二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 夢ズマ◇謎の天才少女◇ 脅威の侵略者編【06/27 >>6】
- 日時: 2016/01/14 02:03
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: KzKevu2R)
フットボールフロンティアで優勝に輝いた雷門中サッカー部。しかし、そこに空から黒い流星の様な物が降ってくる。雷門中に戻った彼らが見たものは、破壊された校舎と倒れたOB達だった。
自らを宇宙人と名乗る謎のチーム「エイリア学園」は、サッカーによる世界征服を宣言し、稲妻町のあらゆる学校を破壊する。
新監督“吉良瞳子”と副監督“雨城零”を迎えた雷門イレブンは、日本中から共に戦う仲間を集め、エイリア学園に立ち向かう———…
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おはこんにちばんは。
そして初めましてorご無沙汰です。
世梨果です。
この小説は以前わたしが作っていた小説の改訂版なんですが、昔の小説は文章が恥ずかしいので見ないで下さい。
【お知らせ】
・02/27>>149
【返信】 new↑ ↓old
・世詩瑠s>>54-55
【目次】 old↑ ↓new
オリキャラ設定>>1
第27話「宇宙人が来た!」 >>2-5 >>2 >>3 >>4 次回予告>>5
第28話「出撃!雷門イレブン!!」 >>6-8 >>6 >>7 次回予告>>8
第29話「倒せ!黒の11人!!」 >>9-12 >>9 >>10 >>11 次回予告>>12
第30話「脅威!エイリア学園!!」 >>13-17 >>13 >>14 >>15 >>16 次回予告>>17
第31話「伝説のストライカーを探せ!」 >>18-23 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 次回予告>>23
第32話「雪原のプリンス!」 >>24-27 >>24 >>25 >>26 次回予告>>27
第33話「エースストライカーは誰だ!」 >>28-32 >>28 >>29 >>30 >>31 次回予告>>32
第34話「衝撃!エイリア学園!!」 >>33-35 >>33 >>34 次回予告>>35
第35話「イプシロン来襲!」 >>36-39 >>36 >>37 >>38 次回予告>>39
第36話「かくされた力!」 >>40-42 >>40 >>41 次回予告>>42
第37話「帝国の逆襲・前編!!」 >>43-46 >>43 >>44 >>45 次回予告>>46
第38話「帝国の逆襲・後編!!」 >>47-49 >>47 >>48 次回予告>>49
第39話「最後のワイバーンブリザード!」 >>50-53 >>50 >>51 >>52 次回予告>>53
第40話「一之瀬!最大の危機!!」 >>56-59 >>56 >>57 >>58 次回予告>>59
第41話「デザームの罠!」 >>60-63 >>60 >>61 >>62 次回予告>>63
第42話「激闘!最凶イプシロン!!」 >>64-66 >>64 >>65 次回予告>>66
第43話「じいちゃんの究極奥義!」 >>67-69 >>67 >>68 次回予告>>69
第44話「もうひとつのマジン・ザ・ハンド」 >>70-72 >>70 >>71 次回予告>>72
第45話「激震!最強のジェネシス!!」 >>73-76 >>73 >>74 >>75 次回予告>>76
第46話「キャプテンの試練!」 >>77-79 >>77 >>78 次回予告>>79
第47話「南海の大決闘!」 >>80-82 >>80 >>81 次回予告>>82
第48話「炎のストライカー!」 >>83-85 >>83 >>84 次回予告>>85
第49話「ノリノリ!リズムサッカー!!」 >>86-88 >>86 >>87 次回予告>>88
第50話「うなれ!正義の鉄拳!!」 >>89-91 >>89 >>90 次回予告>>91
第51話「逆襲! イプシロン改!!」 >>92-93 >>92 次回予告>>93
第52話「復活の爆炎!!」 >>94-96 >>94 >>95 次回予告>>96
第53話「凍てつく闇・ダイヤモンドダスト!」>>97-99 >>97 >>98 次回予告>>99
第54話「最強の助っ人アフロディ!」 >>100-103 >>100 >>101 >>102 次回予告>>103
