「復活の爆炎!!」 >>94-96 >>94 >>95 次回予告>>96
第53話「凍てつく闇・ダイヤモンドダスト!」>>97-99 >>97 >>98 次回予告>>99
第54話「最強の助っ人アフロディ!」 >>100-103 >>100 >>101 >>102 次回予告>>103
第55話「円堂・新たなる挑戦!」 >>104-106 >>104 >>105 次回予告>>106
第56話「対決!円堂vs豪炎寺!!」 >>107-109 >>107 >>108 次回予告>>109
第57話「奇跡のチーム!ザ・カオス!!」 >>110-112 >>110 >>111 次回予告>>112
第58話「炸裂!ファイアブリザード!!」 >>113-115 >>113 >>114 次回予告>>115
第59話「ついに来た!エイリア学園!!」 >>116-119 >>116 >>117 >>118 次回予告>>119
第60話「エイリア学園の正体!」 >>120-124 >>120 >>121 >>122 >>123 次回予告>>124
第61話「最終決戦!ザ・ジェネシス・前編!!」>>125-128 >>125 >>126 >>127 次回予告>>128
第62話「最終決戦!ザ・ジェネシス・後編!!」>>129-131 >>129 >>130 次回予告>>131
第63話「終わりなき脅威!」 >>132-137 >>132 >>133 >>134 >>135 >>136 次回予告>>137
第64話「激突!雷門vs雷門!!」 >>138-142 >>138 >>139 >>140 >>141 >>142
第65話「友情の究極奥義!」 >>143-145 >>143 >>144 次回予告>>145
世界へ!>>147
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- 続き ( No.34 )
- 日時: 2013/02/24 15:34
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
響木「………」
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塔子「ちっくしょー!あのシュート止められなかった!!」
壁山「悔しいッス…」
円堂「でも、あの二重のディフェンスとマジン・ザ・ハンドなら、防げるはずだ!三重なら、鬼に金棒だろ!?」
自信満々に言う円堂を他所に、瞳子は吹雪に話しかけた。
瞳子「吹雪君、シュートは解禁よ。後半はFWに上がって。」
吹雪「え?」
瞳子「点を取りにいくわ。」
「「「………」」」
訳が分からなさそうな雷門イレブンは、沈黙した。
鬼道だけは考える体勢に入っている。
栗松「…でも、ディフェンスはどうするでヤンス?」
零「まだ気付きませんか?」
零が口を開く。
零「皆さんは、ジェミニストームの動きに対応出来ているじゃないですか。」
“当たり前”というように微笑む零。鬼道はフッと笑う。
円堂はにこっと笑い、瞳子の方を向いた。
円堂「俺も、もう大丈夫です!」
瞳子「…分かったようね。」
鬼道「えぇ。」
春奈「どういう事?お兄ちゃん。」
鬼道「俺達はスピードに対抗する特訓をしたが、実際に奴等のスピードに慣れるには時間が掛かる。だから前半は、守備の人数を増やしていた…」
風丸「なるほど!失点のリスクを減らして…」
土門「奴等のスピードを把握するためか…」
目金「それじゃあ、吹雪君をDFに専念させたのは…」
栗松「中盤が突破されたら、あのスピードでなければ防げないからでヤンスね!」
皆は納得したようだ。
春奈「最初から説明してくれればいいのに…」
秋は春奈の言葉に反応し、瞳子を見た。
瞳子「…」
秋「でも、自分達で答えを見つける方が、絶対に力になるわ!零君も言ってたじゃない。」
秋は瞳子をフォローするように、慌てて言葉を返す。
円堂「そうさ!答えを知りたければ、汗を掻けばいいんだ!!」
瞳子「…クス。」
円堂「吹雪!どんどんゴールを狙っていけ!」
吹雪「うん!やってみるよ。」
染岡「っ…」
吹雪「……」
零は一之瀬の元へ行った。
零「一之瀬さん。」
一之瀬「! …何?」
一之瀬は振り返る。
零「あの女のMFの口元…よく見てみて下さい。」
一之瀬「ぇ?」
.