第55話「円堂・新たなる挑戦!」 >>104-106 >>104 >>105 次回予告>>106
第56話「対決!円堂vs豪炎寺!!」 >>107-109 >>107 >>108 次回予告>>109
第57話「奇跡のチーム!ザ・カオス!!」 >>110-112 >>110 >>111 次回予告>>112
第58話「炸裂!ファイアブリザード!!」 >>113-115 >>113 >>114 次回予告>>115
第59話「ついに来た!エイリア学園!!」 >>116-119 >>116 >>117 >>118 次回予告>>119
第60話「エイリア学園の正体!」 >>120-124 >>120 >>121 >>122 >>123 次回予告>>124
第61話「最終決戦!ザ・ジェネシス・前編!!」>>125-128 >>125 >>126 >>127 次回予告>>128
第62話「最終決戦!ザ・ジェネシス・後編!!」>>129-131 >>129 >>130 次回予告>>131
第63話「終わりなき脅威!」 >>132-137 >>132 >>133 >>134 >>135 >>136 次回予告>>137
第64話「激突!雷門vs雷門!!」 >>138-142 >>138 >>139 >>140 >>141 >>142
第65話「友情の究極奥義!」 >>143-145 >>143 >>144 次回予告>>145
世界へ!>>147
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- 続き ( No.134 )
- 日時: 2013/02/27 19:17
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
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吉良「すまない…本当にみんなすまなかった…」
瞳子「…」
吉良「私が、愚かだった…」
零・グラン「……」
グラン「父さん…」
グランは辛そうに言葉を洩らす。
「「「……」」」
鬼道「……監督。」
鬼道がその場の空気を割るようにぽつりと言う。
鬼道「本当にそれだけなんですか?」
瞳子「ぇ…」
鬼道「監督は全て話すと言いました。…でも、まだ何か言っていないことがあるんじゃないですか?」
鬼道は零に目を遣り、瞳子や雷門イレブンもそれに釣られる。
零は視線を感じ取り、ゆっくりと目を開いて鬼道を見据えた。
零「…別にいいっすよ、話したって。もう会うこともないでしょうし。」
瞳子「! …」
瞳子の考えを見抜いたかのように、零は冷笑して言った。
瞳子「……知りたいのなら話すわ。…零は、私達とは血が繋がっていないの。」
「「「!!」」」
驚く雷門イレブン。
吉良親子、零、鬼瓦、ジェネシス達は至って冷静でいる。
瞳子「捨て子だったの。遠征で東京へ行っていた兄が、傷だらけの幼い零を拾ってきた…」
橙色の傘を差した吉良ヒロトが、幼い零に手を差し伸べている。
『捨て子』という単語に、木暮は少し反応していた。
鬼道「……」
瞳子「母親から虐待を受け、何も信じられなかった零の縋る先は兄だった。その兄がいなくなって、零は必死に勉強をし始めたわ。…恐らく、私達の為に。——強くなる為に。
兄との約束を果たすことが、自分に出来る全てだと思って…」
瞳子が話し終えると、一同は沈黙した。
だが当の本人——零だけは呆れたような表情。
零「はいっ。これが、あんたの知りたかった〝全て〟です。」
空気を変えるように手を叩き、ニッコリと笑みを浮かべる零。
零「…何かいいことあった? いつか言いましたよね、『深く知る必要はない』って。空気が濁るだけでしょ、こんな話。」
円・鬼「……」
〝口角をあげているだけ〟の笑みで零は言う。
零「……これからは気をつけたらどうです?」
円堂「零。」
名前を呼ばれ円堂を見る零。
円堂「…話してくれてありがとな。お前のこと知れて、嬉しいよ。」
零「…」
ニコッと笑う円堂に、拍子抜けしたような顔の零。
だがすぐにフッと鼻で笑い、「ほんと、天然っていうか鈍感っていうか…」と呆れた。
研崎「……フッ。」
研崎は吉良達を見下げ、アタッシュケースを持ち出しその場を去った。
円堂「……っ!!」
グラウンドが再び大きく揺れた。
「「「!!」」」
鬼道「何だ…!?」
土門「地震か!?」
零「……っ!」
零は焦ったように吉良の居た場所——先ほど、研崎が立ち去った場所を睨むように見る。
研崎の姿が確認出来ないと、零は落ち着き、笑顔になる。
零「あーあ、逃げられちゃった。」
鬼瓦「!」
.
外から見るとよく分かるが、グラウンドだけでなく、建物全体が揺れていた。
理事長の見ているモニターも調子が悪くなる。
雷門「どうした!? 何が起こったんだ!」
.
段々と瓦礫が落ちて来る。
響木「いかん! 崩れるぞ!」
秋「みんな、出口へ!」
秋がそう言うと、道を阻むように瓦礫が出口を塞いだ。
土門「出口を…塞がれた…;」
「「「……」」」
絶体絶命と思われたところに、ハイスピードのキャラバンが飛び出してきた。
キャラバンは大胆な停車をし、運転席から古株が顔を出す。
古株「みんな! 早く乗るんだ!」
円堂「古株さん!」
こうしている間にも着々と施設は崩れている。
みんなは雷門ジェネシス関係なく、急いでキャラバンに乗り込んでいった。
グラン「! 父さん!」
円堂「ヒロト!」
最後に響木、円堂、瞳子、零、グランが乗ろうとしたところで、グランは吉良が乗っていないことに気付いた。
グランは吉良に駆け寄る。
吉良「………(グラン「父さん! 逃げるんだ、早く!」
グランは手を差し出すが、吉良は応えない。
グランに続き円堂も来ていた。
吉良「…私のことはいい。」
もう施設は崩壊寸前。
瞳子も駆け寄ろうとしている。
吉良「私は、ここでエイリア石の最後を見届ける…それが、お前達に対するせめてもの償いだ…」
グラン「……」
零「っ!」
入り口に居た零はキャラバンを降り、瞳子を通り過ぎて吉良の元へ駆け寄る。
そのまま有無を言わさず吉良の手を取り、キャラバンへ走った。
零は走りながら言う。
零「死んで楽しようとするな。本当に償いたいんなら、その罪を一生背負って生きて下さい…!」
吉良「…!」
.
(CM)
.
- 続き ( No.135 )
- 日時: 2013/02/27 19:26
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
(抜かし)
.
やがてパトカーと護送車がやって来た。
警官「鬼瓦刑事、ジェミニストーム、及び、イプシロンの子供達、無事保護しました!」
警官が敬礼し、鬼瓦に報告する。
円堂「……」
鬼瓦「ご苦労。」
零「プロミネンスとダイヤモンドダストは、こっちで何とかしますんで。」
警官「了解。」
鬼瓦の隣にいた零が、警官に告げた。
グラン「……」
鬼瓦「…さぁ、行こうか。」
鬼瓦は吉良星二郎とジェネシスに伝える。
吉良は黙って頷いた。
瞳子「お父さん。」
吉良「…ありがとう、瞳子。お前のお陰で目が覚めたよ…」
円堂「……(グラン「父さん!」!」
グランが吉良を呼ぶ。
グラン「俺…待ってるから! 父さんが帰って来るまで、ずっと待ってるから…!」
グランは涙を流しながら吉良に呼びかけた。
吉良も薄っすらと涙を浮かべ、ヒロトの名を零した。
吉良はパトカーに乗り、護送されていった。
ジェネシス「……」
鬼瓦「さぁ、キミ達も行こう。」
鬼瓦がそう言うと、グラン以外のジェネシスは護送車へ歩いていく。
グラン「……」
瞳子「……響木監督。円堂くん達のこと、お願いしても宜しいでしょうか…
…ヒロト達の傍にいたいんです。」
響木「ああ。」
了承を得ると、瞳子は響木に頭を下げ、円堂達を見た。
円堂「!」
雷門イレブンに歩み寄る瞳子。
瞳子「……ありがとう、みんな…ここまで来れたのも、みんながいてくれたからこそ。…感謝してるわ。本当に、ありがとう…」
「「「…」」」
瞳子は雷門イレブンに頭を下げる。
円堂「監督…」
一之瀬「監督…」
壁山「監督ぅ…」
土門「監督っ…」
雷門イレブンは監督、と瞳子を呼ぶ。
瞳子は顔を上げ、みんなの顔を見た。
「「「……」」」