(抜かし)
.
攻めるパンドラに、鬼道と一之瀬が立ちはだかる。
鬼道「……
(…どうやって連携しているんだ…)」
一之瀬「……
(口元って…一体何が…?)
パンドラは左に舌なめずりした。
一之瀬「! …そうか!」
パンドラ「っ!」
パンドラはイオにパス。
一之瀬は素早く反応した。
一之瀬「フレイムダンス!!」
零「気付いたか。」
イオ「ぅ゛っ…;」
ボールはグラウンドの外へ。
ピーーーッ!
レーゼ「!?;」
[ついに出たーー!!一之瀬の必殺技だぁっ!!]
レーゼ「まただと…?;馬鹿な!」
風丸「やったな!凄い技じゃないか!」
鬼道「何故分かったんだ。」
一之瀬「癖があるんだよ。パスを出す方向が分かるんだ!」
駆け寄ってきた者達に、一之瀬は得意気に言った。
風丸「癖が?」
塔子「宇宙人にも癖があるんだ…」
一之瀬「て言っても、気付いたのは俺じゃなくて…」
ちらりとベンチを見る一之瀬。
一之瀬「零なんだ。」
風丸「零が…」
塔子「さっすが零だな!」
.
(抜かし)
[円堂止めたぁ!!]
秋「やったぁ!!」
春奈は秋に抱きつく。
夏未「…クス。」
零「…」
円堂「行くぞ!反撃だ!」
(抜かし)
[試合終了ーーーっ!!雷門イレブンが、エイリア学園ジェミニストームを打ち破ったぁああ!!もうサッカーによる学校の破壊は起こらない!これで地球は救われた!!]
瞳子「……クス」
零「………」
吹雪「……ふぅ。」
目の色は灰色に戻った。
.
(抜かし)
皆、それぞれ喜びを分かち合っている。あの瞳子でさえも。
…ただ1人
零「…“第一段階”、クリア。」
零は切なげに微笑み、パソコンを閉じた。
風丸「…! ……」
風丸はまた零の行動に気付く。
レーゼ「…お前達は知らないんだ…」
一部「?」
レーゼ「本当のエイリア学園の恐ろしさを…;」
瞳子「…」
零「……」
レーゼ「我々はセカンドランクに過ぎない…。我々の力など、“イプシロン”に比べれば……;」
辺りが黒い霧に覆われた。
そして何処からか声が聞こえる。
「無様だな、レーゼ。」
円堂「! …何だ?;」
赤い光が放たれる。光の方に身体ごと視線を向ける零。
其処には、11人の人影が。
零「…」
レーゼ「…デザーム様…;」
デザーム「覚悟は出来ているな…お前達を“追放”する。」
デザームと呼ばれる男は、黒地に赤い模様のついたボールを掲げた。
レーゼ「デザーム様…;」
レーゼは四つん這いになった。
ジェミニストームに向かって、黒いボールが撃たれる。
JS「!!」
ジェミニストームの真ん中辺りに来るとボールは一時停止し、真っ赤な光を放った。
その光は一点に集まり、吸い込まれるように消えた。
光と共に、ジェミニストームも消えた。
「「「!!」」」
円堂「っ!」
円堂はデザームの方を見る。
デザーム達の方は赤く光り、彼等も消えかかっていた。
デザーム「我等は、エイリア学園ファーストランクチーム・イプシロン。地球の民達は、やがてエイリア学園の真の力を知るだろう。」
そう言ってイプシロンは完全に消えた。
「「「…………」」」
瞳子「……」
零「………」
円堂「…“イプシロン”。宇宙人との戦いは、まだ、終わってないんだ…!!」
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(抜かし・ED)
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- 次回予告 ( No.35 )
- 日時: 2012/04/24 18:36
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
ファーストランクチーム・イプシロンのターゲットは、京都の漫遊寺中だ!
激突!!漫遊寺中サッカー部対、イプシロン!