円堂「……((ニコッ」
瞳子「……クス」
円堂が笑いかけ、応えるように笑みを返す瞳子。
表情を引き締め、髪を靡かせてグランに歩み寄った。
瞳子「…さぁ、行きましょう。」
グラン「…… !」
グランには、瞳子の手が差し出されていた。
グラン「……うん。」
グランは瞳子と手を繋ぎ、護送車へ向かった。
悟曽者の前で、後ろに振り返るグラン。
グラン「…円堂くん。」
円堂「……」
グラン「……また、会えるよね…」
円堂「…ああ、もちろんさ! サッカーさえ続けていれば、絶対会える…!」
グラン「………うん…!」
円堂は強く、優しく微笑む。
グランは安心したように笑った。
瞳子は護送車の傍らにいる零を見た。
瞳子「…あなたは、どうするの?」
零「僕はまだキャラバンですよ。」
済ました顔で言う零。
だが次の一言は少し重たく、目を細めて言った。
零「…まだ依頼は、終わってませんから…」
.
(抜かし)
.
帰路の途中、キャラバンは怪しい音を立てて止まった。
エンジンからは煙があがっている。
古株「無理させ過ぎたかァ…」
古株と響木はキャラバンを降り、修理に掛かった。
雷門イレブンは外の様子を眺める。
土門「結構時間掛かりそうだな…」
木暮「…俺、」
木暮が話し出した。
木暮「やっぱりこのチームに入って良かった。」
土門「? 何だよいきなり…」
木暮「だってほら俺…母ちゃんのこと、あったろ?」
春奈「!」
反応する春奈。
木暮「俺、人のことが信じられなくなったって…」
春奈「……」
木暮「けどさ、」
零「……」
木暮「みんなと一緒に戦って、分かったんだ。…人は、信じなきゃ駄目だって!」
木暮は席を降りる。
木暮「俺、このチームが大好きだ! 本当に入って良かったと思ってる!」
綱海「だな!」
立・リカ「……」
塔・吹「……」
春奈「…木暮くん…」
春奈は嬉しそうに目を細め、木暮に歩み寄る。
自分よりも頭1つ分小さい木暮を見下ろし、手を差し出した。
木暮「! ……」
木暮は春奈と握手した。
——が、
木暮「…? 、……ひぇっ!;」
春奈「引っ掛かった引っ掛かったァ!」
2人の手からするりとカエルが飛び出し、木暮の頭に乗った。
春奈「私も1回やってみたかったんだァ。ウッシッシー♪」
春奈は木暮の真似をして笑う。——やっぱり、信じた俺が馬鹿だったぁ…。涙声で言う木暮。
雷門イレブンは2人を微笑ましげに見ていた。
.
外からもイレブンの楽しげな笑い声は聞こえていた。
.
ずっと車内にいては疲れるため、円堂達は一旦外に出た。
塔子は伸びをする。
塔子「…で、みんなはこれからどうするんだ?」
円堂「これから?」
円堂は意味が分からずキョトンする。
塔子「だから、雷門中に帰った後だよ。エイリア学園は倒したわけだしさ。」
円堂「!」
夏未「確かにそうね…(リカ「ウチは決まってんねんで!」
みんなリカの方を見る。
リカは一之瀬にくっついて、恍惚の表情で語る。
リカ「ダーリンとお好み焼き焼きながら幸せな家庭作るんや…」
一之瀬「だから、その話は…;」
リカ「そんな照れんでもええやぁん!」
やんわりと否定しようとする一之瀬の話を聞かないリカに、マネージャー達は呆れた。
- 続き ( No.136 )
- 日時: 2013/02/27 19:42
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
円堂「立向居はどうするんだ?」
立向居「俺ですか? 俺は、陽花戸中に帰ろうと思っています。」
円堂「陽花戸中へ?」
立向居「はい。…それで、もっと特訓して、いつか強くなった姿を、円堂さんに見て貰うんです!