その勝負の結果は!
次回イナズマイレブン、
「イプシロン来襲!」
これが超次元サッカーだ!!
キャプテン、今日の格言!
「答えを知りたければ汗をかけ!」
以上!!
- 第35話「イプシロン来襲!」 ( No.36 )
- 日時: 2013/02/24 15:51
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
ゴーーーン——
京都の夕方。鐘の音が響いている。
街は人が行き交い、ゆったりとした雰囲気が流れる。
そんな京都に、空から、赤く光るものが降ってきた。
ズッドーーーン!!
「「「!!」」」
落ちた場所は漫遊寺中学。
小さなクレーターが出来てしまった。
クレーターの真ん中にはあの黒いボール。赤く不気味に光っている。
木の上では、10数人の男女——イプシロンがそれを見ていた。
デザーム「愚かな地球の民達よ、思い知るがいい。本当の戦いはこれからだと……フッ。」
.
(OP)
.
雷門イレブンは零を囲んで、コンビニのベンチに座っていた。
円堂「え、イプシロンから襲撃予告!?」
零「ええ。予告先は京都の漫遊寺中。」
零はキーボードを打つ手を休める事無く話す。
風丸「漫遊寺中?聞いた事無いな…」
零「フットボールフロンティアには不参加でしたからねー…。漫遊寺のモットーは、“心と体を鍛える事”。サッカー部も対抗試合はしません。…でも、もしフットボールフロンティアに参加していれば、間違いなく優勝候補の1つだったんでしょーね。」
「「「優勝候補!!?」」」
零「厳しい修行で鍛え上げられた強靭な身体と、研ぎ澄まされた心を持つ漫遊寺のサッカーは、スピード・パワー・何をとっても超一流。こりゃあ、雷門ともいい勝負になるかもしれませんね。」
零はくすりと笑う。
瞳子「イプシロンは、無差別に学校を襲っていたジェミニストームとは違い、隠れた強豪校に照準を定めてきた…。……イプシロンを倒せば、エイリア学園の本当の目的が分かるかもしれない…。すぐ漫遊寺へ向かうわよ!」
「「「はい!!」」」
.
.
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鬼瓦刑事と総理が話している。
鬼瓦「エイリア学園、逃げた影山、黒いサッカーボール…。私には、全てが繋がっているとしか思えないんですがねぇ、総理。……奴等に、何と言われたんです!奴等の本当の目的は、何なんです!!」
声を張り上げる鬼瓦に、総理はきっぱりと答えた。
財前「それは言えない。…“今はまだ”。…ある少女との、約束でね…」
鬼瓦「……そうですか、なら仕方ありません。総理を誘拐した奴等を捕まえて、直接聞くまでです…。では、何れまた。」
鬼瓦は長めのコートを揺らし、部屋を出て行った。
少し間をおいてから総理はネクタイを緩め、一息吐いた。
.
.
.
ゴーーーン———
「「「………」」」
漫遊寺中に到着。
…だが当の学校の方は、クレーターの周りを、人が落ちないように囲ってあるだけで、その他はのんびりとしたごく普通の日常風景だ。
風丸「何か、のんびりしてるよな…」
零「見りゃー分かりますよんな事。」
塔子「襲撃予告なんて全く気にしてない感じ…」
円堂「兎に角、サッカー部を探そうぜ!」
吹雪「サッカー部なら奥の道場みたいだよ。」
後ろから聞こえる吹雪の声に、皆振り返る。
そこには吹雪に集っている女子生徒2人。
吹雪「どうもありがとう。」
女「「どういたしまして。」」
吹雪「また何かあったら宜しくね。」
女「はーい!」
「「「…;」」」
当たり前のように女の子に道を聞いている吹雪に、皆呆れた。
零「…円堂さん、僕は遅れていきます。」
円堂「ん?あぁ…」
零は1人、何処かへ歩いて行った。
.
(木暮んとこ抜かし)
.