…その時は負けませんよ!?」
いつになく強気に言う立向居。
立向居「円堂さんのメガトンヘッド、必ず止めてみせます!」
円堂「ああ! 楽しみにしてるぜ!」
綱海「…そんじゃ俺も帰るかな。」
立向居の肩を叩いて、綱海は話し始めた。
綱海「そろそろ海が恋しくなってきた頃だしよ。」
吹雪「僕も、白恋中のみんなが待ってるだろうし…」
円堂「ぁ…吹雪もか…」
壁山「みんな、帰っちゃうんすね…」
円堂と壁山は寂しそうに言う。
吹雪は少し離れて隣にいる零に視線を向けた。
吹雪「零は、どうするの?」
零「んー…またぶらぶらしとこうかな。」
吹雪「もう…」
軽い感じに言う零に、吹雪は相変わらず、という風に呆れた。
秋「塔子さんはどうするの?」
塔子「アタシ? うーん…」
頭の上に手を組んで少し考える。
塔子「リカん家の隣で、円堂とたこ焼き屋さんやろうかなー…」
壁山「!」
秋・夏「え!?」
塔子「くすっ、ジョーダンだよジョーダン。ははははははっ!」
秋・夏「…//」
ケラケラと笑う塔子に、2人は顔を真っ赤にして俯いた。
そのとき、雰囲気とはなかなか合わない、低い爆発音が。
「「「?」」」
集まる視線の先には、顔が汚れた古株と響木。
古株「駄目だ…こりゃ、もう少し時間が掛かりそうだ…」
.
というわけで、サッカーをすることに。
最初は見ていたマネージャー達も、いつの間にか参加していた。
「こっちだー!」「きゃあっ!」「あはははっ!」
零「………」
1人取り残された零は、ドリンクの傍で胡坐を掻いてみんなを見ている。
「零ーっ!」
零「…」
円堂がドリンクを飲みに、零のところへ駆け寄る。
円堂「零はやらないのか?」
零「…別に、やる必要もないでしょうに。何でわざわざ疲れなきゃなんないんだか。」
円堂「ははっ。」
円堂はドリンクを手に取り、零の言葉に苦笑しながらドリンクを飲んだ。
円堂「…ぷはっ!」
零「……」
円堂「……なぁ。」
零「…!」
円堂をさして気にすることなくみんなを眺めていた零に、円堂は話し掛ける。
零は横目で円堂を見た。
円堂「ごたごたしてて言えなかったけどさ…、…色々と、ありがとな。
…ジェネシス戦のとき、零が言ってくれなかったら、きっと俺、駄目だったよ。」
円堂はジェネシス戦でのことを思い出しながら言う。
零は特に表情も変えず、笑みを崩さないで円堂の顔を見ながら聞いていた。
円堂「今回だけじゃない…。言葉は冷たいし、厳しいし、何考えてるのか全然分からない。でも本当は、誰も見てないところで、誰よりも努力してるんじゃないかって、俺思うんだ。」
零「……」
円堂「強くなるには、誰1人欠けちゃいけない……ここには来られなかったみんなだって、いなかったら俺達はここにはいないはずだ。…だから、零だってここにいる。零の努力も、誰も見てなくたって、欠けていちゃ駄目なんだ。
ほんとにありがとう。ここまで俺達を強くしてくれて。」
ふわりと零に笑う円堂。
零はキョトンとして、またいつもの笑みに戻った。
零「…よくもまぁ、んな恥ずかしい台詞を長々と言えますね。んなこと僕にじゃなく、マネージャーにでも言ってやって下さいよ。」
涼しい声で言う零。呆れたように笑っている。
円堂「じゃ、俺行ってくる!」
零「……」
円堂はそう言ってみんなのところへ戻った。
零は円堂を見届け、笑みを崩して一息つく。
零「……クス」
肘を突き、微笑ましげにサッカーをするみんなを見た。
.
雷門中——
雷門中に戻ってきた円堂達。
だが学校はいつもの明るさはなく、霧掛かって薄暗かった。
壁山「あれー、変っすねー。…誰も、いないんすかねぇ…」
壁山の言う通り、生徒どころか、人1人さえいない。
「「「……;」」」
異様な空気に呑まれ、一同は不安そうに校舎を見つめている。
円堂は意を決し、前に進んだ。
すると、霧の中から人影が現れる。
人影は決して遅くはないスピードで、此方へ歩み寄ってくる。
鬼道「あいつは…!」
零「研崎…!」
零は鬼道の言葉を紡ぐように長身痩躯の男——研崎の名を呼んだ。
やがて研崎は一同にだいぶ近付き、姿もはっきりと見えてくる。
研崎「おやおや、お嬢様はついてきていたのですか。…お待ちしていましたよ、雷門の皆さん。」
零の存在を確かめて、雷門イレブンに話を向ける研崎。
研崎「皆さんにはまだ…最後の戦いが残っていますからね。」
円堂「最後の…戦い?」
零「やっぱり、あんた…」
零が笑みを崩し研崎を睨むと、いつの間にか研崎の背後にいた、黒いパーカーを着た11人の少年達。
円堂も彼等に気付く。
「「「…?」」」
少年達の中の中心辺りにいた少年が歩み寄ってきた。
円堂「………」
???「……」
少年はフードを取る。
円堂「、! 風丸!?」
フードの下は、髪を解き、目つきが鋭くなっている風丸だった。
零「!」
鬼道「あれは…」
吹雪「… !」
吹雪は少年達の中に、心当たりのある人物を発見した。
彼もフードを取る。
秋「染岡くん!;」
吹雪「嘘…!;」
2人を初めとし、他のメンバーも驚愕の色を浮かべる。
土門「っ、影野、半田!」
壁山「栗松、少林!」
他の少年達もフードを取り、各々の姿を露にしていた。
風丸「…久しぶりだな、円堂。」
円堂「ど、どういうことなんだ…?;」
.
(ED)
.
- 次回予告 ( No.137 )
- 日時: 2013/01/09 23:37
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
風丸、染岡…お前達のサッカーって、こういうものだったのか!?
俺達は戦う…俺達のサッカーを取り戻す為に、お前達に勝つ!
次回イナズマイレブン、
「激突!雷門vs雷門!!」
これが超次元サッカーだ!!
キャプテン、今日の格言!
「サッカーを続けていれば、必ずまた会える!」
以上!!
- 第64話「激突!雷門vs雷門!!」 ( No.138 )
- 日時: 2013/02/27 19:47
- 名前: 世梨果 ◆t4bgREaztQ (ID: ekp2OEpi)
雷門中に戻ってきた円堂達。
だが学校はいつもの明るさはなく、霧掛かって薄暗かった。
「「「……;」」」
異様な空気に呑まれ、一同は不安そうに校舎を見つめている。
円堂は意を決し、前に進んだ。
すると、霧の中から人影が現れる。
人影は決して遅くはないスピードで、此方へ歩み寄ってくる。
鬼道「あいつは…!」
零「研崎…!」
零は鬼道の言葉を紡ぐように長身痩躯の男——研崎の名を呼んだ。
やがて研崎は一同にだいぶ近付き、姿もはっきりと見えてくる。
研崎「…お待ちしていましたよ、雷門の皆さん。皆さんにはまだ…最後の戦いが残っていますからね。」
いつの間にか研崎の背後にいた、黒いパーカーを着た11人の少年達。
円堂も彼等に気付く。
「「「…?」」」
少年達の中の中心辺りにいた少年が歩み寄ってきた。
円堂「………」
???「……」
少年はフードを取る。
円堂「、! 風丸!?」
零「!」
フードの下は、髪を解き、目つきが鋭くなっている風丸だった。