裏庭の方で携帯を扱う零。
誰かに電話しているようだ。
プルルルル、プルルルル、プr((ガチャ
零「…もしもし、零です。」
『おぉお前か。何か用か?』
声からすると、鬼瓦のようだ。
零「…何か動きはありましたか。」
『……奴が、脱獄した。』
零「!」
零は目を一瞬見開き、僅かな反応を見せる。
だがすぐに目を細めて笑った。
『護送車が雪崩に遭った。雪崩は意図的なものだろう。』
零「……ありがとうございます。また何かあったら連絡お願いしますね。」
『ああ。……それと、お前。』
零「何ですか。」
『…財前総理に、何を言ったんだ。』
零「…………。…言えませんよ、まだ。」
ブッ …ツー、ツー、ツー…
零は耳から携帯を放し、半ば強引に電話を切った。
零「………」
.
(抜かし)
.
春奈「…大丈(目金「大丈夫じゃないですよーっ!!」…ですよね;」
目金「グキッていいましたよ、グキッってぇ!!!」
壁山「す、すみませんッス…;」
塔子「何でここだけツルツルしてんだよ…」
零「ワックス、だな。」
「「「ワックス?」」」
円堂「! 零!」
いきなり現れた零に驚く雷門イレブン。
零は床をさすっている。
秋「でも、どうして…」
零「誰かの悪戯…って考えるのが、妥当じゃないスか?」
立ち上がり、雷門イレブンに振り返りながら笑って言う。
???「ウッシッシ、ザマーミロ!フットボールフロンティアで優勝したからっていい気になって!」
草陰から『つるピカール』と書いてある、ワックスらしきものを持った少年が現れた。
塔子「〜〜〜っ、お前、よくもやったな!?」
少年は逃げるフリをした。
塔子はそれを追いかけようと手すりに足をかける。
塔子「待てっ!…おわぁっ!!」
ドスッッ———
塔子「…オヘッ、ゲホッ…;」
???「ウッシッシッシッシ!引っかかってやんのーほーれ、ほーれほーれ!」
風丸「何なんだ彼奴…;」
零「…ょっと。」
手すりを飛び越え、零は2人の元へ行く。
塔子を挑発する少年と、既に切れ気味の塔子。そこに零が割って入る。
零「おいお前。駄目だろ、こんな事しちゃ。」
零は可笑しそうに笑って少年を掴み、持ち上げた。
???「んだよお前!っていうか持ち上げるな!はーなーせーっ!」
ゲシッ
零「っ…」
零は脇腹を少年に蹴られるも、薄笑いは崩さなかった。が、手を放してしまう。少年は何処かに隠れ、既に見えなくなっていた。
頭を掻き、少年の逃げた先を見ている零。
零「いってー。……ほら。」
零は塔子に向き右手を差し出した。
塔子「あ、ありがと!…蹴られたとこ大丈夫?」
零「大丈夫じゃない。」
塔子は零の右手を取り、引き上げて貰う。
「木暮ーっ!」
「「「?」」」
男の声が聞こえる。
少ししたら、背丈の高い男子生徒がサッカーボールを持って現れた。
- 続き ( No.37 )
- 日時: 2013/03/28 16:42
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
垣田「全く…しょうがない奴だ。ちょっと目を離したらすぐにサボって…はぁ…。……!」
泥だらけの塔子を見、何かを察した。
垣田「っ、大丈夫ですか?」
塔子「あ、大丈夫大丈夫!これくらい…」
垣田「…。……」
左の掌に右手の拳を当て、頭を下げる男。
垣田「…申し訳御座いませんでした。ウチの部員が、とんでも無い事を致しまして…」
雷門一同にも頭を下げる。
円堂「“ウチの部員”?」
一之瀬「て事は、彼奴…」
塔子「……?」
垣田の足元にあるサッカーボールに目をやる塔子。
「「「サッカー部!?」」」
染岡「彼奴がかよ!」
垣田「ええ。木暮というのですが、それが、困った奴でして……。周りを全て敵だと思っているというか…」
秋「敵?」
垣田「えぇ。」
.