他のメンバーもフードを取る。
秋「染岡くん!;」
吹雪「嘘…!;」
2人を初めとし、他のメンバーも驚愕の色を浮かべる。
土門「っ、影野、半田!」
壁山「栗松、少林!」
他の少年達もフードを取り、各々の姿を露にしていた。
風丸「…久しぶりだな、円堂。」
円堂「ど、どういうことだよ…;」
研崎「ようやく私の野望を実現する時が来たのです…」
円堂「何!?」
研崎の『野望』という言葉に反応する円堂。
零「粗方、父さんに協力する振りをしている中で、父さんに代わる覇権を握るチャンスを窺ってた、ってところでしょ。」
「「「!!」」」
研崎「フッ、相変わらず勘が鋭くて可愛げのないようで。…」
研崎が風丸に目を遣ると、風丸はパーカーの中から、全体的に紫色をした、エイリア学園が使用していたサッカーボールと似たものを取り出した。
円堂「!!」
鬼道「あのボールは!!」
秋「どうして…風丸くん…!;」
一同は更に驚く。
響木は危険を察知してか、マネージャ−3人を寄らせた。
風丸「再会の挨拶代わりだ。」
円堂「っ、…うわっ!!」
風丸は持っていたボールを足元に落とし、円堂に向かって蹴った。
円堂はボールを受け、堪えるも、弾くことが精一杯だった。
「「「!!」」」
鬼道「円堂!」
一之瀬「円堂!」
円堂「……;」
顔をあげ、風丸を見上げる円堂。
風丸は円堂を見下げて、笑みを浮かべた。
.
(OP)
.
雷門中——
風丸の羽織うパーカーが風に靡く。
その無機質な音が、より一層円堂の不安を駆り立てた。
円堂「…風丸…」
円堂は震える声で風丸を呼ぶ。
風丸「…俺達と勝負しろ。」
円堂「な…! …!」
風丸の首元から、紫色の光が漏れているのに気付く円堂。
風丸はニヤリと笑う。
夏未「あの光は、エイリア石!?」
円堂「何だって!?」
響木「エイリア石は、研究施設と共に破壊されたはずじゃ…(零「施設の破壊こそ、研崎の仕組んだこと…」
一同は零を見る。
零「そう考えれば、辻褄が合います。」
鬼道「そうか! エイリア石を手に入れる為に、吉良星二郎の落ちるさまを窺っていた…」
研崎「そういうことです。」
「「「!!」」」
研崎「旦那様は、エイリア石の本当の価値を分かっていなかったのですよ…何1つね。ですからこの私が正しい使い方を…究極のハイソルジャーを作り上げたのです。」
風丸「フッ。」
研崎は風丸に歩み寄り、風丸の肩に手を置く。
円堂「まさか、風丸達が!?」
研崎「その通り…それが、〝ダークエンペラーズ〟です!」
両腕を振り翳し、自信満々に言う研崎。
春奈「ダーク、エンペラーズ…?;」
響木「貴様…何てことを…」
円堂は信じられないという顔。
研崎「今日は我がハイソルジャーの本当の力を証明しに来たのですよ。彼らが、キミ達雷門イレブンを完膚なきまでに叩きのめします…」
円堂「……;」
風丸「……」
相変わらず笑みを浮かべている風丸。
円堂は拳を握り固めた。
円堂「こんなの嘘だっ!!」
鬼道「円堂!」
秋「円堂くん!」
風丸に駆け寄る円堂。
円堂「お前達は、騙されてるんだろ!? なぁ…風丸!!」
風丸の肩を揺する。
風丸は組んでいた右腕を解き、円堂に握手を求めるように差し出した。
円堂「っ……」
円堂は訳も分からず、風丸の手を握ろうとした。
だが風丸はその手を思い切り振り払う。
円堂「………風丸…」
風丸「俺達は…自分の意思でここにいる。
円堂「……」
風丸は服の中からペンダント——エイリア石を出す。
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