(抜かし)
.
移動中———
春奈「………!」
春奈は、掃除をしている木暮に気が付いた。木暮は雑巾を蹴り上げ、天井の掃除をしている。
雑巾は天井を滑り、落ちてきては木暮がまた蹴り上げ、天上を滑っていた。
春奈「………(夏未「音無さん!」! はい!」
夏未に呼ばれ、春奈はすぐに駆けて行った。
瞳子「………」
零「…」
木暮をじっと見ている瞳子。
そんな瞳子を零は笑んだままチラリと見て、自分も道場に向かった。
.
道場。正座をする漫遊寺中サッカー部と、雷門イレブン。
立って壁に寄りかかっているのは零だけだ。
影田「成程、お話はよく分かりました。」
円堂「それじゃあ、俺達と一緒に戦ってくれるんだな?」
影田「…いいえ。」
「「「!?」」」
影田「私達は…戦うつもりは有りません。」
風丸「戦うつもりが無い…?」
影田「はい。私達がサッカーをしているのは、あくまで心と体を鍛えるため。争うためではないので、彼等には、私達に戦う意思の無い事を話して、お引取り頂きます。」
円堂「お引取り…?」
染岡「っ、お、オイ!お前等話聞いてたのかよ!」
染岡は立ち上がった。
染岡「そんな話が通じる相手じゃねぇって言ってんだろ!!」
零「…五月蝿いな。」
今まで黙っていた零が口を開いた。
皆、零を見る。
染岡「何ィ!?」
零「すいません影田さん、騒がしくしちまって。アンタ達の言い分はよく分かったので、これ以上の無理強いはしません。僕は戻ります。」
零は会釈代わりに微笑み、道場から出て行こうと、凭れていた壁から離れた。
染岡「おいちょっと待て!」
零「……」
零は相変わらず薄ら笑ったまま、立ち止まって振り返り、染岡を見る。
染岡「っ……」
零「…もしかして返す言葉を考えてなかったけど、とりあえず声掛けてみたんですか?」
染岡「う、煩ぇ!お前、意味分かんねえんだよ!」
零「分からなくて結構ですよ。アンタに言ったわけじゃないですし。」
相変わらず気味の悪い笑みを浮かべたまま、零は道場から出て行った。
漫遊寺中サッカー部も立ち上がる。
影田「では我々も、これで失礼します。修行の時間ですので。」
円堂「あ、おい…;ちょっと待てよ!」
バタン
「「「………」」」
.
(ちょと抜かし)
.
風丸「…どうする。」
染岡「どうするって言われても、漫遊寺があれじゃあな。おまけに副監督もあんなだし…」
明らかにイライラしている染岡。
塔子「何なんだろうな、零ってば…。…よく分かんないよ…」
円堂「………考えても仕方ないさ!俺達は俺達で、今出来る事をするだけだ。」
一之瀬「出来る事…?」
風丸「特訓だな。」
円堂「ああ!相手はエイリア学園のファーストランクチーム。こっちももっと特訓して、強くなんないとな!」
「「「ああ!」」」
一之瀬「そうと決まれば、早速練習場所を探そう!(吹雪「練習場所ならあるよ。」
吹雪の声。
吹雪「この向こうに川があって、その河川敷でなら、サッカー出来るって。ね?」
女「「はい!」」
吹雪「また何かあったら宜しくね。」
女「「はーい!」」
「「「……;」」」
.
(ちょっと抜かし)
.
春奈「…………」
外では春奈が座っていた。
鬼道「…眠れないのか?」
春奈「! …お兄ちゃん…」
零「………」
キャラバンの屋根では、起きてはいるが、寝転がっている零。
相変わらず薄く笑みを浮かべている。
鬼道「…ちょっと付いて来い。」
.
(鬼道と春奈が別れた後)
.
鬼道「…いつからつけていた。」
振り向かずに言う鬼道。
零「…やっぱり、気付いてましたか。」
木の陰から出てくる零。
鬼道「何のつもりだ。」
零「別に。ちょっと眠れなかったんで、暇潰しに。」
今度は振り返る鬼道。
鬼道「言いたい事があるならハッキリ言え。」
零「おぉ、怖い怖い。」
零は首を竦ませ、やれやれと言うように両手を軽くあげる。
零「…言いたい事、か。うーん…。……2人は、兄妹なんですよね。」
鬼道「…それがどうした。」
零「“兄”って…“妹”をどう思うものなんですか。」
零は微笑を崩さず、鬼道を見る。
鬼道「それは…守りたいとか、大切、じゃないか…普通は…(零「普通じゃなかったら。」!」
零「…どうなんですかね。」
鬼道「………」
鬼道は零の目を見る。
相変わらず笑みを崩さないままで、何を考えているか分からない。
零「…答えられないんいいですよ。じゃ、おやすみなさい鬼道さん。」
零は後ろを向き、鬼道の方は見ずに軽く手を振りながら帰っていく。
鬼道はただそれを見ているだけだった。
.
(抜かし・CM)
.
- 続き ( No.38 )
- 日時: 2012/07/24 20:46
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(かなり抜かし)
.
影田「………む、無念だ…;((バタッ」
最後に残っていた影田も倒れた。
ピッピーーーッ!!
「「「………」」」
春・木「…;」
染岡「彼奴等、本当に6分で決めやがった;」
一之瀬「これがファーストランクチームの力…!」
栗松「ジェミニストームとは比べ物にならないくらい強いでヤンス…;」
円堂「…;」
イプシロンの強さに圧倒される雷門。
デザーム「…やれ。」
黒いボールを掲げる。
円堂「待て!」
イプシロン「…」
円堂「まだ、試合は終わっちゃいない!俺達が相手だ!」
デザーム「…お前達が?」
デザームは雷門イレブンを見た。
デザーム「…フッ、いいだろう。」
壁山「でも、キャプテン、目金先輩が…;」
円堂「だったら、10人で戦うまでだ!」
栗松「じゅ、10人でぇ!?」
円堂「このまま彼奴等の好きにはさせられないだろ!」
栗松「それはそうでヤンスが…(春奈「11人目なら居ます!」
「「「!」」」
皆春奈の方を見る。
春奈「木暮君が!」
木暮「ぇえ!?」
塔子「こ!」
「「「木暮ぇ!?」」」
瞳子「…」
零「……」
声をそろえて言う。瞳子と零だけは冷静だ。
春奈「木暮君だってサッカー部の一員です!」
染岡「でも補欠だろ!…大丈夫かよ、そんな奴入れて…」
土門「下手にうろちょろされると、かえって邪魔になるし…」
春奈「そんな事無いです!木暮君なら大丈夫です!だからお願いです!お願いします!!」
円堂「………」
円堂は無言で春奈の方へ行った。
春奈「っ、キャプテン!お願いします!!」
円堂「…((ニコッ分かったよ、音無。」
「「「えぇ!?」」」
春奈「キャプテン…!」
円堂「いいですよね、監督。」
瞳子「………」
黙り込む瞳子。
零「…ま、いいんじゃないスか?実力の分からない選手が居ても、面白そうで…」
瞳子「…好きにすればいいわ。」
春奈「ありがとうございます!零君も、ありがとう!!」
春奈は深くお辞儀をし、木暮の方に振り返る。
春奈「さぁ!」
木暮「い、いや…でも、俺…;」
明らかに挙動不審な木暮。
春奈「何怖気づいてんの!皆を見返すチャンスじゃない!」
木暮「…でも……だって…………でも…!;」
木暮はボールで顔を隠す。
汗だくだ。
春奈「……大丈夫よ、木暮君なら…。私、信じてるから!」
木暮「!」
木暮は春奈を見る。
木暮「俺を…“信じてる”…?」
春奈「ええ、信じてるわ。…木暮君なら、きっとやってくれるって。」
木暮「…;」
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(ED)
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